トヨタは人気上昇中のSUVとミニバンには各8モデルを用意しています。しかも8車種あるミニバンのうち新車販売台数で4車種がベスト20、グランエースを除く7車種がベスト50にランクインするほど人気モデルが揃っています。今回はモータージャーナリストの萩原文博さんに、トヨタのミニバンラインナップを全車種比較して、その魅力を紹介してもらいましょう。
トヨタのミニバンの魅力はユーザーの趣向に応えているところ
トヨタはまず絶対的な販売網があります。現在では全チャンネル対応となり、どの販売店に行ってもすべてのモデルが購入可能となりました。それゆえに売れている側面もあるのですが、各モデルがターゲットとするユーザーの趣向をしっかりと掴んでいることも売れ行きの良さの理由として挙げられます。利便性や豪華な装備など各モデルの役割がしっかりと分けられているからこそ8車種もラインナップできるのです。
■2020年度上半期(4~9月)乗用車販売台数ランキング(ミニバンのみ・50位まで)
順位 | 車名 | ブランド名 | 台数 | 前年比 | ボディタイプ |
---|---|---|---|---|---|
5 | アルファード | トヨタ | 44,311 | 132.3 | ミニバン |
7 | フリード | ホンダ | 32,393 | 74.5 | ミニバン、SUV |
10 | セレナ | 日産 | 30,135 | 65.6 | ミニバン |
11 | ヴォクシー | トヨタ | 29,020 | 63.6 | ミニバン |
13 | シエンタ | トヨタ | 27,736 | 49.9 | ミニバン |
16 | ノア | トヨタ | 19,863 | 71.9 | ミニバン |
19 | ステップワゴン | ホンダ | 15,612 | 59.4 | ミニバン |
27 | エスクァイア | トヨタ | 11,425 | 54 | ミニバン |
36 | ヴェルファイア | トヨタ | 8,048 | 45.3 | ミニバン |
44 | ハイエースワゴン | トヨタ | 4,165 | 70.1 | ミニバン |
45 | オデッセイ | ホンダ | 4,075 | 53.6 | ミニバン |
47 | デリカD5 | 三菱 | 3,685 | 42.5 | SUV、ミニバン |
■2020年11月乗用車販売台数ランキング(ミニバンのみ・50位まで)
順位 | 車名 | ブランド名 | 台数 | 前年比 | ボディタイプ |
---|---|---|---|---|---|
3 | アルファード | トヨタ | 10,109 | 175.9 | ミニバン |
7 | シエンタ | トヨタ | 7,187 | 69.6 | ミニバン |
9 | フリード | ホンダ | 6,864 | 106.5 | ミニバン、SUV |
10 | ヴォクシー | トヨタ | 6,860 | 123.2 | ミニバン |
13 | ノア | トヨタ | 4,448 | 141.9 | ミニバン |
14 | セレナ | 日産 | 4,433 | 91.8 | ミニバン |
22 | ステップワゴン | ホンダ | 2,294 | 68.2 | ミニバン |
30 | オデッセイ | ホンダ | 1,720 | 213.4 | ミニバン |
40 | エスクァイア | トヨタ | 1,257 | 36.8 | ミニバン |
41 | ヴェルファイア | トヨタ | 1,241 | 50.1 | ミニバン |
44 | デリカD5 | 三菱 | 984 | 81 | SUV、ミニバン |
48 | ハイエースワゴン | トヨタ | 740 | 101.2 | ミニバン |
トヨタのミニバン全8車種を徹底比較
新車の販売台数が表しているとおり、トヨタのミニバンの主力モデルはアルファード、ヴォクシー、シエンタの3モデルが常にランキング上位の常連となっています。特にアルファードは高額車にもかかわらず、高級セダンなどからの乗り換えも多い新世代の高級サルーンと言えます。
「アルファード」高級車に求められるすべてを持っている
●352万~775.2万円 ●全長4950 mm、全幅1850 mm、全高1950 mm
新時代の高級車として開発された現行型アルファードは、ラグジュアリー系とエアロ系の2タイプを用意し、パーソナルユースでは圧倒的にエアロ系モデルが人気です。2.5L、3.5Lガソリンエンジンと2.5Lエンジンのハイブリッドというパワートレインは3種類を用意しています。
ライバルは日産エルグランドとホンダオデッセイとなりますが、高級車に求められる、乗り心地の良さ、豪華な装備といった面でアルファードは圧倒的なアドバンテージを持っています。その実力は高級車ながら1万台以上という最近の月間販売台数に表れています。
「ヴェルファイア」デザインの差でここまで販売台数が開くとは…
●352万~775.2万円 ●全長4950 mm、全幅1850 mm、全高1950 mm
アルファードの兄弟車で、押し出し感の強い外観デザインが特徴です。3種類のパワートレインやラグジュアリー系、エアロ系というモデル体系は同じですが、最新の11月の販売台数では1/8と大きく水を開けられています。
同じく11月の販売台数ではライバルである日産エルグランドには勝っているものの、マイナーチェンジして商品力に磨きを掛けたオデッセイに負けてしまっているように人気は凋落傾向です。
「ノア」押し出し感が強まり安定した人気
●255.64万~344.3万円 ●全長4710 mm、全幅1735 mm、全高1825 mm
ヴォクシー、ノア、エスクァイア3兄弟の中で最もファミリーユースと言われていたのがノアです。しかし、マイナーチェンジを行う度にどんどんヴォクシーのような押し出し感を強調しています。最新の11月新車販売台数では第13位となっていますが、ライバルの日産セレナ、ステップワゴンを上回っています。
搭載するパワートレインは2Lガソリンエンジンと1.8エンジン+モーターのハイブリッドの2種類。モデルライフが長くなっていますが、安定した人気を誇っています。
「ヴォクシー」グレードが絞られても売れている!
