見た目が好み、走りや燃費性能が良いなど車選びの決め手となる部分は人によって異なります。しかし、どのような車であっても必ずチェックしておきたいのが安全性能についてです。衝突の危険をできるだけ減らしたり、安全確認をサポートしたりする機能がどの程度搭載されているのかは車種によって大きく異なるので、よく確認することをおすすめします。
ここでは、スズキ「アルトラパンLC」の安全性能についてご紹介します。
この記事のPOINT
- 「スズキ セーフティ サポート」を標準装備している
- パッケージオプションで「全方位モニター」の追加が可能
- 全車が「サポカーSワイド」に該当する安全性を有している
アルトラパンLCの安全性能の特徴
2021年11月以降に国内で販売される新型車には衝突被害軽減ブレーキの搭載が義務付けられるなど、今の車には事故を未然に防ぐための先進安全技術は欠かせない装備となっています。新しい運転支援技術が新型車の目玉装備のひとつとなることも少なくありません。
2022年6月、ベースモデル「アルトラパン」の一部改良時に新たにラインナップに追加されたアルトラパンLCは、スズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」が標準装備であり、全車が国土交通省や経済産業省が普及を推進する「サポカー」の最も上位の区分である「サポカーSワイド」に該当する安全性を有しています。
なお、こうした先進安全技術パッケージの内容はグレードによって差がつけられていることも多いのですが、アルトラパンLCではオプションも含め全車で同じ内容となっています。
アルトラパンLCに搭載される先進安全技術
ここからは、アルトラパンLCに搭載される「スズキ セーフティ サポート」にはどのような先進安全技術が採用されているのかを見ていきましょう。
デュアルカメラブレーキサポート
約5~100km/hで走行中にフロントに設置された左右2つのカメラで前方の車両や歩行者を検知し、衝突のおそれがあるとシステムが判断した場合は警告を発してドライバーに注意喚起します。
警告を受けてドライバーがブレーキペダルを踏むと、システムがブレーキ踏力をアシスト。それでも衝突が避けられない場合には自動で強力なブレーキを作動させ、衝突事故の回避や衝突被害の回避をサポートする機能です。
誤発進抑制機能(前方・後方)
前進時は前方約4m、後退時は後方約3m以内の障害物を検知し、その状態で操作ミスなどによってアクセルペダルが強く踏み込まれた場合にはエンジン出力を自動制御して誤操作による急発進もしくは急加速を抑制する機能です。
停車~約10km/h以下の徐行時に作動します。
後退時ブレーキサポート
リアバンパーに設置された4つの超音波センサーが車両後方の障害物を検知して車両との距離を計測し、距離に応じてブザー音を変化させてドライバーに障害物への接近を知らせます。
障害物との距離が縮まり衝突の危険が高まった場合は自動でブレーキを作動させ、衝突の回避もしくは衝突被害の軽減を図ります。
車線逸脱警報機能・ふらつき警報機能
注意力低下などによるふらつきや車線中央付近を外れた走行など進路の乱れを検知し、ドライバーに注意喚起する機能です。
車線逸脱警報、ふらつき警報ともに約60km/h以上で走行中に作動します。
標識認識機能
ステレオカメラが道路標識を認識してそれぞれの標識に適したタイミングでディスプレイに表示し、標識に従った安全運転をサポートする機能です。
認識可能な標識は最高速度とはみ出し通行禁止、車両進入禁止、一時停止と補助標識「終わり」の5種類です。
ハイビームアシスト
対向車や先行車のライトや周囲の状況によって、自動でハイビームとロービームを切り替えることで相手側への眩惑を防ぎながらハイビームの使用頻度を高め、夜間視認性の向上を図ります。
手動切替えの手間をなくすとともに、切替え忘れを防止して安全運転に貢献してくれるメリットもあります。
先行車発進お知らせ機能
プレーキペダルを踏んで停車している際に、先行車が約4m以上進んでも自車が止まったままの場合に音や表示でドライバーに先行車の発進を知らせ、うっかり出遅れを防止してくれる機能です。
全車に搭載される先進安全技術は以上ですが、このほかにパッケージオプション「全方位モニター用カメラパッケージ」で追加できる「全方位モニター」があります。
全方位モニター(全車にメーカーオプション)
車両の前後左右に取り付けたモニター用カメラから得た情報を基に、対応ナビゲーションに車両を真上から見下ろしたような画像を映し出して、ドライバーの死角になる部分の安全確認を支援してくれる機能です。
また、狭い道を徐行している際に自動で助手席サイドとフロント画像を映し出し、壁や対向車などとの接触防止をサポートする「すれ違い支援機能」や、左右の見通しが悪い路地から出る際などに接近する人や物を検知して音や表示でドライバーに知らせる「左右確認サポート機能」も搭載しています。
アルトラパンLCは全グレードで同じ安全性能を有している
アルトラパンLCには、ステアリング操作の支援を伴うような高度な運転支援機能は搭載されていませんが、「サポカーSワイド」に該当する安全性を全グレードが有しているため、安全性能の差を気にせずにグレード選びができるのはうれしいポイントです。
今の時代に最低限欲しい安全性能は備えているので、誰もが安心して運転できる1台といえるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:アルトラパンLCには先進安全技術は標準装備されているの?
A:はい、アルトラパンLCにはスズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」が全車標準装備です。
Q2:アルトラパンLCにはどのような先進安全技術が搭載されているの?
A:ステレオカメラで歩行者や車両を検知し、危険があればブレーキを作動させる衝突被害軽減ブレ―キの「デュアルカメラブレーキサポート」やペダル操作ミス時の急発進防止をサポートする「誤発進抑制機能(前方・後方)」、道路標識を認識してディスプレイに表示することで標識の見落としを防いで安全運転に貢献する「標識認識機能」などの先進安全技術が搭載されています。
Q3:アルトラパンLCはオプションで追加できる先進安全技術はある?
A:はい、あります。全グレードに設定のある「全方位モニター用カメラパッケージ」を追加すると、車両を真上から見下ろしたような画像を表示してドライバーの死角になる部分の安全確認をサポートする「全方位モニター」が搭載されます。
※この記事は2022年10月時点の情報で制作しています