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【2023年版】中古車のホンダ「N-BOX」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

中古車のホンダ「N-BOX」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖
中古車のホンダ「N-BOX」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

ホンダ初の軽ハイトワゴンとしてデビューして以来、同社の4輪車史上最速で累計販売数100万台を突破するなど、大ヒットを記録したホンダ「N-BOX」。中古車情報サイトを見ると、N-BOXは初代と2代目を合わせて2万台以上の中古車が掲載されています。N-BOXを中古車で探す場合、どのグレードが狙い目か、予算はどのくらい必要かなどを専門家の視点を交えながら解説していきます。

この記事のPOINT

  • フルモデルチェンジにより2代目の中古車流通量が増える!
  • 狙い目は2代目のLコーディネートスタイル
  • 中古N-BOX購入時の注意点「初代モデルは装備内容を理解した上で購入を!」

中古のN-BOX専門家おすすめのモデルは?

モデルチェンジで流通台数が増える2代目が狙い目

モデルチェンジで流通台数が増える2代目が狙い目

新車と違い、定価(メーカー希望小売価格)がない中古車。価格は需要(その車を欲しい人)と供給(市場に流通している中古車の流通台数)のバランスである“相場”をもとに、年式や走行距離、装備の有無などさまざまな条件を加味して販売店が値付けしています。

相場を決める大きな要因である中古車の流通台数は安定的ではなく、時期によって大きく変動する車種もあります。流通台数の増減に影響を与える代表的な要因が、“車検”と“モデルチェンジ”です。

多くの人が車検を機に車の買い替えを検討するため、車検を迎える車が増える時期は中古車流通量が増えて相場が下落する傾向にあります。このタイミングはその車がデビューして3年・5年7年……という節目の時期に訪れます。

また、人気モデルがフルモデルチェンジすると、旧型になったモデルのオーナーが新しいモデルに乗り換えたり、ディーラーが社用車などの入れ替えを行ったりするため、旧型の流通量が一気に増えて中古車相場が大きく下落します。

モデルチェンジで流通台数が増える2代目が狙い目2

2023年秋に発売が予定されている3代目N-BOX

N-BOXは軽自動車でもっとも人気があるモデル。新型車が発売されると多くのオーナーがそちらに乗り換えるのは間違いありません。新型の登場で2代目の流通量が一気に増えて中古車相場が下落することが期待されます。つまり、これからしばらくはN-BOXの中古車をお得に買えるチャンスといえるでしょう。

この時期は高品質なN-BOXを安く買いたい人にも狙い目です。注目してほしいのは旧型の届出済未使用車です。届出済未使用車とは、製造後に軽自動車検査協会に届出してナンバープレートがつけられていますが、使用されずに中古車として販売されている車のこと。走行距離はわずか数kmというものがほとんどです。

届出済み未使用車のメリットは「新車とほぼ変わらない状態のものを新車よりも安く買えること」ですが、旧型になると新車とは異なるモデルになってしまうため、販売店としては早く在庫をなくしたいというのが本音。そのため、現行型だった時より安く販売される可能性が高くなります。

おすすめモデルはズバリこれ。
2021年式 Lコーディネートスタイルを総額160万円で買う!

おすすめモデルはズバリこれ。 2021年式 Lコーディネートスタイルを総額160万円で買う!

モデル末期になってもなお驚異的な販売台数を記録し続けているN-BOX。それだけに街なかにはN-BOXが溢れています。デザイン、機能、走りなど、さまざまな面で魅力的な軽自動車ですが、自分と同じ車とすれ違ってばかりいると「ちょっとお腹がいっぱい」な気分にもなりますよね。

そこで筆者が注目したのは2020年12月のマイナーチェンジ時に追加されたLコーディネートスタイルです。N-BOXの中間グレードであるLをベースに、ルーフをブラウンのツートーンにし、ドアミラーもルーフと同色にして一体感を演出したグレードになります。ホイールはブラウンとシルバーを組み合わせたクラシカルなデザインに。ボディカラーはプラチナホワイト・パール&ブラウン、プレミアムアイボリー・パールII&ブラウンが用意されます。

ちなみにコーディーネートスタイルはN-BOXカスタムにも用意されていて、こちらはミッドナイトブルービーム・メタリック&シルバーやプレミアムクリスタルレッド・メタリック&ブラックのツートーンを選ぶことができます。

