車に求めるものは人ぞれぞれですが、「かっこよさ」を求める方も多いのではないでしょうか。とはいえ「かっこいい車」はなかなか定量化できるものではありません。「かっこいい車」とはなんぞや。この難問を解決すべく、長年にわたって第一線で活躍してきたモータージャーナリストの島崎七生人さんに「今かっこいい」と思う車を国産車から20台、輸入車から5台選んでもらいました。さらに60年代から近年までの「かっこいい国産車の歴史」も紹介します。実に読み応え満点ですよ。
この記事のPOINT
- 自分の用途に合い、気に入って乗ることができ、満足できる車こそ、イコールかっこいい車
- 国産車でかっこいいのは、プロポーションの良い新型トヨタ「プリウス」、新しくも懐かしい日産「フェアレディZ」、量産が続けられていること自体が奇跡的で貴重なマツダ「ロードスター」など
- 輸入車でかっこいいのは、見るからにクリーンでスマートなフォルクスワーゲン「 ID.4」、ディテールに凝り非日常感覚が味わえる「DS4」、そして機能的で実のあるシトロエン「ベルランゴ」など
「かっこいい車」とは
ポルシェよりもミニバンのほうがかっこいい!?
これは実話だが997ポルシェが現役の頃だから、今から何年前のことだろうか?とても個人的な話になるが、家内を勤務先まで車で迎えに行くことになり、その時に取材で借り受けていた997に乗って行ったのだった。退社時刻が来て、家内が同僚と従業員通用口から出てきて、997に乗った。その時は同僚も一緒で、彼女も同じようにご主人が車で迎えに来ていた。で、後日、家内がその同僚から言われたというのが「ウチみたいにもっと中が広いミニバンを買ってもらえばいいのに」という話。彼女たちの勤め先を出てスグの片側2車線の国道の最初の赤信号で並んで停って、背の高いミニバンの助手席から997を見て、そう思ったのだそうだ。
その話を聞かされた時につくづく思ったのは、価値観は本当に人それぞれ、いろいろだということだった。他意はないがその時に家内の同僚が迎えに来てもらい乗って帰ったのは何だったかというと、当時人気のあった国産H社の黒いボディの初代Sだった。一方でコチラは借り物ではあったが仮にも(!?)ポルシェ911。今も昔も車好きであれば一生のうちに一度は乗ってみたいと思うかっこいいスポーツカーの代表格である。が、そのポルシェをして「もっと広い車を」と言われたことは、少なからず衝撃的ではあった。
目的に合った車を存分に使いこなして乗るかっこよさ
が、話をよく聞けば家内の同僚ご夫婦は、サーフィンやスキーを愉しむのが趣味だそうで、だから着替えや車中泊のできる室内の広いミニバンがうってつけだったのである。だから目的に合った車を存分に使いこなして乗っていたのである。それはそれでかっこよさのひとつだと思う。
かように、車のかっこよさの基準は人それぞれということだ。機会があると書いていることだが、僕は自分でNAロードスターに乗っていた時に、トランクリッドの上に固定して使うアルミパイプでできた古いミニやMGのパーツを扱うショップで見つけたイギリスかどこかの社外品のキャリアを付け、自宅からのリクエストでホームセンターで簾(すだれ)だったか茣蓙(ござ)を買って載せて帰ったことがあった。絵的にはまるで二宮尊徳のようだ……とも思ったが、そういう実生活に根ざしたロードスターの使われ方も案外とかっこいいのではないか、そう思ったものだ。
振り返って自分で眺めたくなるようなかっこいい車
![振り返って自分で眺めたくなるようなかっこいい車 | オートナビガイド 振り返って自分で眺めたくなるようなかっこいい車](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2023/01/3-3-696.jpeg)
島崎さんのかつての愛車、アルファ ロメオのフラッグシップセダン・アルファ166。
かっこよさでいえば、美的な車はもちろんかっこいいと思う。とくにスポーツカーやクーペの、駐車場に停めて車から降りたら振り返って自分で眺めたくなるようなかっこいい車には、やっぱり魅力がある。もちろん4ドアセダンでもかっこいい車は個人的にも大好物で、これまで自分で乗ったことのある4ドアセダンは、実はそういう基準を満たした車種ばかりだった。
翻って今どきであれば、多種多様なカテゴリー、セグメント、クラスの車があり、そういう中でかっこいい車を見つけることもできる。典型的なのはSUVで、ご存知のとおり、かつてだったらいわゆるクロカン4駆などと呼ばれた朴訥としたルックスの車が当たり前だった世界。が、今ではクーペSUVなどと言われるような車も次々と登場してきたし、以前に比べ、この世界もぐっと洗練されたものになっている。
もちろん単に表層的な視点だけではなく、SUVには逞しさ、安心感、信頼感といった面での魅力も備わっており、今の時代、そういう魅力も求められているはずだし、そうしたことがかっこいいの意味には含まれるかもしれない。安全、環境対応も、現代の車に求められるファクターだ。
走らせて楽しいか、気持ちいいか
それと車である以上、走らせて楽しいか、気持ちいいかといったことも、かっこいい車の条件になる。過日、某最新EVに試乗中、「そういえば昔、ウルトラスムースなエンジンのことを“まるでモーターのように”などと表現したが、今はまさにそのモーターに乗る時代になった」とふと思った。走らせていて五感に響くことも、今も昔もかっこいい車の条件として外せない。
専門家のおすすめ!国産のかっこいい車ランキングTOP20
第1位 トヨタ「プリウス(新型・5代目)」
プロポーションのよさはいきなり国産車随一か
2022年11月16日に発表された5代目新型「プリウス」。もちろん試乗どころか実車の確認も、この原稿の執筆時点で筆者はこれからということはお断わりしておきたい。が、“かっこいい”との本稿のテーマに則して、ぜひ取り上げておかねばならない1台であることは確か。
オーナーの方には甚だ心苦しく、かつ個人の感想ではあるが、なぜこのデザインなのか?とずっと思わされ続けた先代に対し、新型は見た瞬間からとにかく姿カタチのよさに惹かれる。先代より40mmも低く20mm幅広い、グッと低く身構えたスタンスは、新型らしく心をときめかせてくれる。燃費性能、走り、乗り味はやがて明らかになってくるはずだが、(寝かされたAピラーの実用度は気になるも)プロポーションのよさはいきなり国産車随一か!?
