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中古車の三菱「デリカ バン」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

中古車の三菱「デリカ バン」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖
中古車の三菱「デリカ バン」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

2019年まで販売されていた、三菱の商用1BOXバン(キャブバンとも呼ばれています)「デリカ バン」。この中古車をお探しの方へ、選び方の注意点などのアドバイスをまとめてお伝えします。

この記事のPOINT

  •  一番推したい中古車の三菱「デリカ バン」は、BVM20系(2011〜2019年式)
  •  中古車市場では非常にタマ数が少ないモデル。OEM供給元モデル、ライバル車もご検討を

中古車デリカ バン、おすすめモデルはズバリこれ。BVM20系(2011〜2019年式)

中古車デリカ バン、おすすめモデルはズバリこれ。BVM20系(2011〜2019年式)

デリカ バンの歴史をたどると、初代モデルは今から50年前の1971年のデビューとなります。フルモデルチェンジが繰り返されますが、1986年6月にフルモデルチェンジした3代目で、三菱自社開発・生産モデルが終わりとなってしまいます。

1999年の4代目へのフルモデルチェンジでは、マツダ ボンゴ バンのOEM供給を受け、2011年の5代目へのフルモデルチェンジでは、日産 NV200バネット バンのOEM供給を受けて販売されました。

しかし、4代目も5代目も新車販売台数は低迷、ついに2019年に販売終了となってしまいました。

そんなデリカ バン、おすすめモデルは最終型、5代目の「BVM20系」型です。4代目では、基本設計が古く、商用車という性格から傷みの度合いも乗用車に比べて悪くなりがちですから、新しいモデルのほうが無難です。

※厳密には、「デリカ バン」が車名となっているのは、1999年にフルモデルチェンジした、ボンゴ バンのOEMモデルから。それ以前の車名は「デリカ」の派生モデル“バン”という位置付けです。このため、中古車検索サイトで「デリカ バン」を検索すると、1999年式以降のものしか表示されない傾向にあります。

★中古車デリカ バンの歴史と世代別中古車相場価格と流通台数

この項では、デリカ バンの誕生から販売終了までの歴史と、世代別(型式別)中古車相場価格と流通台数をまとめてお伝えします。

デリカ バンの歴史

初代(1971〜1979年)

初代(1971〜1979年)

1971年、デリカ トラックをベースに1BOXタイプのバンがデビューした。

2代目(1979〜1986年)

2代目(1979〜1986年)

1979年6月にフルモデルチェンジ。悪路走破性能を高めた4WDもラインナップしていた。現代のデリカ D:5に通ずるパッケージングであった。

3代目(1986〜1999年)

3代目(1986〜1999年)

1986年6月にフルモデルチェンジ。三菱自社開発・生産は3代目までとなった。先代同様、悪路走破性能を高めた4WDもラインナップ

4代目(1999〜2011年)

4代目(1999〜2011年)

1999年11月にフルモデルチェンジ。4代目は、マツダからボンゴのOEM供給を受けた。その背景には、3代目終盤に改正された衝突安全基準に対応できなくなり、販売台数が低迷していたデリカ バンでは、開発が難しかったからとされる。

エンジンは、直列4気筒1.8Lガソリンと直列4気筒2.2Lディーゼルの2種類、トランスミッションは4速ATと5速MTの両方がそれぞれのエンジンに組み合わせられた。ガソリンエンジンの最高出力は90PS、最大トルク135N・m、ディーゼルエンジンの最高出力は79PS、最大トルク138N・mというスペック。駆動方式は、2WDと4WDの両方が設定された。

ボディ形状は、「エアロルーフ」と呼ばれるロールーフと、ハイルーフの2種類。最大積載量は2WDの標準フロア仕様で750kg、フラットフロア仕様で1,000kg、4WDは標準フロア仕様のみで900kgに設定された。

グレード体系は、ベースグレードから順に「CD」「DX」「GL」の3タイプで構成された。車両価格は、108万〜172万円。

5代目(2011〜2019年)

5代目(2011〜2019年)

2011年10月にフルモデルチェンジ。5代目は、日産からNV200バネットのOEM供給を受けた。OEM供給元が変わったことにより、ボディサイズはコンパクトになったが、大容量の荷室容量が確保された。また、エコカー減税にも対応した環境性能も高いモデルとなった。

ボディサイズは、全長を4,400mmに抑え(日本市場では、概ね全長4,000mm以下が、コンパクトカーに分類される)、全幅は乗用車では5ナンバー枠に相当する1,695mmとコンパクトにまとめながら、全高を1,850mmと高めに設定し、広く快適な居住空間と、荷室の積載能力を高めた。また、ステップ高は低めに設計し、高めのアイポイントにして、ドライバーの疲労軽減を図った。

荷室長は、2名乗車時で1,900mm、5名乗車時で1,025mm(「GX」グレード)・1,125mm(「DX」グレード)、荷室高は、2名乗車時で1,315mm(「GX」グレード)・1,365mm(「DX」グレード)、5名乗車時で,1,310mm(「GX」グレード)・1,360mm(「DX」グレード)という高い積載性・収納性を確保している。また、フラットフロア設計で一般的なダンボールで190個分の積載能力があり、畳のような1間サイズのパネルなどをフロアに平置きで積載可能としている。なお、最大積載量は2名乗車時で600kgの仕様となった。