エントリーグレードであるGではなくLがベースになっているので、タッチセンサー付きの両側電動スライドドアや充電用のUSBジャック、スライドドアのサンシェードなどが装備されます。安全装備では前席のサイドエアバッグとサイドカーテンエアバッグシステムが標準装備になります。

中古車の流通量はGやLに比べるとかなり少ないですが、それでも見つけるのに苦労するというほどではありません。価格帯は総額120〜210万円となっていて、総額160万円以内で走行1万km未満の中古車を見つけることも可能。ボディカラーはプラチナホワイトが圧倒的に多いですが、個人的にはプレミアムアイボリーが好みです。

ほかにもある!魅力的な中古N-BOX

一押しモデルとして紹介したLコーディネートスタイル以外にも、N-BOXには魅力的な中古車がたくさんあります。N-BOXは初代から2代目に進化した際、デザインをキープコンセプトにしたため、印象は大きく変わりませんでした。しかしカスタムのデザインは初代と2代目で大きく異なります。2代目の場合は前期モデルとマイナーチェンジ後の後期モデルとでは、あまり印象は変わりません。

現行型であれば、オーナー以外の方は前期モデルと後期モデルの見分けはなかなかつかないと思います。その点でも現行型前期モデルがおすすめなのですが、初代でも標準車ならそんなに古いという印象はありません。

N-BOXのモデルチェンジ、マイナーチェンジ一覧

初代(2011〜2017年)

初代(2011〜2017年)

初代(2011〜2017年)2

初代N-BOXがデビューしたのは2011年12月。ホンダは軽自動車に力を入れるために新しいプラットフォームを開発。それを採用した第一弾モデルがN-BOXでした。

このプラットフォームは従来の軽自動車より70mmもエンジンルームの長さを短くし、その分を居住空間に充てるよう設計。さらにホンダ独自のセンタータンクレイアウトと組み合わせることで、これまでの軽スーパーハイトワゴンとは比べ物にならないほど広い室内空間が与えられました。ここにはホンダが長く大切にしてきたマン・マキシマム・メカ・ミニマムという思想(M・M思想)が活かされています。

初代(2011〜2017年)3

初代N-BOXの開発責任者(LPL)の浅木泰昭さんは、ホンダF1第二期参戦に立ち上げから携わった人物。淺木さん以外にもF1に関わったエンジニアがN-BOXの開発に参加したのは有名な話となっています。

それを強く感じさせるのは走り。インナーフレーム構造でボディをがっしり固めることで、サスペンションがきちんと動くようにし、路面の凹凸を吸収しながら、コーナーでは適度にロールしながらも路面をしっかりとらえて安心感のあるコーナリングを実現しました。

背が高く重心が高い位置にある軽スーパーハイトワゴンはコーナリング中にふらつき感が出るのは否めませんでしたが、N-BOXはそれを大幅に低減。走りの質がひとつ上の次元に進化しました。エンジンにもF1で培った技術を投入して、軽量・コンパクトでありながらクラストップ(デビュー時)の最高出力と最大トルクを達成しました。デビュー時の燃費はJC08モード22.2km/Lでした。

初代N-BOXが登場した頃は自動車メーカー各社が熾烈な燃費競争を繰り広げていました。N-BOXも2012年12月と2013年12月の一部改良、2015年2月のマイナーチェンジで燃費性能を向上させています。

初代(2011〜2017年)4

初代(2011〜2017年)5

2015年2月のマイナーチェンジではデザインにも手が加えられ、カスタムのターボモデルはLEDポジションランプとLEDフォグライトが標準装備に。インテリアには合皮コンビシートを採用して質感が高められました。

初代(2011〜2017年)5

そしてリアシートにスライド機構を搭載。これまではリアシートを使っているときに荷室容量を広げることができなかったことが弱点でしたが、後期型でそれが解消されました。また、また、「IRカット/スーパーUVカットガラス」や「ロールサンシェード(リアドア)」といった快適装備も設定されています。

2代目(2017〜2023年)

2代目(2017〜2023年)

2代目N-BOXは2017年9月に登場。標準車のデザインはモデル末期まで販売が絶好調だった初代のイメージを踏襲。一方でカスタムは初代のイメージを受け継ぎながらもよりシャープなスタイルに生まれ変わりました。ここには初代が登場した頃は押し出し感のあるデザインが好まれたのに対し、2代目が登場した頃は、高級感や上質さを感じさせるデザインが人気になってきたという背景があります。