第2位 日産「フェアレディZ」
新しくも懐かしいスタイルはZならでは
世代によるかもしれないが、「フェアレディZ」というと日本を代表する泣く子も黙る(!?)スポーツカーだ。2022年4月に価格や装備などが発表された最新型は歴代7世代目にあたり、初代S30型をオマージュしたシルエットに、Z32型を思わすテールランプなど、新しくも懐かしいスタイルはZならではのものだ。
今日スポーツカーというとゼイタクにも感じるが、もしも少しでも気になり、少しでも事情が許すのであれば、お試しになったらどうでしょうか?と言いたい。3ℓのV6を積むが実際に走らせてみると実に軽快かつスムース……というより流す程度では、路面に車が吸着しているかのような安定感に驚かされる。
第3位 マツダ「ロードスター」
量産が続けられていること自体が奇跡的で貴重
SUVが主流の今、その対極にあるような「ロードスター」は、量産が続けられていること自体が奇跡的で貴重でかっこいい存在。現行ND型は2015年の登場だが、未だに色あせないどころか、年々改良が重ねられ、ますます魅力に磨きがかけられてきた。
とくに2021年末に登場した990Sは、コーナリングをより安定させるKPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)の採用も相まって、ちょうど初代NA型を思い出させる、しなやかで軽快な走りが楽しめる。非RF系の1.5ℓエンジンも手のウチに収められるパワー感がよく、当然ながら6速MTで操るのが楽しい。2022年11月にはオトナの味わいのブラウントップが登場した。
第4位 ホンダ「シビック」
走りが颯爽としている。フロントマスクも劇的にシンプルになった
今や昔の頃のシビックの役割をフィットが担い、「シビック」はひと頃のアコード・クラスの車格感の車へと進化した。また一時期はシビックとアコードとインサイトの区別がつきにくいところもあったが、世代が変わり、最新のデザインを得た最新のシビックは、フロントマスクも劇的にシンプルになり、スタイリングはかなり落ち着いた。
さらに(ここが肝要なところだが)走りが颯爽としているのが何といっても最新シビックの魅力。330ps/42.8kgf・mの2ℓ搭載のタイプRは、6速MTの変速時にエンジン回転を自動でシンクロさせる機構のおかげで、誰にでも高性能が存分に味わえる。e:HEV、1.5ℓガソリン車も颯爽とした走り。
第5位 トヨタ「カローラクロス」
内外観の仕上がりは上質かつモダン、走りの洗練度も高い
カローラ史上初のSUVとして2021年9月に登場したのがこの「カローラクロス」。カローラ自身はもう57年もの歴史を重ねたメイクだが、実に12代目を数える現行カローラは、実際に乗ってみると、知っているカローラの世代が古ければ古いほど驚きが大きいはず。内外観の仕上がりは上質かつモダンだし、走りの洗練度も高いからだ。
その世界観の最上級にあるのがカローラクロスで、ゆったりとスムースな乗り味などもはやカローラの域を超えたもの……というほかない。またラゲッジスペースが広さ、容量ともにかなりタップリしており、実用性の高さにも目を見張るものがある。コストパフォーマンスの高さが光るモデルというわけだ。
第6位 日産「サクラ」/三菱「eK クロス EV」
日常的に乗りこなすと実にかっこいい
一充電あたりの走行距離は180kmだが、それでよいと受け入れられるユーザーにとって「サクラ」および「eK クロス EV」は、日常的に乗りこなすとした場合に実にかっこいい軽自動車ということになる。ガソリンターボ車のおよそ2倍のトルクを発生する電気モーターの走りは、とにかく余裕がありスムースで快適の一言。手応えのしっかりしたステアリング、車重を活かした安定感のある乗り心地も魅力。
何よりも軽自動車で実現されたEVという点は、ほかの軽自動車に対する圧倒的なアドバンテージになる。また両車でいえばモダンな専用の内外観デザインが与えられたサクラのほうが、新しい車に乗っている感はあるが、eK クロスEVも実質は同じだ。
第7位 トヨタ「ミライ」
リキミ過ぎないスタイルが何といっても好感
この原稿執筆時点で新型プリウスは未試乗、新型クラウンもクロスオーバーのみでセダンの登場はこれからだが、トヨタのセダンと考えたとき、大きな声ではいえないがレクサスLS以上にかっこいいセダンがこの「ミライ」だ。水素を使う燃料電池車という特殊性があるが、現在のモデルはすでに2代目。技術的な進化は目覚ましく、一充填航続距離はおよそ850kmを実現。EVと違い、充填に要する時間も3分ほどと短い。
さらにしなやかな乗り味、フットワーク、静粛性の高いドライバビリティは大きな魅力。それと初代とは打って変わってリキミ過ぎないスタイルが何といっても好感が持て、登場から2年が経過した今なお色褪せていない。
第8位 ホンダ「ヴェゼル」
走り去る姿に見惚れるほどのキレイさ。実質を伴ったスタイルである点も評価
今では星の数ほどの量産SUVが揃う時代になり、どの車を選べばよいのか1秒で決めるのは困難になった。そうしたときの基準のひとつとして“引き算の美学”で選ぶとしたらその筆頭に挙げていいのが「ヴェゼル」だ。何しろメッキのグリルすら持たない(ホンダアクセスの用品では用意があり、売れているのだそうだが……)クリーンなスタイリングは、街中で走り去る姿に見惚れるほどのキレイさだ。
姿カタチがいいだけでなく、手前に引かれたAピラーと水平基調のインパネ、よく見えるフードで運転視界がいいという実質を伴ったスタイルである点も評価したい。日常使いもロングドライブもソツなくこなし、乗り味が快適な点も魅力。
第9位 マツダ「CX-60」
内・外観のデザインの上質感も一層の磨きがかけられた
エンジン縦置き(および後輪駆動)に対応したラージクラスのマツダの新しい“SKYACTIVマルチソリューションスケーラブルアーキテクチャー”の第一弾として試乗投入された「CX-60」。日本市場ではまずXD-HYBRID(PHEVの納車も始まっているらしい)から導入、2023年にはガソリン(25S)、ディーゼル(XD)も登場する。
今後世界市場ではCX-60のワイド版のCX-70(北米など)、3列シートのCX-80(欧州など)とそのワイド版のCX-90(北米など)の展開が順次予定されており、上級クラスながら走りの上質感も、内・外観のデザインの上質感も一層の磨きがかけられた次の世代のマツダ車として期待が高まるかっこいい車(たち)だ。
第10位 トヨタ「クラウン」
60数年続いたクラウンの歴史を繋ごうとしたトヨタの意志はかっこいい
TV-CMでもおなじみのあのブラック×プレシャスブロンズの2トーンだったせいか、試乗車でランチタイムの横浜・みなとみらい地区を流した際の注目度の高さは想像以上だった。感触としては“かっこいいじゃない!”と“これがクラウン!?”と、受け止めは半々といったところ。
クロスオーバーから登場したのは多分“ツカミ”の役割を担ってのことだろうが、セダンやほかのバリエーションが出揃った段階で、新しいクラウンが果たしてどれだけかっこいいか……が、今よりももっとハッキリするのだと思う。とはいえ現時点でも、60数年続いたクラウンの歴史を繋ごうとしたトヨタの意志はかっこいいと思えるし、“シン・クラウン”の魅力は味わうにつれ、これから深まっていくのだろう。
第11位 トヨタ・ダイハツ「コペンGRスポーツ」
専用フロントバンパー、グリルで格段にスタイリッシュさを増した
