価格が安いという理由から、修復歴のある中古車の購入を検討している方もいるのではないでしょうか。修復歴車は、一般的に修復歴なしの車より価格が安い傾向がありますが、不具合や故障のリスクが高いといわれています。
ここでは、修復歴がある中古車の特徴やリスク、選び方などについて解説します。さらに、安全な中古車に負担を抑えて乗る方法も見ていきましょう。
この記事のPOINT
- 修復歴ありの中古車とは、骨格部分の交換や修理をしたことがある車のこと
- 修復歴車は購入後の不具合や故障のリスクが高い
- 定額カルモくんの中古車リースにはすべての中古車に故障保証が付いている
修復歴のある中古車とは?
修復歴車は、ほかの中古車よりも価格が安い傾向があることから、購入を検討する方もいるでしょう。修復歴車とは、車の骨格部分の交換や修理を行ったことがある車のことをいい、実際に修理をしていなくても、骨格部分にダメージを受けたことがあれば修復歴車扱いになります。
具体的にはどのような部分にダメージを受けた車のことを指すのか、修復歴車の定義や特徴を見ていきましょう。
「修復歴あり」の定義や基準
骨格(フレーム)部分に損傷がある、または該当箇所に交換や修理をした履歴がある車は、基本的に「修復歴あり」と判定されます。この判定基準は、一般財団法人日本自動車査定協会や、一般社団法人日本オートオークション協議会を中心に設けられており、必要に応じて基準が変更されることもあります。
・車の骨格部分の名称
フレームとも呼ばれる骨格部分の詳細は、車種によって異なります。一般的なボンネットタイプでは、以下の骨格部分において損傷がある、または交換・修復をしたことがある車が修復歴車と判定されます。例えば、ドアや外側のフェンダー部分など、骨格部分でない部分の交換や修理歴のある車は修復歴車とはいいません。
- フレーム(サイドメンバー)
- クロスメンバー
- インサイドパネル
- ピラー
- ダッシュパネル
- ルーフパネル
- フロア
- トランクフロア
修復歴のある中古車の特徴
修復歴がある中古車とは、どのような特徴を持つのでしょうか。車の状態や価格面での特徴を見ていきましょう。
●該当部分に損傷がある、または交換や修復歴がある車
修復歴ありの中古車は、骨格部分にへこみなどの損傷、または修復歴があります。骨格部分は車の強度を保つために重要な役割を果たすことから、交換や修正をすると修復歴があると判定が下されます。
●水没車・塩害車・雪害車は修復歴車に含まれない
水没車や塩害車、雪害車は修復歴車には含まれません。しかし、これらの車は修復歴ありの車と同様に重要な車の構造部分や電装系の不具合、故障のリスクが高いといえます。いくら安価であったとしても、購入後のメンテナンス費が高くついてしまう可能性もあるため、購入は慎重に判断すべきでしょう。
●修復歴なしの車より販売価格は安くなる傾向がある
修復歴ありの中古車は、価格が安い傾向があります。車種によっては、修復歴なしの車と比較すると数十万円単位で安くなることもあります。なお、受けた損傷の程度が軽い修復歴車であれば、購入後の不具合や故障のリスクを下げられることから、メンテナンス費を抑えられる可能性もあるでしょう。
修復歴と修理歴の違いとは?
修復歴と聞くと、修理歴のあるすべての車が当てはまるのではないかと考えられがちです。しかし、修復歴と修理歴には明確な違いがあり、どちらに該当するのかによって価格も変わります。ここでは、納得して中古車を購入するために、修理歴との違いを確認しておきましょう。
修復歴に含まれない修理を行った場合は「修理歴」に
修復歴ありと判定されるのは、骨格部分の交換や修理を行った履歴がある車です。たとえ同じような事故にあった場合でも、損傷した箇所などによっては、修復歴なしと判定されることもあります。例えば、車の骨格部分ではないバンパーを交換した車は、「修理歴車」となります。
修理歴は修復歴ほど買取価格に大きく影響しない
修理歴は、修復歴と比べて買取価格や販売価格に影響しないことが多いです。査定時に車の価値を大きく下げるのは、「修理歴」ではなく、あくまで「修復歴」であるということを押さえておきましょう。
修復歴ありの中古車のリスク
修復歴ありの中古車は価格が安い一方、購入後のリスクが高いというデメリットもあります。そのため、車選びの際は、購入後に不具合や故障が起こる可能性も考慮した上で慎重に判断しなければなりません。ここでは、修復歴車のリスクについてご紹介します。
事故の影響が残っている可能性がある
修復歴ありの中古車は車の骨格部分の修復を行っていることから、事故の影響が少なからず残っている可能性があります。車の骨格部分は修理業者でも完全に修理することが難しいこともあり、損傷を残したまま中古車として販売されてしまうことも珍しくありません。
さらに、車全体を支える骨格部分が局所的に強い衝撃を受けると、修復したとしても車体のゆがみなどにつながってしまう場合があります。そのような修復歴車は、スピードを出したときにまっすぐ走行できない可能性もあるでしょう。
