燃費が一定の規準を達成していると車に関する税金が軽減される時代になり、各自動車メーカーは車の低燃費化を進めてきました。そのため近年の車は一昔前の車と比較すると格段に燃費性能・環境性能が向上していますが、それでも車種によって燃費性能は大きく異なるのが現状です。

そのため、車の燃費性能は車選びの重要なポイントであるといえるでしょう。ここではトヨタ「カローラアクシオ」の燃費性能について紹介します。

カローラアクシオのパワートレインの特徴

2012年5月に登場した現行型のカローラアクシオは、今では少なくなった5ナンバーサイズのセダンです。

パワートレインは1.5L直列4気筒エンジンと、1.5L直列4気筒エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用しており、トランスミッションはガソリン2WD車では5速MTとCVTから選択できますが、ガソリン4WD車、ハイブリッド車はCVTのみとなっています。

ハイブリッド車にはハイブリッド技術に定評のあるトヨタならではの低燃費を実現するTHS IIを採用。モーターやエンジン、インバーターなどの制御の改良を行うことで優れた燃費性能を実現しているのが特徴です。

ガソリンエンジンにはトヨタの卓越したハイブリッド技術を活かした高圧縮＆アトキンソンサイクル、低フリクション技術や電動モーターで可変バルブタイミング制御を行う「VVT-iE」、エンジンの冷却水で排気ガスの温度を下げるクールドEGRシステムなどを採用し、ハイブリッド並みの熱効率を実現。さらに2WD車にはアイドリングストップ機構を搭載することで、走行性能と低燃費を両立させています。

カローラアクシオのカタログ燃費

カローラアクシオのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。

カローラアクシオの実燃費

カローラアクシオに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、カローラアクシオの実燃費（2022年12月24日時点）は、以下のとおりです。

路面の状態や運転の仕方によって実燃費は変わりますが、指定された条件下で計測されるカタログ燃費よりも実燃費の数値がある程度悪化するのが一般的です。その点を考慮するとガソリン2WD車とハイブリッド車の燃費は許容範囲内といえますが、ガソリン4WD車は少し差が大きいといえます。

カローラアクシオとライバル車のカタログ燃費を比較

カローラアクシオのような5ナンバーサイズセダンは、今では希少な存在です。新車で購入できる5ナンバーサイズのセダンはカローラアクシオのほかに存在せず明確なライバルがいない状況ですが、ここでは同じ排気量のエンジンを搭載するコンパクトカーであるマツダ「MAZDA2」、ホンダ「フィット」の燃費と比較してみましょう。

マツダ「MAZDA2」

出典：マツダ「MAZDA2」特長

マツダ「MAZDA2」は、扱いやすいコンパクトなボディサイズながら、マツダ車ならではの気品や質の良さを感じさせるデザインが魅力のモデルです。

MAZDA2のWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。

ガソリン車

クリーンディーゼル車

MAZDA2とカローラアクシオの比較では、カローラアクシオのハイブリッド車の燃費がMAZDA2のクリーンディーゼル車よりも低燃費を実現しています。その一方でガソリン4WD車においては、MAZDA2の燃費がカローラアクシオに大きな差をつけていることがわかります。

ホンダ「フィット」

出典：ホンダ「フィット」スタイリング・インテリア

ホンダのヒットモデル、「フィット」は広く快適な室内空間に定評のあるコンパクトカーです。現行モデルはライフスタイルに合わせて選べる5つのスタイルが用意されています。

フィットのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。

ガソリン車

e:HEV（ハイブリッド車）

カローラアクシオとフィットの比較では、フィットのe:HEV（ハイブリッド車）にカローラアクシオを上回るグレードが存在します。ただし、ガソリン2WD車においてはカローラアクシオがフィットよりも低燃費を実現しています。

カローラアクシオの乗り心地や走行性能

出典：トヨタ「カローラアクシオ」ギャラリー

カローラアクシオのハイブリッド車は、ハイブリッドシステムの搭載による車両重量の増加や低重心化に配慮してサスペンションやショックアブソーバーのセッティングを変更し、快適な乗り心地や操縦安定性を実現しました。

また、車線を検知して車線からはみ出す危険がある場合はブザー音とディスプレイ表示によってドライバーに注意を促す「レーンディパーチャーアラート」などの先進安全技術を標準装備し、急ブレーキや急ハンドルの少ない安定した乗り心地を確保できるよう工夫されています。

手頃なサイズとコンパクトカーならではの燃費の良さが魅力のカローラアクシオ

近年はSUVが車の主流スタイルになりつつありますが、長年セダンに乗り続けているセダン愛好家も少なくありません。カローラアクシオは燃料費をできるだけ抑えながら乗ることができる、扱いやすいサイズ感のセダンを探している方にはおすすめできるモデルだといえるでしょう。

よくある質問

Q1：カローラアクシオのカタログ燃費はどのくらい？

A：カローラアクシオのWLTCモードカタログ燃費は、ガソリン2WD車が17.2～19.8km/L、4WD車が15.6km/L、ハイブリッド2WD車が27.8km/Lです。なお、ハイブリッド車には4WD車の設定はありません。

Q2：カローラアクシオの実燃費は？

A：カローラアクシオの実燃費はガソリン2WD車が16.5～16.6km/L、4WD車が10.4km/L、ハイブリッド2WD車が25.2km/Lです。ガソリン4WD車においてはカタログ燃費との差が大きい傾向がありますが、それ以外は許容範囲内といえるでしょう。

Q3：カローラアクシオのカタログ燃費をライバル車と比較すると？

A：カローラアクシオのような5ナンバーサイズセダンは希少な存在で、明確なライバルが存在しませんが、排気量が同じマツダ「MAZDA2」と比較すると、カローラアクシオのハイブリッド車の燃費は「MAZDA2」を上回っています。

※記事の内容は2022年12月時点の情報で執筆しています。