経済性を重視した軽自動車やコンパクトカーは、低燃費であることを前面に打ち出したモデルも少なくありません。しかし、走行性能を重視しているなど特に燃費性能を追求するような車ではなくても、車選びの際には燃費のチェックは欠かせないといえます。なぜなら長い目で見ると燃料費は維持費の大半を占めるものであるだけに、どの程度の維持費が必要になるのかを知る目安にもなるからです。
ここでは、スバル「レヴォーグ」の燃費性能についてご紹介します。
この記事のPOINT
- レヴォーグのWLTCモードカタログ燃費・実燃費はこちら
グレード 駆動方式 トランスミッション カタログ燃費(km/L) 実燃費(km/L) Smart Edition EX/ GT-H EX/
STI Sport EX/
STI Sport EX Black Interior SelectionAWD リニアトロニック 13.5 11.3 STI Sport R EX/
STI Sport R EX Black Interior SelectionAWD スバルパフォーマンストランスミッション 11.0 10.4 - レヴォーグは「1.8L BOXER 直噴ターボ“DIT”」と「2.4L BOXER 直噴ターボ“DIT”」の2種類のエンジンを採用
- カタログ燃費と実燃費の差は許容範囲内
レヴォーグの燃費の特徴
2020年10月に登場した2代目となる現行型のレヴォーグでは、設計をゼロから見直し、新開発された「1.8LBOXER直噴ターボ”DIT”」と呼ばれる最高出力177psを発揮する1.8Lの水平対向エンジンが採用されました。
「1.8LBOXER 直噴ターボ“DIT”」は低回転から300Nmのトルクを発生させるターボシステムを搭載し、力強いしっかりとした加速を実現します。また高い熱効率と動力性能を両立させる最新の技術「リーン燃焼」を採用したこともこの新型エンジンの特筆すべきポイントでしょう。最新の電子制御技術などで燃焼の不安定さや着火のしにくさなどの問題点を克服し、今の時代において決して無視できない環境性能や燃費性能を向上させています。
さらに、2021年11月の一部改良では、最高出力275ps、最大トルク375Nmを発揮する「2.4L BOXER 直噴ターボ“DIT”」と、2.4Lエンジンに合わせて開発された新トランスミッション「スバルパフォーマンストランスミッション」を搭載したグレードが追加されました。
レヴォーグのカタログ燃費
レヴォーグに搭載されるパワートレインは「1.8L BOXER 直噴ターボ“DIT”」+リニアトロニックと、「2.4L BOXER 直噴ターボ“DIT”」+スバルパフォーマンストランスミッションの2種類で、駆動方式はAWD(常時四輪駆動)のみとなっています。
レヴォーグのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | トランスミッション | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|---|
mart Edition EX/ GT-H EX/ STI Sport EX/ STI Sport EX Black Interior Selection | AWD | リニアトロニック | 13.5 |
STI Sport R EX/ STI Sport R EX Black Interior Selection | AWD | スバルパフォーマンストランスミッション | 11.0 |
レヴォーグの実燃費
レヴォーグに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、レヴォーグの実燃費(2023年11月13日時点)は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | トランスミッション | 実燃費(km/L) |
---|---|---|---|
Smart Edition EX/ GT-H EX/ STI Sport EX/ STI Sport EX Black Interior Selection | AWD | リニアトロニック | 11.3 |
STI Sport R EX/ STI Sport R EX Black Interior Selection | AWD | スバルパフォーマンストランスミッション | 10.4 |