もちろんベースは、ダイハツ「コペン」。ただし“GR”バッジの付く同車では、より高いスペックが与えられている。具体的には下回りではフロントとセンターに専用のブレースが入れられ剛性パーツと組み合わせられるほか、サスペンションでは専用のダンパーとスプリングを装着。さらに16インチの専用BBSアルミホイール、ブリヂストン・ポテンザRE050Aも奢られる。
床下スパッツの追加や専用チューニングの電動パワーステアリングなども見逃せない。さらにレカロシート、モモのステアリングホイールの設定や、専用フロントバンパー、グリルもベースのローブに対し格段にスタイリッシュさを増したデザインとなっているところがいい。
第12位 トヨタ「GRヤリス」
まさしく競技用マシン
ベースのヤリスに対しては、2ドアか4ドアかの違いどころか、ディメンションからしてまるで違う。「GRヤリス」は全長3,995mm×全幅1,805mm×全高1,455mmと、低く幅広い。ワイドフェンダーが印象的だが、欧州同クラスのライバル車と比べても存在感、個性、かっこよさの点でまったく引けをとらないアピアランスであるのが特徴。
もちろん卓越した運動性能、動力性能の高さこそGRヤリスの魅力で、ラインアップには1.5L+CVT搭載のFFと1.6Lターボ+4WD+6速MTが用意され、後者は272ps/37.7kgmのスペックで、エンジンを高回転まで使って走ると、まさしく競技用マシンのヴィヴィッドな走りを堪能できるところが魅力というわけだ。
第13位 スバル「クロストレック」
ひと目でクロストレックとわかる親しみやすいスタイリング
“好奇心、駆ける、クロストレック”のコピーの“駆”のツクリの“区”の中の“メ”を“赤い×”にしたコピーがアイキャッチだが、2012年登場の初代XV(2代目は2017年登場)以来2代続いたXVの車名は改め、プラットフォームも一新。動力性能、安全・運転支援関係のレベルを高めた点が特徴。新たに追加された広角対応の単眼カメラは、認識範囲を拡大させた。
が、車名は変わったもののコンパクトな扱いやすさは変わらず、ひと目でクロストレックとわかる親しみやすいスタイリングもこれまでどおりという点も好感が持てる。「安価だからではなくニーズがあったから」と新設定されたFFモデルもクロストレックの日常性をより広げそうだ。
第14位 スズキ「ジムニー」
唯一無二のかっこよさ
唯一無二のかっこよさというべきか。世界最小の本格4WDでありながら、ラダーフレーム構造、トランスファーレバーで機械式副変速機を切り替えて使うパートタイム4WD方式を採用し、オーセンティックでトラディショナルな車としているところも特徴。
サスペンションは前後ともリジッドアクスル式とし、これは悪路でのロードクリアランスの確保に有利な方式だとカタログでも図入りで紹介されている。同様にステアリングダンパー付きで悪路などでキックバックを緩和する仕組みも採用している。今のところ(2022年12月末現在)軽自動車の「ジムニー」と、1.5Lエンジン搭載の「ジムニーシエラ」が用意され、用途などで選べるようになっている。
第15位 トヨタ「シエンタ」
アヴァンギャルドだったスタイリングがグッとスマートになった
2代目(先代)がデビューした2015年7月以来、7年ぶりのフルモデルチェンジを受けて2022年8月に新型に生まれ変わった「シエンタ」。この車のかっこいい点は、全長4,260mmのコンパクトな全長で最大3列/7人乗り(2列/5人乗りも設定される)の超機能的なパッケージングが実現されている点。
とはいえ実際に乗ってみると、乗り心地は想像以上にゆったりとしており、「これ1台あればかなり便利かも」と納得させられる。それと(先代プリウスと同様)アヴァンギャルドだったスタイリングがグッとスマートになった点も好感が持てる。エクステリアデザイン、ボディ色など、サッパリとしたイタリアやフランスの実用車を思わせる。
第16位 マツダ「MX-30」
ジャンル、カテゴリー、クラスにとらわれない存在感
一般的な分類上はSUVとみなされるが、ジャンル、カテゴリー、クラスにとらわれない存在感があるのがこの「MX-30」。登場は2020年10月のことだったが、手前に引かれたAピラーや水平のボンネットのデザインなど、今にして思えば最新のCX-60にも通じる趣がある。
フリースタイルドアと呼ばれる後方ヒンジで開く後部ドアは、見かけ上のBピラーがないため、荷物やペットの出し入れ(乗せ降ろし)に重宝するなど独特の使い勝手を持ち、とくに2+2的な用途がメインのユーザーに受け入れられるはず。EVモデルは一充電走行距離が256kmのスペックだが、重厚でスムースな乗り味はこの車の雰囲気にマッチしたもの。HVモデルは車両価格が抑えられている。
第17位 スバル「レガシィアウトバック」
さすがスバルのフラッグシップ、ゆったりとした姿カタチがかっこいい
「アウトバック」の車名はもともと北米仕様で当初から使われていたもので、日本では1995年に登場した初代がグランドワゴン、2代目がランカスターと呼ばれ、3代目からアウトバックを名乗るようになった。今でこそSUVは各社に揃うが、このタイプのいわば老舗的な存在である。
現在のモデルは2021年10月に登場。スバルのフラッグシップでもあるだけに、全長4,870mm、全幅1,875mmのゆったりとした姿カタチが何といってもかっこいい。213mmの最低地上高も相変わらずで、悪路でも心配はいらないが、姿同様にオンロードでのゆったりとした乗り味は大きな魅力。搭載する水平対向4気筒は1.8Lターボながら、十分に逞しい動力性能を発揮する。
第18位 三菱「アウトランダーPHEV」
いつ見てもインパクト絶大なデザイン
三菱車に共通して与えられるダイナミックシールドはすっかりおなじみとなったが、いつ見てもインパクト絶大なデザインであることは確か。なのでそのことがあまり気にならないのであれば、この車は相当にかっこいいと思う。実車は実に堂々とした佇まいを持ち、こういうタイプの車に求めたい安心感、包容力がタップリという感じ。
さらに室内に乗り込めば、これまでのどの三菱車よりも上質で、シートに座っただけで“いいもの感”が実感できる。さらに走り出せば、街中では20インチタイヤの固さをやや実感するも、三菱ならではの高レベルの4輪制御技術のおかげで、いかなる道もまったく危なげなく走りきってくれる点が心強い。
第19位 ホンダ「N-ONE」
1BOXやSUVタイプのモデルで溢れる現代においてかっこいい
ホンダの軽自動車というと揺るぎない人気を誇る「N-BOX」にとかく注目が集まりがち。しかしあえて分類すれば軽ではセダンタイプとなる「N-ONE」も忘れてはならない存在だ。往年の「N360」を知っている世代なら間違いなく無条件でササるに違いないチャーミングなスタイルは、1BOXやSUVタイプのモデルであふれる現代において何といってもかっこいい。
さらに走りの好きな往年のホンダ車ファンならこれもまた無条件で歓迎であろう、クロスレシオの6速MTのRSも設定される。上質な内装、外観を楽しみたいのならプレミアムツアラーもある。室内の広さ、荷物の積載性なら1BOXが有利なのは当たり前の話で、1、2名で普段使いに、欧州コンパクトカーの代わりに乗れる車だ。
第20位 スズキ「スペーシア」
カドマルのゼロハリバートンのようなスマートな“道具感”がかっこいい
