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スズキ「ジムニーシエラ」は、同社の本格軽オフローダーである「ジムニー」の伝統といえるラダーフレームやFRレイアウト、副変速機付きのパートタイム4WDといった要素をそのまま採用し、エンジンやトレッド幅に余裕を持たせたジムニーの普通車バージョンといえるモデルです。
ここでは、ジムニーシエラの燃費性能について詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- ジムニーシエラのWLTCモードカタログ燃費・実燃費はこちら
グレード 駆動方式 トランスミッション カタログ燃費(km/L) 実燃費
(km/L)JL/JC 4WD 4AT 14.3 12.0 5MT 15.4 13.6 - ジムニーシエラはスズキ「イグニス」やトヨタ「ヤリスクロス」の燃費に後れを取っている
- 卓越した悪路走破性と堅牢性を誇る
ジムニーシエラの燃費性能の特徴
近年はハイブリッドシステムを搭載するコンパクトカーも多くあり、そういった車種はかなりの低燃費を実現しています。WLTCモード燃費が30km/Lを超えるモデルも珍しくなくなりました。
ただし、ジムニーシエラはシティユースを前提にした一般的なコンパクトカーとは立ち位置が異なり、卓越した悪路走破性が自慢の車といえます。山間部や豪雪地帯で重宝されるモデルでもあり、低燃費であることを何よりも重視する、といった車種ではないためハイブリッド車はラインナップしていません。
パワートレインは軽量・コンパクトな設計を実現し、力強い走りを実現しながらも燃費にも配慮した1.5L直列4気筒ガソリンエンジンを採用。なお、2021年9月に4AT車、2022年7月に5MT車に停車時に自動でエンジンを停止させてガソリンの消費を抑えるアイドリングストップシステムが追加されました。
ジムニーシエラのカタログ燃費
ジムニーシエラのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | トランスミッション | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|---|
JL/JC | 4WD | 4AT | 14.3 |
5MT | 15.4 |
ジムニーシエラの実燃費
現在、ジムニーシエラに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、ジムニーシエラの実燃費(2022年10月12日時点)は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | トランスミッション | 実燃費(km/L) |
---|---|---|---|
JL/JC | 4WD | 4AT | 12.0 |
5MT | 13.6 |
カタログ燃費は指定された一定の環境下で計測しますが、実燃費は道路環境や気温など複数の要因の影響を受けるため、ある程度カタログ燃費より悪化が見られるのが一般的です。
ジムニーシエラにおいても若干差が出ていますがそれほど大きな数値ではないため、許容範囲内といえるでしょう。
ジムニーシエラとライバル車のカタログ燃費を比較
ジムニーシエラのライバル車としては、スズキ「イグニス」やトヨタ「ヤリスクロス」が挙げられます。ここではこの2車種とジムニーシエラの燃費を比較してみましょう。
スズキ「イグニス」
出典:スズキ「イグニス」外観
スズキ車らしいユニークなエクステリアが存在感を主張するクロスオーバーモデルの「イグニス」。コンパクトなサイズ感とSUVならではの高いアイポイントで運転しやすいことに加え、街乗りからアウトドアまでこなせる利便性を備えています。
イグニスのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。グレードによる燃費の差はありません。
グレード | カタログ燃費(km/L) |
---|---|
2WD | 19.8 |
4WD | 19.0 |
イグニスは全車にマイルドハイブリッドシステムを搭載しているため、ジムニーよりも低燃費を実現しています。
トヨタ「ヤリスクロス」
都会的な洗練されたデザインながら、しっかりとした走破性を有したトヨタのコンパクトSUV「ヤリスクロス」。ヤリスクロスのハイブリッド車のカタログ燃費は世界トップレベル(2022年7月時点、トヨタ調べ)を実現しています。
ヤリスクロスのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
ガソリン車
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 20.2 |
4WD | 18.5 | |
G | 2WD | 19.8 |
4WD | 18.2 | |
Z/Z“Adventure” | 2WD | 18.8 |
4WD | 17.4 | |
GR SPORT | 2WD | 17.6 |
ハイブリッド車
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 30.8 |
4WD | 28.7 | |
G | 2WD | 30.2 |
4WD | 28.1 | |
Z/Z“Adventure” | 2WD | 27.8 |
4WD | 26.0 | |
GR SPORT | 2WD | 25.0 |
ハイブリッド車はもちろんですが、ガソリン車においてもヤリスクロスがジムニーシエラの燃費を圧倒しています。
ジムニーシエラの走行性能
ジムニーシエラはベースとなる同社の軽自動車「ジムニー」の伝統であるラダーフレーム、パートタイム4WD、3リンクリジッドアクスル式サスペンションなどを採用し、過酷な環境においても確かな操縦安定性と悪路走破性、堅牢性を実現しているのが特徴です。
また、ぬかるみなどでスタックした際の脱出性能を高める「ブレーキLSDトラクションコントロール」、急な下り坂においてブレーキを自動制御して定速走行を実現する「ヒルディセントコントロール」といった走破性を高める機能も搭載されています。
ジムニーシエラはほかのコンパクトSUVにはない走破性が魅力のモデル
ジムニーシエラはストイックに走破性を追求した本格的なオフロード車といえます。低燃費であることや日常的な使い勝手の良さに配慮したコンパクトSUVとは立ち位置が異なるため燃費性能はライバル車に後れを取ってはいますが、ほかの車では代えられない魅力を持つモデルといえるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:ジムニーシエラのカタログ燃費はどのくらい?
A:ジムニーシエラに搭載されるエンジンは1.5L直列4気筒ガソリンエンジンで、駆動方式は4WDのみ、トランスミッションは4AT、5MTから選択可能です。WLTCモードカタログ燃費は4AT車が14.3km/L、5MT車が15.4km/Lです。
Q2:ジムニーシエラの実燃費は?
A:ジムニーシエラの実燃費は4AT車が12.0km/L、5MT車が13.6km/Lです。実燃費は走行環境や荷物の重量などの影響を受けるためカタログ燃費よりもある程度悪化するのが一般的であり、ジムニーシエラにおいてもその傾向が見られます。
Q3:ジムニーシエラの燃費をライバル車と比較すると?
A:コンパクトSUVのスズキ「イグニス」やトヨタ「ヤリスクロス」と比較すると、ジムニーシエラのカタログ燃費はこの2車種に後れを取っています。
※この記事は2022年10月時点の情報で制作しています