近年の新型車には先進安全技術が搭載されていますが、その充実度は車種によって大きく異なります。グレードによって搭載される安全装備が異なることもあるので、車選びの際には安全性能についてよく確認する必要があります。
ここでは、「マツダ6」の安全性能についてご紹介します。
この記事のPOINT
- マツダ6は予防安全技術「i-ACTIVSENSE」を全車に標準装備している
- 「20S」「XD」を除くグレードにはドライバーの運転負荷を減らす運転支援機能が標準装備
- マツダ6は全車が「サポカーSワイド」の認定を受けている
マツダ6の安全性能の特徴
マツダでは先進安全性能に頼りきるのではなく、危険な状況そのものを作り出さないようにドライバーの運転環境を整え、事故のリスクを最小限に抑える独自の安全思想「MAZDA PROACTIVE SAFETY」を基に車づくりを行っています。
マツダ6は、ドライバーがストレスを感じずに自然に運転できるペダルレイアウト、フロントガラスに速度などの運転に必要な情報を投影してドライバーの視線移動を減らし安全運転に貢献する「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」の採用、左右に広い前方視界の実現などによる「人間中心の基本設計」に、最新の予防安全技術「i-ACTIVSENSE」を組み合わせることにより、高いレベルでの安全性を確保しています。
なお、マツダ6は全車が「サポカーSワイド」の認定を受けています。
マツダ6全車に装備される先進安全技術
出典:マツダ「マツダ6」特長
ここでは、マツダ6全車に標準装備される先進安全技術についてご紹介します。
アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(夜間歩行者検知機能付き)
システムが先行車や歩行者を検知し、衝突のおそれがあるときにはドライバーに警告を行い、自動でブレーキを作動させて衝突の回避、被害軽減をサポートする機能です。
自車の速度が対車両では約4~80km/h、対歩行者では約10~80km/hに作動し、システムが危険を察知するとまずは音と表示でドライバーに注意喚起します。その状態でドライバーがブレーキ操作を行うとシステムがブレーキ踏力を強力にアシスト。ブレーキ操作が行われなかった場合には自動ブレーキを作動させて衝突回避・被害軽減を図ります。
検知対象は車両・歩行者(昼間、夜間)です。
AT誤発進抑制制御(前方・後方)
停車時、または約10km/h以下での低速で前進もしくは後退時、進路に障害物を検知しているにもかかわらずアクセルが強く踏み込まれた場合には、エンジン出力を制御してペダルの踏み間違いによる急発進、急加速を抑制する機能です。
リアパーキングセンサー
リアバンパーに設置された超音波センサーが近距離の障害物(静止物)を検知し、車両と障害物の距離に応じて音を変化させてドライバーに障害物との接近を知らせる機能です。
スマート・シティ・ブレーキ・サポート(後退時)
出典:マツダ「マツダ6」特長
リアパーキングセンサーの機能を利用し、後退時に障害物を認識するとシステムが衝突の危険性を判断してブレーキを自動制御し、衝突被害の軽減を図る機能です。
約2~8km/h以下の低速での後退時に作動します。
車線逸脱警報システム
車両が車線を逸脱する危険があるとシステムが判断すると、ステアリングの振動と音でドライバーに車線逸脱の危険を知らせます。
右側の車線を逸脱しそうな場合は右スピーカーから、左側の車線を逸脱しそうな場合は左スピーカーから警告音を発することで、ドライバーは直感的に逸脱の方向を判断して素早い回避行動がとれるよう工夫されています。
ブラインド・スポット・モニタリング&リア・クロス・トラフィック・アラート
隣車線後方から接近する車両を検知すると、ドアミラーのインジケーターを点灯してドライバーに接近車両の存在を知らせます。その状態でドライバーがウインカーを作動させるとインジケーターを点滅させるとともに音でドライバーに危険を知らせ、車線変更時の安全確認をサポートします。
後退時には、ブラインド・スポット・モニタリングがリア・クロス・トラフィック・アラートとして機能し、後退して出庫する際などにリアのセンサーが後方の左右から接近する車両を検知して、ドライバーに警告します。
交通標識認識システム
走行中にシステムが交通標識を認識し、アクティブ・ドライビング・ディスプレイに情報を映し出してドライバーの標識見落としを防ぎ、標識に従った安全運転を促す機能です。
ドライバー・アテンション・アラート
システムが、正常なドライバーの運転と車両の挙動を学習します。その上で車両の挙動が学習値と異なる場合にはドライバーに休憩を促し、安全運転に貢献します。
先進ライト
先進ライトは全車に標準装備されていますが、グレードによって異なるシステムが採用されています。
