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「トヨタRAV4ハイブリッド アドベンチャー」街乗りでの乗り味は見た目と大きく異なり非常にジェントル(萩原文博レポート)

「トヨタRAV4ハイブリッド アドベンチャー」街乗りでの乗り味は見た目と大きく異なり非常にジェントル(萩原文博レポート)
「トヨタRAV4ハイブリッド アドベンチャー」街乗りでの乗り味は見た目と大きく異なり非常にジェントル(萩原文博レポート)

2021年12月にトヨタRAV4は一部改良を行い、ヘッドランプとアルミホイールの意匠を変更、さらに、従来は2Lガソリン車だけに設定されていたタフ&ワイルドなグレード「アドベンチャー」をハイブリッド車にも設定しました。専用の外観デザインを採用し、悪路走破性に磨きを掛けた「ハイブリッド アドベンチャー」の試乗レポートをお届けしましょう。

スタイリッシュなSUVの中で異彩を放つ直線的なデザイン

スタイリッシュなSUVの中で異彩を放つ直線的なデザイン

2016年に日本市場での歴史に一旦幕を閉じたトヨタRAV4、その復活は2019年4月のことでした。「Robust Accurate Vehicle With 4 Wheel Drive(SUVらしい力強さと使用性へのきめ細かな配慮を兼ね備えた4WD)」というのが現行型RAV4の開発コンセプトです。

スタイリッシュなSUVの中で異彩を放つ直線的なデザイン_2

現行型RAV4の外観デザインは、デザインコンセプトである「Adventure&Refined」に基づき、「アクティブで力強いワクドキ感(Adventure)」と「都会にも似合う洗練さ(Refined)」を併せ持つデザインを実現しています。その造形テーマとなったのが、幾何学形状の八角形(オクタゴン)2つを90度ずらしてはめ合わせた「クロスオクタゴン」です。さらに外観の随所に多角形を織り込むことで、タフさと安定感のある個性的なデザインを表現しています。曲線を多用したスタイリッシュなSUVが多い中、直線的で無骨なデザインを採用したRAV4のデザインは新鮮さを感じます。日本だけでなく世界中で売れているのは、このスタイルによるところが大きいのではないでしょうか。

SUVらしい機能性も備えたインテリア

SUVらしい機能性も備えたインテリア

RAV4のインテリアはシルバー加飾によって縁取りされたセンターパネルとセンターコンソールにより、運転席と助手席の独立感が強調された空間となっています。インストルメントパネルは異なる色に塗られたパーツが幾層にも重なったデザインを採用。エアコンの吹き出し口などに施されたシルバー加飾のパーツによって上質感を演出しています。

SUVらしい機能性も備えたインテリア_2

SUVらしい機能性も備えたインテリア‗3

SUVらしい機能性も備えたインテリア_4

スイッチ類はかなり減らされており、スッキリとしたデザインですが、エアコンの操作パネルの両側に装着されたスイッチとセンターコンソールに設置されたマルチテレインセレクトスイッチには回転式を採用。これは手袋をしていても確実に操作できるように、とインテリアデザイナーが考えた形状で、SUVらしい機能性もアピールします。

先進のダイナミックフォースエンジンがもたらした燃費と走り

先進のダイナミックフォースエンジンがもたらした燃費と走り

現行型RAV4にはガソリンエンジンとハイブリッドという2種類のパワートレインが搭載されています。「TNGA」思想に基づいて開発された2L直列4気筒ダイナミックフォースエンジンは、最高出力171psでWLTCモード燃費15.2~15.8km/LというミドルサイズSUVのガソリンエンジン車としては非常に良好な数値を誇ります。排気・冷却・機械作動時におけるエネルギーロスを低減させることで、最大熱効率40%を達成した新世代エンジンは全域でのトルクアップと燃費向上を高次元で両立しています。

一方のハイブリッド車も2.5L直列4気筒ダイナミックフォースエンジンを採用した新世代のハイブリッドシステムを搭載。システム合計出力は2WD車が218ps、4WD車は222psを発生し、WLTCモード燃費は20.6~21.4km/Lと高出力かつ優れた燃費性能を実現しています。

2L直列4気筒ガソリンエンジンに採用されているトランスミッションは、10速のシーケンシャルシフトマチック機構と発進用ギアを追加した「ダイレクトシフトCVT」で、その名の通り発進から高速域まで力強くダイレクトな走りと低燃費を実現しています。マニュアル感覚のシフトチェンジが楽しめる10速シーケンシャルシフトマチックやスポーツモードなどにより、スポーティーな走りを楽しむことが可能です。

