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【改良新型】スズキ「ソリオ/ソリオバンディット」新エンジンと運転支援刷新でルーミーに差をつけた!(萩原文博試乗レポート)

【改良新型】スズキ「ソリオ/ソリオバンディット」新エンジンと運転支援刷新でルーミーに差をつけた!(萩原文博試乗レポート)
【改良新型】スズキ「ソリオ/ソリオバンディット」新エンジンと運転支援刷新でルーミーに差をつけた!(萩原文博試乗レポート)

人気のトールワゴン、スズキ「ソリオ/ソリオバンディット」が外観デザインやエンジンの刷新など大規模な変更を受けました。新エンジンの走りとアップデートされた運転支援装備で、ライバルのトヨタ「ルーミー」に差をつけたという自動車評論家の萩原文博さんの試乗レポート&解説をお届けしましょう。

ライバル・トヨタルーミー相手に大健闘のソリオ

ライバル・トヨタルーミー相手に大健闘のソリオ

発表から5日で受注停止となったジムニーノマドや、現在オーダーすると納車まで約1年掛かると言われているフロンクスなど最近のスズキは軽自動車だけでなく、小型車も好調です。その好調なスズキの小型車の中で最も販売台数が多いのがコンパクトハイトワゴンのソリオです。

一般社団法人 日本自動車販売協会連合会が発表した乗用車の新車販売台数では5744台で第14位となっています。ライバルのトヨタルーミーは6258台の12位ですので販売力の違いを考慮すると大健闘といっていいでしょう。そのスズキソリオが、2025年1月16日に一部改良しました。その一部改良モデルに試乗しましたのでインプレッションを紹介しましょう。

全長を延ばしてラゲッジを拡大した現行モデル

全長を延ばしてラゲッジを拡大した現行モデル

4代目となる現行型のスズキソリオ/ソリオバンディットは2020年11月に登場しました。現行モデルでは、先代モデルに比べて、全長を80mm(ソリオ バンディットは70mm)延長し、荷室床面長を100mm拡大するなど大きな荷室と広く使える室内空間の両立を実現しています。ボディサイズは大きくなっていますが、最小回転半径は4.8mのままで、取り回しの良さをキープしているのが特徴です。

新開発された軽量・高剛性プラットフォーム「ハーテクト」の採用に加えて、ボディの骨格部分であるルーフパネルとルーフメンバーの接合部に高減衰マスチックシーラーを採用し、こもり音や雨音を低減。さらに構造用接着剤の採用により操縦安定性や乗り心地、静粛性を向上させているのが特徴です。

インテリアは内装部品の形状見直しにより、後席左右乗員の肩回りスペースを広げたことで、後席3人乗車時の快適性を向上させています。また快適装備では、パワースライドドアに予約ロック機能を追加し、ドアが閉まるのを待たずに携帯リモコンでドアロックの操作を可能としています。さらに、車内の空気を循環し、エアコン使用時の前席と後席の温度差を少なくするスリムサーキュレーターをスズキ小型車で初採用。薄型のデザインとすることで、車内の広さや後席からの眺めの良さも確保しました。

好燃費のパワートレインと充実した先進運転支援

好燃費のパワートレインと充実した先進運転支援

登場時のパワートレインは1.2 L直列4気筒エンジンと、このエンジンにISG(モーター機能付発電機)と専用リチウムイオンバッテリーを組み合わせた独自のマイルドハイブリッドシステムの2種類。トランスミッションはCVTが組み合わされ、全グレードで駆動方式は2WDと4WDを選ぶことができました。燃費性能はWLTCモードで1.2L車が17.8~19.0km/L。マイルドハイブリッド車が18.4~19.6km/Lとなっています。

安全装備では、夜間の歩行者も検知するステレオカメラ方式の衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」をはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能と、ヘッドランプのハイビーム/ロービームを自動で切り替えるハイビームアシストを搭載。さらに、アダプティブクルーズコントロール(ACC)に全車速追従機能を追加し、長距離移動などでの運転操作の負担を軽減しています。そして走行中、ステレオカメラが認識した道路標識をメーター内のマルチインフォメーションディスプレイやカラーヘッドアップディスプレイに表示する標識認識機能を搭載。運転席前方のダッシュボード上に運転に必要な情報を見やすく表示するカラーヘッドアップディスプレイをスズキ小型車で初採用するなど、当初から運転支援システムは充実していました。

22年12月にフルハイブリッド追加、23年5月には安全&快適装備を充実

2022年12月には、先代モデルでラインナップしていたスズキ独自のハイブリッド車を追加。エンジンが停止してもモーターのみのEV走行が可能で、WLTCモードは22.3km/Lを実現しています。そして2023年5月の一部改良では、車線を逸脱しそうになった際、ドライバーのステアリング操作を支援する車線逸脱抑制機能(LDP)やパワースライドドア予約ロック機能にリクエストスイッチ連動機能を追加。そしてソリオバンディッドでは後席両側ワンアクションパワースライドドアを全車に標準装備するなど安全&快適装備を充実させています。

今回の改良は外観デザイン、パワートレインの刷新などフルモデルチェンジ並み!

