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中古車の日産「スカイライン クロスオーバー」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

中古車の日産「スカイライン クロスオーバー」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖
中古車の日産「スカイライン クロスオーバー」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

2009〜2016年のあいだに販売された、ラグジュアリー・スポーツ・SUVの「スカイライン クロスオーバー」。往年のスカイラインとは路線が異なりますが、イイクルマです。この中古車が気になっている方へ、選び方のポイントと注意点をまとめてお伝えします。

この記事のPOINT

  • 一番推したい中古車の日産「スカイライン クロスオーバー」は全グレード
  •  「スカイライン」としてではなく「インフィニティ」のラグジュアリー・スポーツSUV

中古車スカイライン クロスオーバー、おすすめモデルは全グレード

中古車スカイライン クロスオーバー、おすすめモデルは全グレード

2001年にスカイライン(セダン)は、R34型からV35型へフルモデルチェンジ、それまでのスポーツ路線からラグジュアリー路線へと大きく性格を変えてしまいました。そして、2006年にV36型へ先代のキープコンセプトでフルモデルチェンジ、派生モデルの「スカイライン クロスオーバー」がデビューしました。

R34型からV35型へスカイラインが大きく変わったとき、失望したファンは数しれず。しかし、スカイラインとしてではなく「ラグジュアリーセダン」として見るなら、それは上出来でした。北米市場をターゲットに企画開発されていることもあり、日本市場ではあまり受け入れられませんでしたが、角度を変えて見れば、イイクルマです。

その証拠に、スカイライン クロスオーバーは、中古車相場価格がそれほど安くなってはいません。状態の良いタマは、それなりの価値を残しています。スカイライン クロスオーバーは北米市場では、日産の高級ブランド「インフィニティ」のラインナップに加わるモデルで、スカイラインの名称が与えられていません。このため、スカイラインのファンより、インフィニティのファンから今も高い人気を得たモデルのひとつとなっています。

搭載されたエンジンは、V6・3.7L「VQ37VHR」で最高出力は330PSと余裕の走りをもたらすものでした。ハイスペックですが、スポーツカーのような性格ではなく、余裕をもったクルージングで「クルマを流す」といった表現がまさにぴったりの走りです。駆動方式は、スカイライン伝統のFR(フロントエンジン・リアドライブ)と、これをベースにした4WDがラインナップしていました。

インテリアも豪華。ラグジュアリー路線というだけあって、高級素材を用いたシートなどで上質な室内空間を演出しています。

スカイライン クロスオーバーのデビューは2009年で、2016年まで販売されました。販売期間は約7年と短く、このあいだにマイナーチェンジや大きな改良は一度も行われていません。

グレード構成もシンプル。特にグレード名称が与えられていない標準グレード(全車に「370GT」という共通グレード名称が与えられている)と、上級グレードの「タイプP」の2タイプをラインナップ、2WDと4WDにそれぞれ2グレードが設定された、合計4グレード展開となっています。

標準グレードでも十分豪華な装備が奢られていることと、中古車流通台数が少なく選択肢が狭いという状況から、スカイライン クロスオーバーの中古車のおすすめは「全グレード」とさせていただきます。

中古車相場価格は、次項でご覧ください。

★ほかにもこんなに!魅力的な中古車スカイライン クロスオーバー

この項では、スカイライン クロスオーバーの誕生から販売終了までの歴史と、グレード別の中古車相場価格と流通台数をまとめてお伝えします。

スカイライン クロスオーバーの歴史

2007年12月 北米で「インフィニティ Q35」発売

後に「スカイライン クロスオーバー」の車名で日本市場に導入される「インフィニティ Q35」が北米市場で発売された。インフィニティは北米で日産の高級車を専門的に取り扱うブランド名で、日本市場では導入されていない。

2009年4月16日 スカイライン クロスオーバーを発表

2009年4月16日 スカイライン クロスオーバーを発表

ラグジュアリークーペと、ラグジュアリーSUVを融合した新しいジャンルのスカイラインとして発表。エンジンはV6・3.7L「VQ37VHR」とマニュアルモード付き7速ATの組み合わせでラインナップされることが明らかにされた。「クロスオーバー」は「融合」の意味を持つ英語で、今では多くの車種にこの名称が使われているが、スカイライン クロスオーバーが世界に先駆けて初めて車名に使用した。同日、ユーザー向け特設サイトを公開。また、4月16日からは日産ギャラリー(当時は銀座にあった)で先行展示された。

2009年7月13日 発売

日産自動車は、スカイライン クロスオーバーには、「クーペとSUVを融合した新しいジャンルのデザイン」「意のままに反応する気持ちの良い加速、スムーズな操縦性としなやかな乗り心地のバランス」「走る楽しさを安全・快適にサポートする先進装備」の3つの特長を持つモデルと伝えた。

▽エクステリア・ボディサイズ

「地を捉え、宙を駆ける」姿をイメージさせるエクステリアとして開発。ボディサイズでは、FRらしいしっかりと地をとらえるようなリアフェンダーが特徴的。ボディサイズは、全長4,635mm、全幅1,805mm、全高1,575mm(ルーフレール装着車は1,600mm)。