安全性能面では、衝突安全ボディ、運転席・助手席SRSエアバッグと、制動力を四輪それぞれ個別に制御する電子制御制動力配分装置とブレーキアシスト(急ブレーキ時に、ブレーキ圧を自動で高める機能)を備えたABS(アンチロックブレーキ)を採用した。なお、衝突回避支援システムなどの先進安全装備は採用されていない。

パワートレインは、軽量オールアルミ製1.6Lガソリンに4速ATと5速MTの両方をラインナップ、駆動方式は2WD(前輪駆動)のみが設定された。最高出力は109PS、最大トルク152N・m、燃費は13.2〜14.0km/L(JC08モード燃費)というスペックとなった。

グレード体系は、ベースグレードの「DX」と上級グレード「GX」の2タイプ、「DX」には5速MT車が選択可能となる全2グレード・3タイプの体系となった。車両価格は、169万〜197万円。

▽2012年6月22日 一部改良

安全に関する法規制強化に対応するため、スライドドアの補強を実施した。車両価格は、170万〜198万円と1万円上昇した。

▽2014年11月20日 一部改良

「GX」のシートを、ブラック生地に変更し質感の向上を図ったほか、セカンドシートをバン専用シートに変更した。これにより、セカンドシート収納時の荷室長が230mm延長となり、積載容量が拡大した。車両価格は、174万〜200万円となった。

▽2016年1月21日 一部改良

アクセサリーソケットを全車標準装備とし利便性を向上、また、従来型ではメーカーオプションだった2列目シートの3点式ELR付きシートベルトと中央席の2点式シートベルトを追加装備し安全性を向上、さらに、左右のリアドアに乗降用グリップを追加し、利便性の向上が図られた。車両価格は、178万〜204万円となった。

▽2019年4月 販売終了

後継車は設定されず、デリカ バンの歴史が終わった。同時に、三菱の国内市場から商用車のラインナップが消滅した。

<世代別>中古車デリカ バン

型式年式中古車価格流通台数
SK系1999〜2011年13万〜78万円約20台
BVW20系2011〜2019年27万〜95万円5台未満

※2021年7月26日時点

非常に少ない流通台数となっています。ライバル車種からの検索も併せてどうぞ。次々項「比べて検討!デリカ バンのライバル車種」をご覧ください。

デリカ バンならではのチェックポイント

デリカ バンは新車販売台数が少なく、中古車流通台数も少なくなり、2021年7月26日時点で約30台となっています。また、走行距離が多いものや内外装の状態が悪いものも目立っています。さらに、安心できる保証期間が付いたタマが、ほとんど見当たらない状況です。

安心できる保証期間の目安は、保証期間1年以上、保証走行距離無制限のものとなります。めぼしい車が見つからなかったら、次項のライバル車、OEM供給元モデルからお探しください。

比べて検討!デリカ バンのライバル車種

日産「NV200バネットバン」

日産「NV200バネットバン」

2011〜2019年式のBVM20系デリカ バンのOEM供給元モデル。
2021年7月26日時点の中古車価格帯は27万〜489万円、平均価格は約107万円、流通台数は280台ほどとなっています(NV200バネットバンの中古車市場は、キャンピングカーなどの特装車が含まれるため、相場価格が高くなっています)。

マツダ「ボンゴ バン」

マツダ「ボンゴ バン」

現行モデル

1999〜2011年式のSK系デリカ バンのOEM供給元モデルでしたが、現行モデルは、トヨタ タウンエース バンのOEM供給を受けています。
2021年7月26日時点の中古車価格帯は10万〜429万円、平均価格は約87万円、流通台数は250台ほどとなっています(ボンゴバンの中古車市場は、キャンピングカーなどの特装車が含まれるため、相場価格が高くなっています)。

トヨタ「タウンエース バン」

トヨタ「タウンエース バン」

商用コンパクト1BOXバンで1番人気のタウンエース バン。
2021年7月26日時点の中古車価格帯は20万〜378万円、平均価格は約108万円、流通台数は190台ほどとなっています(タウンエースバンの中古車市場は、キャンピングカーなどの特装車が含まれるため、相場価格が高くなっています)。

中古車デリカ バンはここで探せ!

