近年は一定の基準をクリアした燃費性能を持つ車は税金が軽減されることもあるので、各メーカーが環境性能や燃費性能の向上に力を入れています。そうした背景もあり、一昔前の車に比べると近年の新型車の燃費性能は格段に良くなっていますが、それでも車種ごとに差があるのが現状です。
そのため、車選びの際には燃費性能を確認しておくようにしましょう。ここではホンダ「ステップワゴンスパーダ」の燃費について紹介します。
この記事のPOINT
- 動力・駆動方式別カタログ燃費と実燃費はこちら
駆動方式 WLTCモードカタログ燃費 実燃費 ガソリン車 2WD 13.6km/L 10.92km/L 4WD 13.0km/L 10.61km/L e:HEV(ハイブリッド)車 2WD 20.0km/L 16.08km/L - ライバル車と燃費を比較すると日産「セレナ ハイウェイスター」との比較では多くのグレードでセレナの燃費を下回るが、トヨタ「ヴォクシー ZS」との比較ではほぼ同等
- ステップワゴンスパーダは、走行安定性や会話が弾む室内空間の静かさも備えたモデル
ステップワゴンスパーダの燃費の特徴
2015年4月に登場した現行型のステップワゴンスパーダには、1.5L直列4気筒ガソリンターボエンジン搭載モデルと、2.0Lガソリンエンジンと2つのモーターを組み合わせた「e:HEV」と呼ばれるハイブリッドシステムを搭載したモデルがあります。
ガソリンターボエンジンはターボでパワーを補うことでエンジンの回転数を抑え、燃費向上に貢献するように工夫されているのが特徴。e:HEVはモーターが主役になる頻度が高いタイプのハイブリッドシステムで、幅広い速度域で滑らかな加速感と優れた燃費性能を実現しています。
ステップワゴンスパーダのカタログ燃費
ステップワゴンスパーダのカタログ燃費は以下のとおりです。
ガソリン車
グレード | 駆動方式 | JC08モード燃費 | WLTCモード燃費 |
---|---|---|---|
SPADA・Honda SENSING | 2WD | 15.8km/L | 13.6km/L |
4WD | 15.4km/L | 13.0km/L | |
SPADA・Cool Spirit Honda SENSING | 2WD | 15.4km/L | 13.6km/L |
4WD | 15.0km/L | 13.0km/L |
e:HEV(ハイブリッド)車
グレード | 駆動方式 | JC08モード燃費 | WLTCモード燃費 |
---|---|---|---|
SPADA・Honda SENSING | 2WD | 25.0km/L | 20.0km/L |
SPADA・Cool Spirit Honda SENSING | 2WD | 25.0km/L | 20.0km/L |
WLTCモード燃費は、信号や渋滞などの影響を受ける市街地モード、信号や渋滞などの影響を受けにくい郊外モード、高速道路での走行を想定した高速道路モードの3つのモードでの計測値を平均的使用時間配分で構成したもので、日本だけでなく国際的に使用されている燃費の計測方法です。カタログスペックとしては日本で従来使用されてきたJC08モード燃費よりも低くなる傾向があります。
ステップワゴンスパーダの実燃費
現在、ステップワゴンスパーダに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、ステップワゴンスパーダの実燃費は以下のとおりです。
ガソリン車
グレード | 駆動方式 | 実燃費 |
---|---|---|
SPADA・Honda SENSING/ SPADA・Cool Spirit Honda SENSING | 2WD | 10.92km/L |
SPADA・Honda SENSING/ SPADA・Cool Spirit Honda SENSING | 4WD | 10.61km/L |
e:HEV(ハイブリッド)車
グレード | 駆動方式 | 実燃費 |
---|---|---|
SPADA・Honda SENSING/ SPADA・Cool Spirit Honda SENSING | 2WD | 16.08km/L |
ステップワゴンスパーダではホンダよりJC08モードとWLTCモードの2つの計測方式で計測した燃費の数値が公開されています。
