2年ぶりにリアルイベントを開催!
2021年はコロナ禍の影響でリアルイベントが中止、バーチャルのみの開催となった東京オートサロン。2022年は1月14日(金)~16日(日)で無事にリアルイベントを開催。3日間でのべ12万6869人が来場。オンラインでも計42万6960回再生されるなど、大盛況で幕を閉じました。
出展社数366社、出展車両712台の中から、メーカーブースを中心に注目のクルマを紹介します。
【TOYOTA GAZOO Racing】GRMNヤリス、GR GT3コンセプトを初披露
豊田章男社長が各ブースを見学して会場を沸かせるなど、今年も話題に事欠かなかったトヨタ。TOYOTA GAZOO RacingブースではGRMNヤリスを初披露。GRヤリスをフルチューンしたスペシャルモデル。GRMNヤリスにはサーキットパッケージとラリーパッケージが用意されます。
GRMNヤリスはGRヤリスのボディ剛性をさらに高め、約20kgの軽量化を実施。車高を10mm下げ、全幅を10mm拡大して低重心化と空力改善を行っています。さらにアップデートプログラム(モータースポーツの現場で磨いた技術をパーツ追加やソフトウェアアップデートで提供)とパーソナライズプログラム(運転データを分析してドライバーに合わせたカスタムを実施)が用意されることも発表されました。
GRMNヤリスにはベースモデル(731.7万円)以外にサーキットパッケージ(846.7万円)とラリーパッケージ(837.8764万円)をラインナップ。現在、TOYOTA GAZOO Racingのウェブサイトで予約抽選の受付がスタートしていて、発売は2022年夏ごろを予定しています。
こちらはGR GT3コンセプト。カスタマーモータースポーツ活動の取り組みを加速させるために開発したレース専用車両のコンセプトモデル
レクサスNX PHEVオフロードコンセプトは2021年11月に発売されたNX450h+をベースに大径のオールテレーンタイヤとホイールなどを装着したアドベンチャーモデル。
こちらは2021年10月に発売されたGR86に、前後オーバーフェンダーやトランクスポイラー、エキゾーストシステムなど、開発ドライバーである佐々木雅弘選手がプロデュースしたパーツを装着していました。
【モデリスタ】新型ノア/ヴォクシーのカスタムパーツを公開
東京オートサロン2022開幕の前日、1月13日に発売された4代目ノア/ヴォクシー。モデリスタはそのカスタマイズモデルを東京オートサロン会場でさっそく発表しました。
上の写真はモデリスタエアロパーツセットB。フロントスポイラー、サイドスカート、リアスカート、フロントグリルキット、シグネチャーイルミブレード、イルミルーフスポイラーでエレガントなイメージを強調
ヴォクシー モデリスタエアロパーツセットBもフロントスポイラー、サイドスカート、リアスカート、シグネチャーイルミグリル、イルミルーフスポイラーでヴォクシーらしい“強さ”を引き立たせています
【ホンダ】シビックタイプRのプロトタイプを公開
ホンダは2022年中に発売が予定される次期シビックタイプRのプロトタイプを公開しました。残念ながらまだカモフラージュが施されている状態なので詳細は不明ですが、かなりの性能が期待できます!
ステージには今春発売予定の新型ステップワゴンのカスタムモデル“ステップワゴンe:HEVスパーダコンセプト”を展示。次期ステップワゴンは現行型とは路線を変え、クールな雰囲気を強調。ローダウンとブラックホイールでそのイメージを上手く引き立たせています。
土屋圭市氏と開発を進めている“ヴェゼルe:HEV Modulo Xコンセプト”。前後のエアロバンパーや専用グリル、18インチアルミ、専用サスペンションなどが備わります。発売は2022年中を予定。
【日産】新型Zの特別仕様車とカスタマイズドプロトを初公開
今年の東京オートサロンで、もっとも大きな話題を振りまいたのは、日産だったと言っても良いでしょう。2020年9月にプロトタイプが公開され、2021年8月にワールドプレミアとなった次期フェアレディZ。その日本仕様がついにベールを脱いだのです。
新型フェアレディZは随所に歴代Zのモチーフが取り入れられています。リアスタイルはZ32を彷彿させるデザインですし、フロントライトはS 30型をオマージュしています。
240台限定で販売される特別仕様車のProto Spec(696.63万円)は、2月7日から抽選の受付がスタートします。
オレンジ色のZはS30のZ432Rをモチーフにしたカスタマイズドプロト。エンジンフード、テール、ルーフをブラックにして、グリル開口部が上下に分けられるなど、随所にZ432Rのイメージが取り入れられています。このモデルは東京国際カスタムカーコンテスト2022 のコンセプトカー部門最優秀賞を受賞しています。
2021年10月にビッグマイナーチェンジを受けたキャラバンをベースにしたコンセプトモデル“キャラバン マウンテンベースコンセプト”も出品。
このモデルは山を走るトレイルランナーのベース基地にすることを想定したもので、外観は山小屋をイメージし、ボディサイドはほぼ全面が木目調に。ルーフには可動式の大型太陽光パネルを設置。インテリアには電子シェードや、様々なアイテムを吊るすことができる立体的なフックが備わります。
もう一台のキャラバンは、どこでもマイルームをコンセプトにした“キャラバン マイルームコンセプト”。車内はまるでワンルームマンションのような作りで、これがあればいつでもどこでも好きな場所に出かけてそこで快適に仕事などができるようになっています。
【ダイハツ】新型アトレーのカスタマイズを前面に打ち出す!