ヘッドライトはフルLEDになり、丸いリング状のポジションランプがデザイン上のアクセントになっています。カスタムは片側9灯のフルLEDを採用し、ウインカーは当時人気があったシーケンシャルタイプ(流れるウインカー)になりました。

細かいところでは、ルーフの溶接にレーザーブレーズを採用することで、ルーフの溶接部分を隠すために存在しているのが当然だった樹脂製モールがなくなったこと。これは上級モデル採用されていた技術で、モールが消えたことで高級感が高まりました。インテリアもモダンで上質なイメージに仕立てられています。

2代目(2017〜2023年)2

インテリアでの大きな変更点は、従来からあるベンチシートタイプの前席に加え、シートを左右独立タイプにして助手席を前後に570mmスライドできるようにしたスーパースライド仕様がラインナップに加わったこと。リアシートのスライド機構と合わせて多彩なシートアレンジが作れるようになり、前後のウォークスルーも可能になっています。

荷室周りではテールゲート開口部の高さが初代より75mm低くなったことがトピックです。軽スーパーハイトワゴンユーザーは、たとえば塾に自転車で向かった子どもを帰りは車で迎えに行くなど、車内に自転車を積む人も多くいます。荷室のフロアが低くなったことで、自転車のような大きくて重い荷物も積みやすくなりました。

2代目(2017〜2023年)3

そして2代目N-BOXは登場時からホンダの予防安全装備パッケージであるHonda SENSINGが全グレード標準装備されました。当時はまだ先進安全装備をオプション設定しているモデルも少なくなかったので、これは大きなトピックでした。搭載された機能は以下の10個です。

■衝突軽減ブレーキ(CMBS)
■誤発進抑制制機能
■歩行者事故低減ステアリング
■路外逸脱抑制機能
■アダプティブクルーズコントロール(ACC)
■車線逸脱支援システム(LKAS)
■先行車発進お知らせ機能
■標識認識機能
■後方誤発進抑制機能
■オートハイビーム

2019年10月には衝突軽減ブレーキ(CMBS)の性能が向上し、横断自転車にも対応するとともに夜間の歩行者検知も進化しました。

2代目(2017〜2023年)4

2020年12月のマイナーチェンジでは、標準車のヘッドライトとグリルの形状を変更して落ち着き感を強調。カスタムはアッパーグリルのメッキを立体化して力強い顔つきにし、リアバンパーにメッキバーを追加しました。

安全面ではリアのソナーセンサーを4つに増やし、後方の障害物の接近を検知しドライバーに注意を促すパーキングセンサーシステムを追加。駐車時の安心感が高められています。そして冒頭で一押しモデルとして紹介したコーディネートスタイルが追加されたのもこのタイミングです。

2代目(2017〜2023年)5

2021年12月には、パーキングブレーキが足踏み式からスイッチひとつで作動/解除が選べる電動パーキングブレーキに変更されました。電動タイプになったことで、停止中にブレーキペダルから足を話しても停止状態を保持するオートブレーキホールドも搭載。そしてACCに渋滞追従機能が搭載されています。

そしてこの一部改良のタイミングで、N-ONEやN-WGNにも新設定された「N STYLE+(エヌスタイルプラス)」がN-BOXでもスタート。その第一弾として、ブラックをアクセントカラーにしたエクステリアデザインを採用したN-BOXカスタムSTYLE+ブラックが登場しました。

3代目(2023年〜)

3代目(2023年〜)

この秋に発売が予告されている3代目、全体的なスタイルはこれまでのN-B0Xを踏襲していますが、上質さを感じさせるデザインを細部に織り込み、運転のしやすい視界にも配慮するなど6年分の進化を遂げています。

3代目(2023年〜)2

3代目(2023年〜)3

今のところ発表されているラインナップはこれまでどおり標準モデルとカスタムの2本だて。標準モデルにはファッションスタイル、カスタムにはコーディネートスタイルと呼ぶデザインパッケージも用意されています。標準モデルは丸いヘッドライトと丸穴デザインのフロントグリルが親しみやすく、カスタムはダイレクトプロジェクション方式のLEDヘッドライトにフロントの横一文字ライトが組みあわされ精悍な印象です。

3代目(2023年〜)4

サイドからリアにかけてのデザインは窓の形やリアコンビネーションランプがすっきりとして、どちらかというと初代モデルを彷彿とさせます。

3代目(2023年〜)5

内装はインホイールの7インチTFTメーター(ステアリングホイールの内側にメーターが見える)の採用でダッシュボードの上面がフラットになって、ホンダが最近重視している運転視界の向上に貢献。全体がラウンドしたインテリアデザインはコルク調(カスタムはストーン調)のトレイや部屋の壁のような模様のシボデザイン、シートとドア内張のカラーコーデなどで、リビング空間のような雰囲気を狙っています。