衝撃安全性能が悪化している可能性がある
車の衝突安全性能は、衝突した際などにフレームが変形することで衝撃を吸収し、運転手を守るシステムです。しかし、金属は一度変形すると強度が下がることから、強い衝撃を受けたことがある車はこの衝突安全性能が悪化している可能性があります。見た目に問題はなくても、衝突時のショックに耐えきれる強度が残されていないケースもあると考えたほうが良いでしょう。
買取金額が低くなる
修復歴ありの中古車は、不具合や故障のリスクが高いことなどから買い手がつきにくく、売却時の査定額は低くなることが多いです。店舗によっては修復歴ありの中古車は一切買い取らないというケースもあり、値段がつかない場合もあるでしょう。買い取ってもらえない場合は、解体業者へ分解と買取りを依頼する必要があります。
修復歴車を購入する際は、売却や乗換えなどができない可能性もあるということを考慮しておくとよいでしょう。
事故の詳細はわからないことが多い
事故によって車の修復が必要な場合は販売時に告知する義務がありますが、事故歴や詳細については告知する義務はありません。そのため、事故により受けたダメージが、フレームをすった程度の軽い損傷であっても、大きな損傷を負ったとしても、実際には事故の内容まで詳しく教えてもらえないことが多いです。修復歴車の購入を検討する際は、車の状態をよく確認する必要があります。
購入後の整備代がかさむ可能性も
修復歴ありの中古車は不具合や故障リスクが高いことから、購入後は定期的に点検整備を行い、常に安全な状態を維持する必要があります。点検整備にかかる費用に加えて、万が一修理が必要となったときなどでは、大きな出費に悩まされる可能性もあるでしょう。安く購入できたとしても、維持費を用意しておくことをおすすめします。
修復歴のある中古車を選ぶ際のポイント
どうしても修復歴ありの中古車が欲しい場合は、購入について慎重に検討する必要があるでしょう。購入前に車の状態をよく確かめ、安さの理由について理解した上で、信頼できる販売店で購入することが大切です。ここでは、修復歴のある中古車を選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
必ず試乗をする
修復歴のある中古車を購入するときは、必ず試乗しましょう。直線の道路を走り、まっすぐ安定感のある走行ができるかどうかを確認します。また、ハンドル操作はスムーズなのか、異音がしないかどうかなど、細かくチェックしましょう。
相場より安い場合は理由を確認する
修復歴のある車が相場よりも安い場合は、その理由を確認することも大切です。その際に役立つのが、「車両検査表」です。車両検査表を確認することで、修復を行った箇所や修復内容の範囲などがわかります。購入する際は、車両検査表が付いている中古車を選ぶことが望ましいです。
信頼のおける販売店を選ぶ
修復歴ありの中古車を選ぶ際は、信頼できる販売店を選ぶことが大切です。すべての中古車において修復歴の有無を公開していたり、返品などにも対応していたりする店舗であれば、きちんと整備した車が販売されている可能性が高く、安心して購入できるでしょう。
修復歴ありの中古車を回避する方法
修復歴のある中古車の場合、受けた損傷の程度に差があるため、購入を検討するのであれば事前に車の状態を慎重に確認しておく必要があります。しかし、修復歴車の状態の良し悪しを見極めるのは難しいでしょう。安全な状態の中古車に乗るために、修復歴車を回避する方法をご紹介します。
中古車販売店で探す場合
中古車販売店を利用する場合は、すべての中古車の修復歴の有無を公開している販売店を探しましょう。車探しをする際は、あらかじめ販売店のスタッフに「修復歴なしの車が欲しい」と伝えることで、修復歴車を避けることができます。
ネットで中古車を探す場合
ネットで中古車を探すときは、中古車検索サイトから修復歴の有無について条件を設定して検索しましょう。ただし、中には修復歴を記載していない悪質な販売店もあるため注意が必要です。ネットで中古車を探す場合も、修復歴の有無を公開している信頼性の高い販売店を選ぶことが大切です。
もし修復歴車にあたってしまったら、どう対処したらいいの?
意図せず修復歴のある中古車を購入してしまい、返品依頼も受け付けてもらえないという場合は、業者に車を買い取ってもらう必要があります。ただし、修復歴車の状態によって、買い取ってもらえる業者が変わるので注意が必要です。
・比較的状態の良い修復歴ありの中古車
多少なりとも査定額がつく可能性があるため、買取業者に買い取ってもらいましょう。買い取ってもらう際は、修復歴を隠さず申告することが大切です。
・査定額がつかない、あるいは動かない修復歴車
廃車買取業者へ依頼して買い取ってもらいましょう。
カーリースなら安全な中古車に毎月の負担を抑えて乗れる!
