車のへこみは、走行には影響がない場合が多いものの、塗装の剥がれや錆の原因となることがあります。そのため、できる限り修理をしておいたほうが安心です。しかし、業者に修理を依頼すると費用がかかることから、放置しているケースも見受けられます。そこで、車のへこみを自身で直す方法と、セルフ補修に活かせる業者の技を、費用相場や注意点などと併せてご紹介します。
この記事のPOINT
- 小さなへこみを自身で直す方法はおもに4つ
- 大きなへこみやセルフ補修の仕上がりが不安な場合は業者に依頼するのがおすすめ
- メンテナンス費用の出費を一定にしたい場合はカーリースを検討
車のへこみを自身で直す4つの方法
車のへこみは、比較的浅いものであれば自身で直すことができます。車のへこみのセルフ補修の方法はおもに4つあり、へこみ具合やへこんだ場所などに合わせて適した方法を選びます。
1. デントリペアキット(修理キット)を使う
デントリペアキットは、へこみを直すための専用修理キットです。へこみの内側から押し出すタイプと、表面から引っ張り出すタイプがあり、1,000円程度から購入できます。ただし、いずれの場合も細かなへこみが表面に残ったり、直したはずのへこみが戻ったりするリスクがあります。
2. ドライヤーや冷却スプレーを使う
ドライヤーでへこんだ部分を熱してから冷却スプレーで一気に冷やすことで、へこみが解消されるケースがあります。1度で直らない場合は、何度か繰り返してみましょう。ただし、樹脂製のパーツは温めすぎると変形したり溶けたりする危険があるため、調節が必要です。
3. 裏側からハンマーなどで叩く
へこみの裏側からハンマーで叩いて元に戻すこともできます。ただし、裏側にハンマーを入れるスペースが必要なので、対応できるへこみに限りがあります。また、場所によっては内装など一部のパーツを脱着しなければならず、車の構造を理解しておく必要があります。複雑なへこみをきれいにするには叩きながら微調整をする必要があり、難易度が高い方法でもあります。
4. パテを盛って塗装する
傷を伴うへこみや、ほかの方法で直らないへこみは、板金修理が必要です。セルフ補修を行う場合は、パテを盛って乾燥させ、やすりで表面を整えてから塗装します。しかしこの方法では、周囲となじむようにパテや塗装を塗る必要があるため、高い技術力が必要です。失敗すると、色ムラができたり塗装が割れたりするリスクがあります。
業者に修理を依頼したときの費用と日数の目安
市販のカーケアグッズを使えば安い費用でへこみを修復できますが、ある程度の技術が必要となるため、きれいに仕上がらない可能性もあります。へこみが大きいときや目立つ位置にあるときなどは、専門業者に依頼したほうが安心です。
板金修理では、軽いへこみはもちろん、複雑なへこみや傷を伴うへこみも修理してもらえます。依頼した場合にかかる費用の目安や日数を知り、セルフ補修をするか修理を依頼するか検討してみましょう。
板金修理でかかる費用の目安
5~15cm四方の小さなへこみの修理にかかる費用の目安は約22,000~32,000円、1辺が20cmを超える大きなへこみや複数のへこみを伴う傷などの場合は、46,000円以上になることが多いです。
場所別に修理料金を見ると、ドアミラーがもっとも安く、次いでバンパー、ボディやドアのパネルの順で高くなります。また、損傷が大きくなるほど金額は上がり、補修部分の状態や交換するパーツによっては、20万~50万円とかなり高額になるケースもあります。
なお、修理費用は業者によって大きく異なるため、複数の業者で見積りを取って比較するのがおすすめです。
板金修理でかかる日数の目安
5~15cm四方の小さなへこみであれば、半日~1日程度で直ることが大半です。一方、1辺が20cmを超える大きなへこみや、複数のへこみを伴う傷などの場合は、4~5日ほどの修理期間が必要になることが多いです。
板金業者が行うへこみ修理の方法
業者では専門的な知識や高度な技術を使い、へこみや傷がなかったように復元することができます。セルフ補修でまねできるレベルではありませんが、手順やコツを参考にすることは可能です。板金業者が行うへこみ修理の手順と内容を見てみましょう。