3代目(2023年〜)5

走りについて原稿執筆時点で正式な情報はありませんが、関係者にこっそり聞いた話では旧型でも絶賛されていた足回りをさらに改良し、またアダプティブクルーズコントロール(ACC)や車線維持支援(LKAS)の制御も相当煮詰めたとのことで、長距離ドライブに連れ出しても大丈夫と自信満々でした。

とはいえ、見た目の印象は3代目もN-BOXそのもの。走りの良さに定評があり先進運転支援も充実した2代目N-BOXであれば、割安な価格となった中古車を狙うのは賢い選択かもしれません。

こちらもおすすめ! タイプ別にN-BOXの中古車を選ぶなら

人気モデルであるN-BOXには、筆者イチオシであるLコーディネートスタイル以外にも、N-BOXには魅力的な選択肢がいくつもあります。予算にこだわる、機能や装備にこだわる、デザインにこだわる……。さまざまな視点で、おすすめのN-BOXをピックアップしてみました。

予算100万円以下で狙うなら「2017年式G SSパッケージ」中古市場の相場40万~140万円

予算100万円以下で狙うなら「2017年式G SSパッケージ」中古市場の相場40万~140万円

人気モデルで多くの人が中古車を探している2代目N-BOX。デビューから6年が経過して3代目へのフルモデルチェンジも行われることで総額100万円以内で買える中古車も出てきました。ただ、この予算で探している人は多いため市場に出てもすぐに売れてしまうため流通台数は少なめ。

いろいろな中古車を比較しながら検討するためには、この予算なら初代の後期型を狙ったほうがいいでしょう。

初代の後期型ならカスタムを含めて多くのグレードが総額100万円以内で買えるようになっています。その中で筆者が注目したのはG SSパッケージ。これは2013年から発売されている特別仕様車で、SSは“Suzuka Special”の略。N-BOXが製造されている鈴鹿の名を冠したモデルで、鈴鹿製作所が自身を持って送り出すモデルという意味が込められています。

装備は量販グレードだったG Lパッケージの内容に加えて、運転席側の電動スライドドアと運転席ハイトアジャスターを装備。デザイン面ではブラックインテリア、クロームメッキアウタードアハンドル、シルバーリング塗装ドリンクホルダー、クロームメッキセレクトレバーボタン/エアコンアウトレットノブ/リング、シルバー塗装メーターリングが備わります。

予算100万円以下で狙うなら「2017年式G SSパッケージ」中古市場の相場40万~140万円2

G SSパッケージは500台以上流通していて、最終年式である2017年式に絞っても120台以上流通。総額100万円以内で走行5万km未満の中古車も探しやすくなっています。

もっと予算を下げるのであれば、総額70万円程度で2014年式や2015年式の中古車を見つけることが可能。もちろん走行距離は5万km未満です。

G SSパッケージはターボエンジンを搭載したものも用意されました。高速道路を走る機会が多いなど、軽自動車でも瞬発力がほしいという人は、ターボ付きの中古車を探してみてください。

装備にこだわるなら「2022年式カスタムLターボ」中古市場の相場140万~220万円

装備にこだわるなら「2022年式カスタムLターボ」中古市場の相場140万~220万円

2代目N-BOXは年を追うごとに先進安全装備の充実が図られました。2019年10月には衝突軽減ブレーキ(CMBS)の性能が高められて横断自転車や街灯のない夜間の歩行者検知機能が進化。従来は4WD車のみに採用していた運転席&助手席シートヒーターもこのタイミングで標準装備されました。2020年12月にはパーキングセンサーシステムが追加され、2021年12月には電子制御パーキングブレーキが搭載されたことでACCの機能が高められています。これらはどれも魅力的なものなので、装備にこだわるのであれば2022年式以降の中古車に的を絞りましょう。

さらにN-BOXカスタムの上級グレードであるLターボには、本革巻のセレクトノブや本革巻ステアリングホイールも備わります。機能面が充実して、軽自動車とは思えない上質な装備が奢られるカスタムのターボ車なら購入後の満足感も高くなります。

