ホンダ「オデッセイ」は、後部座席でもゆったりと座れる広い室内や高級感のあるインテリア、高い燃費性能が評価されている上級ミニバンです。安全装備においても、上級モデルらしく多彩な機能を搭載しています。
ここでは、オデッセイの安全性能について詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- オデッセイは全車に「Honda SENSING」を標準装備
- 多数の先進安全技術を搭載し、高いレベルの安全性能を有する
- グレードによる安全性能の差はない
オデッセイは「Honda SENSING」を全車に標準装備
オデッセイでは、フロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサー、レーダーを検知システムに採用した「Honda SENSING」を全車に搭載しています。
「Honda SENSING」は、搭載される車種によって含まれる機能の種類や内容が異なります。同じ車種内でもグレードによって搭載される機能が異なるケースもありますが、オデッセイでは全車同じ内容で、差はありません。
ここからは、オデッセイに搭載されている「Honda SENSING」のおもな機能をご紹介します。
衝突軽減ブレーキ
歩行者や先行車、対向車との距離や速度差からシステムが衝突の可能性ありと判断するとまずは警告を発してドライバーに危険を知らせます。さらに危険が高まった場合は軽いブレーキを作動、それでも衝突が回避できないと判断すると強力なブレーキを作動させて衝突回避・被害軽減を図ります。
誤発進抑制機能(前方・後方)
アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進・急加速を防ぐ機能です。停車時や約10km/h以下の徐行時、システムが障害物を検知している状態でアクセルが強く踏み込まれるとエンジンやハイブリッドシステムの出力を自動制御し、急な発進を抑制するとともにドライバーに警告を発します。
2020年11月のマイナーチェンジでは、後方の誤発進抑制機能も追加されました。
近距離衝突軽減ブレーキ
2023年12月の改良時に追加された機能で、約2~10km/Lの徐行時に壁などの障害物にぶつかる危険があると、ブレーキ制御を行い、衝突回避を支援します。
急アクセル抑制機能
障害物の有無に関係なく、システムがアクセルの踏み間違いや踏み込みすぎを検知すると警告を発し、急加速を抑制する機能です。
急アクセル抑制機能は、工場出荷時はオフの設定になっており、ONにするにはディーラーでのセットアップが必要で別途セットアップ費用がかかります。
路外逸脱抑制機能
システムが車線を認識して、車が車線からはみ出る可能性がある場合にはステアリングの振動とディスプレイ表示でドライバーに注意喚起するとともにステアリング操作をアシストします。
車線逸脱による衝突事故の回避・軽減に寄与するシステムです。
歩行者事故低減ステアリング
システムが車線と路側帯の歩行者を検知している状態で、車が歩行者に向かって車線を逸脱していく可能性がある場合に警告音とディスプレイ表示で危険を知らせるとともにステアリング操作を支援してドライバーの回避操作を促し、歩行者との接触事故回避をサポートします。
車線維持支援システム
おもに高速道路などでの走行時、システムが車線を検知して車線の中央付近を走行するようにステアリング操作を支援するシステムです。約65km/h以上で走行時に作動します。
車線を逸脱しそうになった場合にはステアリングを振動させて警告するとともに車線中央に戻るようにステアリング操作をアシストします。
標識認識機能
道路標識を認識して適切なタイミングでディスプレイに表示し、ドライバーに標識を再認識させるとともに見落としなどを防ぎます。
最高速度、はみ出し通行禁止、一時停止、車両進入禁止の4種類の標識を認識します。
先行車発進お知らせ機能
ブレーキペダルを踏んで停車している際に、先行車が進んでも自車が発進しない際に警告音とディスプレイ表示で先行車の発進をドライバーに知らせる機能です。
渋滞時や信号待ちでの出遅れを防ぎます。
渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロール
あらかじめ設定した車速で定速走行したり、先行車との適切な車間距離を維持しながら追従走行したりしてドライバーの運転負荷軽減に貢献し、安全運転をサポートする機能です。
渋滞追従機能がついているので、渋滞などで先行車が停車したら自車も停止し、先行車が走行を再開したらスイッチ操作もしくはアクセル操作で追従走行を再開します。
ブラインドスポットインフォメーション
ドライバーの死角になる斜め後ろに接近する車両があると、その方向のドアミラーのマークを点灯させて注意喚起します。その状態で車両のいる方向にウィンカーを出すと、マークを点滅させるとともに警告音を発し危険が迫っていることをドライバーに知らせ、車線変更時の安全確認をサポートする機能です。
このほかにも、自動でハイビームとロービームを切り替える「オートハイビーム」や、駐車時などに前後の障害物を検知する「パーキングセンサーシステム」、後退出庫時に後方左右から接近する車両を検知して警告する「後退出庫サポート」といった機能も搭載しています。
そのほかのオデッセイの安全機能
オデッセイの「Honda SENSING」以外の安全機能も確認してみましょう。
マルチビューカメラシステム
車両に取り付けられた4つのカメラが周囲の映像を撮影し、ナビゲーション画面に映し出すことでドライバーから死角になりやすい部分を画像で確認することができるシステムです。
フロントビューと左右のサイドビュー、リアビューに加えて上空から見下ろしたようなグラウンドビューで確認できます。
LEDアクティブコーナリングライト
ヘッドライト点灯中にウィンカー操作を行ったり、ステアリングを操作したりすると曲がろうとする方向の内側を照らし出し、夜間のコーナーの視認性を確保します。
歩行者や停止車両の早期発見をサポートして、夜間運転の安全性向上に貢献します。
多くの先進安全技術を搭載するオデッセイ
オデッセイでは数多くの先進安全技術を採用しており、安全性能は高いレベルを確保しています。上級ミニバンにふさわしい安全性能を備えたモデルといえるでしょう。
よくある質問
Q1:オデッセイには先進安全技術は全車標準装備なの?
A:オデッセイにはホンダの安全運転支援システム「Honda SENSING」はもちろんのこと、そのほかにも視界を拡張して安全確認をサポートする「マルチビューカメラシステム」や、夜間の歩行者などの早期発見に貢献する「LEDアクティブコーナリングライト」なども標準装備しています。
Q2:オデッセイに搭載される「Honda SENSING」にはどんな機能が含まれているの?
A:事故の危険を予測してブレーキ制御を行う「衝突軽減ブレーキ」、操作ミスによる急加速を抑制する「誤発進抑制機能(前方・後方)」、車線からはみ出さないようにステアリング操作を支援する「路外逸脱抑制機能」、車線中央付近の走行を維持するようにサポートする「車線維持支援システム」などの多彩な機能が搭載されています。
※この記事は2024年2月時点の情報で制作しています