ハイ・ビーム・コントロールシステム+アダプティブ・フロントライティング・システム(「20S」「XD」に標準装備)
ベースグレードの「20S」「XD」には、ハイ・ビーム・コントロールシステム+アダプティブ・フロントライティング・システムが装備されます。
出典:マツダ「マツダ6」特長
ハイ・ビーム・コントロールシステムは対向車や先行車がいない場合はハイビームで走行し、他車のヘッドランプを検知した場合には自動でロービームに切り替えるシステムです。
また、ステアリングを切る角度と速度に応じてヘッドランプの向きを自動制御してカーブなどでの進行方向を照射し、夜間の安全運転に貢献するアダプティブ・フロントライティング・システムも採用されています。
アダプティブ・LED・ヘッドライト(「20S」「XD」以外のグレードに標準装備)
出典:マツダ「マツダ6」特長
「20S」「XD」以外のグレードでは、アダプティブ・LED・ヘッドライトが標準装備になります。アダプティブ・LED・ヘッドライトは先行車や対向車の状況に応じてヘッドランプの照射範囲、明るさを自動で制御するシステムです。
上位グレードには運転支援技術や駐車時のサポートをする機能も搭載
出典:マツダ「マツダ6」特長
「20S」「XD」以外のグレードには、運転支援機能「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール」や「レーンキープ・アシスト・システム」、「クルージング&トラフィック・サポート」が標準装備されます。さらに視界をサポートする360°ビュー・モニター+フロントパーキングセンサー(センター/コーナー)も追加されるなど、より安全性を高める機能が搭載されています。
マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(全車速追従機能付き)
出典:マツダ「マツダ6」特長
システムが先行車との距離を計測し、あらかじめ設定した車間距理を維持して追従するようにエンジン、ブレーキを制御する機能です。先行車がいない場合は設定した速度で定速走行を行います。
全車速での追従が可能なので、渋滞時には自動で停止、先行車が発進するとドライバー操作で発進し、追従走行を再開します。
レーンキープ・アシスト・システム
走行中に、システムがステアリング操作を支援して安全運転をサポートする機能です。車線からのはみ出し回避支援や、車線中央付近の走行を維持するようにサポートします。
クルージング&トラフィック・サポート
「クルージング&トラフィック・サポート」は2022年12月の改良時に新設定された機能で、高速道路などの自動車専用道路において、追従走行機能とステアリングアシスト機能によりドライバーの運転負荷を減らしてくれるシステムです。先行車に追従することに加え、車線を検知している場合は車線に沿った走行を維持するようステアリングアシストを行います。
車線が検知できないときは、先行車の走行軌跡に沿ったアシストを行います。
360°ビュー・モニター+フロントパーキングセンサー(センター/コーナー)
車両の前後左右に4つのカメラを設置し、車両を上から見下ろしたような画像のほか、リアビュー、左右のサイドビューなどをセンターディスプレイに表示し、ドライバーから見えにくい場所の安全確認をサポートする機能です。
ここでご紹介した機能は、「20S」「XD」を除くグレードに標準装備ですが、「20S」「XD」でもオプションで追加が可能です。
優れた安全性能を備えたマツダ6
マツダ6は夜間の歩行者を検知する被害軽減(自動)ブレーキや後進時の自動ブレーキ制御なども備え、平均点以上の先進安全性能を備えているといえるでしょう。
充実したカーライフは安全の上に成り立ちます。エクステリアやインテリアのデザイン、走行性能などと同じように安全性能にもこだわって車を選ぶことをおすすめします。
よくある質問
Q1:マツダ6に搭載される先進安全技術にはどんなものがあるの?
A:昼夜の歩行者の検知が可能な「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(夜間歩行者検知機能付き)」、ペダル操作ミス時の急発進や急加速を防止する「AT誤発進抑制制御(前方・後方)」、車線変更時の安全確認をサポートする「ブラインド・スポット・モニタリング」、車線からはみ出す危険を察知して注意を促す「車線逸脱警報システム」などの多彩な先進安全技術が搭載されています。
Q2:マツダ6はどの「サポカー」に該当するの?
A:マツダ6は、歩行者の検知ができる衝突被害軽減ブレーキとペダル踏み間違い時急発進抑制装置、車線逸脱警報システム、先進ライトが標準装備されているため、全車が「サポカー」の中でも最上級の分類である「サポカーSワイド」の認定を受けています。
※この記事は2024年2月時点の情報で制作しています