ダイハツを代表する軽自動車「ミラ」の派生車として登場したミラココア。丸みを帯びたデザインを採用し、女性ドライバーをメインターゲットとしたモデルとして人気を博しました。そのため販売終了から3年以上が経つ現在でも中古車の流通量は2,000台を優に超えます。それだけに自分に合った1台を選ぶのはなかなかたいへんです。今回は中古車のミラココアならどのモデル、グレード、年式のものを買えば一番お得なのか、間違いがないのかという正しい買い方に加えて、気になる最新の中古車相場の状況などを専門家の目線で徹底解説します。ぜひ参考にしてください。
この記事のPOINT
- 一番推したい中古車のダイハツ「ミラココア」は2016年式ミラココアプラスX
- オプション装備の内容を要チェック!
中古車のミラココア、おすすめモデルはズバリこれ。自分なら2016年式プラスの「X」を50万円で買う!
ミラココアには標準モデルのミラココアと内装等が豪華になったミラココアプラスという2種類が用意されていました。グレードを見るとベースグレードとなる「L」、上級グレードの「X」が用意され、ミラココアプラスだけにさらに最上級グレードの「G」があり、合計5つのグレードが設定されていました。中古車の平均価格は50万円台と、ミラココアはかなりリーズナブルな値段で購入することができます。
その中でも私がおすすめしたいのはミラココアプラスの「X」です。
まず、ミラココアとミラココアプラスの違いをまとめるとルーフレールの有無、アウターハンドルがボディと同色かシルバーか、ドアミラーのターンランプの有無、ファブリックトノカバーの有無、タイヤが13インチか14インチか、シート表皮がグレイッシュベージュかイエローベージュのスエード調か、そしてリアシートが一体可倒式か分割可倒式かどうかなど。
新車時の価格差は7万円ほどありましたが、中古車となると価格差は少なくなる上に、中古車市場においてはミラココアプラスのほうが数多く流通していて探しやすいという利点があります。
ベースグレードの「L」にはマニュアルエアコン、パワーウィンドウ、パワードアロック、キーレスエントリー、デュアルSRSエアバックなど基本的な装備は用意されています。しかしトランスミッションがこのグレードだけはCVTではなく4速ATとなるため、燃費が他グレードよりも2割近く悪化します。そしてABSが標準装備ではないというのもマイナス。それを考えるとやはり上級グレードの「X」がよさそうです。
「X」になると、エアコンがオートエアコンに、キーレスエントリーがイモビライザー付きのキーフリーシステムに変わるほか、3眼メーター、タコメーター、瞬間燃費計などが装着されるので装備の満足度が格段に向上。もちろんABSも標準装備されています。さらにスピーカーも4つに増えるので車内での満足度もかなり変わります。
ちなみにミラココアプラスのみに設定されている最上級グレードの「G」は本革巻きステアリングホイール、リバース連動リアワイパーなどがありますが、最大の違いはバックモニター内蔵のルームミラー(マイナーチェンジ以降はバックモニター付きナビ)。後方視界を確保するのに安心な装備なのですが、も元々コンパクトなサイズの車で、後方視界も優れているので運転に慣れている人だとそこまで重要性を感じないかもしれません。免許取り立てでまだ運転に自信がない方はこちらのグレードを選んだほうがいいでしょう。
ほかにもこんなに!お買い得で魅力的な中古車のミラココア
イチオシモデルとして紹介したミラココアプラスの「X」以外にも、ミラココアはさまざまな視点から魅力的な中古車を探すことができます。
そもそもミラココアとミラココアプラスではエクステリアのデザインが異なるので好みの車を選んだほうがいいですし、ミラココアプラスはルーフをつけたため、通常よりも全高が上がって1,560mmに。都心部に多い立体駐車場は全高1,550mm以下でないと利用できないケースがあるので、都心でのお買い物が多い場合は通常のミラココアのほうがいいでしょう。