1. へこみの確認と引き出し
へこみの種類や深さを確認し、専用の吸盤で引き出したり、場合によってはハンマーで叩き出したりして、できるだけ原形に近い状態まで戻します。軽いへこみであれば、この引き出し作業だけできれいに元通りになることもあります。
なお、引き出しすぎると戻すのが難しくなるため、絶妙な力加減で作業を行わなければなりません。
2. パテ付け
補修する範囲の塗装を削り、パテや塗装がのりやすいように表面を脱脂してから、へこんだ部分にパテを盛っていきます。パテが乾燥したら、きれいなボディラインになるように研磨していきます。
続いて、表面をより滑らかにするために、小さな凹凸や気泡を埋める仕上げ用のパテを塗り、乾いたら再び研摩します。周囲との境目に段差ができないよう丁寧に磨き上げるのがポイントです。
3. 塗装
補修部分より大き目にマスキングをしてから塗装の下地であるサフェーサーを塗り、パテが錆止め剤や塗料を吸い込んでしまうのを防ぎます。サフェーサーがしっかり乾燥したら、ボディカラーに合わせて調合した塗料を吹き付けていきます。塗料のベースは塗装メーカーのデータにある色を使用しますが、経年劣化などによって微妙に色が変化していることもため、現在の色に近い色味となるように微調色している点はプロのこだわりとえるでしょう。
塗料が乾いたら、塗装を保護してつやを出すための透明な塗装を吹き付けます。
4. 仕上げ
塗装を乾燥させる際についたほこりやゴミを目の細かいペーパーで落とし、研磨力のあるコンパウンドとエアポリッシャーで塗装面を磨きます。コンパウンドは、粒子の粗いものから超微粒子のものへと段階的に変えていくことで、鏡のような光沢を放つ仕上がりに導きます。
板金修理を依頼するときの注意点は?
業者に依頼すれば、大きく傷ついたへこみでも、確実にきれいに補修できます。とはいえ、板金修理は安いものではないため、依頼をするときは、再修理とならないよう次の点に注意しましょう。
希望する仕上がりのレベルを正確に伝える
修理費用は仕上がりのレベルによって大幅に変わるため、へこみ修理の見積りを依頼する時点で、「へこみはそのままで、傷だけ隠したい」「目立つへこみがある程度直っていれば問題ない」「新車同様にきれいにしたい」など、どの程度の仕上がりを希望しているかを正確に伝えましょう。
複数の業者から見積りを取る際は、すべての業者で同じ条件を伝えることが大切です。
保険金の免責金額や限度額を確認する
車のへこみ修理では、任意保険の車両保険を利用できる場合があります。ただし、免責金額を設定していたり、支払い限度額が設定されていたりする場合もあるため、支払い要件の確認は必須です。また、へこみの発生原因によっては、等級が下がり、翌年から支払う保険料が上がることもあります。保険の利用を検討するときは、保険料の割増率なども考慮しながら、自費とどちらが安くなるかを確認して決めましょう。悩んだときは保険会社に相談してから申請したほうが安心です。
業者選びは慎重に行う
車のへこみ修理を依頼できる業者は、板金塗装業者のほかにも、ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなどがあります。ディーラーは自動車メーカーとしての信頼性を保つため、丁寧な修理が期待できますが、その分修理費用が高くなりがちです。一方、そのほかの業者では、ディーラーよりも安く修理できる半面、それぞれの技術力やサービス内容に差がある傾向があります。実際の施工事例や口コミをしっかり確認して、信頼できる業者を選びましょう。
カーリースなら業者選びの手間もメンテナンス費用も抑えられる
車のへこみに限らず、修理を依頼するための業者選びは、口コミなどをチェックしたり、複数社で見積りを取ったりと、それなりの時間や手間がかかります。また、車は維持するだけでも費用がかかるだけに、修理やメンテナンスで突然の大きな出費があると、家計に大きなダメージを与える可能性もあります。
できる限り維持費を抑えつつ、信頼できる業者でメンテナンスを受けながら車に乗りたいときは、近年注目を集めているカーリースがおすすめです。
どうしてカーリースがおすすめなの?
