新車購入ではまとまったお金がかかるため、後で後悔することのないように、事前に準備したり流れを把握したりしておきたいものです。新車を買うまでの流れを熟知し、しっかりと準備をしておくことで満足して新車を買えるのではないでしょうか。
ここでは、新車購入の前に知っておくべきメリットや買うまでの流れなどについてご紹介します。
新車を購入するメリットとデメリットとは?
新車を買う前に、まずは新車のメリット・デメリットを確認しておきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
・新車保証がある ・エコカー減税が受けられる ・オプションやグレードを自由に選択できる ・高性能な車に乗れる ・自動車保険で新車特約をつけられる ・長期間、乗り続けられる | ・購入価格が高い ・納車に時間がかかる ・車種によっては高値で売却できない ・生産が終了したモデルは購入できない |
新車はどこで買う?ディーラーとサブディーラーの違い
新車を買う際、一般的に正規販売店である「ディーラー」か、複数のメーカーを扱っている「サブディーラー」で買うことが多いでしょう。それぞれに特徴や適している方が違うため、自分に合う方法を選ぶのがおすすめです。
特徴 | メリット | デメリット | こんな方におすすめ | |
---|---|---|---|---|
ディーラー | ・特定の自動車メーカーと特約店契約を交わしている ・他のメーカーの車は扱っていない | ・サービスの質が高い ・整備や修理に対応できる ・純正品を扱っている | ・価格が高い ・複数のメーカーを比較しにくい ・下取り価格が安い傾向がある | ・品質やサービスを重視している ・好きなメーカーがある ・車種選びを迷っている |
サブディーラー(自動車販売店) | ・複数のメーカーを取り扱っている | ・価格が安く値引きしやすい ・複数店舗を回ることなく比較できる | ・店舗によってサービスの質が異なる ・整備や修理に対応できない店舗もある | ・新車をより安く買いたい |
新車を購入するまでの流れ
新車を買うためには、事前に準備しておくべきことや、用意しておくべき必要書類があります。スムーズかつ、自分にとって損なく新車を買うためにも、新車を購入するまでの流れをしっかり把握しておきましょう。
1.車種やグレードを選ぶ
新車を買う際は、自分の目的や用途に合う車を選ぶことが重要です。そのため、それぞれの車種の特徴を把握し、自分にはどんな車が必要か事前に確かめておきましょう。
車の種類 | 特徴 | こんな方におすすめ |
---|---|---|
軽自動車・コンパクトカー | ・小回りが利く ・税金面で優遇される(軽自動車) | ・通勤用に車を使う ・普段の買い物で使う ・セカンドカーが欲しい |
ミニバン | ・室内が広い(最大8人乗り) ・運転しやすい | ・家族のお出掛けに使いたい |
ステーションワゴン | ・収納力に優れている | ・荷物をたくさん積みたい |
SUV | ・悪路や雪道でも快適に走れる ・スタイリッシュなデザイン | ・アウトドアやスポーツ、レジャーを楽しみたい ・見た目にもこだわりたい |
セダン | ・静粛性に優れている | ・高級車が欲しい |
スポーツ | ・走行性能が優れている ・ボディ剛性に優れている | ・アップダウンが多い道や高速道路を頻繁に使用する |
車種を選んだら、グレードも決める必要があります。グレードの高低によって以下のような違いがあるため、車を使う目的や予算に合わせて選びましょう。
グレードの高さ | 特徴 | こんな方におすすめ |
---|---|---|
グレードが高い車 | ・性能が良い ・価格が高い | ・予算に余裕があり、装備を充実させたい ・車を売るときに高く売りたい |
グレードが低い車 | ・最低限の装備や性能 ・価格が安い | ・予算を抑えたい ・必要最低限の装備で十分 |
2.見積りを取る
車種やグレードを決めたら、見積りを取ります。見積りをチェックする際は、費用が予算内で収まっているか、余計な費用が上乗せされていないかチェックすることが大切です。また、気になる項目や見慣れない言葉は担当者に確認し、内容に納得してから購入するようにしましょう。なお、基本的にかかる費用には、以下のようなものがあります。
<基本的にかかる費用>
・車両価格
・消費税
・環境性能割
・自動車税(種別割)(軽自動車の場合は軽自動車税)
・自動車重量税
・購入した新車を廃車にする際に必要となるリサイクル料金
・法律で加入が義務付けられている自賠責保険料
・登録代行費用
・車庫証明代行手数料
・預かり法定費用
・納車費用
・ナンバープレート取得費用
3.必要書類を用意して契約する
見積り内容を確認し、契約を行います。新車の契約時には以下の書類が必要となり、発行には数日かかる書類もあるため、余裕を持って準備しておきましょう。
必要書類 | 枚数 | 交付元 |
---|---|---|
実印(軽自動車の場合は印鑑でも可) | 1本 | ー |
印鑑登録証明書(軽自動車の場合は不要) | 1枚 | 市区町村の役所 |
車庫証明書 | 1枚 | 警察署 |
車検証 | 1枚 | 販売店が用意する |
自賠責保険証 | 1枚 | 販売店が用意する |
販売店に手続きを委託するための委任状 | 1枚 | 販売店が用意する |
住民票(軽自動車のみ) | 1枚 | 市区町村の役所 |
4.購入金額を支払う