2021年12月に約17年ぶりのフルモデルチェンジを行った新型アトレーは、5ナンバーの乗用モデルから4ナンバーの商用モデルになるという大変革が行われました。これは軽ワンボックスならではの広い車内を最大限活用するための措置です。「ダイハツヴィレッジ」と名付けられたブースではそんなアトレーの魅力を存分に引き出したカスタマイズカーが展示されました。
上の写真はアトレーデッキバンをベースにリフトアップと大径ホイールでアウトドア感を出した“キャンパーバージョン”。ボディ同色のルーフテントが目立ちます。今、軽トラをアウトドア仕様にするカスタムが盛り上がっているので、このまま製品化してもイケるのではないでしょうか。
こちらはアトレーをローダウンしてクールなイメージが与えられた“プレミアムバージョン”。アルミホイールは16インチを履いています。
会場には1960年に登場した初代から最新の11代目まで、歴代ハイゼットが展示されました。このことからもダイハツの力の入れ具合が伝わるでしょう。
【SUBARU/STI】カーボンニュートラル時代のモータースポーツを見据えたEVレーシングを公開
スバルはカーボンニュートラル社会においても、モータースポーツで新しい技術の経験、修練を積むことが必要と考え、新時代のモータースポーツ車両のスタディモデルを公開。それが“STI E-RA コンセプト”です。
EVレーシングモデルとなるSTI E-RA コンセプトには、4つのモーターを搭載。それぞれの車輪ごとに制御を行う四輪トルクベクタリングを採用し、最高出力は1000馬力以上! ニュルブルクリンク北コースを6分40秒で走る性能が与えられたと言います。
2021年11月にワールドプレミアされた、SUV EVのソルテラにSTIパーツを装着したコンセプトモデルが登場。SUV、そしてEVであってもスバル×STIならではのスポーティさを堪能できるモデルになっています。アンダースポイラーとルーフスポイラーに施されたチェリーレッドがやる気にさせます!
WRX S4パフォーマンスコンセプトはWRX S4 STIスポーツR EXをベースに、STIパフォーマンスパーツを装着。クルマとドライバーの究極の一体感を目指して開発されたモデルです。
こちらはレヴォーグSTIスポーツR EXをベースに、STIパフォーマンスパーツとスポーツワゴンとしての使い勝手を高めるアイテムを装着。大人の走りを楽しめる雰囲気に溢れたワゴンに仕立てられました。
【三菱】話題の軽EVのコンセプトモデルを展示
2022年度初頭に発売を予定している新型軽EV。そのコンセプトモデルが東京オートサロンで公開されました。
三菱のデザインアイデンティティであるダイナミックシールドを取り入れて、アクティブなSUVらしいデザインに。カッパーのルーフ色は、電気自動車のモーターコイルをイメージしたものだと言います。
“VISION RALLIART CONCEPT”は、新しいラリーアートの可能性を表現した、SUVのコンセプトモデル。大きく張り出した前後オーバーフェンダーが三菱車らしい力強さを感じさせます。
フロントグリルにはラジエーターシャッターを搭載。大きなリアディフューザーとともにスポーティーなイメージを強調しています。
【その他の注目モデル】ランクル、GR86、GRヤリスに注目!
東京オートサロンは、もちろんメーカー以外のブースにも注目モデルが数多く出展されています。今年、特に注目だったのは、納期が4年待ちと発表されたランドクルーザー300。手に入れたくても手に入らないモデルですが、今回のオートサロンではランクルのカスタムカーが早くも出展されていました。上の写真のDOUBLE EIGHTのランドクルーザー300ZXはフロントハーフスポイラーとリアハーフスポイラーを装着。
フルモデルチェンジしたばかりのGR86も多くのファクトリーが出展。Kansai サービスが出展したGR86は初代86で培ったノウハウを活かし、まずはNAチューンでのストリートパッケージをリリース。今後は過給器チューンも視野に入れていくそうです。
2020年の東京オートサロンで初公開されたGRヤリス。今年のオートサロンでは多くのファクトリーがそれぞれの解釈でカスタムしていました。老舗エアロパーツメーカーのVARISが手掛けた神風ヤリスはタイムアタックに特化した仕様で、ビッグパワーを受け止めるために295/30R18タイヤを装着。それを包み込み、ダウンフォースを稼ぐための特大エアロパーツが取り付けられました。この仕様では公道走行はできません。東京国際カスタムカーコンテスト2022においてチューニングカー部門最優秀賞を受賞!
昨年の無念を晴らすように各社とも注目モデルが目白押しだった2022年の東京オートサロン。クルマ好きにとって久しぶりのワクワクが詰まっていました!
※記事の内容は2022年1月時点の情報で制作しています。