カーリースは、定額制で車を利用できる車のサブスクリプションサービスです。月額料金には車両本体価格のほか、自動車税(種別割)や自動車重量税などの税金や自賠責保険料、各種手数料などが含まれているため、頭金もボーナス払いも不要で、初月から定額料金を支払うだけで新車に乗ることできます。
なお、カーリースの定額カルモくん が全国の男女2,157人を対象に行った独自調査でも、カーリースを利用している方が「利用してよかった」と感じたサービスで、「料金が安い」は「サポートやサービスが良い」に次いで2番目に挙がっています。
・カーリースなら家計の負担を減らせる
カーリースの月額料金は、車両本体価格から返却時の残存価格とネット割引を引いて諸費用を合わせた金額を、契約月数で割って算出します。そのため、契約年数を長めに設定するほど、月額料金は安くなっていきます。
なお、「おトクにマイカー 定額カルモくん 」では、業界最長となる11年契約(2020年3月、定額カルモくん調べ)が用意されている上、実店舗を持たないオンライン営業でコストを削減して大幅なネット割引を実現していることから、月額10,000円台から新車に乗ることができます。
・メンテナンスプランで維持費も定額にできる
多くのリース会社では、車の維持に必要なメンテナンスが定額にできるプランを用意しています。例えば定額カルモくんのメンテナンスプランでは、車検基本料や一部消耗部品の交換費用と工賃が定額になるほか、メーカー保証と同程度の補償が契約期間中にわたって受けられたり、返却時の原状回復費用が補償されたりするプランがあり、車を維持する上で負担になりがちな大きな出費を避けられます。
また、メンテナンスは信頼できる実績を持つ全国の大手事業者30,000店舗以上と提携しているので、自宅近くで安心して依頼することが可能です。
定額カルモくんなら車のへこみの相談もLINEでできる
月額10,000円台から新車に乗れる定額カルモくんでは、車を知り尽くしたマイカーコンシェルジュに、電話やメール、LINEなどで気軽に車についての無料相談ができます。もちろん、へこみの修理についての質問も可能です。
ほかにも、次のようなメリットがあります。
- 国産全車種全グレードの新車を取り扱っているから、購入と同じように車選びができる
- 通常3ヵ月ほどかかる新車の納車期間が、一部車種では最短4週間で納車可能
- 契約満了時にも追加請求の心配がないクローズドエンド方式を採用
- 車選びから申込みまでオンラインでスピーディーに完結
- 納車時は自宅まで届けてくれる!
- 一部車種では契約満了時に車がもらえる「もらえるオプション」がつけられる
車のへこみは放置せずにすぐに修理を!
車にできたへこみを直す方法には、セルフ補修と業者依頼による修復があります。車のへこみは見た目を悪くするだけでなく、傷から汚れや水が入って、錆が生じたり、汚れが広がったりする可能性もあるため、へこみの大きさや予算などから最適な方法を検討して、早めに修理を行いましょう。なお、セルフ補修をするときは、業者によるプロの技のポイントを押さえておくと、きれいに仕上げられる可能性が高まります。
よくある質問
Q1:自分でへこみを修理することはできる?
A:軽微なへこみであれば、セルフ補修が可能です。ただ、きれいに仕上げるにはある程度の技術が必要になる上、修理に失敗すると時間が経ってからトラブルが発生する場合もあるため、目立つ場所のへこみやセルフ補修に自信がない場合などは、業者に依頼したほうが安心でしょう。
Q2:業者に依頼した場合の修理期間や費用の目安は?
A:板金修理を業者に依頼すると、へこみのサイズなどにより、かかる期間は半日~5日、費用は22,000円以上になるケースが多いです。なお、へこみが発生した場所や大きさ、傷の程度などによって日数や金額は変わります。
Q3:修理を含むメンテナンス費用を抑える方法はある?
A:カーリースを利用すれば、メンテナンス費用を月々定額にすることが可能になります。メンテナンスによる臨時の出費がなくなり、家計の負担を抑えることができるでしょう。なお、10,000円台から新車に乗れる定額カルモくんなら、車検費用や一部消耗部品の交換費用なども定額にできます。
※記事の内容は2020年11月時点の情報で制作しています。