今回の改良は外観デザイン、パワートレインの刷新などフルモデルチェンジ並み!

そして、今回の一部改良は外観デザインの変更に加えて、パワートレイン、運転支援機能の刷新などモデルチェンジに迫る変更を行っています。外観デザインの変更では、ソリオは、フロントグリルのメッキ配置を横方向に広げることで、伸びやかで堂々としたデザインに進化。

今回の改良は外観デザイン、パワートレインの刷新などフルモデルチェンジ並み!

またソリオバンディッドは迫力あるフロントグリルやフロントバンパーに加え、メッキとヴラックの加飾を用いて、立体的な造形と上級感のあるデザインを採用し、サイズを超えた存在感を演出しています。

スイフトと同じ3気筒のマイルドハイブリッドに統一

スイフトと同じ3気筒のマイルドハイブリッドに統一

パワートレインは、スイフトに搭載されている1.2L直3エンジンのマイルドハイブリッドに統一。エンジン車やフルハイブリッド車は廃止されています。全車マイルドハイブリッド車となったことで、燃費性能はWLTCモードで20.7~22.0km/Lと向上しています。

最新の運転支援と電動パーキングブレーキも採用

最新の運転支援と電動パーキングブレーキも採用

最新の運転支援と電動パーキングブレーキも採用

最新の運転支援と電動パーキングブレーキも採用

最新の運転支援と電動パーキングブレーキも採用

最新の運転支援と電動パーキングブレーキも採用

最新の運転支援と電動パーキングブレーキも採用

運転支援機能もスイフトやスペーシアで導入されているミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた「デュアルセンサーサポートII」を標準装備。衝突被害軽減ブレーキの検知対象を車両や歩行者、自転車そして自動二輪車として、交差点でも検知できるようになりました。高速道路などでの運転をサポートするアダプティブクルーズコントロール(ACC)[全車速追従機能・停止保持機能付]と車線維持支援機能を採用。さらに低速時ブレーキサポート(前進・後退)をはじめ発進お知らせ機能(先行車・信号切り替わり)、ブラインドスポットモニター、リアクロストラフィックアラートなど充実しています。

最新の運転支援と電動パーキングブレーキも採用

最新の運転支援と電動パーキングブレーキも採用

機能面では、パーキングブレーキの作動、解除の操作を指先で行うことのできる電動パーキングブレーキやブレーキホールドの採用やスズキ緊急通報やリモートエアコンなどのアプリ機能が利用できるスズキコネクトに対応するなど利便性が向上しています。

新エンジンでスムーズになった走り、ソフトだが不安はない

新エンジンでスムーズになった走り、ソフトだが不安はない

今回試乗したのは、車両本体価格224万8400円のソリオハイブリッドMZ 2WDです。従来の1.2L直4エンジンから1.2L直3エンジンへと変更されたパワートレインですが、実はモーターも変更されていて、従来モデルよりモーターの最大トルクが10Nm向上しています。

新エンジンでスムーズになった走り、ソフトだが不安はない

エンジンの出力は4気筒よりも下がっていますが、モーターのトルクが向上したことで、発進時の加速はスムーズになっています。4気筒はスムーズで高い静粛性が魅力ですが、パンチ力に欠ける面があります。しかし3気筒エンジンになったことで加速性能はスムーズになりました。アクセルをそれほど踏まなくても法定速度に達しますので、静粛性の悪化はそれほど気になりません。

新エンジンでスムーズになった走り、ソフトだが不安はない

乗り心地はファミリーカーとして使われるので柔らかめです。車高が高く、ソフトな乗り心地というとロール量が大きいと心配されるかもしれませんが、ボディの骨格がしっかりとしていますので、ロールはしますが、不安になるほどではなく収束も早いのが特徴です。

運転支援と快適性でライバルに差をつけた!

運転支援と快適性でライバルに差をつけた!

運転支援と快適性でライバルに差をつけた!

一部改良したソリオで注目のポイントは運転支援機能です。機能面も進化していますが、単眼カメラとミリ波レーダーを採用したことで質が上がっています。高速道路などでの負担を軽減してくれるACCも車線維持機能が付いたことで、より負担が軽減されますのでロングドライブも楽にこなせます。

運転支援と快適性でライバルに差をつけた!

フルモデルチェンジといって良いくらいアップデートされたソリオ/ソリオバンディッドの車両本体価格は192万6100円~264万8800円です。今回のアップデートによりライバル車のトヨタルーミー/ダイハツトールより運転支援機能や快適性が向上したのは間違いありません。

※記事の内容は2025年2月時点の情報で制作しています。

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