車選びの盲点になりがちなのが、グレード選びです。車種を選んだことで満足してしまって、その後に待っているグレードについては深く考えず、価格のみで決めてしまう方も少なくありません。しかし、グレード選びはその後のカーライフの質を左右する重要な車選びのポイントなのです。
自身が必要とする装備を搭載しているのか、オプションの追加は可能なのかなど、グレードごとの違いを見極めて選ばないと満足できるカーライフは手に入らないといってもいいでしょう。
ここでは、スズキ「クロスビー」のグレードについてご紹介します。
この記事のPOINT
- クロスビーのグレードは「HYBRID MX」「HYBRID MV」「HYBRID MZ」の3種類
- 受注生産グレードの「HYBRID MX」には「スズキ セーフティ サポート」が搭載されない
- クロスビーのおすすめグレードは「HYBRID MV」
クロスビーのグレード構成
2017年12月に登場したクロスビーは、登場時は「HYBRID MX」「HYBRID MZ」の2種類のグレードしかありませんでしたが、2020年10月の仕様変更時に安全性を向上させるとともに、中間グレードにあたる「HYBRID MV」を新設しました。これに伴い、エントリーグレードである「HYBRID MX」は受注生産となっています。
クロスビーでは、全グレードに175/60R16の大径タイヤを装着しています。下位グレードではタイヤサイズが異なるモデルも多い中、これはうれしいポイントといえるでしょう。また、ボディカラーの選択肢も全車共通で、モノトーン4色、2トーンカラー7色、さらに3トーンカラー2色の計13色もの豊富なカラーの設定があります。
2トーンカラーはルーフカラーがミネラルグレー、メロウディープレッド、ホワイトの3色から選択可能。希少な3トーンカラーは、クロスビーならではの個性を演出してくれます。
また、グレードを問わず4WD車にはエンジンの回転数を高く保って力強いトルクを発揮する「スポーツ」と、必要以上のトルクを抑制して雪道などでの発進や加速をサポートする「スノー」の2つの走行モード、さらに急勾配の下り坂で速度を一定に保つ「ヒルディセントコントロール」や、ぬかるみなどの滑りやすい路面での発進をサポートする「グリップコントロール」が標準装備されます。
なお、クロスビーの内装、安全性能については別記事で詳しくご紹介しています。
クロスビーのグレードごとの特徴
ここからは、クロスビーのグレードごとの装備内容の違いを比較していきましょう。
〈グレード別比較表〉
グレード | HYBRID MX | HYBRID MV | HYBRID MZ |
---|---|---|---|
エンジン | 1.0L直噴ターボエンジン+モーター (マイルドハイブリッド) |
||
駆動方式 | 2WD・4WD | ||
燃費 (km/L、WLTCモード) | 2WD:18.2 4WD:17.0 |
||
全長(mm) | 3,760 | ||
全幅(mm) | 1,670 | ||
全高(mm) | 1,705 | ||
最小回転半径(m) | 4.7 |
受注生産の「HYBRID MX」
〈グレード「HYBRID MX」の車両本体価格〉
グレード | HYBRID MX | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD |
価格 | 194万1,500円 | 208万6,700円 |
2020年10月の仕様変更で受注生産となった「HYBRID MX」は、インテリアの加飾や安全装備を省いた廉価グレードです。
インテリアの質感を高める加飾類を徹底的に省き、実用に徹しています。上位グレードに搭載されるパーソナルテーブルなど、あればうれしいかな、というような快適性を高める装備は搭載されません。
そうはいってもエアフィルター付きのオートエアコンやアイドリングストップ時に冷たい風を送りだして室内の温度上昇をやわらげるエコクール、スイッチ操作でエンジンスタートやドアの解錠・施錠ができるキーレスプッシュスタートシステムなど、近年の新型車であれば期待したい装備は搭載されているので、不便を感じることはなさそうです。
ただし、スズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」が標準装備されず、オプションでの追加もできません。この点には注意が必要といえるでしょう。
なお、「HYBRID MX」は、有料ボディカラー以外に追加できるオプションはありません。
先進安全技術が搭載される標準グレード「HYBRID MV」
〈グレード「HYBRID MV」の車両本体価格〉
グレード | HYBRID MV | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD |
価格 | 208万4,500円 | 222万9,700円 |
「HYBRID MV」では、「スズキ セーフティ サポート」が標準装備されるのが「HYBRID MX」との最も大きな違いでしょう。衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時急発進抑制装置などの先進安全技術は心強い存在です。
また、フロントドアガラスがプレミアムUV&IRカットタイプになり、インパネにType-A、Type-CのUSB電源ソケットが備わるなど、快適性や利便性も向上します。
さらに、「HYBRID MV」では駐車時の安全をサポートする「全方位モニター用カメラパッケージ」の追加が可能です。このパッケージオプションには、フロント・サイド・バックカメラとステアリングハンズフリースイッチ、USBソケット、GPSアンテナ、TV用ガラスアンテナが含まれます。
充実した装備内容の最上位グレード「HYBRID MZ」
〈グレード「HYBRID MZ」の車両本体価格〉
グレード | HYBRID MZ | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD |
価格 | 219万100円 | 233万5,300円 |
最上位グレード「HYBRID MZ」では、ほかのグレードがハロゲンヘッドランプであるのに対し、より省電力で長寿命なLEDヘッドランプを搭載しています。特徴的なLEDポジションランプやLEDフロントフォグランプも採用し、フロントフェイスに先進的な雰囲気を添えています。
また、このグレードでのみパッケージオプション「ブラウンアクセントパッケージ」の追加が可能です。ブラウンアクセントパッケージを選択すると、シート表皮が上質な素材になるほか、専用のインパネカラーパネルやドアトリムクロスなどが装着され、より上質なインテリアになります。
クロスビーのおすすめグレードは「HYBRID MV」
クロスビーは、走行性能や燃費、またボディカラーの選択肢にグレードによる差はありません。そのため、安全装備や快適性がグレード選びのポイントになります。その点を考えると、「スズキ セーフティ サポート」を標準装備し、USB電源ソケットなどの快適性を高める装備も採用している「HYBRID MV」が価格と装備内容のバランスが良く、おすすめできるグレードといえるでしょう。
よくある質問
Q1:クロスビーのグレード構成は?
A:クロスビーは2017年12月の登場時には「HYBRID MX」「HYBRID MZ」の2種類のグレードでしたが、2020年10月の仕様変更時に新たに「HYBRID MV」が追加され3種類となりました。また、そのタイミングで「HYBRID MX」は受注生産となっています。
Q2:クロスビーのグレードの違いは?
A:受注生産のグレード「HYBRID MX」は価格を抑えたグレードということもあり、「スズキ セーフティ サポート」が搭載されずオプションの追加もできません。「HYBRID MV」では「スズキ セーフティ サポート」が標準装備であることに加え、プレミアムUV&IRカットガラス、USB電源ソケットなどが追加されます。最上位グレード「HYBRID MZ」ではLEDヘッドランプを採用、さらにインテリアの上質さを高める「ブラウンアクセントパッケージ」の設定があります。
Q3:クロスビーのおすすめグレードは?
A:「スズキ セーフティ サポート」を標準装備し、さらに快適性を高める機能も搭載している「HYBRID MV」が価格と装備内容のバランスが良く、おすすめできるグレードといえるでしょう。
※この記事は2024年2月2日時点の情報で制作しています