スタイリッシュな2シーターのオープンカーでありながら、優れた走行性能でライトウェイトスポーツカーとしても存在感を発揮するマツダ「ロードスター」。全国にオーナーズクラブがあるなど、熱烈なファンも多数存在するモデルです。
ロードスターはインパクトの強いエクステリアや走行性能に注目が集まりがちかもしれませんが、実際に使用するとなるとそのほかの装備内容もしっかりとチェックしたいところです。ここでは、ロードスターのグレード別の装備内容についてご紹介します。
この記事のPOINT
- ロードスターには多彩なグレードの選択肢がある
- 「S」は車両重量990kgを実現している
- おすすめグレードは装備のバランスがとれており、普段使いもしやすい「S Special Package」
ロードスターのグレード構成
ロードスターは「S」「S Special Package」「S Leather Package」「S Leather Package White Selection」「RS」の5種類のグレードに分けられており、さらに特別仕様車「990S」「Brown Top」と、モータースポーツベース車である「NR-A」の設定もあります。
また、ロードスターではグレードごとにラインナップされるトランスミッションが異なり、「S」「RS」「NR-A」「990S」では6MTのみですが、「S Special Package」「S Leather Package」「S Leather Package White Selection」「Brown Top」では、6MTに加えて6ATが追加されています。
レザーシートを備えるなど、比較的装備が充実したグレードに6ATが設定されているので、スタイリッシュさなどのロードスターのスポーツ性能以外の部分に魅力を感じる方でも導入しやすいのではないでしょうか。
なお、内装や安全性能については別記事で詳しくご紹介しています。
ロードスターのグレードごとの特徴
ここからは、ロードスターのグレードごとの装備内容の違いを比較していきましょう。
〈グレード別比較表〉
グレード | S/990S/RS/NR-A | S Special Package/ S Leather Package/ S Leather Package White Selection/ Brown Top |
|
---|---|---|---|
エンジン | SKYACTIV-G 1.5 | ||
駆動方式 | 2WD(FR) | ||
トランスミッション | 6MT | 6AT | |
燃費 (km/L、WLTCモード) | 16.8 | 17.2 | |
全長(mm) | 3,915 | ||
全幅(mm) | 1,735 | ||
全高(mm) | 1,235 | ||
最小回転半径(m) | 4.7 |
シンプルな装備に徹し、軽量化を追求した「S」
〈グレード「S」の車両本体価格〉
グレード | S |
---|---|
トランスミッション | 6MT |
価格 | 268万9,500円 |
基本グレードにあたる「S」グレードのエアコンはマニュアルエアコン、オーディオは4スピーカー、電波式のキーレスエントリーシステムなど、快適装備は必要最低限に抑えたシンプル内容になっています。
ステアリングホイールはオーディオリモートコントロールスイッチのついた本革巻き、チルト&テレスコピックステアリングが標準装備になっている点もロードスターがライトウェイトスポーツカーとして存在感を発揮しているモデルであることを感じさせます。
なお、このグレードは車両重量が990kgであり、ロードスターの中で最も軽量です。1,000kgを切る車両重量を実現しているのは「S」のみです。
装備が充実する「S Special Package」
〈グレード「S Special Package」の車両本体価格〉
グレード | S Special Package | |
---|---|---|
トランスミッション | 6MT | 6AT |
価格 | 290万6,200円 | 302万1,700円 |
「S Special Package」では、フルオートエアコンや「アドバンストキーレスエントリーシステム」、コネクティビティシステム「マツダコネクト」に対応した「7インチWVGAセンターディスプレイ」や運転席に座った状態でセンターディスプレイを操作できるコマンダーコントロールが装備されるなど、快適機能が充実します。
また、MT車にはトルクセンシング式スーパーLSD、リアスタビライザーが標準装備になります。ロードスターならではの走行性能を求めるのであれば欠かせない装備といえるでしょう。エクステリアではハイマウントストップランプカバーやリアのタイヤディフレクターが装備されます。
またクルーズコントロールや交通標識認識システムなどがセットになり安全性能が充実する「セーフティパッケージ」や、CD/DVDプレイヤーと地上デジタルTVチューナー、シートヒーターのセットオプション、「ボーズサウンドシステム+9スピーカー」など、「S」と比較して追加可能なオプションが豊富なのもこの「S Special Package」の特徴です。
レザーシートを装備し高級感あふれる「S Leather Package」/「S Leather Package White Selection」
〈グレード「S Leather Package」「S Leather Package White Selection」の車両本体価格〉
グレード | S Leather Package | S Leather Package White Selection | ||
---|---|---|---|---|
トランスミッション | 6MT | 6AT | 6MT | 6AT |