装備にこだわるなら「2022年式カスタムLターボ」中古市場の相場140万~220万円2

ただ、高年式の中古車なので気になるのは価格。2022年式の最安値付近には修復歴があるものも目立ちますが、総額170万円前後になると走行距離が2万km程度の中古車が見つかります。年式の割に走行距離は多いものの、普通に考えれば2万km程度の走行距離ならまだまだ安心して乗ることができます。

総額180万円を超えるあたりからは、届出済未使用車も見つかるようになります。長く乗るつもりでいるなら、こちらを狙うのがおすすめです。

この年式の中古車のボディカラーは黒。次いで多いのはパールホワイトになります。流通台数は少ないですがプレミアムベルベットパープルパールやプレミアムクリスタルレッドメタリック、メテオロイドグレーメタリックの中古車も見つけることができました。人とは違う感じで乗りたい人は、あえて流通量が少ないボディカラーを探してみるのもおすすめです。

デザインにこだわるなら「2022年式 カスタムLスタイル+ブラック」中古市場の相場150万~220万円

デザインにこだわるなら「2022年式 カスタムLスタイル+ブラック」中古市場の相場150万~220万円

ホンダはN-BOXの誕生10周年を機に、ホンダのNシリーズ(N-BOX、N-ONE、N-WG、N-VAN)において、共通の新ブランド“N スタイル+”を展開しています。これはNシリーズの持ち味である軽自動車の枠を超えた上質さに磨きをかけて、スタイルにこだわる人の暮らしをより充実したものにしてくれる仕様にした特別仕様車です。

N-BOXカスタムLスタイル+ブラックは、“N スタイル+”の第一弾モデルとして2021年12月に発売されました。ボディカラーのアクセントとして、フロントグリルやリアライセンスガーニッシュにブラックを配置。これによりシックでモダンなイメージが高められました。LEDライトやフォグライトガーニッシュにもブラック加飾が施されています。

インテリアでは、助手席インパネガーニッシュ、ドアオーナメントパネル、ステアリングロアガーニッシュにメタルスモークの偏光塗装が施され、エクステリア同様にシックな雰囲気に仕立てられました。

デザインにこだわるなら「2022年式 カスタムLスタイル+ブラック」中古市場の相場150万~220万円2

カスタムLスタイル+ブラックの中古車は流通台数がとても多くなっています。これはホンダディーラーが展示車として導入したり、自社で使用する車として届出したりしたものが中古車として市場に出てきているためでしょう。年式が新しいこともあり、走行距離も少ないものがほとんどです。

ボディカラーはプラチナホワイトパール、クリスタルブラックパール、メテオロイドグレーメタリックの3色が用意されました。中古車の流通量が多いのはブラックですが、筆者のおすすめはボディカラーとブラックのコントラストを楽しめるプラチナホワイトパールです。

軽自動車は街乗りメインで使う人が多いので今回はNAエンジン搭載車をおすすめしていますが、カスタムLスタイル+ブラックにはターボエンジン搭載車もラインナップされています。ターボ車の流通量も多く、中古市場の相場は180万〜240万円となっています。

中古N-BOX購入時の注意点

初代モデルは装備内容を理解した上で購入を!

初代モデルは装備内容を理解した上で購入を!

2代目はデビュー時から先進安全装備が全グレード標準装備になりました。初代は2013年12月の一部改良でシティブレーキアクティブシステム、サイドカーテンエアバッグシステム、前席用i-サイドエアバッグシステムをセットにした“あんしんパッケージ”がオプション設定されました。

ただ、シティブレーキアクティブシステムは本当に初期の先進安全装備で、検知対象は前方の車両のみ。対象速度も約30km/h以下という低速域のみになっています。現代の車に搭載される先進安全装備と比べるとかなり性能が劣るのはいたしかたないところ。

初代N-BOXの中古車であんしんパッケージがついているものを検索してみると、流通している中古車の1/5程度に搭載されています。もちろんないよりあったほうがいい機能ですが、「これがあるから安心!」と考えるのは早計。先進安全装備にこだわるなら最低でも2代目前期モデルを選んだほうがいいでしょう。

初代モデルは装備内容を理解した上で購入を!2

もうひとつ見ておきたいのが、電動スライドドアの有無。ベースグレードのGには左右ともに電動スライドドアが搭載されず(オプション設定もなし)、G Lパッケージも電動スライドドアが標準装備になるのは助手席側のみで、運転席側はオプション設定でした。N-BOXカスタムはエントリーグレードのGが助手席側のみ電動スライドドアが標準装備。G Lパッケージは助手席側が標準装備で、運転席側はオプションでした。

