1998〜2018年に販売されていた、スバルの軽自動車。初代はスバル自社開発・生産のトールワゴン、2代目はダイハツ ミラ イースのOEMでした。プレオの中古車をお探しの方へ、おすすめモデルと選び方の注意点をまとめてお伝えします。
この記事のPOINT
- 一番推したい中古車のスバル「プレオ」は2代目「L」系グレード
- 可能な限り、2代目から選びたい
中古車プレオ、おすすめモデルはズバリこれ。2代目「L」系グレード
プレオは、初代が1998〜2010年、2代目が2010〜2018年という販売期間になっています。登録車(いわゆる普通車)に比べると、劣化が早い軽自動車ですから、可能なかぎり、2代目から選ぶことをおすすめします。
2代目プレオは、ダイハツ ミラ イースのOEM供給を受けたモデルです。派生モデルに「プレオ カスタム」「プレオ バン」がラインナップする、3車種体制でデビューしました。
プレオは、自然吸気(ノンターボ)エンジンのみを設定(ターボはプレオ カスタムに設定)、トランスミッションは、5速MTとCVT(無段変速機)が組み合わせられています。なお、5速MTはベースグレード「F」のみの設定となっています。
グレード構成は、「F」の上に「L」系がラインナップします。日常の足として乗るなら、L系グレードがおすすめです。
2代目プレオ「L」系グレードの中古車相場価格は、4万〜59万円となっています(2021年7月18日時点)。
★ほかにも!魅力的な中古車プレオ
この項では、プレオの歴史と、2代目プレオのタイプ別中古車相場価格をお伝えします。
プレオの歴史
1998年10月10日 初代「プレオ」発売
軽自動車新規格(全長+100mm、全幅+80mm)に対応したトールワゴンタイプの軽乗用車としてデビュー。5ナンバーの乗用車と4ナンバーの貨物車の両方がラインナップされた。エンジンは自然吸気(ノンターボ)とマイルドチャージ、スーパーチャージャーの3タイプ、駆動方式は2WD(前輪駆動)と4WD、トランスミッションはそれぞれの駆動方式に5速MTとCVT(無段変速機)を設定した。グレード構成は、ベースグレードから上級グレードに向かって「F」「L」「LM」「RM」「RS」となり、4WD車はスーパーチャージャーモデルの「RS」が省略、4ナンバー車は「A」のみのモノグレードとなった。車両価格は、5ナンバー車が、87万〜140万円、4ナンバー車が70万〜89万円で販売された。
1999年6月23日 派生モデル「プレオ ネスタ」発売
プレオをベースにクラシカルな内外装で装飾された個性的なデザインの「ネスタ」を発売。パワートレイン構成はプレオと同じ。グレード構成は、ベースグレード「G」と上級グレードの「RG」を設定。車両価格は、108万〜144万円で販売された。
1999年10月14日 新グレード「LS」追加、「RS」に4WDを追加
スポーティーなバンパーやルーフスポイラー、タコメーターなどを装備したスポーティーグレード「LS」をプレオに追加した。また、スーパーチャージャーモデル「RS」に4WDを追加し、駆動方式の違いによるグレード構成の差はなくなった。「LS」の車両価格は、106万〜125万円、「RS」の車両価格は、134万円で販売された。
1999年5月8日 「LS」にサンルーフ付き車を追加
「LS」の2WDのみに、サンルーフ付き車を設定、車両価格は120万円で販売された。
2000年10月6日 マイナーチェンジ
全車に環境性能と安全性能の向上が図られ、燃費も改善された。エクステリアは、フロントバンパーやアルミホイールのデザインを変更、インテリアでは質感向上と快適装備の追加が行われた。車両価格は、85万〜138万円で販売された。
2001年1月31日 特別仕様車「Lプラスパッケージ」を追加発売
「L」をベースに、CDプレーヤーやフォグランプなどを特別装備した「Lプラスパッケージ」を発売。パワートレインは「L」グレードと同じラインナップとなる、CVT車にマイルドチャージエンジン、5MT車にはノンターボエンジンを搭載し、それぞれ2WDと4WDの両方を設定した。車両価格は、93万〜110万円で販売された。
2001年5月8日 特別仕様車「RSリミテッド」を追加発売
スーパーチャージャーエンジンにCVTを組み合わせたグレード「RS」をベースに、ボディ同色のアンダースポイラーやサイドスポイラー、ルーフスポイラーを採用し、専用のブラック14インチアルミホイールを装着、インテリアではMDプレーヤー&3連奏CDチェンジャーやメッキリング付き合皮シフトブーツ、本革巻きステアリングを装備するなど、スポーティーなモデルにまとめた特別仕様車「RSリミテッド」を追加発売。駆動方式は2WDのみとなり、車両価格は、126万円で発売された。
2001年10月9日 一部改良
フロント・リアバンパー、フロントグリルなどのデザインを変更、インテリアの質感向上、快適装備の追加などが実施された。また、全車のパワートレインを改良し、燃費向上、環境性能の向上が図られた。グレード構成に変化はなく、車両価格は85万〜134万円で販売された。