また、バックモニターのついたミラココアプラスの「G」は革巻きステアリングホイールなどの内装面が充実していますが、これらはメーカーオプションによって「X」グレードでも設定することが可能。中古車の場合はメーカーオプションがついている場合があるので購入時にはチェックしておきましょう。
ミラココアのモデルチェンジ、マイナーチェンジ一覧
ダイハツの軽自動車の代表モデルであるミラをベースにして、誕生したのがミラココア。女性ドライバーを意識した丸みを帯びた専用デザインが特徴的で、インテリアもかわいらしさを前面に押し出したものに。ダイハツの軽自動車では定番となっているカスタムの設定がない代わりに、ルーフレール、ドアミラーターンランプを装備した「プラス」を設定。エクステリアのデザインの違いで選ぶ楽しさが生まれました。
トランスミッションは「X」以上のグレードにはインパネシフトのCVT、「L」にはインパネシフト4速ATがそれぞれ組み合わせられました。最上級グレードの「プラスG」には日本車初採用となるバックモニター内蔵ルームミラー(自動防眩機能付き)が標準装備。バック駐車などが苦手なユーザーの強い味方になりました。
その後、2012年にミラココアは初のマイナーチェンジ。ミライースに採用している「e:Sテクノロジー」のうち、新型エンジンと改良型CVTを組み合わせたパワートレインと停車前アイドリングストップ機能付き新型「eco IDLE(エコアイドル)」、エコ発電制御(減速エネルギー回生機能)を採用したことで燃費が大幅に向上しました。
さらに「L」を除く全グレードでグリル、バンパーコーナー、フォグランプ(プラスのみ)のメッキ加飾を行い、全車においてはリアコンビランプをLEDに変更してクリアクリスタル化するとともに、ハイマウントストップランプもLEDに変更。運転時の状況を確認できるマルチインフォメーションディスプレイも標準装備とし、エクステリアの変更に加え運転時の視認性が格段に向上しました。
それから2年後の2014年に2度目のマイナーチェンジ。おもにボディカラーの追加で、「L」を除く全グレードで2トーンセレクションがオプション設定に。フロントバンパーのデザインを変更してグレードごとに外装デザインが差別化されたことで、外装デザイン・ボディカラー・内装色の組み合わせが選べるようになりました。その組み合わせはなんと160通り。自分好みの1台が欲しい方にはうれしいマイナーチェンジになりました。
その後は一部改良を一度実施。次第にボディカラーのカラーバリエーションが整理されるなど縮小傾向になり、2018年2月に生産終了となりました。
こちらもおすすめ! タイプ別にミラココアの中古車を選ぶなら
●立体駐車場に止めることが多いなら「2016年式X」中古市場の相場10万~60万円
ミラココアとミラココアプラスはエクステリアのデザインを中心に違いがいくつか見られます。高級感があるミラココアプラスをついつい選びがちですが、注意したいのがルーフレール。これをつけたことによって全高が通常よりも30mm高くなり、ミラココアプラスの全高は1,560mmに。1,550mmまでの高さ制限があることが多い都心部の立体駐車場には止めることができず、駐車場所に苦労するケースもあるでしょう。
そういう場合はシンプルにミラココアの「X」がおすすめ。ミラココアの外観のまま、装備はXグレードなのでオートエアコン、イモビライザー付きのキーフリーシステムに変わるほか、3眼メーター、タコメーター、瞬間燃費計などが装着されています。
●安心のフル装備を求めるなら「2012年式プラスG」中古市場の相場10万~60万円
「X」でも十分な装備を備えているミラココアですが、さらに充実の装備を求めるのであればミラココアプラスのみに設定された「G」がおすすめ。「X」の装備に加えて、本革巻きのステアリングホイール、リバース連動リアワイパーが備えられるほか、バックモニター付きナビがつけられています。
バック駐車時に不安があるという方など、車の後方視界を確認する際にはありがたい装備です。中古車価格でもミラココア全体の平均と大きな差がないだけにコスパも抜群です。
●ボディカラーにこだわるなら「2014年式Xスペシャルコーデ スマートセレクションSN」中古市場の相場30万~60万円
