トヨタのハイブリッドカー「プリウス」は、最新モデルらしく多彩な先進安全技術を採用しています。今では先進安全技術の充実度が車選びのポイントとなるので、どのような安全性能を有しているのかをよく確認することが大切です。
ここでは、プリウスの安全性能について詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- プリウスはトヨタの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を搭載
- 上位グレードの「Z」には駐車支援機能「トヨタ チームメイト:アドバンスト パーク」が標準装備
- 「セカンダリーコリジョンブレーキ」などのトヨタブランド初採用(2023年1月時点、トヨタ調べ)の機能も多数設定がある
プリウスの安全性能の特徴
2023年1月に登場した5代目となる現行型のプリウスは、最新のトヨタの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備しています。
「Toyota Safety Sense」は単眼カメラとミリ波レーダーの2種類のセンサーを検知システムに採用し、高い認識性能と信頼性を両立させています。さらに、上位グレードには駐車支援機能「トヨタ チームメイト:アドバンスト パーク」が標準装備であることに加え、オプションで「セカンダリーコリジョンブレーキ」などの最新鋭の機能が追加可能です。
プリウスに採用されている先進安全技術
ここでは、現行型から新たに採用された先進安全技術を中心にご紹介します。
プリクラッシュセーフティ
「プリクラッシュセーフティ」は従来型にも搭載されていた衝突被害軽減ブレーキですが、現行型では検知シーンや検知対象を拡大しています。検知できる対象は車両に加え昼夜の歩行者と自転車運転者、昼間の自動二輪車です。
また、直進時だけではなく、交差点での衝突回避、衝突被害軽減にも対応しました。交差点での右折時に直進してくる対向車や、右左折時に対向方向から横断してくる歩行者、自転車運転者を隣接2レーンまで検出します。
さらに交差点での出会い頭時の車両、自動二輪車を検知する機能や、検知対象と衝突する危険性が高いシーンでドライバーが回避操舵を行うと、操舵支援をして車両安定性の確保と車線逸脱抑制に貢献する「緊急時操舵支援機能」も搭載。
加えて、低速走行時に自車の直前に歩行者や自転車運転者などを検知している状態でアクセルペダルが強く踏み込まれた場合にはシステム出力の抑制や弱いブレーキを作動させることによって衝突の回避・衝突被害軽減をサポートする「低速時加速抑制機能」もあります。
緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付き:Zに標準装備)
上位グレードの「Z」に搭載される「緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付き)」は、ドライバーの回避操舵の有無に関係なく検知対象との衝突の可能性が高いときにシステムが弱いブレーキをかけながら操舵支援を行うことで、車線内での衝突の回避を支援する機能です。
プロアクティブドライビングアシスト
歩行者の飛び出しや横断など、走行中に発生するリスクをシステムが先読みして減速支援や操舵支援を行うことで、走行中のリスクを減らし安全運転に貢献する機能です。
プリウスでは、駐車車両と歩行者、自転車運転者に対する操舵・減速支援とカーブや先行車に対する減速支援のほか、信号交差点への接近を検知した上でドライバーのウィンカー操作やアクセルOFFに応じて減速支援する機能や、ドライバーの操作を先読みして操舵支援を行うことで不要な操作や操作遅れを減らしスムーズな走行をサポートする「車線内走行時常時操舵支援」も搭載されています。
ドライバー異常時対応システム
高速道路での走行時に車線中央付近の走行を維持するようにステアリング操作を支援する「レーントレーシングアシスト」の作動中、ドライバーの無操作状態が継続した場合はシステムが異常と判断し、音や表示でドライバーに注意喚起すると同時に緩やかに減速します。
その上でハザードやホーンで周囲に異常を知らせつつ車線内に停車して事故の回避に貢献することに加え、ドアの解錠やコネクティッドサービスのひとつであるヘルプネット®に自動接続し、ドライバーの早期救護をサポートします。
レーンチェンジアシスト(Zに標準装備)
高速道路などの自動車専用道路において、レーントレーシングアシストが作動している状態でドライバーがウィンカーを作動させると、車線変更時の操舵支援と変更先の車線の車両の監視を行うことで、安全な車線変更をアシストする機能です。
トヨタ チームメイト:アドバンスト パーク(Zに標準装備)
スイッチを押すだけで、ステアリングとペダル、シフトの操作をシステムがアシストし、スムーズな駐車をサポートする駐車支援機能です。バック駐車のほか、前向き駐車、バック出庫、前向き出庫に対応しています。作動中は周囲を監視し、障害物を検知した場合にはブレーキ制御も行います。
このほか、標識の見逃し防止に貢献することに加え、赤信号の告知機能も搭載した「ロードサインアシスト」、高速道路で先行車に追従走行してドライバーの負担を減らす「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」など、多彩な先進安全技術が搭載されています。
上位グレード「Z」に追加できる機能
上位グレードの「X」では、トヨタブランド初採用(2023年1月時点、トヨタ調べ)となる先進安全技術が多数オプション設定されています。
後方車両接近告知
隣車線にいる斜め後方からの接近車両の存在を知らせる「ブラインドスポットモニター」の後側方レーダーが自車の後方の車両を検知します。検知している車両が接近した場合には表示やブザーでドライバーに知らせ、後方車両の回避が必要か否かの判断をアシストしてくれる機能です。
周辺車両接近時サポート(録画機能・通報提案機能)
後方車両との車間距離が非常に接近すると、音や表示で警察やヘルプネット®への接続を提案し、あおり運転などに遭遇した際の対処をサポートします。また、オプションのドライブレコーダーが装着されている場合は上書きされにくい専用領域への録画を開始します。
セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中後突対応)
停車中に追突される危険が高まった場合には、自車のブレーキを作動させることで追突時の二次被害の回避・軽減に貢献する機能です。
プリウスはグレードによって安全性能に差がある
プリウスは全車に標準装備される先進安全技術のみでも十分高い安全性を維持していますが、上位グレードの「Z」にしか搭載されない機能、また「Z」にのみオプション設定の機能もあります。
グレード間で安全性能に差があるため、プリウスを選ぶ際にはその点に注意して必要な安全性能を備えたグレードを選びましょう。
よくある質問
Q1:プリウスにはどのような先進安全技術が標準装備されているの?
A:全車標準装備される先進安全技術には、交差点での衝突回避や衝突被害軽減にも対応した最新の「プリクラッシュセーフティ」や、歩行者の横断などの走行中のリスクを先読みして操舵支援や減速支援を行う「プロアクティブドライビングアシスト」、赤信号の告知機能を搭載した「ロードサインアシスト」などがあります。
Q2:「Z」にのみ搭載される「トヨタ チームメイト:アドバンスト パーク」はどんな機能?
A:「トヨタ チームメイト:アドバンスト パーク」は駐車支援機能で、スイッチを押すだけでシステムがステアリングとペダル、シフト操作をアシストし、スムーズな駐車をサポートしてくれます。
※この記事は2023年3月時点の情報で制作しています