車の燃料費を左右する燃費性能は車選びの重要なポイントです。車に関する技術は年々進化し、燃費性能も一昔前の車と比較すると飛躍的に向上していますが、それでも車種によって燃費は差があるのが現状です。そのため車選びの際には燃費性能を確認しておくことが重要です。
ここでは日産「ノート」の燃費性能について紹介します。
よくある質問
Q1:ノートのカタログ燃費はどのくらい?
A:ノートのJC08モードカタログ燃費はガソリン2WD車が23.4~26.2km/L、4WD車が18.2km/L、画期的なハイブリッドシステムを搭載し100%モーター走行が可能なe-POWER2WD車が34.0~37.2km/L、4WD車が28.8km/Lとなっています。ノートのe-POWER車は駆動方式を問わず非常に高い燃費性能を持っていることがわかります。
Q2:ノートの実燃費は?
A:ノートの実燃費はガソリン2WD車が14.09~17.13km/L、e-POWER2WD車が21.1km/L、4WD車が20.1km/Lです。JC08モードカタログ燃費においてはカタログ燃費と実燃費の間に3割程度の差があるのが一般的だとされているため、ノートの実燃費はe-POWERの4WD車を除くと平均値よりも差が大きい状態です。
Q3:ノートの走りや乗り心地は?
A:ノートのe-POWER車はまるで電気自動車のようなワンペダル感覚の運転を実現し、未来感のある走行感覚が得られるのが特徴です。また発電用エンジンを停止してモーター走行を行い、ガソリン車にはない静粛性も手に入れました。加えてボディには入念な遮音対策を施し、ロードノイズやエンジンノイズの侵入を抑制しています。
ノートの燃費の特徴
ノートの現行モデルは2012年9月に登場した2代目モデルです。もともとガソリンエンジンのみのラインナップでしたが、2016年11月に発電用のエンジンを搭載し、その電力を使用して走行はモーターで行う革新的なハイブリッドシステムを搭載した「e-POWER」が加わりました。
100%モーター走行が可能な「e-POWER」は優れた燃費性能を誇り、ノートを大ヒットモデルへと進化させました。そのほかにもノートではアイドリングストップシステムやエコドライブを支援するECOモード&日産エコメーターなどの実燃費を向上させる技術を搭載し、燃費性能の向上を図っています。
ノートのカタログ燃費
ノートにはガソリンエンジンは79psを発揮する1.2L直列3気筒NAエンジンと、98psを発揮する1.2L直列3気筒スーパーチャージャー搭載エンジンの2種類があり、加えて100%モーター走行を行うe-POWERがあります。
ノートのJC08モードカタログ燃費は以下のとおりです。
・NAガソリン車(2WD)
グレード | 燃費 |
---|---|
S | 23.4km/L |
X | 23.4km/L |
MADALIST X | 23.4km/L |
X DIG-S(スーパーチャージャー搭載エンジン) | 26.2km/L |
・NAガソリン車(4WD)
グレード | 燃費 |
---|---|
X FOUR | 18.2km/L |
MEDALIST X FOUR | 18.2km/L |
・e-POWER車(2WD)
グレード | 燃費 |
---|---|
e-POWER S | 37.2km/L |
e-POWER X | 34.0km/L |
e-POWER MEDALIST | 34.0km/L |
・e-POWER車(4WD)
グレード | 燃費 |
---|---|
e-POWER X FOUR | 28.8km/L |
e-POWER MEDALIST FOUR | 28.8km/L |
ノートとライバル車のカタログ燃費を比較
ノートのライバル車としてはトヨタ「アクア」やホンダ「フィット」などが挙げられます。ここではこの2車種とノートのカタログ燃費を比較してみましょう。
トヨタ「アクア」
出典:トヨタ「アクア」外観
アクアはハイブリッド技術に定評のあるトヨタのハイブリッド専用コンパクトカー。優れた燃費性能はもちろん、実用性の高さが評価され、幅広い層に人気を誇るヒットモデルといえる存在です。
アクアのJC08モードカタログ燃費は34.4~38.0km/L、駆動方式は2WDのみ。アクアとノートのe-POWER 2WD車はほぼ同程度の燃費性能だといえるでしょう。
ホンダ「フィット」
ホンダ車の普通車の中では最もコンパクトなフィットは、燃料タンクを前席の床下に収納するホンダの独自技術「センタータンクレイアウト」を採用し、広い室内空間と荷室を確保。居住性の良さに定評があるモデルです。
フィットのJC08モードカタログ燃費はガソリン2WD車が19.2~24.6km/L、4WD車が19.4~20.2km/L、ハイブリッド2WD車が37.2km/L、4WD車が29.4km/Lとなっています。
フィットのハイブリッド2WD車とノートのe-POWER 2WD車は同等の燃費性能ですが、4WD車においてはフィットの燃費の数値のほうが優れています。またガソリン車においては2WD車ではグレードによってはノートにメリットがありますが、4WD車ではフィットの燃費が優れている、という結果になりました。
ノートの実燃費
現在、ノートに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、ノートの実燃費はガソリン2WD車が14.09~17.13km/L、e-POWER 2WD車が21.11km/L、4WD車が20.14km/Lです。ガソリン4WD車のデータはありませんでした。
JC08モードカタログ燃費とは平坦でまっすぐな道をライトやエアコンなどを使わずに一定の条件下で計測しているもので、指標に使われる数値です。しかし、日常生活ではさまざまな場所で走行することから、どの車でもカタログ燃費と実燃費との乖離が生まれます。
路面の状態や運転の方法によって実燃費は変わりますが、平均3割程度は実燃費が低くなるといわれています。ノートのカタログ燃費と実燃費の差はe-POWER 4WD車でほぼ平均値といえますが、そのほかのパワートレインでは平均値よりも差が大きいといえる状態です。
ノートの走行性能・乗り心地
ノートの走行性能や乗り心地に関する部分を見ていきましょう。
未来の運転感覚を体感できる「e-POWER Drive」
出典:日産「ノート」走行性能
ノートのe-POWER車はエンジンを使用せずモーターで走行するので、まるで電気自動車のような走行感を得られることが特徴です。
アクセルペダルの操作だけで加減速が可能な「e-POWER Drive」はアクセルペダルを戻すだけで通常時より強く減速します。渋滞時やコーナーの多い山道など頻繁な加減速を必要とするシーンでペダルの踏み変えを減らし、これまでにないワンペダル感覚の運転を実現しています。
静かで快適な車内空間
発電用エンジンを休止してモーター走行することによって、ガソリン車にはない走行中の静かさを実現していることも、e-POWER車の魅力のひとつです。
またボディには入念な遮音対策を行い、ロードノイズやエンジンノイズの侵入を抑制することでさらなる静粛性の向上を図っています。
革新的なハイブリッドシステムを搭載するノートe-POWERは低燃費と静かな走りを実現したモデル
ノートでは駆動にガソリンエンジンを使用せずモーターで走行するe-POWER車の燃費が非常に優れているうえに、未来感のある運転感覚や車内の静かさも魅力的です。
一躍ノートをヒットモデルに押し上げたe-POWERは注目度も高く、今後も高い人気をキープしていくことが予想されます。
※記事の内容は2019年12月時点の情報で執筆しています。