一般的に、車には価格と仕様が異なる複数のグレードが用意されています。グレードによって快適装備や走行性能に差があるため、理想のカーライフを実現するためにはそれぞれのグレードの特徴を把握して自身に合った1台を選ぶことが大切といえるでしょう。
ここでは、トヨタ「スープラ」のグレードについて詳しく紹介します。
この記事のPOINT
- スープラのグレードは「SZ」「SZ-R」「RZ」の3種類
- グレードによって走行性能が大きく異なる
- スープラの走りの真髄を極めたいなら「RZ」、気負いなくスポーツ走行を楽しみたいなら「SZ」がおすすめ
トヨタ「スープラ」のグレード構成
スープラのグレードは「SZ」「SZ-R」「RZ」の3種類で、グレード数はそれほど多くなく比較的シンプルなグレード構成となっています。価格は「SZ」から後に行く順に高額になり、それぞれのグレード間には100万円以上の差があるため、グレードごとの価格差は非常に大きいモデルといえるでしょう。
駆動方式は全グレード共通してFRのみ。トランスミッションは8速スポーツATがメインで、最上位グレードの「RZ」のみ8ATに加えて6MTの設定があります。
なお、スープラの内装と安全性能については、別記事で詳しくご紹介しています。
スープラのグレードごとの特徴
ここからは、スープラのグレードごとの装備内容の違いを比較していきましょう。
〈グレード別比較表〉
グレード | SZ | SZ-R | RZ | |
---|---|---|---|---|
エンジン | 直列4気筒 | 直列6気筒 | ||
駆動方式 | 2WD(FR) | |||
トランスミッション | 8AT | 6MT | ||
最高出力 kW[PS] /r.p.m. | 145[197]/4,500 | 190[258]/5,000 | 285[387]/5,800 | |
最大トルク N・m[kgf・m] /r.p.m. | 320 [32.7] /1,450 〜 4,200 | 400[40.8] /1,550 〜 4,400 | 500[51.0] /1,800 〜 5,000 | |
燃費 (km/L、WLTCモード) | 14.5 | 14.0 | 12.1 | 11.0 |
全長(mm) | 4,380 | |||
全幅(mm) | 1,865 | |||
全高(mm) | 1,295 | |||
最小回転半径 (m) | 5.2 |
気軽にスポーツカーの走りを楽しめる「SZ」
〈グレード「SZ」の車両本体価格〉
グレード | SZ |
---|---|
駆動方式 | 2WD(FR) |
トランスミッション | 8AT |
価格 | 499万5,000円 |
スープラのグレード間の価格差が大きいのは、グレードによって搭載されるエンジンや足回りが異なり、走行性能に差がつけられていることが大きな理由です。最も安い「SZ」は最高出力197ps 、最大トルク320Nmの2.0L直列4気筒ツインターボエンジンが搭載されるエントリーグレードで、街なかでの走行や高速道路などで気軽にスポーツカーの魅力を味わえるのが魅力です。
本格スポーツカーに憧れはあるけれども、シビアなスポーツカーを乗りこなす自信がない、扱いやすいスポーツカーに乗ってみたいという方にぴったりでしょう。
アルミホイールは17インチのセンターオーナメント付きアルミホイールで、タイヤはスープラで唯一パンクしても一定の距離をそのまま走行できるランフラットタイヤが標準装備されています。
「Toyota Supra Connect」が使用可能
また、スープラは全車に専用通信機(DCM)を搭載し、スープラ専用のコネクティッドサービス「Toyota Supra Connect」が使用可能です。
スープラには「Toyota Supra Connect」をフル活用できる「Toyota Supra Connect HDD ナビゲーションシステム」が標準装備されており、スポーツカーとして期待される走行性能だけでなく先進性や利便性を高めているのも特筆すべきポイントといえるのではないでしょうか。
走行性能を高めた「SZ-R」
〈グレード「SZ-R」の車両本体価格〉
グレード | SZ-R |
---|---|
駆動方式 | 2WD(FR) |
トランスミッション | 8AT |
価格 | 601万3,000円 |