初代を買う際は店頭で電動スライドドアが装備されているかを忘れずに確認してください。

2代目モデルシート形状を決めるところからはじめる

2代目モデルシート形状を決めるところからはじめる

2代目N-BOXには前席の形状が2タイプ用意されました。人気はソファ感覚で座れるベンチシートタイプで、流通している中古車の75%以上がベンチシートタイプになります。もう一つのタイプは前席がセパレートシートになり、助手席にロングスライド機構を搭載したスーパースライドシート仕様。グレードでいうと、標準モデル、カスタムともにEXとつくものがこれにあたります。

スーパースライドシートは、助手席を一番後ろまで下げてリアシートに設置したチャイルドシートに座る子どもの世話をしたり、助手席を一番前までスライドしておいてスライドドアから乗り降りしたり、ウォークスルー機構を活用して前後席を行き来したりできるなど、とくに子育て世代に便利な仕様になります。

どちらを選ぶかで購入後の使い方が大きく変わるため、2代目の中古車を選ぶ際はまずどちらのシートがより自分たちの使い方にマッチしているかを考えましょう。

2代目モデルシート形状を決めるところからはじめる2

ちなみに標準モデルのスーパースライドシート仕様はフルオートエアコンがプラズマクラスタータイプになります。ベンチシート仕様だとオプションでも選ぶことができなかったので、この機能が欲しい人は迷わずEX系をチョイスしてください。カスタムはどちらのシートもプラズマクラスターエアコンになります。

また、2代目もエントリーグレードのGはスライドドアが両方とも手動になります。普段遣いを考えると、最低でも助手席側には電動スライドドアがほしいところ。そのため、G L以上のグレードをチョイスしたほうがいいでしょう。G LとEXは運転席側の電動スライドドアはオプション設定でしたが、2割程度の中古車には運転席側も電動スライドドアになっていたので、購入時には装備状況を確認してください。

2代目モデルはリコール対応済みかを要確認

ホンダは2023年6月2日、N-BOXほか計10種類のリコールを国土交通省へ届け出ました。対象となるのは2017年8月30日~2019年5月21日に製造されたものになります。

内容は燃料装置の不具合で、ホンダのWEBサイトによると「低圧燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)において、成形条件が不適切なため、樹脂密度が低くなって、燃料により膨潤して変形することがあります。そのため、インペラがポンプカバーと接触して燃料ポンプが作動不良となり、最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがあります。」とされています。

まだリコールが発表されて時間が経っていないので、店頭にある中古車は対策が施されていない可能性が高くなります。購入時は
●買おうとしている中古車がリコール対象か
●対象の場合、対策は済んでいるか
を確認し、未対応だったら対応を依頼してください。対応が済めば心配する必要はありません。

一緒に検討したいライバル車はこれ

愛らしいデザインの軽スーパーハイトワゴン
スズキ「スペーシア」

愛らしいデザインの軽スーパーハイトワゴン スズキ「スペーシア」

2017年12月に登場した2代目「スペーシア」は、愛着のあるスーツケースをモチーフにしたデザインを採用。ホイールはスーツケースのキャスター、ボディサイドのビード形状はスーツケースの模様をイメージしています。

燃費対策として全グレードマイルドハイブリッドを搭載。WLTCモード22.2km/Lという低燃費を実現しつつ、マイルドハイブリッドのISG(モーター機能付き発電機)により発進時は燃料を使わずにクリープ走行をしたり、加速時にはISGがエンジンをアシストして力強い走りを味わえたりします。

標準モデルの他、上質な雰囲気を演出した「スペーシアカスタム」、アウトドアテイストを盛り込んだ「スペーシアギア」、そして4ナンバー化して室内を最大限広くし、遊び車としての機能を高めた「スペーシアベース」をラインナップ。アウトドアテイストを盛り込んだタイプはN-BOXには存在しないので、魅力的な選択になるはずです。

2021年12月には先進安全機能のスズキ セーフティ サポートに車線逸脱抑制機能を追加。またこのタイミングでコネクティッド技術であるスズキ コネクトにも対応しました。

ピラー内蔵スライドドアで大開口を実現!
ダイハツ「タント」

ピラー内蔵スライドドアで大開口を実現! ダイハツ「タント」

2007年12月に登場した2代目が採用したセンターピラーレススライドドア『ミラクルオープンドア』で大ヒット。以来、ミラクルオープンドアは2019年7月に登場した4代目まで継続採用される「タント」の“顔”的な機能になっています。