修復歴がある中古車は、たしかに安さが魅力です。しかし、修復歴車は不具合や故障のリスクが高く、安心して乗り続けるには不安がつきまとうことでしょう。中古車に安心して手軽に乗る方法として、中古車リースがおすすめです。ここでは、カーリースを利用するメリットをご紹介します。
毎月定額で利用できる
カーリースは、一定の月額料金をリース会社に支払うことで、一定期間、リース会社が購入した車に乗ることができるサブスクリプション・サービスです。新車だけでなく中古車を取り扱うカーリースも増えており、乗りたい車の条件や予算、契約期間などに合わせて契約することができます。
カーリースの多くは、契約時に契約満了時の車の下取り価格(残価)を設定し、車両価格から残価を差し引いた金額を契約月数で割って毎月のリース料を算出する残価設定というしくみを採用しています。この残価設定に加え、月々のリース料に税金や保険料などが含まれることから、毎月の負担を抑えて利用できるサービスとして注目を集めています。
メンテナンス費用も月々のリース料に含められる場合もある
中古車は、不具合や故障のリスクが高い傾向があるため、購入後はこまめな点検整備を行う必要があります。リース会社によっては、メンテナンスプランに加入することで、車の維持費などもリース料金に含められる場合があります。リース会社を選ぶ際は、メンテナンスプランでカバーできる内容を比較しておくと安心です。
定額カルモくんなら費用を抑えて故障保証・車検付きの中古車に乗れる!
数ある中古車リースの中でも、「おトクにマイカー 定額カルモくん」の中古車リースは、安全に中古車に乗れるサービスが充実しています。ここでは「定額カルモくん 中古車」を利用するメリットをご紹介します。
すべての中古車に故障保証1年と車検2年が付く
定額カルモくん 中古車では、すべての車に故障保証1年と車検2年が付きます。整備費用や車検費用の負担を気にせず、安心安全なカーライフをスタートできるでしょう。
メンテナンスプランなら点検整備費用も定額化できる
定額カルモくん 中古車には、メンテナンスの内容が異なる複数のメンテナンスプランがあり、プランに加入すれば、車の維持費をリース料金に含めることができます。さらに、全国30,000店舗以上の指定事業者と提携しているため、最寄りの整備工場を選んで整備を受けることができます。
業界最大級の掲載台数*を誇る定額カルモくんなら欲しい車がきっと見つかる
定額カルモくんの中古車リースの取扱台数は業界最大級*を誇ります。バリエーション豊かなラインナップから、用途や予算に合った車を選ぶことができるでしょう。在庫は毎日追加されるため、憧れの中古車を見つけられる可能性も高いです。
*ネット専業の個人向け中古カーリース業界において(2019年10月自社調べ)
修復歴ありの中古車はリスクあり。カーリースなら安全にカーライフを始められる!
修復歴ありの中古車は安さが魅力的ではありますが、不具合や故障によるリスクが大きいというのが実情です。修復歴のある中古車を購入する際は、販売価格の安さだけで判断せず、安全性や、購入後に発生する維持費なども考慮して選ぶことをおすすめします。
定額カルモくんの中古車リースなら車検と故障保証がついているので、万が一のときでも安心して利用できます。
よくある質問
Q1:修復歴ありの中古車とはどのような車?
A:修復歴ありの中古車とは、車を支える重要な骨格部分に交換や修理を行ったことがある車のことです。また、実際に修理をしていなくても、骨格部分にダメージを受けたことがあれば修復歴車の扱いとなります。修復歴ありの中古車にはさまざまなリスクがあることから、修復歴なしの車よりも販売価格は安い傾向があります。
Q2:修復歴ありの中古車にはどのようなリスクがあるの?
A:修復歴ありの中古車は骨格部分の修復を行っていることから、事故の影響が残っていたり、衝撃安全性能が悪化していたりする可能性があります。さらに、購入後の維持費が高くついてしまう可能性があることも押さえておく必要があります。
Q3:安全な中古車に負担を抑えて乗る方法は?
A:月々定額で利用できるカーリースなら毎月の負担を抑えて安心して中古車に乗れます。定額カルモくんの中古車リースなら全車に故障保証1年と車検2年が付くため、安全なカーライフをスタートできるでしょう。さらに、車の維持費を定額料金に含められるメンテナンスプランを利用すれば、修理の度に大きな出費に悩むこともありません。
※記事の内容は2021年9月時点の情報で執筆しています。