今や車選びのポイントのひとつともいえる先進安全技術。車の先進安全技術は年々進化し、各メーカーがさまざまな機能を開発しています。同じ機能であってもメーカーによって名称が異なることもあるため、わかりにくい、という声も耳にします。
ここでは、ダイハツ「タフト」の安全性能について、どのような機能が搭載されているのかわかりやすく解説します。
この記事のPOINT
- タフトは進化した「スマートアシスト」を採用
- 最上級グレード「Gターボ」には運転支援技術を搭載した「スマートクルーズパック」が標準装備
- タフトは全車が「サポカーSワイド」に認定
タフトの安全性能の特徴
2020年6月に登場したタフトは、ダイハツの予防安全機能「スマートアシスト」を全車に標準装備しています。
タフトに搭載される「スマートアシスト」は約3年半ぶりにステレオカメラを一新し、イメージセンサーの変更やカメラ認識処理変更によって検知性能や撮像性能を向上させることで夜間歩行者の検知にも対応するように進化しました。さらに多数の予防安全技術や運転支援技術を採用し、より安全性や利便性を高めています。
タフトに搭載される先進安全技術
ここからは、タフトにはどのような先進安全技術が搭載されているのか、おもなものを見ていきましょう。
衝突警報機能/衝突回避支援ブレーキ機能(対車両・対歩行者[昼夜])
衝突警報機能
自車の前を走る車両や歩行者を認識し、システムが衝突のおそれがあると判断したときにはブザー音や表示でドライバーに注意喚起します。
事前ブレーキ・衝突回避支援ブレーキ機能
警報を発し、さらに衝突の危険が高まった場合にはシステムが弱いブレーキ(事前ブレーキ)をかけて衝突回避を支援。その状態でドライバーがブレーキペダルを踏むと、制動力を高めます。それでも衝突が避けられないとシステムが判断すると、強いブレーキを作動させ衝突回避・被害軽減をサポートします。
前方の車両(二輪車・自転車を含む)と昼夜の歩行者の検知が可能で、対車両の場合は速度差が約30~120km/h、対歩行者の場合は約30~60km/hで作動します。
ブレーキ制御付き誤発進抑制機能(前方・後方)
約10km/h以下の徐行時、進行方向にある壁などの障害物を検知している状態で必要以上にアクセルペダルを踏み込んだ場合、警告を発すると同時にシステムが踏み間違いを判定してエンジン出力を抑制します。
さらに、エンジンの出力制御だけでは障害物に衝突するとシステムが判断するとブレーキ制御を作動させ、ペダルやシフト操作ミス時の急発進を抑制する機能もあります。
車線逸脱警報機能/車線逸脱抑制制御機能
走行中にステレオカメラが車線を検知し、車両が車線からはみ出す危険があると警告を発してドライバーに知らせます。また、車両が車線を逸脱する危険が高まるとステアリング操作を支援して、車線内に車を戻すようにサポートする機能です。
路側逸脱警報機能
約60km/h以上で走行中に車両が路側帯へはみ出しそうになると、システムが警告を発してドライバーに注意喚起し、回避操作を促します。
AHB(オートハイビーム)(X、Xターボに標準装備)/ ADB(アダプティブドライビングビーム)(G、Gターボと特別仕様車に標準装備)
タフトには、夜間走行の安心感を高める先進ライトが装備されています。
AHB(オートハイビーム)
AHB(オートハイビーム)は、前方の明るさをシステムが検知して、自動でハイビームとロービームを切り替えるシステムです。ハイビームの使用頻度を上げることで、夜間視認性の向上に貢献します。
ADB(アダプティブドライビングビーム)
基本的にハイビームで走行し、先行車や対向車を検知した場合には自動で部分的にLEDヘッドライトを遮光することで、先行車や対向車を眩惑させることなく高い夜間視認性を確保できる機能です。
そのほかの先進安全技術
このほか、ふらつきを警告する「ふらつき警報」や先行車の発進を知らせる「先行車発進お知らせ機能」、ハンドルを切った方向やターンランプを出した方向を明るく照らし出す「サイドビューランプ」、障害物との距離を知らせて駐車場などでの取り回しをサポートする「コーナーセンサー」、「標識認識機能」などがタフトには採用されています。