2001年11月28日 4ナンバー車に特別仕様車「Aスペシャル」、5ナンバー車に「FII」を追加発売
プレオの4ナンバー車「A」と5ナンバー車「F」をベースに、ルーフ形状やサスペンションを変更し、車高を25mm下げた1,550mmとし、ほとんどの立体駐車場が使えるようになった。また「Aスペシャル」は仕様・装備を変更せず、大幅に価格を下げ、60万〜77万円で販売された。「FII」は85万〜103万円で販売。この後、2002年1月30日に、「LプラスパッケージII」と「Fスペシャル」を追加発売、2002年5月7日にスバル4WD発売30周年記念特別仕様車「リミテッド」シリーズの発売と続いた。
2002年10月8日 一部改良
内外装の変更とグレード構成が整理され、ベースグレードから上級グレードに向かって「A」「F」「F-S」「L」「LS」「RS」となった。「L」は大幅なデザイン変更を実施、「F」「F-S」と「RS」は2001年11月28日に発売された特別仕様車「Aスペシャル」と同じ1,550mmの車高に変更された。
以降、改良やグレード構成の変更が繰り返され、2010年6月まで販売された。
2010年4月20日 2代目へフルモデルチェンジ
2代目は、ダイハツよりミラ のOEM供給を受けた。モデル構成は、標準モデルと「プレオ カスタム」「プレオ バン」の3車種体制となった。エンジンは、自然吸気(ノンターボ)とターボ、トランスミッションは5速MTとCVT、駆動方式は2WD(前輪駆動)と4WDを設定した。5速MTは、プレオのベースグレード「F」と「プレオ バン」のみに設定、駆動方式は2WDと4WDの両方が選択可能、ターボは「プレオ カスタム」の「RS」グレードのみに設定、トランスミッションはCVTのみ、駆動方式は2WDと4WDという構成であった。車両価格は、90万〜155万円で販売された。
2011年7月19日 一部改良
CDプレーヤーやマニュアルエアコンなど、快適な装備を標準装備しながら、価格を抑えた新グレード「Fスペシャル」「Lスペシャル」を追加した。また、ノンターボ・CVT車の燃費向上、プレオバンにCVTの追加などを実施した。車両価格は、88万〜137万円で販売された。
2012年12月10日 「プレオ+(プラス)」発売
ダイハツから「ミラ イース」のOEM供給を受けた「プレオ+」の発売に伴い、プレオが統合された。なお、プレオ+に設定されない5速MTを埋める格好で、プレオ「Fスペシャル」のみが残された。
2018年3月 販売終了
OEM元のダイハツ ミラ イース、ミラ バンの生産終了に伴い、プレオも販売終了した。
こちらもおすすめ! <タイプ別>中古車プレオ2代目
●2代目・5ナンバー・2WD車の中古車市場の相場8万〜62万円
最もタマ数の多いのが、5ナンバー車2WD。
●2代目・5ナンバー・4WD車の中古車市場の相場10万〜64万円
4WDはぐっとタマ数が減ります。新車価格では4WDのほうが高いですが、中古車市場では、必ずしも4WDのほうが高いとはいえない状況です。同じ年式、走行距離でもボディカラーや装備、内外装の状態により相場価格が変わるためです。
●2代目・バン(4ナンバー) 2WD車の中古車市場の相場4万〜51万円
バンもタマ数が少なく、走行距離が多いものが目立ちます。日常生活の足として使うのなら、5ナンバー車から探すほうが、良いタマにめぐり会えそうです。
●2代目・バン(4ナンバー) 2WD車の中古車市場の相場18万〜55万円
4ナンバーの4WDは少数派です。少数派の分、中古車価格が高くなるということはなさそうな状況。用途に合わせてお選びください。
プレオならではのチェックポイント
プレオは年式が古いタマや走行距離が多いタマが目立っています。プレオに限ったアドバイスではありませんが、選ぶ基準に、しっかりとした保証が付いていることをチェックポイントとしましょう。保証期間は12ヵ月以上、走行距離無制限の保証が設定されていると安心です。保証が付いていないものや、付いていても数ヵ月の保証期間のものは、購入後の故障リスク、部品交換リスクが高いと考えたほうがいいでしょう。
比べて検討!プレオのライバル車種
ダイハツ「ミラ イース」
2代目プレオのOEM供給元のモデルです。ライバル車というといささか語弊がありますが、スバルのエンブレム、六連星にこだわりがなければ、ミラ イースから探すといいでしょう。タマ数も豊富です。
2021年7月18日時点の中古車価格帯は★万〜★万円、平均価格は約★万円、流通台数は★台ほどとなっています。
スズキ「アルト」
2代目プレオのOEM元、ミラ イースの最大のライバルが、スズキ「アルト」。
2021年7月18日時点の中古車価格帯は、1万〜152万円、平均価格は約54万円、流通台数は4,600台ほどとなっています。
中古車プレオはここで探せ!
