シート素材やインテリアデザイン、収納などはカーライフの充実度に関係します。ドライバーだけでなく同乗者に与える影響も大きいため、車の内装の質感や収納の量、使い勝手などは必ずチェックしておきましょう。
ここではトヨタのコンパクトハイトワゴン「タンク」の内装についてご紹介します。
タンクの室内空間の特徴
タンクは街中での駐車や狭い道にも対応できるコンパクトボディにハイトワゴンならではの広い室内を備え、大人が5人乗っても余裕のある空間を確保しています。
スライドドアには安全な乗り降りをサポートする大人用&子供用アシストグリップ、前後席間の縦移動や運転席・助手席の横移動を可能にするフロントシートウォークスルーの採用など、家族全員で快適なドライブができるよう配慮されています。
ここからはタンクのグレードごとの内装についてご紹介します。
最もシンプルな内装の「X」/「X“S”」グレード
「X」グレードは装備内容を必要最低限の物に絞り価格を抑えたグレードです。インテリアにもメッキ加飾などは使用せず、実用第一のシンプルさが際立つ印象です。助手席オープントレイのオレンジカラーがインテリアのアクセントになっています。
インテリアカラーは両グレード共通でブラックのみ。「X」グレードではシート素材にはブラックのファブリックが採用されています。
ステアリングホイールはウレタン巻です。収納に関しても助手席シートバックポケットや助手席シートアンダートレイが省略されました。
近年の新型車には欠かせない先進安全性能を充実させた、衝突回避支援システム「スマートアシストⅢ」が標準装備になる「X“S”」の内装は「X」と同じです。
シルバー加飾やメッキ加飾がプラスされる「G」/「G-T」グレード
この「G」グレードではステアリングホイールやエアコンサイドレジスターにシルバー加飾、シフトレバーボタンにメッキ加飾があしらわれるほか、センタークラスターパネルはピアノブラック調に、エアコンパネルもシルバー調になるなど、インテリアに上質感がプラスされます。
シート素材やインテリアカラーは「X」グレードと同じですが、フロントセンターアームレストや助手席シートアンダートレイなどの収納が追加され、ドライブ中の使い勝手の良さにも配慮されている印象です。
ターボエンジンが搭載される「G-T」グレードの内装も「G」グレードに準じます。
専用の撥水加工シートが装備される「カスタムG」/「カスタムG-T」グレード
カスタムグレードでは撥水加工が施された専用のファブリックシートが装備されます。汚れに強く、お手入れがしやすいのでアグレッシブにアウトドアを楽しむ方や小さなお子様のいるファミリーにはうれしい装備といえるでしょう。
「G」/「G-T」グレードの内容にドアトリムオーナメント表皮が追加されるとともにピアノブラック塗装のセンタークラスターパネル、ドアアームレスト、シフトレバーにシルバー加飾、フロントインサイドドアハンドル、レジスターノブにはメッキ加飾が施され、インテリアに華やかな輝きを添えて高級感のある雰囲気を演出します。エアコンパネルはピアノブラックになりました。
また助手席オープントレイのカラーがブルーになり、他のグレードとは差をつけています。
ステアリングホイールやインパネセンターシフトが本革巻になるなど、高級感とともにスポーティさも感じさせる内容になっています。
「カスタムG」と「カスタムG-T」グレードのインテリアは同じです。
上質感をプラスした特別仕様車「G“Cozy Edition”」
この特別仕様車は「G」グレードをベースにしていますが、本来「G」グレードには装備されない「カスタム」グレードの内装が装備されます。
撥水加工のシートはもちろんメッキ加飾やシルバー加飾も「カスタム」と同じ仕様になり、「G」グレードにインテリアの上質感をプラスした特別仕様車だといえるでしょう。
そのほかに運転席・助手席のヒートシーターや助手席シートバックポケット、ドリンクホルダー2個付きのシートバックテーブルが運転席・助手席の両方に用意されるなど、ドライブを快適にしてくれる装備も追加されています。
タンクの座席周りの収納
車の収納力はドライブの快適さに関わる大切な部分です。ここではタンクの座席周りの収納を見ていきましょう。
助手席オープントレイ
出典:トヨタ「タンク」室内
助手席前のインパネにはポーチやメガネケースなどが置けるオープントレイを装備。「カスタム」グレードではブルー、そのほかのグレードでは画像のようなオレンジが使用されています。
助手席グローブボックス