スマートクルーズパック
「Gターボ」と「Gターボ」をベースとする特別仕様車には、以下のロングドライブを快適にする運転支援技術と、それらを操作するためのステアリングスイッチを含んだ「スマートクルーズパック」が標準装備になっています。なお、「スマートクルーズパック」は、「X」「Xターボ」を除くグレードにオプションで追加が可能です。
全車速追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)
設定した車速内で低速走行したり、先行車がいる場合は適切な車間距離を維持しながら追従走行したりすることでドライバーの運転負荷を軽減し、安全運転に貢献する機能です。
タフトに搭載されている「ACC(アダプティブクルーズコントロール)」は全車速追従式なので、先行車が停止した際には自車も合わせて停止し、再発進する際にはドライバー操作で発進した後追従走行を再開するので、ストップ&ゴーを繰り返し、疲労やストレスがたまりやすい渋滞時も快適に運転できるでしょう。
LKC(レーンキープコントロール)
全車速追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)作動時に、車線中央付近の走行を維持するようにステアリング操作をシステムが支援します。
オプションで追加できる先進安全技術
さらに、タフトには全車にオプションで追加できる先進安全技術も用意されています。
スマートパノラマパーキングアシスト(駐車支援システム)
駐車時にシステムが駐車枠を検知し、音声とモニター表示でガイドするとともにステアリング操作をアシストする機能です。音声とモニター案内に従ってペダル操作を行うことで、ドライバーは周囲の安全確認に集中することができ、安全かつスムーズな駐車サポートにつながります。
パノラマモニター
車両の前後左右に設置したカメラから得た情報を基に、真上から見下ろしたような映像をはじめさまざまなアングルの映像を表示することで安全確認を支援する機能です。
タフトは全車が「サポカーSワイド」に適合する高い安全性を備えたモデル
タフトは、経済産業省や国土交通省が交通事故防止対策の一環として普及を推進している先進安全技術を搭載した車「サポカー」の中でも最も装備内容が充実した「サポカーSワイド」に全車が認定されており、優れた安全性能を備えた車であるといえるでしょう。
燃費性能や走行性能、デザイン性など車を選ぶ際に重視するポイントは人それぞれですが、安全性能はカーライフの基本ともいえる部分なので、しっかりとチェックして誰もが安心して使用できる安全性能を有した車を選ぶことをおすすめします。
よくある質問
Q1:タフトには先進安全技術は全車に標準装備されているの?
A:はい、タフトには刷新されたステレオカメラを採用し、イメージセンサーの変更やカメラ認識処理の変更によって検知性能を向上させたダイハツの予防安全機能「スマートアシスト」が全車に標準装備されています。
Q2:タフトに搭載される先進安全技術にはどんなものがあるの?
A:夜間歩行者の検知も可能になった「衝突警報機能/衝突回避支援ブレーキ機能」やアクセルペダルを踏み込みすぎた際の急発進を防ぐ「ブレーキ制御付き誤発進抑制機能(前方・後方)」、車線からのはみ出しを抑制する「車線逸脱警報機能/車線逸脱抑制制御機能」など、多数の先進安全技術が搭載されています。
Q3:「スマートクルーズパック」はどんな内容?
A:スマートクルーズパックには、先行車を追従走行することでドライバーの運転負荷を減らす「全車速追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)」と車線中央付近の走行を維持するようステアリング操作をサポートする「LKC(レーンキープコントロール)」の運転支援技術と、それらを操作するためのステアリングスイッチが含まれています。
※この記事は2023年12月時点の情報で制作しています