▽インテリア

「優雅に包まれた、モダンで上質なインテリア」をテーマに設計。スムーズでソフトタッチの上質な素材を用いて、乗る人を優しく包み込むようなデザインに仕上げた。インテリアカラーはブラウン系とブラック系の2色を展開。ブラウン系では、本木目フィニッシャーに、高級材のカーリーメイプルを採用し、表面にヴァイオリンのようなグラデーション塗装を施して、華やかさと仕上げの良さを表現。ブラック系では、自然のゆらぎをイメージした表面処理のアルミフィニッシャーを用いて、スポーティーさとスカイラインらしさの中にクロスオーバーらしいエレガンスを表現した。

▽パワートレイン・足回り

エンジンは最高出力330PSを発生するV6・3.7L「VQ37VHR」を搭載、トランスミッションはマニュアルモード付き7速ATが組み合わせられた。駆動方式はFR(後輪駆動)と4WDを設定。フロントサスペンションはダブルウィッシュボーン式、リアはマルチリンク式サスペンションが採用された。

▽安全装備

自分の車を上空から見下ろすような俯瞰映像を合成してモニターに映し出す「アラウンドビューモニター」の進化版が搭載され、車庫入れや縦列駐車時に最適な駐車手順を音声で案内する「駐車ガイド機能」が装備された。また、「LDP(車線逸脱防止支援システム)」や「LDW(車線逸脱警報)」「FCW(前方車両接近警報)」を装備、メーカーオプションで「インテリジェントクルーズコントロール(全車速追従機能付き)」が設定されるなど、高い安全性能を誇った。

▽グレード

グレード名は、全車に共通して「370GT」の名称が与えられ、4WD車にはさらに「FOUR」のグレード名称が付与された。グレード構成は、共通グレード名以外にグレード呼称が与えられない標準グレードと、上級グレードの「タイプP」の2タイプがそれぞれの駆動方式に設定される、全4グレードのラインナップとなった。車両価格は。420万〜500万円で販売された。

2010年11月15日 一部仕様変更

ボディカラーには新色のセラミックブルーメタリックに加え、ダークメタルグレーメタリック、フランボワーズレッド2コートパールの2色を新しく採用し、全6色のカラーバリエーションとなった。車両価格は変更なし。

2012年10月25日 一部仕様変更

オプション設定の見直しが実施され、それまでセットオプションに設定していた先進安全装備などを、「370GT タイプP」と「370GT FOUR タイプP」の標準装備に変更された。車両価格は、420万〜517万円となった。

2014年7月22日 一部仕様変更

全車に電動ガラスサンルーフとルーフレールを標準装備し、ボディカラーのラインナップが見直された。車両価格は上昇し、420万〜546万円となった。

2016年6月 販売終了

こちらもおすすめ! <グレード別>中古車スカイライン クロスオーバー

駆動方式グレード中古車相場価格流通台数
2WD370GT65万〜230万円約20台
370GT タイプP80万〜300万円約10台
4WD370GT FOUR80万〜150万円10台未満
370GT FOUR タイプP70万〜250万円約10台

※2021年7月23日時点

スカイライン クロスオーバーならではのチェックポイント

スカイライン クロスオーバーは、最も新しい年式でも2016年と比較的古いモデルとなります。特に気を付けたいチェックポイントは、保険が付いているかどうかと、その保証期間。安心できるのは、保証期間1年以上、保証対象走行距離無制限のものとなりますが、スカイライン クロスオーバーは全体的にタマ数が少ないため、なかなかこれにかなった良いタマは少ない傾向です。保証期間が数ヵ月以内のものや、保証が付いていないものを買うときは、購入後の故障発生、修理を覚悟してください。

比べて検討!スカイライン クロスオーバーのライバル車種

トヨタ「ハリアー」

トヨタ「ハリアー」

2代目

元祖高級SUVのハリアー。2代目後期型、3代目前期型が年式的にスカイライン クロスオーバーのライバルとなります。この年式で、2021年7月23日時点の中古車価格帯は40万〜360万円、流通台数は1,350台ほどとなっています。

中古車スカイライン クロスオーバーはここで探せ!

では、中古車スカイライン クロスオーバーをどこでどのように探したらよいでしょうか。カーライフを賢くスムーズに始めるのに、おすすめのサービスや販売店をご紹介します。

グーネット

2大中古車検索サイトの1つ、グーネット。1977年に「中古車情報通信」の名称で創刊された中古車検索雑誌から歴史が始まった老舗です。

グーネットは「グー鑑定」と呼ばれる、中古車を探している人に代わって、プロの鑑定士が中古車の車両状態を鑑定するサービスを提供。この鑑定士は第三者機関の「日本自動車鑑定協会(JAAA)」に所属。公正な鑑定が行われています。これで鑑定された中古車は、内外装、エンジンやトランスミッションといった機関、修復歴などの評価をまとめた「グー鑑定証」が与えられ、中古車情報ページの「グー鑑定」のアイコンから、その鑑定証を確認することができます。

