見た目だけでわかるエクステリアやインテリアのデザインとは違い、燃費はカタログなどで調べないとわからない部分です。そのため確認するのが面倒に感じるかもしれませんが、車の燃費性能は車種によって大きく異なるので、車選びの際にはカタログ燃費はもちろんのこと、実燃費も確認しておくようにしましょう。
ここでは、ダイハツ「トール」の燃費についてご紹介します。
よくある質問
Q1:トールのカタログ燃費はどのくらい?
A:トールには1.0L直列3気筒NAエンジンと1.0L直列3気筒ターボエンジンの2種類のガソリンエンジンが採用されています。WLTCモードカタログ燃費はNAエンジン2WD車で18.4km/L、ターボエンジン2WD車で16.8km/Lとなっています。なお、ターボエンジンに4WD車の設定はありません。
Q2:トールの実燃費はカタログ燃費とどのくらいの差があるの?
A:トールの実燃費はNAエンジン2WD車が15.1km/L、4WD車が16.0km/L、ターボエンジン2WD車が15.5km/Lです。カタログ燃費との差はありますが、許容できる範囲内といえるでしょう。
Q3:トールの走行性能や乗り心地は?
A:トールでは高剛性ボディを採用していることに加え、剛性アップしたサスペンションを採用し優れた操縦安定性や揺れの少ない快適な乗り心地を実現しています。またパネルの隙間を発泡剤で埋めたり、吸音材を最適配置したりすることによって外部からの音の侵入を防ぎ、静かな室内空間を確保しています。
トールの燃費の特徴
トールでは、ゲーム感覚でエコドライブが楽しめるエコキャラモード&エコドライブインジケーターを搭載しています。
これはマルチインフォメーションディスプレイにエコキャラモード画面を設定し、エコ運転の達成具合に応じて花模様のスタンプを点灯させることで楽しみながらエコドライブを続けられる仕組みです。エコドライブインジケーターはエコドライブを実現している際に点灯し、その状態を保ち続けることでエコドライブが無理なくマスターできるように工夫されています。
また停車前の減速時からエンジンを自動的にストップしてガソリンの消費を抑えるアイドリングストップ機構が採用されており、燃費向上のためのさまざまな工夫が凝らされていることがトールの特徴です。
トールのカタログ燃費
トールには1.0L直列3気筒NA(自然吸気)エンジンと1.0L直列3気筒ターボエンジンの2種類のガソリンエンジンが用意されています。組み合わされるトランスミッションはCVTで、駆動方式はNAエンジンでは2WDと4WDが選択できますが、ターボエンジンは2WDのみです。
トールのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
G | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
Gターボ | 2WD | 16.8 |
カスタムG | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
カスタムGターボ | 2WD | 16.8 |
トールの実燃費
トールに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、トールの実燃費(2023年7月16日時点)は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 実燃費(km/L) |
---|---|---|
X/G/カスタムG | 2WD | 15.1 |
4WD | 16.0 | |
Gターボ/カスタムGターボ | 2WD | 15.5 |
WLTCモードカタログ燃費は実燃費に近い現実的な数値が出る燃費の計測方法ではありますが、実燃費は走行環境の影響を受けるため、ある程度はカタログ燃費よりも悪化します。
その点を考えると、トールのカタログ燃費と実燃費の差は許容できる範囲内といえるでしょう。
トールとライバル車の燃費を比較
トールのライバル車としては、スズキ「ソリオ」やトヨタ「ルーミー」などが代表的な存在です。ここではこの2車種と、トールのカタログ燃費を比較してみましょう。
スズキ「ソリオ」
2020年12月に登場した現行型のスズキ「ソリオ」は、従来モデルよりもボディサイズを拡大し居心地の良さに磨きをかけています。元々ガソリン車とマイルドハイブリッド車の設定がありましたが、2022年12月にハイブリッド車が追加されました。
ソリオのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
G | 2WD | 19.0 |
4WD | 17.8 | |
HYBRID MX | 2WD | 19.6 |
4WD | 18.4 | |
HYBRID MZ | 2WD | 19.6 |
4WD | 18.4 | |
HYBRID SZ | 2WD | 22.3 |
トールとソリオの燃費の比較では、トールがソリオに後れを取っていることがわかります。
トヨタ「ルーミー」
トヨタ「ルーミー」はトールのOEM供給モデルなので、トールとは兄弟車といえます。コンパクトなボディながら広い室内空間やシートアレンジの多彩さに定評があるモデルです。
ルーミーのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
G | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
G-T | 2WD | 16.8 |
カスタムG | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
カスタムG-T | 2WD | 16.8 |
ルーミーはトールとプラットフォームやエンジンなどの基本コンポーネントを共有しているため、同等の燃費性能を有していることがわかります。
トールの走行性能&乗り心地
トールはボディを高剛性化させるとともにサスペンションの剛性アップを図ることで、コーナリング時や車線変更時の走行安定性を向上。無駄なステアリング操作を減少させ、揺れの少ない安定した乗り心地を実現しました。
さらに、パネルの隙間を発泡剤などで埋めることで車外からの音の経路を遮断したり、吸音材を設定したりすることで車内に入る騒音を低減しています。またラジエーターファンやエアコンコンプレッサーの構造変更などによりノイズの発生そのものを少なくして、静かで快適な車内空間を確保しています。
車選びの重要ポイントである燃費はしっかりと確認しよう
一般的に長く使用することになる車の燃料費は、わずかな差であっても積もり積もると大きな差になります。また、車の燃費性能は直接燃料費を左右するだけでなく、一定の基準をクリアしていると車に関する税金が軽減されることもあります。
燃費性能は車のデザインや安全性能などと同じく、満足のいくカーライフを送るための車選びの重要ポイントのひとつだといえるでしょう。
※この記事は2023年7月時点の情報で制作しています