現行型はダイハツの新しい車づくりの指針であるDNGAによって開発された新プラットフォームを採用。大幅な改良を施したエンジンと新設計のCVTにより、燃費性能は22.7m/Lにまで高められています。

また、運転席の超ロングスライド機構により、スライドドアから運転席への乗り込みが可能になったり、あらかじめ操作しておくことでキーを持った状態で車に戻るとスライドドアが自動オープンしたりする便利機能を数多く搭載。先進安全装備最新のスマートアシストが搭載されています。

標準モデルのほか、迫力あるデザインのカスタムを用意。2022年10月にはアウトドア感のあるデザインと便利な機能を盛り込んだ「タントファンクロス」もラインナップに加わりました。

ロングドライブも視野に入れた機能と走りの質感が魅力
日産「ルークス」

ロングドライブも視野に入れた機能と走りの質感が魅力 日産「ルークス」

日産と三菱の合弁会社であるNMKVがマネジメントし、日産が開発、三菱が製造する軽スーパーハイトワゴンが「ルークス」。現行型は2020年2月にデビュー。三菱の「eKスペース」」は兄弟車になります。

ガッシリとしたプラットフォームにより、高速走行時やコーナリングでも安定感のある走りを実現。静粛性も優れています。パワーユニットはエコモーターとリチウムイオンバッテリーを供えたスマートシンプルハイブリッド(マイルドハイブリッド)を採用。燃費性能を高めるとともに、モーターアシストによる力強い走りも実現しています。また、高速道路運転支援機能であるプロパイロットを搭載するグレードも用意されました。

2023年6月には外観を大きく変更するマイナーチェンジを実施。「セレナ」などと共通する今風の日産顔になりました。タイプは標準モデルの他、高級感のある「ハイウェイスター」が用意されます。前期モデルには上質さとスポーティさが共存する「オーテック」もラインナップされていました。

軽トールワゴンにスライドドアを搭載
スズキ「ワゴンRスマイル」

軽トールワゴンにスライドドアを搭載 スズキ「ワゴンRスマイル」

1993年9月に登場した初代「ワゴンR」は、軽自動車のスペース効率性を高めたモデルとして大ヒット。軽自動車の概念をガラリと変え、軽トールワゴンを日本に根づかせたモデルとして歴史に刻まれています。2021年8月に登場した「ワゴンRスマイル」は、ワゴンRにスライドドアを搭載し、軽トールワゴンと軽スーパーハイトワゴン、それぞれのいいとこ取りをしたモデルです。カテゴリーは軽トールワゴンですが、ワゴンRより室内高が65mm高くなっているので、窮屈さを感じることはないでしょう。

軽スーパーハイトワゴンより全高が低い軽トールワゴンのスペース効率を最大限高めるために、箱型ボディを採用。その角を丸め、楕円のライトにすることで、やわらかい印象にしています。

スライドドアにはドアが全部しまって施錠するのをまたずに車から離れられる予約ロック機構を搭載。スライドドアの開口幅はスペーシアと同等の600mmあり、スライドドアのステップまでの高さは345mmと低く設定されているので、楽に乗り降りできます。

エントリーグレードのG以外はマイルドハイブリッドを搭載。WLTC燃費は251.1kmを達成しています。軽スーパーハイトワゴンほどのスペースはいらない。でもスライドドアの利便性は欲しい。そんな人に便利なモデルです。

愛らしいデザインが魅力のスライドドアトールワゴン
ダイハツ「ムーヴキャンバス」

愛らしいデザインが魅力のスライドドアトールワゴン ダイハツ「ムーヴキャンバス」

2016年9月にスライドドアを採用した軽トールワゴンとして登場した初代「ムーヴキャンバス」は、そのコンセプトと愛らしいデザインが支持され大ヒット。2022年7月には2代目へとフルモデルチェンジ。デザインは初代のイメージを受け継ぎ、モノトーンの“セオリー”とツートーンの“ストライプス”という2つの世界観を提示しました。

見た目はほとんど変わっていませんが、中身は初代から大きく進化。新しいDNGAプラットフォームを採用して初代から約50kgの軽量化を達成し、燃費がWLTCモードで25.7km/L(FF・NA)になりました。搭載エンジンはNAに加え、ターボエンジンも用意されています。先進安全装備は17種類の機能が用意された最新のスマートアシストを搭載。アダプティブクルーズコントロールをはじめドライバーの運転を楽にしてくれる機能も備わります。

