車選びの際に重視するポイントは人それぞれですが、日常的に使用する車であれば過ごしやすい室内空間を確保しているか、収納は使いやすいかなど、内装は必ずチェックしておきたい部分といえます。たとえ燃費が良く、エクステリアが気に入っていたとしても室内が狭くてくつろげない、荷室の使い勝手が悪く荷物が積みにくいなどの不満があるとカーライフの満足度が下がり、比較的早く手放すことになるケースもあるからです。
ここでは、ホンダのコンパクトクロスオーバーSUV「WR-V」の内装についてご紹介します。
この記事のPOINT
- 視界が広いため見晴らしが良く、運転しやすい
- 後席は頭上空間、足元空間ともに十分な余裕がある
- クラストップレベル(2024年4月時点、ホンダ調べ)の荷室容量を確保
WR-Vの室内空間の特徴
2024年3月に販売が開始されたWR-Vは、インドで「エレベイト」の名で販売されているモデルの日本仕様車であり、生産はインドで行われています。インドにおいてエレベイトはプレミアムモデルといえる位置付けであることも影響し、後席の快適性にはかなり配慮されています。
後席の居住性はワンランク上を目指し、コンパクトSUVのクラスを超える広さを確保しています。ヘッドクリアランスには余裕を持たせ、圧迫感や閉塞感をなくしたほか、ドアライニングや前席シートバックの形状を工夫することで足を組めるほどのゆとりある足元空間を確保するとともに、乗降性も高めました。
また、運転席はアイポイントを高く取って見晴らしの良い視界を確保。さらに助手席側ボンネットフードの端が確認しやすく、車両感覚がつかみやすいため運転しやすいのも魅力です。操作しやすいステアリングやペダルの配置により、車高が高いSUVでありながらもセダンライクな運転姿勢を実現しているのも特筆ポイントといえるでしょう。
さらに、運転席ハイトアジャスターやテレスコピック&チルトステアリングも標準装備であり、ドライビングポジションが確保しやすくなっています。
WR-Vの内装
ここからは、WR-Vの内装について見ていきましょう。WR-Vは走行性能や安全性能、快適性能はグレードによる差がなくほぼ共通ですが、内装についてはグレードによって異なります。
「X」
ベースグレードの「X」はシンプルでスタンダードなインテリアデザインです。インテリアカラーはブラックが基調で、ピアノブラック調のインパネガーニッシュやダークシルバー加飾が組み合わされます。ただし加飾は最小限で、派手さはなく質実剛健な印象です。
シート表皮は扱いやすく、お手入れが楽なファブリックを採用。シート素材のアップグレードオプションなどはありません。
「Z」/「Z+」
中間グレードの「Z」と最上位グレード「Z+」のインテリアは共通で、ステアリングホイールとセレクトレバーが本革巻きになるほか、フロントドアライニングやフロントドアアームレスト、フロントセンターアームレストなどにプライムスムースがあしらわれます。
プライムスムースはしっとりした質感が特徴で、上質感を室内にもたらすほかレザーよりもお手入れがしやすいことに加え、汚れやしわにも強いという機能性の高さも持つ人工素材です。
シートもこのプライムスムースとファブリックを組み合わせたコンビシートになり、上位グレードらしい質感の高さが加わります。
WR-Vのポケッテリア
WR-Vには、使い勝手に配慮した多くのポケッテリアが備わっています。ここでは、WR-Vにはどのようなポケッテリアがあるのか、ご紹介します。
クローブボックス
グローブボックスはしっかりとした容量が確保されており、車検証や取扱説明書などの書類のほかにも小物の収納ができます。
センターポケット
エアコンなどの操作パネルの下には、センターポケットが用意されています。大きなスペースではありませんが、運転席からも助手席からも手が届きやすい位置にあるので、スマートフォンやメガネケース、ハンドタオルなどの置き場所として活躍するのではないでしょうか。
ドリンクホルダー(フロント)
前席用のドリンクホルダーは、セレクトレバーの前にあります。安定性が高いタイプなので安心して使用できるでしょう。
アームレスト付きセンターコンソールボックス
センターコンソールボックスはそれほど容量が大きいわけではありませんが、小物の保管場所として活躍しそうです。
ドアプルポケット(全ドア)
すべてのドアにドアプルポケットが用意されています。画像のようにスマートフォンを立てかけたり、リップクリームやガムなどの小さなものを入れておいたりするスペースとして役立つでしょう。
ボトルホルダー付きドアポケット(全ドア)
また、ドアにはボトルホルダー付きのポケットも備わっています。
助手席シートバックポケット
シートバックポケットは助手席のみで、運転席のシートバックにはありません。
リアセンターアームレスト(ドリンクホルダー付き)(Xを除くグレードに標準装備)
エントリーグレードの「X」を除くグレードには、ドリンクホルダー2個付きのリアセンターアームレストがあります。
コンビニフック
コンビニフックは、荷室の左右に計2ヵ所あります、軽い荷物をかけておくのに便利です。
WR-Vの荷室・シートアレンジ
WR-Vの特徴のひとつに、積載性が高いことが挙げられます。荷室容量は定員乗車時で458Lを確保しており、これはクラストップレベル(2024年4月時点、ホンダ調べ)です。
21インチと25インチのスーツケースが2個ずつ積み込めるサイズ感なので、家族での車旅行や荷物が多くなりがちなアウトドアにも十分対応できるでしょう。
後席を倒せば、27インチの自転車も積み込めます。
また、「X」を除くグレードにはパーセルカバーが備わります。外から荷室の中が見えなくなるので見た目がすっきりするほか、防犯性も高まるメリットがあります。
なお、ホンダのヒットモデルであるコンパクトカー「フィット」や軽スーパーハイトワゴンの「N BOX」など、居住空間の広さに定評があるモデルはホンダ独自のパッケージング技術「センタータンクレイアウト」を採用し、低床化することで後席のゆとりや荷室の広さを確保しています。後席を座面ごと足元に収納できるダイブダウン機構の搭載が可能になり、荷室がより広く使えるのですが、WR-Vにはセンタータンクレイアウトは採用されていないので、ダイブダウン機構はなく、後席シートバックを倒すのみのタイプになります。
実用性に優れたWR-V
WR-Vは運転がしやすく、後席の居住性も申し分ありません。また、使い勝手の良いポケッテリアや大容量の荷室を備え、実用性に優れています。
多彩なシートアレンジも可能なので、シーンを問わず活躍してくれるSUVといえるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:WR-Vの室内空間の特徴は?
A:WR-Vは後席のヘッドクリアランスを十分に取っていることに加え、足元空間にも余裕があります。また、ドアライニングや前席シートバックの形状を工夫し、乗降性にも配慮されています。運転席はアイポイントを高く取り、見晴らしの良い視界を確保していることに加え助手席側ボンネットフードの端が確認しやすく、車両感覚がつかみやすいよう設計されています。
Q2:WR-Vの荷室は荷物がたくさん積める?
A:WR-Vは、定員乗車時でクラストップレベル(2024年4月時点、ホンダ調べ)の458Lの荷室容量を確保しています。21インチと25インチのスーツケースが2個ずつ積み込めるほか、シートアレンジによって27インチの自転車など大型の荷物の積載も可能です。
※この記事は2024年4月時点の情報で制作しています