「SZ-R」は、「SZ」とはチューニングが異なる最高出力258ps、最大トルク400Nmを発揮する2.0L直列4気筒ツインターボエンジンを搭載。「SZ」のハイパフォーマンスモデルといえる立ち位置のグレードで、爽快なスポーツ走行が楽しめるのが魅力です。
足回りはインチアップした18インチの切削光輝+ブラック塗装タイプのアルミホイールになり、タイヤには海外のスポーツカーにも多く採用されている高性能な「MICHELIN PILOT SUPER SPORT」が標準装備になります。
また、「SZ-R」以上のグレードには「AVS(アダプティブバリアブルサスペンションシステム)」や旋回性能、安定性を高めてくれる「アクティブディファレンシャル」が搭載されているのも注目すべきポイントといえるでしょう。
AVSは走行環境や走行モードに応じて4輪のショックアブソーバーの減衰力を自動的に最適な状態に制御することで、しなやかな走りと快適な乗り心地を高い次元で両立してくれるシステムです。
スープラ伝統の直列6気筒エンジンを搭載する最上級グレード「RZ」
〈グレード「RZ」の車両本体価格〉
グレード | RZ | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD(FR) | |
トランスミッション | 8AT | 6MT |
価格 | 731万3,000円 |
最も高額な「RZ」は、最高出力387ps、最大トルク500Nmを発揮する3.0L直列6気筒ツインターボエンジンが搭載された最上級グレードです。
デビュー時の最高出力は340psでしたが、2020年4月の改良時にエンジン出力を現在の数値まで引き上げるとともにフロント部にブレースを追加してボディ全体の剛性を向上、さらにサスペンションを再チューニングして路面追従性や安定性を向上させています。
足回りは「SZ-R」よりもさらに大径化し、19インチの艶消しダークメタリック塗装の鍛造アルミホイールに「MICHELIN PILOT SUPER SPORT」が組み合わされます。
出典:トヨタ「スープラ」特長
さらにブレーキも差がつけられており、フロントにはレッド塗装のbrembo製17インチアルミ4 ポッド対向キャリパー+348mm 径ディスクブレーキ、リアにはレッド塗装17インチフローティングキャリパー+345mm 径ディスクブレーキを搭載。
サーキット走行が存分に楽しめる頼もしい装備は、スポーツカー好きの心を高鳴らせてくれるのではないでしょうか。
なお、スープラではこの「RZ」でのみ8ATに加え6MTの選択が可能です。
スープラはグレードによって走行性能が異なる
一般的な車ではグレードごとに快適装備に大きな差があり、走行性能はほぼ変わりないケースが多いのですが、本格スポーツカーであるスープラではグレードによって走行性能が大きく異なります。
そのため、スープラのグレードはスポーツカーとしての性能を突き詰めたいのか、気軽にドライブを楽しみたいのかなど、使用シーンや目的を考慮して選ぶといいでしょう。なお、スープラの走りの真髄を極めたいなら「RZ」、気負いなくスポーツ走行を楽しみたいなら「SZ」がおすすめです。
よくある質問
Q1:スープラのグレード構成は?
A:スープラのグレードは「SZ」「SZ-R」「RZ」の3種類で、グレード構成は比較的シンプルです。価格は「SZ」から「RZ」に向けて高くなり、それぞれのグレード間には100万円以上の価格差があります。なお、駆動方式は全車FRです。
Q2:スープラのグレードごとの特徴は?
A:「SZ」は、比較的控えめなスペックのエンジンを搭載しており、扱いやすさが魅力。「SZ-R」は「SZ」と同じ2.0L直列4気筒エンジンを搭載していますが出力が引き上げられており、爽快なスポーツ走行が楽しめるでしょう。「RZ」は最高出力387psを発揮するスープラ伝統の直列6気筒エンジンが搭載される最上級グレードで、本格スポーツカーならではの走りが堪能できます。
Q3:スープラのグレードはどう選ぶ?
A:スープラは、グレードによって走行性能が大きく異なります。そのため、気軽にドライブが楽しめる程度のスペックでいいのか、それともサーキットでのタイムアタックを楽しめる走行性能が欲しいのかなど、使用シーンや目的を考慮して選ぶことをおすすめします。
※この記事は2023年10月3日時点の情報で制作しています