冬場に温かい飲み物を冷めにくくするホッとカップホルダー、エンジンを切り車から降りた後も一定時間ヘッドライトを点灯状態にする点灯延長機能、停止時にブレーキから足を話してもブレーキ状態を保持するオートブレーキ機能など、便利な機能を数多く搭載。もちろん初代で大好評だった、リアシートの荷物が走行中に崩れたりするのをふせぐ置きラクボックスも搭載されています。

N-BOXを賢く探すならここ

では、中古車のN-BOXをどこでどのように探したらよいでしょうか。カーライフを賢くスムーズに始めるのに、おすすめのサービスや販売店をご紹介します。

カーセンサーnet

カーセンサーnetは中古車情報誌時代から数えて40年近い歴史と実績を誇る検索サイトで、サイト上には約50万台の情報が掲載されています(※)。車の状態を示す評価について独自の認定システムを導入しているので、こうした評価を車選びの目安にすれば、車に詳しくない方でも安心して車選びができます。

また、「カーセンサーアフター保証」に加入すれば、業界最多水準の350項目の部品について修理が保証され、保証料金は車に合わせて細かく設定できるので、無駄なく予算に合わせた保証を付けることができます。

カーセンサーnetのN-BOXの掲載件数は2代目が12911件で価格帯は40万〜260万円、初代は6847件で、価格帯は10万〜170万円となっています。
※いずれも2023年7月28日時点の情報です。

グーネット中古車

先述のカーセンサーnetと同じような中古車情報サイトで、こちらも約50万台が登録されています(※)。グーネット中古車にも、検査協会などが車の状態を評価する「ID車両」という制度や、最長3年まで走行距離無制限でさまざまな保証が付く「Goo保証」などの制度があります。

グーネット中古車ではN-BOXとN-BOXカスタムが別の車として紹介されていて、2代目N-BOXの掲載件数が5716件で価格帯は40万〜210万円、2代目N-BOXカスタムは7413台で価格帯は70万〜260万円。初代はN-BOXが3660台で価格帯は10万〜160万円、N-BOXカスタムは3646台で価格帯は20万〜180万円となっています。
※いずれも2023年7月28日時点の情報です。

 

N-BOXについてよくある質問

N-BOXはなぜ人気?

全高を高くして広くなった室内、スライドドアによる利便性。軽スーパーハイトワゴンはこれらが受けて、今や軽自動車市場でシェアが4割に達するほどの人気です。N-BOXはホンダ独自のセンタータンクレイアウトによる低床低重心パッケージによる圧倒的な広さ、荷物の積みやすさなどが支持されているほか、軽自動車とは思えない質感の高さや走りの良さも人気の秘密です。

グレードごとの違いはなんですか?

グレードは大きく「標準モデル」と上質さを打ち出した「カスタム」に分けられます。カスタムには9灯LEDヘッドライトやLEDフォグライド、インテリアイルミネーションなどが備わります。それぞれ前席がベンチシートタイプ(G、L)とロングスライド機構を備えたセパレートシートタイプ(EX)が用意されます。エンジンはNAエンジンとターボをラインナップ。エントリーグレードのGには電動スライドドアが装備されず、Lは助手席側のみ電動になります。Lのコーディネートスタイルとターボは両側電動スライドドアになります。

N-BOXとN-WGNはどっちがいい?

広さやスライドドアならではの使い勝手の良さが欲しいなら、迷わずN-BOXを選びましょう。N-WGNは全高を1700mm以下におさえた軽トールワゴンで、スズキ「ワゴンR」やダイハツ「ムーヴ」、日産「デイズ」などのライバルモデルです。シンプルなデザインが特徴で、長く飽きがこない車に乗りたい、シンプルなデザインが好きという人におすすめです。また、軽スーパーハイトワゴンのような広い車は必要ないという人にも注目してほしいモデルです。上下2段に分割できる荷室や雨の日に濡れた傘を置ける場所を用意するなど、普段使いの利便性が高められています。

N-BOXの車検代はどのくらい?

車検時に納める重量税6600円(減税を考慮していません)、自賠責保険料は17540円(24ヵ月)になります。新しいモデルであれば車検を通すための部品交換なども必要ないケースが多く、車検総額は5万円前後で収まるはずです。ただ、初代の前期モデルなど、ある程度年式が経っていたり、10万km以上走っているものになると部品交換が必要になるケースも増えてくるので、最低でも10万円以上かかると思っておいたほうがいいでしょう。

※この記事は2023年7月時点の情報で制作しています

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