数あるスーパーハイトワゴン系の軽自動車の中でもスマートな“道具感”がかっこいいのが「スペーシア」だ。とくにこの車のスタイリングは秀逸で、カドマルのゼロハリバートンのようなシンプルだがヘナッとしていない、横から指で押してもビクともしなさそうな心強いカタチは、眺めていて心地よく、軽スーパーハイトワゴンにありがちなひ弱さがなくていい。
ご所望であればカスタムの用意もあるが、標準車のほかRV(というか今ならSUV)テイストのギア、さらに4ナンバーで、荷室にはデスクにも使える仕切り板付きのベースと、バリエーションも豊富に揃う。乗用車系は全車マイルドハイブリッドとし、スムースな走行フィールを持つ。
専門家のおすすめ!外国車(輸入車)のかっこいい車ランキングTOP5
第1位 フォルクスワーゲン 「ID.4」
サッパリとしたスタイリング、見るからにクリーンでスマート
“MEB”と呼ばれる電気自動車専用の新しいアーキテクチャーを採用した、新世代のブランド初となるフル電動SUVがこの「ID.4」。2グレードある上級のPro Launch Editionは150kW(204ps)/310Nm(31.6kgm)の動力性能を発揮、一充電走行可能距離(WLTC)は561kmを誇る。
実車はサッパリとしたスタイリングで、見るからにクリーンでスマートな印象。フォルクスワーゲンはSUVと分類するが、強いて言えばクロスオーバー的といえる。走らせればスムースな加減速だが、逆説的だがEVらしさよりも自然体のよくできたフォルクスワーゲン車といったところ。シフトはメーター横のレバーを捻る方式で、フォルクスワーゲンらしからぬ(!?)垢抜けたインテリアもかっこいいポイントだ。
第2位 DS「DS4」
親しみやすい雰囲気を身に纏うアヴァンギャルド
今はシトロエンから独立したブランドのDS。そのミドルレンジを担うモデルがこの「DS4」だ。そもそも当初のDSは欧州上流階級的な突き抜けてアヴァンギャルドな内外観デザインが打ち出しだったが、最新のDS4はかなり降りてきた……というか、こなれた庶民でも(?)親しみやすい雰囲気を身に纏うようになった。
とはいえ随所にエッジを効かせ、ランプ、ドアハンドルなどディテールにも凝り、バックドアのロック解除ボタンはゲート下の隙間に隠すなどしたかっこいいスタイルは、十分に非日常感覚が味わえる。インテリアもスイッチひとつにもコダワリのデザインが与えられている。それでいて運転しやすく、乗り味のしなやかさも格別……と、五感を刺激する車。
第3位 シトロエン「ベルランゴ」
機能的で実のあるところがかっこよさのポイント
日本では、同種の車としてルノー「カングー」が有名どころ。もちろんカングーも小振りだった初代からチャーミングな車で、先ごろ新型がお目見えした今、やっと従来型(現行型)のボディサイズも認知できるようになった。
それに対して「ベルランゴ」は日本ではずっと後発となるのだが、この車に乗ると、国産のミニバン同様のやや高めの着座位置ながら、不安なく高速道路も悠々と走れることがわかる。「悠々=安心感」の高さはピープルムーバーとして大事なところで、見かけや体裁ではなく、機能的で実(じつ)のあるところがかっこよさのポイントだ。通好みではあるが、こういう実用車が日本でももっと増えていいとも思うのだが……。
第4位 ミニ「クラブマン」
クラシック・ミニと同じように斜め上に向かって開くリアのスプリットドア
近年のミニの売れ筋はクロスオーバーやハッチバックの5ドアなのだそう。確かに街中で見る機会が多い。とはいえバリエーションが増やされたミニの中で、もう1台忘れられないのが「クラブマン」だ。クラブマンとして2代目となる現在のモデルは、初代の片側1+2ドアからオーソドックスな4ドアとし、大き過ぎない手頃で上質なステーションワゴンとしての価値を持つ。
その上でクラシック・ミニの頃と同じように斜め上に向かって開くリアのスプリットドアは、この車のかっこよさのポイント。ハンドルを握って左右1枚ずつのドアを順に丁寧に開け、少し屈むくらいの姿勢で荷物の載せ降ろしをする所作の何ともわざわざな感じがいい。
第5位 BMW「BMW3シリーズ」
スポーティセダンの世界観を守りとおしてきたかっこよさ
日本ではユーザーのセダン離れがいわれて久しい。が、それはミニバンやSUVが人気を集めセダン市場がシュリンク、勢い、かつてのようにセダンそのものが売られなくなった(作られなくなった)ためだ。が、輸入車の世界は必ずしもそうではない。BMW3シリーズなどが好例だ。
1982年に日本法人が設立される前、バルコム・トレーディング時代から日本に導入されていた初代3シリーズ(E21)から現行の7代目(G20)まで、3シリーズは、日本のユーザーにもずっと支持されてきた。何十年も注ぎ足し注ぎ足しで守られてきた老舗鰻屋の秘伝のタレのように、ずっと変わることなくスポーティセダンの世界観を守りとおしてきたかっこよさがあるからだ。
時代ごとのかっこよさがあった過去の国産車
どれも意欲的だった60年代、欧州デザインの系譜
![どれも意欲的だった60年代、欧州デザインの系譜1 | オートナビガイド どれも意欲的だった60年代、欧州デザインの系譜1](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/F0A9914.jpg)
スバル360
音楽にその時代、時代のかっこいい音楽があるように、車にも時代ごとのかっこよさがあった。ざっくりと年代で言うと’60年代はファミリーカーがいよいよ本格的に普及し始めた頃で、スバル360(1958年)、マツダR360クーペ(1960年)など軽自動車に始まり、トヨタ・パブリカ(1961年)、ダイハツ・コンパーノ(1963年)、日野・コンテッサ(1964年)、いすゞ・ベレット(1963年)、三菱・コルト(1963年)など、この時代に登場、その後は残念ながら姿を消した小型セダンも数多く存在した。
![どれも意欲的だった60年代、欧州デザインの系譜2 | オートナビガイド どれも意欲的だった60年代、欧州デザインの系譜2](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/former_0294s.jpg)
マツダR360
筆者は実はスバル360と同年式だから、物心ついた頃には車(や鉄道)に関心をもち、ここうした車とは子供ながらリアルタイムで過ごした記憶がある。そしてこの頃の車はどれも意欲的なプロダクトで、個性的でかっこよく、1台1台の車の絵を親が用意してくれたカレンダーや新聞チラシの裏に絵を描いていた記憶がある。当時の国産車はどの車も、そんな風に子供が興味の対象にし、絵で描きわけられるようなかっこよさがあったように思う。
![どれも意欲的だった60年代、欧州デザインの系譜3 | オートナビガイド どれも意欲的だった60年代、欧州デザインの系譜3](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/117.jpg)
いすゞ117クーペ(写真:トヨタ博物館)
![どれも意欲的だった60年代、欧州デザインの系譜4 | オートナビガイド どれも意欲的だった60年代、欧州デザインの系譜4](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/former_0028l.jpg)
マツダ初代ルーチェ
