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ここではトヨタ「パッソ」の燃費について紹介します。
この記事のPOINT
- パッソのWLTCモードカタログ燃費は2WD車が21.0km/L、4WD車が19.0km/L、実燃費は2WD車が17.3km/L、4WD車が13.7km/Lとなっている
- パッソのカタログ燃費はライバルのトヨタ「ヤリス」の1.0Lエンジン搭載グレードの燃費を上回る
- WD車の実燃費はカタログ燃費と大きな差がある
パッソの燃費の特徴
2016年4月に登場した現行型のパッソはリッターカーを代表するモデルで、搭載されるパワートレインは最高出力69PSを発揮する1.0L直列3気筒NAエンジンにCVTの組み合わせです。
エンジンには吸気ポートのデュアル化、デュアルインジェクター化など燃焼効率を向上させる技術やピストン形状の最適化などの圧縮比を高める技術が投入されたことに加え、4WD車を含む全車にアイドリングストップ機構を搭載。
毎日活躍する車として、安心して使用できる低燃費を実現しました。
パッソのカタログ燃費
パッソのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。なお、パッソのパワートレインは1.0L直列ガソリンエンジンのみで、ハイブリッド車はラインナップされていません。
グレード | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 | |
X“L package” | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 | |
MODA | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 | |
MODA“G package” | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 |
パッソの実燃費
燃費をチェックする際にはカタログ燃費と併せて実燃費もチェックしておきましょう。パッソに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、パッソの実燃費(2021年7月7日時点)は、以下のとおりです。
駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|
2WD | 17.3 |
4WD | 13.7 |
WLTCモード燃費は、信号や渋滞などの影響を受ける市街地モード、信号や渋滞などの影響を受けにくい郊外モード、高速道路での走行を想定した高速道路モードの3つのモードでの計測値を平均的使用時間配分で構成しているため、実際の使用環境に近く、カタログスペックとしては日本で従来使用されてきたJC08モード燃費よりも低くなる傾向があります。
WLTCモードにおいてはカタログ燃費と実燃費のあいだに生じる差は1~1.5割程度といわれていますが、パッソではいずれの駆動方式においてもそれ以上の差が見られます。特に4WD車においては大きな差が生じているのが現状です。
パッソとライバル車のカタログ燃費を比較
パッソのライバル車としては、パッソの兄弟車であるダイハツ「ブーン」がまず挙げられるでしょう。
また、パッソと同じトヨタが生産している「ヤリス」の一部グレードには1.0Lの排気量のエンジンが搭載されているので、今回は「ブーン」、そして「ヤリス」の1.0Lエンジン搭載グレードとパッソのカタログ燃費を比較してみましょう。
ダイハツ「ブーン」
出典:ダイハツ「ブーン」外観
パッソの兄弟車にあたるダイハツ「ブーン」は、ダイハツが長年の軽自動車づくりで培ってきたノウハウを生かして開発したコンパクトカー。取り回しの良さ、優れた燃費性能、そしてダイハツ自慢の安全装備「スマートアシストIII」を搭載し充実した安全性能をもつバランスの良さが魅力のモデルです。
ブーンのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|---|
X“SA III” | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 | |
X“LパッケージSA III” | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 | |
CILQ“SA III” | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 | |
CILQ“GパッケージSA III” | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 | |
STYLE“SA III” | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 | |
STYLE“ブラックリミテッドSA III” | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 | |
STYLE“ホワイトリミテッドSA III” | 2WD | 21.0 |
4WD | 19.0 |
ブーンはパッソと兄弟車でありパワートレインも全く同じなので、燃費もパッソと同じ数値になっています。
トヨタ「ヤリス」
ヴィッツから名称が変更され、よりスタイリッシュでスポーティーな印象を持つモデルへ進化したトヨタ「ヤリス」。トヨタ車ならではのハイブリッド車の高い燃費性能はもちろん、走りの質感の高さや先進性も備え、デビュー以来高い人気を誇るモデルです。
ヤリスには複数のパワートレインがありますが、ここではパッソのライバルに該当する1.0Lエンジン搭載グレードの燃費と比較してみましょう。
ヤリスの1.0Lエンジン搭載グレードのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|---|
X/X“Bパッケージ” | 2WD | 20.2 |
G | 2WD | 20.2 |
パッソの2WD車と比較すると、パッソのカタログ燃費がヤリスよりも優れていることがわかります。
パッソの乗り心地
パッソは、フロントフェンダーやバックドアなどボディの一部を樹脂化したほか、サイドアウターパネル前面にハイテン材を使用することでボディの高剛性化・軽量化を図っています。さらに前後サスペンションを最適化し、ロールを抑制するとともに剛性向上することで操縦安定性を確保し揺れの少ないフラットで安心感のある乗り心地を実現しました。
パッソは優れた燃費性能が魅力
パッソは、ライバル車にも負けない燃費性能をもっているのが長所です。
近年では燃費性能の優れた車というとハイブリッド車が多くなっていますが、ハイブリッド車はどうしても車両価格が高額になる傾向があります。その点パッソはガソリン車で高いレベルの低燃費を実現しているので、ハイブリッド車と比較するとお手軽な車両価格で低燃費の車が利用できるという点がパッソの魅力のひとつといえるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:パッソのカタログ燃費はどのくらい?
A:パッソに採用されているパワートレインは1.0L直列3気筒ガソリンエンジンのみで、ハイブリッド車の設定はありません。パッソのWLTCモードカタログ燃費は、2WD車が21.0km/L、4WD車が19.0km/Lです。
Q2:パッソのカタログ燃費と実燃費の差は?
A:パッソの実燃費は2WD車が17.3km/L、4WD車が13.7km/L。WLTCモードは日本で従来使用されてきたJC08モードよりも実燃費に近い数値が出る燃費の計測方法ではありますが、それでも1~1.5割程度の差が出るとされています。その点を考慮すると、ブーンはいずれの駆動方式においても平均値よりも差が大きく、特に4WD車では顕著な差が見られます。
Q3:パッソとライバル車のカタログ燃費を比較すると?
A:パッソのライバル車としては、ダイハツ「ブーン」がありますがブーンはパッソの兄弟車のため、燃費性能に差はありません。トヨタ「ヤリス」の1.0Lエンジン搭載グレードのカタログ燃費と比較してみると、パッソの燃費はヤリスの1.0Lエンジン搭載グレードの燃費を上回っていることがわかります。
Q4:パッソの乗り心地は?
A:パッソはボディを軽量化・高剛性化したことに加え、前後サスペンションを最適化して優れた操縦安定性を確保。揺れの少ない安心感のある乗り心地を実現しています。
※記事の内容は2021年7月時点の情報で執筆しています。