2.5Lハイブリッドシステムには、電気式無段変速機+6速シーケンシャルシフトマチックを採用。シフトポジションを「S」に入れるとマニュアル感覚でシフトチェンジが楽しめるシーケンシャルシフトマチック機構を備えており、ハイブリッド車でもスポーティーな走りを味わえます。

スバルもびっくり!3つの異なる4WDシステム

スバルもびっくり!3つの異なる4WDシステム

現行型RAV4の駆動方式は2WD(FF)に加えて、「ダイナミックトルクコントロール4WD」「ダイナミックトルクベクタリングAWD」、そしてハイブリッド車の「E-Four」と呼ぶ電気式4WDシステムという3種類の4WDが設定されています。特に新開発されたダイナミックトルクベクタリングAWDは世界初のシステムで、前後のトルク配分に加えて、後輪のトルクを左右独立で制御するトルクベクタリング機構と4WD走行が不要と判断した場合には、後輪に動力を伝達させる駆動系を切り離して燃費性能を向上させるディスコネクト機構を採用しています。

さらにRAV4のガソリン車には路面状況に応じて3つのモードが選べるマルチテレインセレクトを搭載。このマルチテレインセレクトはオフロード走行において、マッド&サンド、ノーマル、ロック&ダートから選べるシステムです。モードから路面状況に適したものを選択するとAIMが最適に統合制御を行い、オフロードや滑りやすい路面での走破性を一段と向上させます。また、ハイブリッド車にはトライアルモードを採用。空転したタイヤにブレーキを掛けることで、反対側のタイヤに駆動トルクが掛かるように制御します。路面に接地しているタイヤに最適な駆動トルクを配分することによって、悪路からのスムーズな脱出を可能としています。

スバルもびっくり!3つの異なる4WDシステム_2

現行RAV4は最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備しており、「安全・安心」「快適・便利」を提供するコネクティッドサービスも採用しているのが特徴です。

ギア感を強調した見た目と裏腹にジェントルな乗り味

ギア感を強調した見た目と裏腹にジェントルな乗り味

試乗車の車両本体価格は410万6,000円ですが、5万5,000円のオプションカラーであるアッシュグレーメタリック×グレイッシュブルー(今回アドベンチャーに追加された新色)をはじめ、便利なハンズフリーパワーバックドア:7万7,000円、アクセサリーコンセント:4万4,000円、Tコネクトナビ:11万円、デジタルインナーミラー:4万4,000円ほか合計51万6,120円のオプション装備が装着されていました。

シルバーのアンダーカバー風の処理を施したフロントバンパーをはじめ、ブラック塗装のアルミホイールなどでギア感を強調した外観のRAV4ハイブリッド アドベンチャー。街乗りでの乗り味は見た目とは大きく異なり非常にジェントルでした。19インチという大径のアルミホイールを装着しているものの、路面からの衝撃をサスペンションが見事に吸収。不快な振動は大幅に軽減されます。

とにかく静かな室内

2.5Lエンジンのハイブリッドシステムは、優れた燃費性能に加えて、高い静粛性も特徴。RAV4のハイブリッドモデルはシャシーを共有するハリアーのハイブリッドに比べると、快適性よりも走りを優先した印象でしたが、改めて乗ってみると車内へのノイズの侵入はかなり抑えられており、高級車のような高い会話明瞭性を実現しています。

今回は街乗りを中心とした試乗でしたので、オフロードでの実力はテストできませんでしたが、以前試乗したハイブリッド車は、実はガソリン車に匹敵する悪路走破性を発揮していました。

待望のハイブリッド追加で個性がさらに際立つ

待望のハイブリッド追加で個性がさらに際立つ

北米を中心に人気の高いタフな見た目のアドベンチャーは日本ではこれまでガソリン車だけの設定でした。日本ではパワートレインとしてはハイブリッドの人気が高く、今回のハイブリッド アドベンチャーはまさに待望の新グレードと言えるのではないでしょうか。

外観はタフギア感を全面に出しつつ、TPOに合わせた走行性能をもつRAV4ハイブリッド アドベンチャー。乱立する国産ミドルサイズSUVの中でも個性が際立つ1台です。

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