車の個性は、エクステリアデザインや内装に反映されます。走行性能の高さが魅力のホンダ「シビックタイプR」の内装は、レーシーでスポーティーな雰囲気にあふれ、ベースモデルのシビックとはまったく異なる個性を持っているのが魅力です。
ここでは、シビックタイプRの内装について詳しく紹介します。
この記事のPOINT
- シビックタイプRのインテリアカラーはブラック×レッドでレーシーな雰囲気
- 専用開発されたホールド性の高い「Honda TYPE Rシート」を搭載
- 6:4分割可倒式リアシートを採用し、荷室の拡大が可能
シビックタイプRの室内空間の特徴
シビックタイプRは、一般的なファミリーカーとは異なり、サーキットでの走行も視野に入れた走行性能に特化したモデルです。
そのため、シビックタイプRのパッケージングは近年の車に多く見られる室内空間をできるだけ広く取って居住性の良さを追求したタイプではなく、フロントシートの位置を低く設定し、車両と一体感のあるスポーティーなドライビングポジションを確保しているのが特徴です。
それでも、フルオート・エアコンディショナーやアレルフリー高性能脱臭フィルター、後席の快適性を高めるリアベンチレーション、リアヒーターダクトなどの装備も搭載されており、乗用車としてのある程度の快適さは確保されているといえるでしょう。
シビックタイプRの内装
ここからは、シビックタイプRの内装について見ていきましょう。なお、シビックタイプRは「TYPE R」のモノグレードですが、2020年11月に国内200台限定のモデル「TYPE R・Limited Edition」が販売されました。
この限定モデルと「TYPE R」の内装は、エンブレム以外に差はありません。
ブラック×レッドのスポーティーなカラーリング
シビックタイプRでは、インテリアカラーのベースはブラック、アクセントとしてレッドを効果的かつ大胆に取り入れることによってアクティブでスポーティーなスタイルを表現しています。インパネやフロントドアパネルにはカーボン調×アルマイト調素材を採用。
乗り込んだ瞬間からシビックタイプRの持つ走りのポテンシャルを感じさせてくれるでしょう。随所にあしらわれたアルミがレーシーな雰囲気を際立たせます。
センターコンソールにはシリアルナンバーが刻印されたエンブレムが配され、所有欲を満たしてくれます。
出典:ホンダ「シビックタイプR」Limited Edition
なお、標準仕様のエンブレムはアルミですが、限定モデルの「TYPE R・Limited Edition」では専用のダーククローム仕上げになります。
専用ステアリングホイール
シビックタイプRのステアリングホイールは、専用設計されたDカットタイプを採用しています。グリップの内側には、手触りの良さで定評のある人工スエード調素材のアルカンターラがあしらわれ、フィット感を向上させることで車両の挙動がダイレクトに感じられるように工夫されています。
また、ストレスなく運転に集中できるように形状やステッチの位置など、細部にまでこだわり抜いていることに加え、ロックトゥロックは2.1の設定なのでスポーティーなハンドリングが楽しめるでしょう。
ホールド力の高い「Honda TYPE Rシート」
シートも専用開発の「Honda TYPE Rシート」を搭載。Honda TYPE Rシートの座面には高密度ウレタンを採用し、疲労につながる底づきを低減しています。
また、サーキットにおけるスポーツ走行時でも、ドライバーの体格にかかわらずしっかりと操縦姿勢をサポートする優れたホールド性を確保しているため、思う存分走りが楽しめるのではないでしょうか。
シートのほかにもステンレス製のスポーツペダルや手になじむティアドロップ型のアルミ製シフトノブなど、スポーツカー好きの心を躍らせるこだわりがたくさん詰まった内装となっています。
なお、一般的な高級車によく見られるインテリアカラーの選択肢や、シート素材のアップグレードオプションなどの設定はありません。
シビックタイプRの座席周りの収納
シビックタイプRはサーキットでのスポーツ走行だけではなく、街乗りでも快適に過ごせるようにさまざまなポケッテリアが用意されています。
アームレスト付きコンソールボックス
アームレスト付きのコンソールボックスは深さがあり、メイクポーチなどのドライブ時に必要な小物を収納するスペースとして活躍するでしょう。取り外しのできるドリンクホルダーも用意されています。
センターポケット/フロントコンソールトレー
シフトノブ前方にはスマートフォンやハンドタオルなどの置き場所として最適なセンターポケット、その下段にはさらにトレーが用意されています。
フロントドアポケット(ボトルホルダー付き)
左右のフロントドアポケットは、ペットボトルを収納してもある程度のスペースがあります。
グローブボックス
グローブボックスは十分な容量が確保されているため、車検証などの書類入れとして使用するのはもちろん、ティッシュボックスも収納可能です。照明付きなので夜間でも使用しやすいでしょう。
リアドアポケット(ボトルホルダー付き)
リアドアポケットはフロントドアポケットよりも容量が小さく、ペットボトルを収納するとガムやリップクリームなどの小さなものしか収納できません。
コートフック(リア左右席)
ジャケットなどの上着をかけておけるフックがリア左右席に備わります。
サーキット走行が可能なスポーツカーでこれだけのポケッテリアが用意されている車はそう多くありません。シビックタイプRは、実用性にもきちんと配慮されていることがうかがえます。
シビックタイプRの荷室・座席アレンジ
シビックタイプRは走行性能に特化したスポーツカーであっても、日常的に使用する車としてのユーティリティも犠牲にはしておらず、荷室もゆとりのあるサイズを確保し、テールゲートを大開口とすることで荷物の積み降ろしもしやすいように配慮されています。
また、リアには6:4分割可倒式シートを採用しているため、乗車人数や荷物の大きさに合わせて荷室を拡大することも可能。
さらに、横引き式で左右どちらにも取付けができるカーゴエリアカバーを標準装備しています。
シビックタイプRの内装はスポーティーなデザインと実用性を両立させているのがポイント
シビックタイプRはアグレッシブさやレーシーな雰囲気を演出するカラーリング、専用開発のステアリングホイールやHonda TYPE Rシートなど、スポーツカーならではの要素をふんだんに取り入れています。
それだけではなく、座席周りの収納や拡大が可能な荷室など、実用性もしっかりと確保されているため、サーキットでのスポーツ走行だけでなく日常的に使用する車としても使いにくさを感じることはないでしょう。
よくある質問
Q1:シビックタイプRの室内空間の特徴は?
A:シビックタイプRは一般的なハッチバックではなく走行性能を突き詰めたサーキット走行も可能なFFスポーツカーであるため、フロントシートの位置を低く設定し、車両と一体感のあるスポーティーなドライビングポジションを確保しています。
Q2:シビックタイプRの内装の特徴は?
A:ブラック×レッドのカラーリングやステンレス製スポーツペダル、アルミ製のシフトノブを採用し、スポーツカーらしいアクティブさやレーシーな雰囲気を演出しているのが特徴です。またステアリングホイールはアルカンターラをあしらったDカットタイプ、フロントシートには専用開発のホールド力に優れた「Honda TYPE Rシート」を採用しています。
Q3:シビックタイプRの荷室はどんな感じ?
A:シビックタイプRは日常的な使い勝手にも配慮されており、大開口でゆとりのある広さの荷室を確保しています。また、6:4分割可倒式のリアシートを採用しているため、乗車人数や荷物の量・大きさに合わせて荷室を拡大することも可能です。
※記事の内容は2021年9月時点の情報で執筆しています。