契約を済ませたら、契約時に決めた支払い方法で、指定された期日までに購入金額を支払います。なお、車を買う際は大きく分けて現金での一括払いか、ローンの2種類があり、ローンで支払う場合にはローンの種類によって特徴が異なります。以下を参考に、自分に合う支払い方法を把握しておきましょう。また、クレジットカードでの支払いの可否は販売店によって異なります。
支払いの種類 | 種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
現金一括払い | ー | ・金利がかからない ・所有権を得られる | ・まとまったお金が必要 |
ローン | ディーラーローン | ・審査に通りやすい | ・金利が高い ・返済まで所有権を得られない |
銀行系ローン | ・金利が低い ・同じ銀行で住宅ローンなどを利用している場合、優遇金利が受けられる | ・比較的審査が厳しい ・保証料や事務手数料が発生することがある |
5.納車手続きをする
新車購入では、納車までに2〜3ヵ月かかるのが一般的です。また、納車時は以下の項目についてチェックし、気になることがあれば販売店のスタッフに確認しましょう。
・カラーは合っているか
・傷や凹みの有無
・要望したオプションが装備されているかどうか
・車検証に不備はないか
・ウインカーやヘッドライト、ワイパーなどが作動するか
など
新車を安く購入するために覚えておきたい5つのコツ
新車を買うには、ある程度まとまったお金が必要です。しかし、コツを押さえることで、より安く車を購入できる可能性があります。コストを抑えたい場合には、以下の方法を試してみてはいかがでしょうか。
1.決算時期に購入する
新車を安く購入したい方は、決算時期に車を買うのがおすすめです。自動車販売店の決算月である3月、半期決算月である9月は、販売台数を伸ばすために車が安く販売される時期でもあり、他の月に比べて値引き交渉がしやすく、大幅な値引きが期待できる場合もあります。車種選びや商談に時間がかかることを考えると、決算時期の1ヵ月前から新車購入の準備をしておくといいでしょう。
2.金利が低いローンを選ぶ
新車購入の際にはほとんどの方がローンを利用しますが、購入金額が大きいため、1〜2%の金利の差が総支払額に大きく影響します。そのため、金利が低いローンを利用すると、数万円単位で費用を抑えられます。なお、ローンにはさまざまな種類があるため、3〜5社ほど比較した上で自分に合うローンを利用するのがおすすめです。
3.エコカー減税対象車を選ぶ
エコカー減税対象車を選ぶことで、新車購入にかかる費用を抑えることができます。なお、エコカー減税は2021年4月30日まで有効のため、対象車の購入を検討している方は早めに購入の準備を進めておきましょう。
4.下取り・買取店で車を売る
買替えを検討している場合には、下取りや売却を検討している方も多いでしょう。下取りや売却価格は時期によって異なるため、より高値をつけたい場合には、中古車の需要が高まる1〜3月やボーナス時期の7〜8月に下取りに出したり売ったりするのがおすすめです。以下の表を参考に、下取りと買取りのどちらが適しているかチェックしてみてください。
メリット | デメリット | こんな方におすすめ | |
---|---|---|---|
下取り | ・不人気車でも高値がつきやすい ・手続きが簡単 | ・買取店よりも安値がつくことが多い | ・手続きに手間をかけたくない ・高額査定が期待できない車を手放したい |
買取り | ・下取りよりも高値がつくことが多い ・複数の買取店を比較できる | ・下取りよりも手続きに時間がかかる ・一番高く買い取ってくれる店舗を見つけるのに手間がかかる | ・車をより高く売りたい |
5.残価設定ローンを利用する
残価設定ローンとは、数年後に車を下取りに出すことを前提に利用できるカーローンです。通常のローンよりも支払総額を抑えられるのが最大のメリットですが、契約時に設定した残存価格と査定額に差額が生じた場合には、追加請求がある可能性があるので注意しましょう。
車を所有しない「カーリース」を検討してみては?
月々決まった金額を支払うことで車を利用できるカーリースは、所有権を持つ購入と違って、長期的な「使用権」を持つ方法です。現金一括購入やローン支払いに比べて、安く車を利用することができるケースもあります。なお、カーリースは次のような方におすすめです。
・車の所有にこだわらず、安く車を利用したい
・車の維持費の管理が面倒
・車の維持費を定額にしたい
・多種多様な新車の中から、自分に合う車を見つけたい
新車購入の方法やメリットをしっかり理解しておこう
新車購入は、まとまったお金が必要となる大きな買い物です。買い方や購入店舗の違いによるメリットやデメリットをしっかりと理解した上で、自分に合う方法を検討しましょう。また、定額制で新車に乗れるカーリースであれば、まとまった費用がなくても好きな車に乗れるので、家計への負担を軽減したい方にもおすすめです。
よくある質問
Q1:新車を購入するメリットを教えてください
A:オプションやグレードを自由に選択できたり中古車に比べて長期間乗り続けられたりなどのメリットがあります。ほかにも、高性能な車に乗りたい方にもおすすめです。
Q2:新車はどこで購入できますか?
A:ディーラーもしくはサブディーラー(販売店)で購入が可能です。なお、品質やサービスを重視する方はディーラー、コストを抑えたい方はサブディーラーがおすすめです。
Q3:新車を購入するために準備しておくべきことはありますか?
A:用途に合う車を選んだり、契約に必要な書類を事前に用意したりしておくことで、スムーズに購入できます。また、自分に合う支払方法を選ぶことで月々のコストを抑えることもできるでしょう。
※記事の内容は2020年5月時点の情報で制作しています。