出典:トヨタ「タンク」室内
取扱説明書や車検証などの書類の保管場所として定番のグローブボックスは平均的な大きさです。
回転式カップホルダー
出典:トヨタ「タンク」室内
運転席・助手席のエアコン送風口の前には回転式のカップホルダーがあります。カップやペットボトルはもちろん、紙パックのドリンクにも対応しています。
センタークラスターポケット
出典:トヨタ「タンク」室内
マルチインフォメーションディスプレイの下部にはスマートフォンやカードケースなど、厚みのそれほどない物が収納できる小物入れがあります。
脱着式大型センターダストボックス
出典:トヨタ「タンク」室内
センタークラスターの下にはダストボックスが装備されています。脱着式なので取り外して洗浄することも可能。清潔に使用できるのが魅力です。
買い物フック
出典:トヨタ「タンク」室内
センタークラスターの側面、助手席側には紙袋などをかけて保管できるフックが装備されています。この買い物フックはデッキサイドの左右にもあります。
センターフロアトレイ
出典:トヨタ「タンク」室内
運転席と助手席の間にはセンターフロアトレイがあります。バッグなどの手荷物の保管場所としてもいいですし、ティッシュボックスの置き場所としても活躍しそうです。
助手席シートアンダートレイ(「X」「X“S”」ではメーカーオプション、その他のグレードに標準装備)
出典:トヨタ「タンク」室内
助手席の座面下にも収納スペースが確保されています。普段あまり使用しないものや人目が気になるものなどを収納するのに便利です。
フロントドアポケット&ボトルホルダー
出典:トヨタ「タンク」室内
運転席・助手席の両側のフロントドアに500mlのペットボトルとパンフレットや手帳などが収納できるポケットが装備されています。
フロントドアプルハンドルポケット
出典:トヨタ「タンク」室内
ドアプルハンドルには小さな小物入れがあります。小銭入れやハンドクリーム、ガムなどの収納によさそうです。
助手席シートバックポケット(「カスタムG」「カスタムG-T」「G“Cozy Edition”」に標準装備)
出典:トヨタ「タンク」室内
「カスタムG」「カスタムG-T」「G“Cozy Edition”」の助手席には地図やタブレットなどを収納できるシートバックポケットがあります。運転席のシートバックには装備されません。
シートバックテーブル(「G“Cozy Edition”」に標準装備、その他グレードではメーカーオプション)
出典:トヨタ「タンク」室内
特別仕様車「G“Cozy Edition”」にはカップホルダー2個付きのシートバックテーブルが運転席・助手席の両方のシートバックに装備されます。車内での食事の際などに役立つので、特に小さなお子様のいるファミリーにはうれしい装備でしょう。
トレイ式デッキサイドトリムポケット(ボトルホルダー付き)
出典:トヨタ「タンク」室内
左右のデッキサイドにもボトルホルダーと小物が収納できるポケットがあります。後部座席にもボトルホルダー以外の小物入れがあるのは評価できるポイントです。
出典:トヨタ「タンク」室内
「カスタム」グレードの右側のデッキサイドにはアクセサリーソケットもあります。
タンクの荷室の収納&座席アレンジ
出典:トヨタ「タンク」室内
タンクの荷室は開口部が幅広く、さらにフロア高も低く設計されているので荷物の積み降ろしも楽にできるのが魅力です。
出典:トヨタ「タンク」室内
裏面に防汚シートの付いた多機能デッキボードが全車に標準装備されているので、跳ね上げて固定すれば背の高い荷物の収納も可能。
出典:トヨタ「タンク」室内
また後部座席をダイブインさせた状態で多機能シートの裏面にある防汚シートを展開すると、自転車やアウトドアで汚れた荷物なども室内を汚すことなく詰め込めるように工夫されています。
出典:トヨタ「タンク」室内
後部座席は6:4分割可倒式なので乗車人数や荷物の大きさ・量に合わせたアレンジができる上、70度のリクライニングが可能なので前席を倒して後席もリクライニングすればフルフラットになり、休憩時などは横になってリラックスできます。
満足のいくカーライフのためには内装や収納チェックは欠かせない
ドライブの快適さを左右する内装の質感や収納の使い勝手の良さは車選びのポイントとなる部分です。
タンクはグレードごとに内装の質感はもとより収納にも差があるので、いっしょに使用する家族の意見なども取り入れながら選ぶとより安心なのではないでしょうか。
※記事の内容は2019年8月時点の情報で執筆しています。