小型車でいうと、この頃にはヨーロッパのデザイナーが関わった車も数多い。コンテッサ(1964年)のミケロッティ、いすゞ117クーペ(1968年)、マツダ初代ルーチェ(1966年)のジウジアーロなとがそうだが、そうした欧州調の血も、この時代の車たちのかっこよさ、個性に一役買っていたように思う。
60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生
![60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生1 | オートナビガイド 60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生1](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/c_celica_002.jpg)
トヨタ初代セリカ
![60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生2 | オートナビガイド 60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生2](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/200916-01_026-source-source.jpg)
日産初代フェアレディZ
‘60年代終盤から’70年代にかけては、近代化が進んだ時代。ある意味で’60年代の車を一気に古くさくさせるような、当時の感覚としては斬新でかっこいいスタイリングの車が次々と登場した。皮切りはトヨタ初代セリカ(1970年)、三菱ギャランGTO(1970年)、フェアレディZ(1969年)といったスペシャルティカー&スポーツカーたち。DOHC、5段フロアシフト、ラジアルタイヤといったアイテムに車好きは惹きつけられた。
![60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生3 | オートナビガイド 60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生3](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/4d9ebca147741c9c40954c5955a0239a.jpg)
三菱ギャランΛ(ラムダ)
![60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生4 | オートナビガイド 60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生4](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/P1J11022l.jpg)
マツダサバンナRX-7
![60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生5 | オートナビガイド 60年代を一気に古くさせた70年代の斬新なデザイン、ハイオーナーカーの誕生5](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/am197811_prld02_01002H.jpg)
ホンダ初代プレリュード
かっこよさということでは、スペシャルティカーに続いてハイオーナーカーなるジャンルの誕生もこの頃だ。コロナ・マークII(1968年)、ローレル(1968年)などが登場、自宅のマイカーがこうした車種であれば、ちょっとゴージャスな気分が味わえた。’70年代後半に入るとマツダコスモ(1975年)、三菱ギャランΛ(1976年)、セリカXX(1977年)、マツダサバンナRX−7(1978年)、ホンダプレリュード(1978年)なども登場している。いずれも車名を聞けばカタチが思い浮かぶ、かっこいい車たちだ。
80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年
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日産初代レパード
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マツダファミリア(初代FF)
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トヨタ初代ソアラ(写真:トヨタ博物館)
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いすゞピアッツアのカタログ
‘80年代に入ると、洗練されたデザインの車が多数デビュー。日産初代レパード(1980年)、初代FFのマツダファミリア(1980年)、軽自動車ではまるでイタリアンコンパクトのようなダイハツ初代ミラ(1980年)などがあった。そして1981年になるとトヨタから初代ソアラが登場。“ニッパチGT”などと呼ばれ、高性能エンジンを搭載し優雅な2ドアクーペスタイルを纏い、それまでの国産車になかった上級モデルとして注目を集めた。同じコンポーネンツをベースに生まれた2代目セリカXX(1981年)も、同時にデビューしたセリカ・シリーズとともに、直線的なシャープなスタイリングがかっこよかったモデル。三菱スタリオン(1982年)も先鋭的なスタイリングを売りとしていた。それらとは対照的に“マヨネーズのボトル”などとも言われたいすゞピアッツァ(1981年)は、“作者”のジウジアーロがカタログにも登場し、かっこよかった117クーペの後継車としてセンセーショナルなデビューを果たしている。
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ホンダ初代シティ
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ホンダシビック(ワンダーシビック)
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ホンダバラードスポーツCR-X
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ホンダアコード エアロデッキ
80年代に登場した車ではほかに、かっこいいホンダ車が忘れられない。シティ(1981年)、初代トゥデイ(1985年)、ワンダーシビック、バラードスポーツCR-X(1983年)、3代目アコードセダン、エアロデッキ(1985年)など。名指しでこの世代のホンダ車を取り上げたのは、輸入車にも負けない洗練された魅力にあふれたかっこいいスタイリングだったから。ホンダはこうしたヘリテージを大事にしてほしい…と思うほどだ。
![80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年10 | オートナビガイド 80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年10](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/am199009_nsx001_06002H.jpg)
ホンダNSX