では、中古車プレオをどこでどのように探したらよいでしょうか。カーライフを賢くスムーズに始めるのに、おすすめのサービスや販売店をご紹介します。
グーネット
2大中古車検索サイトの1つ、グーネット。1977年に「中古車情報通信」の名称で創刊された中古車検索雑誌から歴史が始まった老舗です。
グーネットは「グー鑑定」と呼ばれる、中古車を探している人に代わって、プロの鑑定士が中古車の車両状態を鑑定するサービスを提供。この鑑定士は第三者機関の「日本自動車鑑定協会(JAAA)」に所属。公正な鑑定が行われています。これで鑑定された中古車は、内外装、エンジンやトランスミッションといった機関、修復歴などの評価をまとめた「グー鑑定証」が与えられ、中古車情報ページの「グー鑑定」のアイコンから、その鑑定証を確認することができます。
また「ID車両」と呼ばれる中古車の品質を公正に証明するサービスも提供しています。「グー鑑定」と似ていますが、こちらはディーラー独自の基準で厳しいチェックを行った中古車の鑑定結果を「車両状態評価書」にまとめたものとなります。これは中古車情報ページの「ID車両」のアイコンから、その評価書を確認することができます。
「グー鑑定」や「ID車両」対象車は、全体の2割程度となっています。なお、非対象車は品質が良くないという意味ではありません。
さらに「グー保証」と呼ばれる、グーネット独自の中古車保証制度も提供しています。保証期間は国産車が最長3年で部品交換や修理から、移動中のキー閉じ込めなどのトラブル対応やレッカー移動などのロードサービスも全国24時間365日対応で付属(ロードサービスは自動車保険にも付いていることが多いですが)。なお、グー保証対象車は全体の1割程度となっていますが、これが付いていなくても、トヨタ保証やディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は多くあります。
2021年7月18日時点、グーネットでは、プレオの掲載件数は296件、価格帯は1万~78万円、平均価格は約23万円となっています。
カーセンサー
2大中古車検索サイトのもう1つ、カーセンサー。1984年に中古車情報雑誌「カーセンサー」が創刊、今はグーネットと肩を並べる老舗中古車検索サイトとなっています。中古車掲載台数は、時期によって変動しますが約50万台。この台数はグーネットとほぼ同じで、掲載される中古車物件もほぼ同じとなります。これはほとんどの中古車販売店が、カーセンサーとグーネットの両方に掲載登録している背景があるためです。
カーセンサーは「カーセンサー認定」と呼ばれる中古車の品質鑑定情報を提供しています。鑑定は、第三者機関の「AIS」が行い、内外装の状態から目立たない小さなキズまで厳しくチェックし10段階評価しています。鑑定結果は、中古車情報ページから「車両品質評価書」で確認することができます。カーセンサー認定中古車は、全体の1割程度となりますが、この認定中古車でなくても、一般財団法人日本自動車査定協会の「V-CON」や、トヨタ、ディーラーの品質評価制度に基づく検査結果が掲載された中古車が無数にあります。
また「カーセンサーアフター保証」と呼ばれるカーセンサー独自の有償保証制度を提供。これは、エンジン、トランスミッションといった機関から細かい電装装備品まで全350項目を保証、走行距離無制限で最長3年まで加入できる手厚いものとなっています。カーセンサーもグーネット同様に、カーセンサー保証対象車でなくても、トヨタ保証、ディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は無数にあります。
カーセンサーのスマホアプリでは、写真からアリオンが検索できる機能を備えています。街で見かけて気になった車を撮影して、アプリからアップロードするとアリオンを特定、そのまま中古車情報を調べることができる便利な機能。中古車探しのライフハックツールとしてもおすすめです。
2021年7月18日時点、カーセンサーでは、プレオの掲載件数は310件、価格帯は4万~82万円、平均価格は約28万円となっています。
ベーシックでコンパクトな2代目プレオがおすすめ
2代目はダイハツ ミラ イースからのOEMとなりますが、コンパクトで運転がしやすく、ベーシックな軽自動車として定評あるモデルです。いっぽう、初代プレオは、スバル自社開発・生産のトールワゴンという今では希少な存在となったモデルですが、年式が古くなりますので、日常の足として使うのなら、2代目から選ぶほうが何かといいでしょう。
よくある質問
Q1:中古車のプレオ、どれを買うべき?
A:日常の足として乗るなら、2代目から選ぶことをおすすめします。グレードは装備が充実している「L」系がおすすめ。「F」系グレードは装備が簡略化された商用車の扱いと思って差し支えありません。
Q2:中古車プレオを買うときに気を付けたいポイントは?
A:プレオは年式が古いものや、走行距離が多いものが目立っています。保証がしっかりとついたものから選ぶようにすることをおすすめします。目安としては、走行距離無制限、保証期間1年以上が安心です。保証が効く走行距離や月数が短いものは、故障リスクが高いと考えましょう。
Q3:中古車プレオはどこで手に入れればいい?
A:購入するなら全国の販売店の窓口となっているカーセンサー、グーネットなどの中古車情報検索サイトを活用するとよいでしょう。頭金や初期費用の一括払いが必要ない方法を探しているなら、定額カルモくんがおすすめです。支払いは毎月定額の利用料金だけなので、すぐにお好みの中古車プレオに乗ることができます。
※当記事記載の中古車価格等の情報は、2021年7月18日時点のものです。