JC08モード燃費ではカタログ燃費と実燃費の差が3割程度、より実燃費に近い数値が出るとされているWLTCモード燃費でも実際には1~1.5割程度の差が出るのが一般的といわれているため、ガソリン車に関してはほぼ平均程度の差となっていますが、e:HEV(ハイブリッド)車においては、若干カタログ燃費と実燃費の差が平均値よりも大きい、といえるでしょう。
ステップワゴンスパーダとライバル車のカタログ燃費を比較
ステップワゴンスパーダのライバル車としては、日産「セレナ ハイウェイスター」やトヨタ「ヴォクシーZS」などが挙げられます。ここではこの2車種とステップワゴンスパーダのカタログ燃費を比較してみましょう。
日産「セレナ ハイウェイスター」
安定した人気を誇る日産「セレナ」のエアロモデルが「セレナ ハイウェイスター」です。エンジンで発電し、その電力を利用してモーター走行を行うハイブリッドシステム「e-POWER」搭載車は優れた燃費性能を誇ります。
セレナ ハイウェイスターのJC08モードカタログ燃費(WLTCモード燃費は公式データなし)は以下のとおりです。
ガソリン車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
ハイウェイスター | 2WD | 16.6km/L |
4WD | 15.8km/L | |
ハイウェイスターV | 2WD | 16.6km/L |
4WD | 15.0km/L | |
ハイウェイスターG | 2WD | 16.6km/L |
e-POWER(ハイブリッド)車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
e-POWER ハイウェイスター | 2WD | 26.2km/L |
e-POWER ハイウェイスターV | 2WD | 26.2km/L |
e-POWER ハイウェイスターG | 2WD | 23.4km/L |
ステップワゴンスパーダの燃費と比較すると、グレードによって若干差はありますが全体的にセレナ ハイウェイスターの燃費がステップワゴンを上回っています。ただし、セレナ ハイウェイスター「e-POWER ハイウェイスターG」とステップワゴンスパーダe:HEV(ハイブリッド)を比べるとステップワゴンスパーダの燃費がセレナ ハイウェイスターを上回っている点に注目です。
トヨタ「ヴォクシー ZS」
ミニバンブームを引き起こしたといわれ、男女問わず幅広い層に支持されているトヨタ「ヴォクシー」。「ヴォクシー ZS」は専用パーツをまとった押し出しの強いエクステリアや、スタイリッシュなインテリアが特徴です。
ヴォクシー ZSのJC08モードカタログ燃費(WLTCモード燃費は公式データなし)は以下のとおりです。
ガソリン車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
ZS | 2WD | 16.0km/L |
4WD | 14.8km/L |
ハイブリッド車
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
ZS | 2WD | 23.8km/L |
若干の差は見受けられますが、この2車種の燃費性能の差はそれほど大きくなく、ほぼ同等だと考えていいのではないでしょうか。
ステップワゴンスパーダの乗り心地や走行性能
ステップワゴンスパーダでは車体の重心を下げることで、車高が高いミニバンであってもふらつきにくい優れた走行安定性を実現。
さらにe:HEV(ハイブリッド)車では、ハイブリッドシステムならではの高い静粛性を活かす専用チューニングされたサスペンションを採用し、上質な乗り心地や静かな室内空間を確保しています。ガソリン車においてはターボエンジンを採用することでエンジンを低回転化し、走行中でも会話が弾むようにエンジン音を低減しました。
燃費性能は車選びの大切なポイント
車を維持していく上で燃料費は絶対に欠かせません。車に関する維持費をほとんど定額制にできるカーリースですが、燃料費は月額料金に含めることができないため、車の燃費性能の良し悪しは家計に大きな影響を与えることになります。車選びの際には忘れずに燃費性能を確認するようにしてください。
※記事の内容は2020年6月時点の情報で執筆しています。