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車を手に入れる際には維持費のことも考慮に入れておく必要があります。車検や各種税金など車に関する維持費にはさまざまなものがありますが、その中でも特に燃料費は維持費の大部分を占めるものだけにしっかりと燃費性能を確認しておくことが大切です。
ここではスズキ「アルトワークス」の燃費について紹介します。
アルトワークスの燃費の特徴
アルトワークスはアルトの派生モデルとして1987年に初代が登場した軽自動車のホットモデルです。2000年に一度廃止されましたが、2015年に約15年ぶりに復活しました。
現行のアルトワークスはよりスポーティなエンジン制御プログラムを採用し、ターボラグを抑えて加速時のレスポンスの向上、さらに燃焼室温度を下げて燃料充填効率をアップさせながらもノッキングを回避するワークス専用チューニングを施したR06A型ツインカムターボエンジンを採用し、力強いトルクと熱効率向上を両立させています。
アルトワークスには5速MTと、MTとATの利点を組み合わせた5AGSの2種類のトランスミッションがありますが、5AGS車にはアイドリングストップシステムを標準装備し低燃費に貢献しています。
アルトワークスのカタログ燃費
アルトワークスのパワートレインは1種類、660cc直列3気筒ターボエンジンのみです。トランスミッションが2種類、5MTと5AGSがあり、どちらのトランスミッションにも2WDと4WDの駆動方式がラインナップされています。
アルトワークスのグレードは1種類のみ。JC08モードカタログ燃費は以下のとおりです。
駆動方式 | トランスミッション | 燃費 |
---|---|---|
2WD | 5MT | 23.0km/L |
5AGS | 23.6km/L | |
4WD | 5MT | 22.0km/L |
5AGS | 22.6km/L |
アルトワークスとライバル車のカタログ燃費を比較
アルトワークスのような軽のホットモデルといえば、その筆頭に挙げられるのがホンダ「S660」でしょう。またダイハツの「キャストスポーツ」もアルトワークスのライバル車としてよく挙げられます。ここではこの2車種とアルトワークスのカタログ燃費を比較してみましょう。
ホンダ「S660」
2015年4月に登場したS660はロー&ワイドなスタイリングと本格スポーツカーらしいインテリアが持ち味の軽2シーターオープンカーです。
スポーツカーに求められる高い旋回性能を実現するため、ミッドシップエンジン・リアドライブレイアウトを採用することで低重心と理想的な前後重量配分45:55を実現しています。またトランスミッションには7速CVTに加え軽自動車初(※2015年3月ホンダ調べ)となる6速MTも設定され、走る楽しさを追求したモデルといえるでしょう。
S660のJC08モードカタログ燃費は21.2~24.2km/L。駆動方式は2WDのみです。アルトワークスとはほぼ同程度の燃費性能といえる数値になっています。
ダイハツ「キャストスポーツ」
2015年9月に登場したキャストは1車種で「アクティバ」「スタイル」「スポーツ」の3つのスタイルをそろえるモデルで、中でも「スポーツ」は直進時や旋回時の安定感を向上させた専用スポーティサスペンションや素早くかつショックの少ないシフトダウンを可能にする「ブリッピング制御」を採用したCVTを搭載するなど、スポーツ性能に磨きをかけたモデルです。
キャストスポーツのJC08モードカタログ燃費は2WDが24.8km/L、4WDが24.6km/L。
アルトワークスとの燃費の比較では、わずかながらキャストスポーツにメリットがあることがわかります。
アルトワークスの実燃費
車選びの際には実燃費は必ずチェックしておきましょう。JC08モード燃費においては、実燃費とカタログ燃費にはある程度の差があることがほとんどだからです。
そもそも、カタログ燃費とは平坦でまっすぐな道でライトやエアコンなどを使わずに一定の条件下で計測されているもので、指標として使われる数値です。しかし、日常生活ではさまざまな場所で走行することが多く、どの車でもカタログ燃費と実燃費との乖離が生まれるのです。
路面の状態や運転の方法によって実燃費は変わりますが、JC08モード燃費の場合、平均3割程度は実燃費が低くなるといわれています。
アルトワークスの実燃費は、現在、アルトワークスに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e 燃費」によると2WDが18.57km/L、4WDが16.00~17.64km/Lです。
アルトワークスのカタログ燃費と実燃費の差は平均値内に収まっているといえるでしょう。
アルトワークスの走行性能
走りにこだわったホットモデルだからこそ走行性能には注目したいもの。ここではアルトワークスの走行性能について見てみましょう。
専用チューニングされたサスペンションがもたらす高い操縦安定性
より操縦安定性や接地感、応答性を高める専用チューニングを施したKYB製ショックアブソーバーを採用し、ステアリング操作にリニアに反応する操舵性や、コーナリング時の挙動変化を抑制する安定性を目指したワークス専用チューニングのサスペンションが、スポーツモデルに期待される高い操縦安定性を発揮します。
ブリヂストン製のスポーツタイヤ「POTENZA」を標準装備
操縦安定性やグリップ力を高いレベルで追求したブリヂストンの高性能スポーツタイヤ「POTENZA」を標準装備し、アルトワークスの目指す優れたコーナリング性能や操縦安定性、そして快適な乗り心地を実現しています。
走行性能の高さが光るアルトワークス
アルトワークスの燃費は2WDと4WDの差がそれほど大きくないのが特徴といえるでしょう。駆動方式による燃費の差がほとんどないので、純粋に性能だけに注目して選べるのは大きなメリットです。
また、ワークス専用セッティングが施された足回りや専用チューニングのエンジンが実現するアルトワークスの走行性能の高さは、ほかの軽自動車にはない魅力だといえるでしょう。
※記事の内容は2019年9月時点の情報で執筆しています。