ミラココアは元々、女性ドライバー向けに作られた車で、ボディカラーや外観のデザインを親しみやすいファニーなものにした車でもあります。ならばボディカラーにこだわりたい!という方も多いことでしょう。そうした方にピッタリなのが特別仕様車の「スペシャルコーデ」です。
「X」をベースにドアアウターハンドルとホイールをパールホワイトに変え、ボディカラーは上部と下部の色が異なるツートーンセレクションを3パターン用意。さらにスマートセレクションSNはスマートフォン連携メモリーナビゲーションシステム、スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)、スーパーエアクリーンフィルターを追加装備するなど、より実用的になっています。中古車市場での流通がちょっと少なめですが、オシャレな車が欲しいという方は狙ってみるといいでしょう。
ミラココアの中古車ならではのチェックポイントはココ
メーカーオプションの違いをチェック
ミラココアはメーカーオプションでABSが備わったり、ステアリングが革巻きになったりと、変化する点がいくつかあります。特にミラココアには設定のない「G」と同じ内容の内装を希望する場合はメーカーオプションが必要不可欠なので、購入時にはメーカーオプションの設定を確認しましょう。
全高の違いをしっかり確認すべし
ミラココアとミラココアプラスはグレード設定もほぼ同じで、違いといえば外観の雰囲気だけなのですが、その外観の雰囲気が問題に。特にミラココアプラスはルーフレールがついたことで全高が通常よりも30mm高い1,560mmとなるので、高さ制限のある立体駐車場だと止められないことも。自身の生活環境に合わせて全高はしっかりとチェックしてください。
2013年~2014年式はリコール対策が施されているかを要確認
2013年~2014年式のミラココアに限った話ですが、この時期に販売されたミラココアはCVTのトルクコンバータにおいて内部ベアリングの製造に不適切な箇所があったため故障のリスクがあります。そのため、この期間に販売されたおよそ4,500台のミラココアはリコールの対象となっているのですが、中古車市場に流通しているミラココアの場合、改善措置を受けているかがわかりません。
そのため購入時にはステッカーや点検記録簿などで改善措置を受けたかどうかを必ずチェックするようにしましょう。
ミラココアの中古車と比べたいライバル車種はコレだ!
走りの楽しさを求めるなら「初代ホンダN-ONE」
ミラココア同様、かわいらしいデザインで人気のあるN-ONE。昨年フルモデルチェンジをしましたが好評の外観はほとんど変わらないという異例の内容となりました。そんな初代N-ONEはボディカラーの多彩さもさることながら、ミラココア同様、ルーフがブラックやホワイトに塗られるツートンカラーも用意されているなど、よく似ています。
ですが、搭載するエンジンは直3DOHCと直3ターボの2種類で、全車ミッションはCVTが組み合わされ、ターボ車にはハンドルから手を離すことなくシフトチェンジが可能なパドルシフトを装備するなど、走りの面ではミラココアよりも本格志向。また2017年12月のマイナーチェンジ以降はスタイリッシュなデザインに変わっていったこともあり、ミラココアのデザインだとかわいすぎるという方にはこちらのほうが合っているかもしれません。
女性ドライバーにうれしい装備が欲しいなら「現行型スズキラパン」
コンセプトやデザインなど、ミラココアの直接的なライバルとなるのがこのラパン。ミラココア同様、アルトの派生モデルとして誕生し、ウサギをモチーフにしたエンブレムを採用。お弁当箱をイメージしたという箱型に丸みを加えた独特なシルエットが印象的な1台です。
ラパンでうれしいのが室内空間。空気清浄機能のある「ナノイー」を搭載したフルオートエアコンをはじめ、運転をサポートしてくれる全方位モニターなど、女性にうれしい装備がてんこ盛り。ソファやテーブルをモチーフにしたことでくつろげる空間を演出しているので、車内を自分の部屋のように過ごすにはピッタリです。