![80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年11 | オートナビガイド 80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年11](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/former_0087l.jpg)
ユーノスロードスター(マツダ)
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スカイラインGT-R(R32型)
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日産フェアレディZ(Z32型)
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日産シルビア(S13型)
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日産シーマ
![80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年16 | オートナビガイド 80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年16](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/34090-source.jpg)
日産プリメーラ(P10型)
それと80年代の締めくくりの1989年は、国産車のビンテージカーイヤーと言われるほど、名車が豊作の年だった。NSX、セルシオ、ユーノスロードスター、スバル初代レガシィなどがそうだ。また’89年は日産から32型スカイラインGT−R、180SX(S13シルビアも’88年に登場)、Z32型フェアレディZを始め、前年の’88にはセドリック・シーマ/グロリア・シーマ、初代セフィーロ、マキシマなどが登場している。プリメーラ(P10=1990年、P12+2001年)なども。こうして後年に振り返っても印象に残っている車は、やはりかっこよかった証拠。ホンダ同様に今の日産車でそういう車があるかどうかは、少し心配なところでもある。
![80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年17 | オートナビガイド 80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年17](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/L2030939.jpeg)
トヨタ初代アリストのカタログ
![80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年18 | オートナビガイド 80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年18](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/SVX91L_01.jpg)
スバルアルシオーネSVX
![80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年19 | オートナビガイド 80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年19](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/former_0079s.jpg)
ユーノス500(マツダ)
90年代に入っての純粋にかっこいいと思う車は、トヨタ初代アリスト(1991年)、スバルアルシオーネSVX(1991年)があるが、どちらもスタイリストがジウジアーロだった点が興味深い。ユーノス500(1992年)もかっこよかった国産車として思い浮かぶ車種。世界初のハイブリッド車として登場した初代のプリウス(1997年)も、エポックメイキングな車で、欧州コンパクトカーのような内・外観デザインもかっこよかった。
![80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年20 | オートナビガイド 80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年20](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/51b49d60660d482944c610e907628572.jpg)
三菱パジェロ
![80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年21 | オートナビガイド 80年代は多彩なキーワード。洗練、先鋭、優雅、そしてビンテージイヤーの1989年21](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/SP00620244-source.jpg)
日産テラノ
それからSUVカテゴリーなら、三菱パジェロ(1982年)、日産テラノ(1986年)など、今はもう車名が消滅してしまったが、それまでのクロカン4WDとは一線を画すスマートなオフローダーとして印象に残っている。
トレンドからひもとく近年のかっこいい国産車
ミニバンとSUVブームを牽引した90年代のホンダ “クリエイティブ・ムーバー”
![ミニバンとSUVブームを牽引した90年代のホンダ “クリエイティブ・ムーバー”1 | オートナビガイド ミニバンとSUVブームを牽引した90年代のホンダ “クリエイティブ・ムーバー”1](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/am199410_odsy02_01001H.jpg)
ホンダ初代オデッセイ
この機会に“トレンド”という切り口から、近年のかっこよかった国産車を振り返ってみよう。
まず何といっても見落とせないのが、今に続く、ミニバンとSUVという2つのムーブメントだ。もちろんさまざまな見方があるかも知れないが、そのキッカケを作ったのがホンダの“クリエイティブ・ムーバー”たち。いずれも初代となるオデッセイ(1994年)、CR−V(1995年)、ステップワゴン(1996年)、S−MX(1996年)は、いずれもセンセーショナルなデビューを果たし、オデッセイが後に乗用車ベースのミニバンのフォロワーを各社に作らせた。
![ミニバンとSUVブームを牽引した90年代のホンダ “クリエイティブ・ムーバー”2 | オートナビガイド ミニバンとSUVブームを牽引した90年代のホンダ “クリエイティブ・ムーバー”2](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/am199605_stwg02_01001H.jpg)
ホンダ初代ステップワゴン
初代オデッセイ自身、セダンのアコードと同じ工場のラインを流すために企画された車種で、それまでキャブオーバー型の背の高いミニバンが主流だったところに新風を吹き込んだ。ニューヨークのイエローキャブにまでなり「いい車だよ、ちょっと背が低いけどね」などと現地のドライバーからも評価されたほど。アダムスファミリーを起用したユニークなCMも話題になった。もう1台のステップワゴンはFFの低床パッケージでこれもまた以降の同クラスのミニバンのスタンダードを作った。