価格 | 325万7,100円 | 337万2,600円 | 329万7,800円 | 341万3,300円 |
この「S Leather Package」「S Leather Package White Selection」は、「S Special Package」をベースに、シート素材を本革にして高級感を持たせたグレードです。寒い時期のドライブも快適に楽しめるシートヒーターも追加されています。
「S Special Package」ではオプションだったセーフティパッケージや「ボーズサウンドシステム+9スピーカー」が標準装備になるなど、ロードスターにラグジュアリーカーとしての要素を持たせたグレードといえるでしょう。
なお、「S Leather Package」「S Leather Package White Selection」はシート表皮とカラーの違いだけで、「S Leather Package」にはブラックのレザーシート、「S Leather Package White Selection」にはピュアホワイトのナッパレザーシートが備わります。
走る楽しさを実感できる最上位グレード「RS」
〈グレード「RS」の車両本体価格〉
グレード | RS |
---|---|
トランスミッション | 6MT |
価格 | 342万2,100円 |
走りの楽しさを追求した「RS」では、海外の高級スポーツカーなどによく使用される人工スエード調素材のアルカンターラとナッパレザーを使用したレカロ社製シートが装備されます。
さらにRS専用チューニングが施されたビルシュタイン社製ダンパーや大径ブレーキローター、ボディ剛性を向上させるフロントサスタワーバーや爽快なエンジンサウンドを響かせるインダクションサウンドエンハンサーなど、まさに走りを楽しむ装備内容となっています。
そのほかの装備内容は「S Leather Package」に準じます。
より軽やかな走りを実現する特別仕様車「990S」
〈特別仕様車「990S」の車両本体価格〉
グレード | 990S |
---|---|
トランスミッション | 6MT |
価格 | 295万9,000円 |
「990S」は、最も軽い「S」をベースに、RAYS社製鍛造16 インチアルミホイールを採用することで3.2kgの軽量化を図り、さらなるばね下重量の低減を図った特別仕様車です。
フロントブレーキにはBrembo社製大径ベンチレーテッドディスク&Brembo社製対向4ピストンキャリパーを採用。さらにダンパーやコイルスプリング、電動パワーステアリングやエンジン制御も990S専用セッティングとなっています。
また、ほかのグレードのソフトトップカラーがブラックであるのに対し、「990S」ではダークブルーを組み合わせ、特別感を演出しているのもポイントです。
リッチな雰囲気が魅力の特別仕様車「Brown Top」
〈特別仕様車「Brown Top」の車両本体価格〉
グレード | Brown Top | |
---|---|---|
トランスミッション | 6MT | 6AT |
価格 | 325万7,100円 | 337万2,600円 |
「Brown Top」は「S Leather Package」をベースにした特別仕様車で、テラコッタのソフトトップやナッパレザーシートを採用し、リッチで品の良さを感じられるカラーリングが特徴です。
サーキットでの走りに焦点を当てたモータースポーツベース車「NR-A」
〈グレード「NR-A」の車両本体価格〉
グレード | NR-A |
---|---|
トランスミッション | 6MT |
価格 | 284万3,500円 |
サーキットなどのモータースポーツでの使用を前提とした「NR-A」では、快適装備などはほとんど省かれ、ストイックにサーキットでの走りを追求する仕様になっています。
「S」の装備内容をベースにトルクセンシング式スーパーLSD、リアスタビライザー、大径ブレーキローターやフロントサスタワーバー、車高調節機能付きのブルシュタイン社製ダンパーなどが装備されます。
モータースポーツでロードスターを活躍させたいのであれば、このグレードがおすすめといえるでしょう。
バランスのとれた装備の「S Special Package」がロードスターのおすすめグレード
フルオートエアコンや「7インチWVGAセンターディスプレイ&コマンダーコントロール」「アドバンストキーレスエントリーシステム」などの今時の装備を多数搭載していることに加え、オプションの選択肢も豊富な「S Special Package」が、ロードスターの中ではバランスがとれており普段使いしやすいおすすめグレードといえるでしょう。
運転のしやすいAT車を選んでスタイリッシュなロードスターの魅力を楽しむか、トルクセンシング式スーパーLSD、リアスタビライザーが標準装備されるMT車でロードスターならではの走りを味わうのか。好みや予算に合わせてあなたのカーライフに合うロードスターを選んでください。
よくある質問
Q1:ロードスターのグレード構成は?
A:ロードスターは「S」「S Special Package」「S Leather Package」「S Leather Package White Selection」「RS」の5種類のグレードに分けられています。さらに特別仕様車「990S」と、モータースポーツベース車である「NR-A」もラインナップされており、選択肢は豊富です。
Q2:ロードスターのおすすめグレードは?
A:「アドバンストキーレスエントリーシステム」などの今時の快適装備を多数搭載していることに加え、オプションの選択肢も豊富、さらにトランスミッションも選べる「S Special Package」が、バランスがとれており普段使いしやすいおすすめグレードといえるでしょう。
※この記事は2023年5月時点の情報で制作しています