日常使いを考えるなら「ダイハツムーヴキャンバス」
最後は同門対決になってしまいましたが、ムーヴキャンバスをピックアップ。ムーヴをベースに丸みを帯びたシルエットがどこか愛らしい車ですが、インテリアでもナチュラルで居心地のいい空間を演出して、車というよりもオシャレなカフェという雰囲気になっています。
そして何よりの魅力がリアの両側にスライドドアを採用していること。これにより子供のいるママさんたちにとっては格段に使い勝手が向上。かわいさや日常使いの便利さを考えるとこちらも検討してみる価値はありそうです。
中古車のミラココアを賢く探すなら
では、中古車ミラココアをどこでどのように探したらよいでしょうか。カーライフを賢くスムーズに始めるのに、おすすめのサービスや販売店をご紹介します。
カーセンサーnet
カーセンサーnetは中古車情報誌時代から数えて40年近い歴史と実績を誇る検索サイトで、サイト上には約50万台の情報が掲載されています(※)。車の状態を示す評価について独自の認定システムを導入しているので、こうした評価を目安にすれば、車に詳しくない方でも安心して車選びができるでしょう。
また、「カーセンサーアフター保証」に加入すれば、業界最多水準の350項目の部品について修理が保証されます。保証料金は車に合わせて細かく設定できるので、無駄なく予算に合わせた保証をつけることができます。
カーセンサーnetのミラココアの掲載件数は2,584件、価格帯は10万~140万円となっています。
※いずれも2021年7月23日時点の情報です。
グーネット中古車
先述のカーセンサーnetと同じような中古車情報サイトで、こちらも約50万台が登録されています(※)。グーネット中古車にも、検査協会などが車の状態を評価する「ID車両」という制度や、最長3年まで走行距離無制限でさまざまな保証がつく「Goo保証」などの制度があります。
グーネット中古車のミラココアの掲載台数は2,718件、価格帯は10万~130万円となっています(※)。
※いずれも2021年7月23日時点の情報です。
選ぶなら「X」以上のグレードを。ミラココアプラスは車高の高さに注意!
ミラココアのグレード設定はとてもシンプルになっていますが、中古車として購入する際に選択肢として浮上するのは「X」以上のグレード。ベースグレードの「L」は最低限の装備しかついていない上にABSがメーカーオプションとなっています。中古車としての価格を見てもグレード別の差は非常に小さいので、狙うのであれば「X」以上のグレードにすべきです。
注意点としては、ミラココアとミラココアプラスの選択。外観の雰囲気でミラココアプラスを選びがちですが、ルーフレールがついた分車高が上がるため、立体駐車場に駐車できないなどのデメリットがあるので、購入後にどんなシーンで車に乗るかをよく考えてから購入したほうがいいでしょう。
よくある質問
Q1:中古車のミラココア、どれを買うべき?
A:おすすめは基本装備が充実している「X」ですが、ミラココアプラスのみに設定されている「G」にはバックモニター付きナビなどの豪華装備がついているので、気になる方はそちらをチェックしてみるのもひとつの手です。
Q2:中古車のミラココアを買うときに気を付けたいポイントは?
A:グレードの違いがある程度ハッキリしているので、欲しいグレードの車を探すのが一番ですが、革巻きステアリングホイールなどの一部装備はメーカーオプションで対応しているケースもあります。購入時にメーカーオプションの有無を確認しておくと思わぬ掘り出し物に巡り合えるかもしれません。
Q3:中古車のミラココアはどこで手に入れればいい?
A:購入するなら全国の販売店の窓口となっているカーセンサーnet、グーネットなどの中古車情報検索サイトを活用するとよいでしょう。頭金や初期費用の一括払いが必要ない方法を探しているなら、定額カルモくんがおすすめです。支払いは毎月定額の利用料金だけなので、すぐにお好みの中古車のミラココアに乗ることができます。
※記事の内容は2021年7月時点の情報で制作しています。