●281.38万~344.3万円 ●全長4710 mm、全幅1735 mm、全高1825 mm
ヴォクシー、ノア、エスクァイア3兄弟の中で最も押し出し感を強調したモデルがヴォクシーで、現在はエアログレードのみのラインナップとなりましたが、モデル末期となっても新車販売台数は約6800台を記録し、ベスト10にランクイン。激戦の2Lクラスで最量販モデルとなっています。
搭載するパワートレインは2Lガソリンエンジンと1.8エンジン+モーターのハイブリッドの2種類となっており、特別仕様車の煌の人気が高くなっています。
「エスクァイア」小さなアルファードを目指したデザイン
●296.34万~346.06万円 ●全長4695 mm、全幅1695 mm、全高1825 mm
ヴォクシー、ノア、エスクァイア3兄弟の中で上質感を追求し、5ナンバーサイズ車のみとなっているのが、エスクァイアです。搭載するパワートレインは2Lガソリンエンジンと1.8エンジン+モーターのハイブリッドの2種類です。
新車販売台数は40位とライバルにも水を開けられていますが、大きなフロントグリルを採用したスタイルはプチアルファードとも呼ばれ、タクシーなどにも多く使用されています。
「シエンタ」個性的なデザインと実用性の高さで人気
●180.95万~258万円 ●全長4260 mm、全幅1695mm、全高1675 mm
トヨタのミニバンラインアップで最もコンパクトなサイズがシエンタです。最新の新車販売台数では約7000台をとなっており、ライバルのフリードと抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げています。個性的なデザインのコンパクトなボディに3列シートをレイアウトしていて、サードシートを床に収納できるなど工夫が満載です。
1.5Lガソリンエンジンと1.5エンジン+モーターのハイブリッドシステムの2つのパワートレインを用意。取り回しの良いボディサイズが評判で小さいお子さんのいるママの愛車として活躍中です。
「グランエース」トヨタ最大ミニバンは送迎用?
●620万~650万円 ●全長5300 mm、全幅1970 mm、全高1990 mm
全長5.3mという超ロングボディの中に6人乗り3列シートと8人乗り4列シートをレイアウトする、トヨタミニバン最大のモデルがこのグランエースです。商用車をベースとしていることそして車両重量が重いことから6穴のアルミホイールを装着しています。
このボディサイズのミニバンでライバルとなるのは、メルセデス・ベンツVクラス。Vクラスも商用車をベースとしている共通ですし、搭載するエンジンがディーゼルエンジンというのも共通です。パーソナルユースというよりはホテルの送迎用としての用途が多いでしょう。
「ハイエースワゴン」長く乗っても値段が下がらない国際派ミニバン
●288.6万~268.4万円 ●全長4840 mm、全幅1880 mm、全高2105 mm
ハイエースというと商用車のイメージが強いのですが、乗用モデルもあります。最新の新車販売台数ではベスト50に入るほど着実に販売台数が稼げるモデルなのです。ハイエースワゴンは3グレード用意され、全車10人乗りで搭載するエンジンは2.7L直4となっています。
ライバルは商用車同様に日産NV350キャラバンワゴンで、ハイエースワゴンは全車全幅が1880mmに対してキャラバンワゴンは全幅1695mmのグレードも用意しています。しかし、ハイエースのほうが国内外問わず人気が高く、長く乗っても値落ちの少ないモデルです。
トヨタのミニバンに共通しているのは、使う人のことを考えた高い利便性
トヨタの充実したミニバンラインナップは家族の人数だけでなく、使用目的によっても選ぶことができるのが特徴です。最大10人乗りという送迎用の多人数乗車であれば、グランエースやハイエースワゴンが選べますし、小さいお子さんと両親ということであればシエンタがピッタリです。どのモデルにも共通しているのは、使う人のことを考えた高い利便性です。こういったホスピタリティの高さがトヨタミニバンの人気の秘訣と言えます。
<ここからは編集部からのお知らせです>
買うよりおトクにトヨタのミニバンに乗る方法
ここまでご紹介してきたトヨタのミニバンの中には、500万円を超えるような車種もありました。しかしそんな車でも、カーリースを利用することで、少ない負担で乗ることが可能です。
カーリースなら、初期費用が不要な上に、残価設定によって車両価格が抑えられるので、カーローンの想定よりも価格の高い車に手が届くことも。
カーリースを検討するなら、業界最安水準の料金に加えてサービスが充実している「おトクにマイカー 定額カルモくん」がおすすめです。
<定額カルモくんをおすすめする理由>
●国産メーカーの全車種・全グレードを取扱い
●車検込みのプランでも月額10,000円台から
●専門家が選ぶカーリースで「コストパフォーマンスが高い」と思う(1)、「サポートが充実している」と思う(2)、「納得価格」と思う(3)、の3つでNo.1を獲得*
*調査方法:インターネット調査 調査期間:2021年2月12日~15日 調査概要:カーリース10社を対象にしたイメージ調査 調査対象:男女、全国、18~69 歳、運転免許保有、(1)(2)週1回以上運転するファイナンシャルプランナー176s、(3)カーディーラー勤務者297s 調査実施:株式会社ショッパーズアイ 比較対象企業:「カーリース」Google 検索9社(2021年1月29日10 時時点) 広告、まとめサイトなどを除く
※記事の内容は2021年1月時点の情報で制作しています。