![ミニバンとSUVブームを牽引した90年代のホンダ “クリエイティブ・ムーバー”3 | オートナビガイド ミニバンとSUVブームを牽引した90年代のホンダ “クリエイティブ・ムーバー”3](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/am199510_crv001_01001H.jpg)
ホンダ初代CR-V
![ミニバンとSUVブームを牽引した90年代のホンダ “クリエイティブ・ムーバー”4 | オートナビガイド ミニバンとSUVブームを牽引した90年代のホンダ “クリエイティブ・ムーバー”4](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/am_em0304001-e1611728802755.jpg)
ホンダエレメント
CR−Vも乗用車ベースのクロスオーバー型SUVとして、今の同カテゴリーのモデルの原点となったような車。インパネシフトを採用したフラットフロアがスマートな実用性をモノにしていた。ホンダからは以降もHR−V(1998年)、エレメント(2003年)、MDX(2003年)、エディックス(2004年)、クロスロード(2007年)といった、惜しくも単発で姿を消した、しかしコンセプトに勢いがあるかっこいいモデルたちが登場した。単発という共通点がある同世代のモデルには、ほかに日産ティーノ(1998年)、トヨタナディア(1998年)、トヨタオーパ(2000年)や2世代続いた三菱RVR(1991年=初代。3代目はSUVに進化)なども。どれも独創的なコンセプトがかっこよかった。
今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ
![今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ1 | オートナビガイド 今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ1](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/SP00380011-source.jpg)
日産Be-1
![今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ2 | オートナビガイド 今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ2](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/SP00400014-source.jpg)
日産S-CARGO(エスカルゴ)
![今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ3 | オートナビガイド 今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ3](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/SP00390018-source.jpg)
日産パオ
![今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ4 | オートナビガイド 今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ4](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/35018-source.jpg)
日産フィガロ
![今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ5 | オートナビガイド 今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ5](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/39331-source.jpg)
日産ラシーン
年代的に前後するが、日産の一連のパイクカーシリーズも希少でかっこいい車たちだった。Be-1(1987年)登場後、S-CARGO(1989年)、パオ(1989年)、フィガロ(1991年)と続き、後にその延長線上のラシーン(1994年)があったが、他のカタログモデルとはひと味もふた味も違う、今こそまた生産して欲しいと思う癒し系のキャラクターが独特だった。
![今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ6 | オートナビガイド 今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ6](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/L2030910.jpeg)
トヨタWill Viのカタログ
![今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ7 | オートナビガイド 今こそまた生産して欲しい日産のパイクカーシリーズ7](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/060601-01-source.jpg)
日産キューブプラスコンラン
パイクカーといえば、異業種コラボでプレス向けの試乗会(発表会だったか?)に参加しコクヨのボールペン、クリアファイル等をお土産にいただいた(さすがにパナソニックの家電はいただけなかったが)トヨタWiLLシリーズ(Vi=2000年/、VS=2001年/サイファ=2002年)も個性的な魅力を放つ車たちだった。異業種との“ダブルネーム”は特別仕様車でしばしば用いられる手法で、インプレッサ×ビームス(2007年)、オーリス×TUMI(2007年)、ウィンダム×コーチ(2000年)、キューブ/マーチ/ラフェスタ×コンラン(2006年)、ワゴンR×ロフト(1995年)、エスクード×ヘリーハンセン(1993年)などの例がある。
忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”
![忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”1 | オートナビガイド 忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”1](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/P1J09599s.jpg)
マツダAZ-1
![忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”2 | オートナビガイド 忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”2](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/am199105_beat01_01001H.jpg)