では、中古車デリカ バンをどこでどのように探したらよいでしょうか。カーライフを賢くスムーズに始めるのに、おすすめのサービスや販売店をご紹介します。

グーネット

2大中古車検索サイトの1つ、グーネット。1977年に「中古車情報通信」の名称で創刊された中古車検索雑誌から歴史が始まった老舗です。

グーネットは「グー鑑定」と呼ばれる、中古車を探している人に代わって、プロの鑑定士が中古車の車両状態を鑑定するサービスを提供。この鑑定士は第三者機関の「日本自動車鑑定協会(JAAA)」に所属。公正な鑑定が行われています。これで鑑定された中古車は、内外装、エンジンやトランスミッションといった機関、修復歴などの評価をまとめた「グー鑑定証」が与えられ、中古車情報ページの「グー鑑定」のアイコンから、その鑑定証を確認することができます。

また「ID車両」と呼ばれる中古車の品質を公正に証明するサービスも提供しています。「グー鑑定」と似ていますが、こちらはディーラー独自の基準で厳しいチェックを行った中古車の鑑定結果を「車両状態評価書」にまとめたものとなります。これは中古車情報ページの「ID車両」のアイコンから、その評価書を確認することができます。

「グー鑑定」や「ID車両」対象車は、全体の2割程度となっています。なお、非対象車は品質が良くないという意味ではありません。

さらに「グー保証」と呼ばれる、グーネット独自の中古車保証制度も提供しています。保証期間は国産車が最長3年で部品交換や修理から、移動中のキー閉じ込めなどのトラブル対応やレッカー移動などのロードサービスも全国24時間365日対応で付属(ロードサービスは自動車保険にも付いていることが多いですが)。なお、グー保証対象車は全体の1割程度となっていますが、これが付いていなくても、トヨタ保証やディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は多くあります。

2021年7月26日時点、グーネットでは、デリカ バンの掲載件数は28件、価格帯は13万~190万円、平均価格は約28万円となっています。

カーセンサー

2大中古車検索サイトのもう1つ、カーセンサー。1984年に中古車情報雑誌「カーセンサー」が創刊、今はグーネットと肩を並べる老舗中古車検索サイトとなっています。中古車掲載台数は、時期によって変動しますが約50万台。この台数はグーネットとほぼ同じで、掲載される中古車物件もほぼ同じとなります。これはほとんどの中古車販売店が、カーセンサーとグーネットの両方に掲載登録している背景があるためです。

カーセンサーは「カーセンサー認定」と呼ばれる中古車の品質鑑定情報を提供しています。鑑定は、第三者機関の「AIS」が行い、内外装の状態から目立たない小さなキズまで厳しくチェックし10段階評価しています。鑑定結果は、中古車情報ページから「車両品質評価書」で確認することができます。カーセンサー認定中古車は、全体の1割程度となりますが、この認定中古車でなくても、一般財団法人日本自動車査定協会の「V-CON」や、トヨタ、ディーラーの品質評価制度に基づく検査結果が掲載された中古車が無数にあります。

また「カーセンサーアフター保証」と呼ばれるカーセンサー独自の有償保証制度を提供。これは、エンジン、トランスミッションといった機関から細かい電装装備品まで全350項目を保証、走行距離無制限で最長3年まで加入できる手厚いものとなっています。カーセンサーもグーネット同様に、カーセンサー保証対象車でなくても、トヨタ保証、ディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は無数にあります。

カーセンサーのスマホアプリでは、写真からアリオンが検索できる機能を備えています。街で見かけて気になった車を撮影して、アプリからアップロードするとアリオンを特定、そのまま中古車情報を調べることができる便利な機能。中古車探しのライフハックツールとしてもおすすめです。

2021年7月26日時点、カーセンサーでは、デリカ バンの掲載件数は24件、価格帯は32万~95万円、平均価格は約65万円となっています。

中古車流通台数が非常に少ないモデル

デリカ バンの中古車流通台数は、約30台(2021年7月26日時点)と非常にタマ数が少ない状況です。新車販売台数が少なかったことが最大の要因です。

また、流通しているタマも、内外装の状態が悪いものが目立ち、安心できる保証期間を付けたタマがほとんど見当たりません。

こんな状況ですので、OEM供給元モデルやライバル車からも探してみてください。

よくある質問

Q1:中古車のデリカ バン、どれを買うべき?

A:デリカ バンに限ったアドバイスではありませんが、保証がしっかりと付いたものを買うのがおすすめです。商用バンですので、車に高い負荷がかかる乗り方が多くなる傾向で走行距離も多くなります。ただ、次のQ2でもお伝えしていますが、タマ数が少ないのでお目当ての車に出合う可能性は低い状況です。ライバル車もご検討ください。

Q2:中古車デリカ バンを買うときに気を付けたいポイントは?

A:中古車市場で流通しているデリカ バンは、走行距離が多かったり、内外装の状態が悪かったりする品質の低いタマが多い傾向です。また、安心して乗れるしっかりと保証が付いたタマも見受けられません。保証期間1年以上、保証走行距離無制限のものが安心できますが、滅多に流通することがない、もし出合ったらラッキーといった状況です。比較的タマ数の豊富なOEM供給元のモデルからもお探しください。

Q3:中古車デリカ バンはどこで手に入れればいい?

A:購入するなら全国の販売店の窓口となっているカーセンサー、グーネットなどの中古車情報検索サイトを活用するとよいでしょう。頭金や初期費用の一括払いが必要ない方法を探しているなら、定額カルモくんがおすすめです。支払いは毎月定額の利用料金だけなので、すぐにお好みの中古車デリカ バンに乗ることができます。

※当記事記載の中古車価格等の情報は、2021年7月26日時点のものです。

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