また「ID車両」と呼ばれる中古車の品質を公正に証明するサービスも提供しています。「グー鑑定」と似ていますが、こちらはディーラー独自の基準で厳しいチェックを行った中古車の鑑定結果を「車両状態評価書」にまとめたものとなります。これは中古車情報ページの「ID車両」のアイコンから、その評価書を確認することができます。

「グー鑑定」や「ID車両」対象車は、全体の2割程度となっています。なお、非対象車は品質が良くないという意味ではありません。

さらに「グー保証」と呼ばれる、グーネット独自の中古車保証制度も提供しています。保証期間は国産車が最長3年で部品交換や修理から、移動中のキー閉じ込めなどのトラブル対応やレッカー移動などのロードサービスも全国24時間365日対応で付属(ロードサービスは自動車保険にも付いていることが多いですが)。なお、グー保証対象車は全体の1割程度となっていますが、これが付いていなくても、トヨタ保証やディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は多くあります。

2021年7月23日時点、グーネットでは、スカイライン クロスオーバーの掲載件数は53件、価格帯は66万~300万円、平均価格は約133万円となっています。

カーセンサー

2大中古車検索サイトのもう1つ、カーセンサー。1984年に中古車情報雑誌「カーセンサー」が創刊、今はグーネットと肩を並べる老舗中古車検索サイトとなっています。中古車掲載台数は、時期によって変動しますが約50万台。この台数はグーネットとほぼ同じで、掲載される中古車物件もほぼ同じとなります。これはほとんどの中古車販売店が、カーセンサーとグーネットの両方に掲載登録している背景があるためです。

カーセンサーは「カーセンサー認定」と呼ばれる中古車の品質鑑定情報を提供しています。鑑定は、第三者機関の「AIS」が行い、内外装の状態から目立たない小さなキズまで厳しくチェックし10段階評価しています。鑑定結果は、中古車情報ページから「車両品質評価書」で確認することができます。カーセンサー認定中古車は、全体の1割程度となりますが、この認定中古車でなくても、一般財団法人日本自動車査定協会の「V-CON」や、トヨタ、ディーラーの品質評価制度に基づく検査結果が掲載された中古車が無数にあります。

また「カーセンサーアフター保証」と呼ばれるカーセンサー独自の有償保証制度を提供。これは、エンジン、トランスミッションといった機関から細かい電装装備品まで全350項目を保証、走行距離無制限で最長3年まで加入できる手厚いものとなっています。カーセンサーもグーネット同様に、カーセンサー保証対象車でなくても、トヨタ保証、ディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は無数にあります。

カーセンサーのスマホアプリでは、写真からアリオンが検索できる機能を備えています。街で見かけて気になった車を撮影して、アプリからアップロードするとアリオンを特定、そのまま中古車情報を調べることができる便利な機能。中古車探しのライフハックツールとしてもおすすめです。

2021年7月23日時点、カーセンサーでは、スカイライン クロスオーバーの掲載件数は58
件、価格帯は66万~300万円、平均価格は約120万円となっています。

実はすばらしいクルマ。大人が乗るラグジュアリー・スポーツ・クーペ。

どうしても「スカイライン」の名称に引っ張られ、その名のイメージからクルマを想像してしまうと、「あれ?そんなだったっけ?」とがっかりされる方がいらっしゃるかもしれません。スカイライン クロスオーバーが誕生したときには、スポーツ路線より、ラグジュアリースポーツ路線へと変更され、日本市場より北米市場をターゲットに企画・開発されたクルマです。北米では日産のラグジュアリーブランド「インフィニティ」として販売され、スカイラインの名称は与えられていません。スカイライン クロスオーバーは「スカイライン」
としてとらえず、インフィニティのラグジュアリー・スポーツ・クーペととらえましょう。すると、とてもすばらしいクルマに感じるはずです。

よくある質問

Q1:中古車のスカイライン クロスオーバー、どれを買うべき?

A:スカイライン クロスオーバーの販売期間は、2009〜2016年と短く、途中でマイナーチェンジや大きな改良は行われていません。また、グレード構成もシンプルです。このため「これを買うべき」と強くおすす∑めするモデルがない状況です。スカイライン クロスオーバーがどんな車かについてよく調べて理解し、惚れ込んだ上で買うのであれば、どのモデルを買っても幸せになれるでしょう。

Q2:中古車スカイライン クロスオーバーを買うときに気を付けたいポイントは?

A:スカイライン クロスオーバーは年式が古いタマが多い傾向です。保証が付いているかどうか、保証期間や対象となる走行距離がどうなっているかは、気を付けたいポイントです。詳しくは「スカイライン クロスオーバーならではのチェックポイント」の項をご覧ください。

Q3:中古車スカイライン クロスオーバーはどこで手に入れればいい?

A:購入するなら全国の販売店の窓口となっているカーセンサー、グーネットなどの中古車情報検索サイトを活用するとよいでしょう。頭金や初期費用の一括払いが必要ない方法を探しているなら、定額カルモくんがおすすめです。支払いは毎月定額の利用料金だけなので、すぐにお好みの中古車スカイライン クロスオーバーに乗ることができます。

※当記事記載の中古車価格等の情報は、2021年7月23日時点のものです。

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