ホンダビート
![忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”3 | オートナビガイド 忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”3](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/im0000002562.jpg)
スズキカプチーノ
一方で軽自動車では、やはり“ABCトリオ”が忘れられない。ガルウイングドア+ミッドシップのAZ−1(とキャパ、1992年)、ミッドシップオープン2シーターのビート(1991年)、FRオープン2シーターのカプチーノがそれだ。少し時間が経ち2002年に登場したコペンも、電動開閉式ルーフをもつ凝った車。どの車も軽ながらコダワリのエンジニアリングで仕立てられたチャーミングさだった。
![忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”4 | オートナビガイド 忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”4](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/midget_007.jpg)
ダイハツミゼット
![忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”5 | オートナビガイド 忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”5](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/im0000001977.jpg)
スズキツイン
![忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”6 | オートナビガイド 忘れがたき軽自動車の“ABCトリオ”6](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/ML64101060f.jpg)
スバルR1
軽のこだわりの車というと、ほかに和製ルノー・エクスプレスのようだったアルトハッスル(1991年)、ミゼット(1996年)、ツイン(2003年)や、非ハイトワゴン系パーソナル感覚のスバルR1(2004年)、R2(2003年)、エッセ(2005年)などがある。
個人的には初代アリスト、ユーノス500、3代目プリメーラ…
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トヨタ初代アリストのカタログ
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ユーノス500(マツダ)
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日産プリメーラ(3代目・P12型)
そのほかに、本編担当者としてごく個人的なかっこいい国産車も挙げさせていただこう。セダンでは本編でも取り上げたが初代アリスト、ユーノス500は傑出していた。ほかに3代目プリメーラ(2001年)は三角の小さなサイドミラーでやや運転しにくかった記憶もあるが、輸入車にもヒケをとらない超個性派セダンだった。同じ日産ではV35型スカイラインのときのクーペもソリッドなたたずまいで、相当にかっこよかった。
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マツダファミリア・アスティナ
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マツダランティスクーペ
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マツダMX-6
一時期のマツダ車も、個性派閥ぞろいだった。ファミリア・アスティナ(1989年)、ランティスクーペ(1993年)、ユーノス・プレッソ(とAZ−3、1991年)、MX−6(1992年)、MS−6(1991年)などがそう。“ひびき”“ときめき”といった統一したデザインテーマの元に生まれたかっこいい車たちだった。
![個人的には初代アリスト、ユーノス500、3代目プリメーラ…7 | オートナビガイド 個人的には初代アリスト、ユーノス500、3代目プリメーラ…7](https://autonavi.car-mo.jp/mag/wp-content/uploads/2021/01/vitz_001.jpg)
トヨタ初代ヴィッツ
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トヨタセラ(写真:トヨタ博物館)
そのほかそれまでのスターレットに対し欧州コンパクトカーさながらに生まれ変わったトヨタ初代ヴィッツ(1999年)、セラ(1990年)、そしていすゞビークロス(1997年)なども心に残るかっこいい車だ。
自分の用途に合い、気に入って乗ることができ、満足できる車こそ、かっこいい車
今回取り上げたのは、かっこいい車。もちろん“かっこいい”の基準は人それぞれだし、好みも作用する。けれどいえることは、スタイリングのかっこよさはもちろんだが、コンセプトやメカニズム、装備、仕様、スペックと、かっこよさにもさまざまなポイントがあるということ。要はそのどれかに心惹かれ、気持ちにササるのなら、その車がアナタにとってのかっこいい車ということになる。人からどう見えるか……ではなく、自分の用途に合い、気に入って乗ることができ、満足できる車こそ、イコールかっこいい車というわけだ。
よくある質問
Q1:「かっこいい車」とはどういう車ですか?
A:ポルシェよりもミニバンのほうがかっこいいと考える人もいます。つまり人からどう見えるか……ではなく、自分の用途に合い、気に入って乗ることができ、満足できる車こそ、イコールかっこいい車です。
Q2:プロから見て、国産車でかっこいい車はどれ?
A:登場したてのトヨタ「プリウス」(5代目)のプロポーションの良さは国産車随一ではないかと思います。日産「フェアレディZ」は初代S30型をオマージュしたシルエットに、Z32型を思わせるテールランプなど、新しくも懐かしいスタイルはZならではのもの。SUVが主流の今、その対極にあるようなマツダ「ロードスター」は、量産が続けられていること自体が奇跡的で貴重でかっこいい存在です。
Q3:プロから見て、輸入車でかっこいい車はどれ?
A:フォルクスワーゲンの「D.4」はサッパリとしたスタイリングで、見るからにクリーンでスマートな印象。VWらしからぬ(!?)垢抜けたインテリアもかっこいいポイントです。DSのミドルレンジを担う「DS4」は随所にエッジを効かせ、ランプ、ドアハンドルなどディテールにも凝り、非日常感覚が味わえるかっこよさがあります。シトロエン「ベルランゴ」は見かけや体裁ではなく、機能的で実(じつ)のあるところがかっこいい。通好みな実用車です。
※この記事は2023年1月時点の情報で制作しています