WLTCモード燃費は、信号や渋滞などの影響を受ける市街地モード、信号や渋滞などの影響を受けにくい郊外モード、高速道路での走行を想定した高速道路モードの3つのモードでの計測値を平均的使用時間配分で構成したもので、日本だけでなく国際的に使用されている燃費の計測方法です。カタログスペックとしては日本で従来使用されてきたJC08モード燃費よりも悪化する傾向があり、より実燃費に近い数値が出るとされています。
レヴォーグではカタログ燃費と実燃費のあいだに若干の差がありますが、それほど大きな数値ではありません。
レヴォーグとライバル車のカタログ燃費を比較
レヴォーグのライバルとしては、マツダ「マツダ6 ワゴン」やトヨタ「カローラツーリング」があります。ここではこの2車種とレヴォーグのカタログ燃費を比較してみましょう。
マツダ「マツダ6 ワゴン」
マツダ車ならではの美しい造形を感じさせるエクステリアデザイン、環境性能の高いクリーンディーゼルエンジンのラインナップがあることが特徴のマツダ「マツダ6 ワゴン」。
マツダ6 ワゴンのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
駆動方式 | カタログ燃費(km/L) | |
---|---|---|
ガソリン車 | 2WD | 14.2~15.0 |
ディーゼル車 | 2WD | 17.8 |
4WD | 17.0 |
レヴォーグとマツダ6 ワゴンのガソリン車のカタログ燃費を比較すると、レヴォーグの燃費はマツダ6 ワゴンに後れを取っています。
トヨタ「カローラツーリング」
トヨタ「カローラツーリング」は、高い安全性能を持つことに加え、スマートフォンとの連携が可能なディスプレイオーディオを全車に標準装備するなど、コネクティッドサービスも利用できる充実した装備内容が自慢のモデルです。
カローラツーリングのガソリン車のWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
パワートレイン | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
ガソリン車 | 2WD | 17.8~19.1 |
ハイブリッド車 | 2WD | 27.3~29.5 |
E-Four | 24.9~27.8 |
レヴォーグとカローラツーリングとの比較においては、いずれのパワートレインでもカローラツーリングがレヴォーグよりも低燃費を実現しています。
レヴォーグの走行性能
現行型のレヴォーグでは、走行性能と快適な乗り心地を両立させる次世代のプラットフォームである「スバルグローバルプラットフォーム」に、ボディ全体の骨格連続性を高める「フレームインナー構造」や構造用接着剤などを採用することでより軽量・高剛性化を実現。
さらに新設計のサスペンションやリニアなステアリングフィールをもたらす2ピニオン電動パワーステアリングなどを組み合わせ、ドライバーのイメージどおりのハンドリングを実現し、思いのままに車を操る快感と上質な乗り心地を提供します。
モータージャーナリスト・萩原文博さんの試乗記でレヴォーグの走行性能を詳しくチェック!
車選びの際には燃費チェックを忘れずに
レヴォーグは経済性や低燃費を追求するタイプのモデルではありませんが、維持費の目安を把握し安心してカーライフを送るためにも、車選びの際にカタログ燃費や実燃費をチェックしておくことをおすすめします。
レヴォーグはライバルとなるモデルと比較するとそれほど燃費が良いというわけではないですが、ボディサイズや車両重量、そしてパワーのあるレヴォーグならではの走りを考えると納得のいく燃費といえるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:レヴォーグのカタログ燃費はどのくらい?
A:レヴォーグに採用されているエンジンは「1.8L BOXER 直噴ターボ“DIT”」と「2.4L BOXER 直噴ターボ“DIT”」の2種類で、駆動方式はAWDのみです。WLTCモードカタログ燃費は、11.0~13.5km/Lです。
Q2:レヴォーグの実燃費はカタログ燃費とどのくらいの差があるの?
A:レヴォーグの実燃費は10.4~11.3km/Lです。カタログ燃費と実燃費のあいだに差がありますが、それほど大きな差ではありません。
Q3:レヴォーグの走行性能や乗り心地は?
A:レヴォーグは次世代のプラットフォームである「スバルグローバルプラットフォーム」を採用。さらにボディ全体の骨格連続性を高める「フレームインナー構造」や構造用接着剤を組み合わせ軽量・高剛性化を実現しました。それに加えて新設計のサスペンションなどを組み合わせ、思いのままに車を操る快感と上質な乗り心地を両立させています。
※この記事は2023年11月時点の情報で制作しています