税金や保険料など、車にはさまざまな維持費が必要であり、その中でも燃料費は比較的大きな割合を占めています。また、ここ数年のようにガソリン代の高騰が続くと燃料費が家計の負担になることもあるかもしれません。そのため、車選びの際には燃費性能を確認しておくことが大切です。
ここでは、日産のコンパクトカー「ノート」の燃費性能についてご紹介します。
この記事のPOINT
- ノートのWLTCモードカタログ燃費・実燃費はこちら
駆動方式 カタログ燃費(km/L) 実燃費(km/L) 2WD 28.4 22.1 4WD 23.8 17.9 - よりパワフルになった第2世代の「e-POWER」を採用
- カタログ燃費と実燃費の差が若干大きい傾向がある
ノートの燃費性能の特徴
2020年12月に登場した現行型のノートは、システムを大幅に更新しパワーアップした第2世代の「e-POWER」を搭載したモデルです。「e-POWER」はエンジンを発電のみに使用して駆動はモーターで行うことで低燃費を実現する日産自慢のハイブリッドシステムで、優れた環境性能と電気自動車のような走りが自慢です。
現行型のノートでは、従来の「e-POWER」よりもモーター出力やトルクをアップさせ、発進時や追い越し時に力強い加速を実現するほか、右折時などでの素早い走り出しを可能にしました。さらに、インバーターを先代モデルよりも小型軽量化したことに加えエンジン効率を高め、走行性能だけではなく燃費性能も向上させています。
ノートのカタログ燃費
ノートのパワートレインは1.2L直列3気筒ガソリンエンジン+モーターの「e-POWER」のみ。2020年6月に登場した2代目キックスに続く日産2車種目の「e-POWER」専用車です。
ノートのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|
2WD | 28.4 |
4WD | 23.8 |
ノートの実燃費
ノートに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、ノートの実燃費(2023年5月23日時点)は、以下のとおりです。
駆動方式 | 実燃費(km/L) |
---|---|
2WD | 22.1 |
4WD | 17.9 |
走行環境や運転の仕方の影響を受ける実燃費は、ある程度カタログ燃費よりも悪化するものといえます。どのような車種でもカタログ燃費と実燃費に差が出るものではありますが、現時点ではノートはその差が若干大きい傾向があるといえます。
ノートとライバル車のカタログ燃費を比較
ノートのライバルとなるモデルとしては、ホンダ「フィット」やトヨタ「ヤリス」が挙げられます。ここではこの2車種とノートの燃費を比較してみましょう。
ホンダ「フィット」
現行型の「フィット」はホンダのコンパクトカーとして初めて「e:HEV」を搭載したモデルです。「e:HEV」は2モーター式のハイブリッドで、エンジンとモーターを効率よく使い分け、優れた燃費性能を発揮します。
フィットのe:HEV車のWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
e:HEV BASIC | 2WD | 30.2 |
4WD | 25.4 | |
e:HEV HOME | 2WD | 29.0 |
4WD | 25.3 | |
e:HEV RS | 2WD | 27.2 |
e:HEV CROSSTAR | 2WD | 27.1 |
4WD | 24.2 | |
e:HEV LUXE | 2WD | 27.6 |
4WD | 23.5 |
フィットのe:HEV車の2WD、4WDそれぞれの最も優れた燃費の数値をノートの燃費の数値を比較すると、フィットがより低燃費を実現していることがわかります。
トヨタ「ヤリス」
トヨタ「ヤリス」は新設計されたハイブリッドユニットの採用やハイブリッドシステムの効率化、さらに軽量高剛性なプラットフォームの採用によって世界トップクラス(2022年12月現在、トヨタ調べ)の低燃費を実現したモデルです。
ヤリスのハイブリッド車のWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 36.0 |
E-Four | 30.2 | |
G | 2WD | 35.8 |
E-Four | 30.2 | |
Z | 2WD | 35.4 |
E-Four | 30.2 |
ヤリスのハイブリッド車は燃費性能に定評のあるトヨタならではのさすがといえる数値をマークしており、ノートには圧倒的な差をつけています。
ノートの走行性能&乗り心地
出典:日産「ノート」走行・安全
ノートは車体の遮音性を向上するとともに、進化した「e-POWER」の採用によるエンジンの作動頻度の低減、さらにロードノイズが大きい荒れた路面を走る際にエンジンを作動させてロードノイズにエンジン作動音を紛れ込ませ、積極的に発電しながらもエンジン音が気にならないシステムを世界で初搭載(2020年11月、日産調べ)し、静粛性を向上させています。
さらに4WD車は最高出力68psを発揮するリアモーターを搭載する前後輪完全電動駆動の本格式4WDを採用。雪道やアイスバーンなど、あらゆる走行環境に応じてモーターの出力やトルクを緻密に制御することで安定した走行を実現します。
モータージャーナリスト・島崎七生人さんの試乗記でノートの走行性能を詳しくチェック!
進化した「e-POWER」は走りの良さが魅力
ノートの燃費はライバル車であるトヨタのヤリスなどには届きませんが、それでも十分な燃費性能を有しています。100%モーター駆動であるからこそ実現できるワンペダル感覚の未来を感じさせる運転感覚や静粛性は、新しい時代を感じさせてくれることでしょう。
現行型は進化した第2世代の「e-POWER」の採用により、先代モデルよりも大幅に走行性能を引き上げています。燃費はもちろん、乗り心地や走行性能にこだわりたい方も満足できる1台といえるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:ノートのカタログ燃費はどのくらい?
A:現行型のノートは2020年6月に登場した2代目キックスに続く日産2車種目の「e-POWER」専用車であり、採用しているパワートレインは1.2L直列3気筒ガソリンエンジン+モーターの日産自慢のハイブリッドシステム「e-POWER」のみです。ノートのWLTCモードカタログ燃費は2WD車が28.4km/L、4WD車が23.8km/Lです。
Q2:ノートとライバル車のカタログ燃費を比較すると?
A:ノートのライバル車となるコンパクトカーは、ホンダ「フィット」やトヨタ「ヤリス」があります。ノートはこれらの車種に燃費では後れを取っています。
Q3:ノートの走行性能は?
A:現行型のノートはよりパワフルになった第2世代のハイブリッドシステム「e-POWER」の搭載により、力強い加速性能を手に入れました。4WD車には最高出力68psを発揮するリアモーターを採用した前後輪完全電動駆動の本格式4WDを搭載し、道路環境に応じて緻密に駆動力を制御することで高い走行安定性を実現しています。
※この記事は2023年5月時点の情報で制作しています