エクステリアや走行性能、燃費性能はチェックしても、車の内装にはあまりこだわらない方もいると聞きます。しかし、車を実際に使用するときに最もふれるのは内装です。そのため車選びの際にはインテリアデザインはもとより、収納の使い勝手や座席アレンジができるのかどうかなどをしっかりチェックしておくことが、快適なカーライフを送ることにつながるといっても過言ではないでしょう。
ここでは、トヨタ「スペイド」の内装について紹介します。
この記事のPOINT
- 足が組める余裕のある後席の広さ
- 低床設計による乗降性の良さ
- ミニバン並みの多彩な座席アレンジが可能
スペイドの室内空間の特徴
スペイドでは室内長2,160mm、室内幅1,420mmのゆとりのある室内の広さを確保しています。前後席間距離は1,050mmあるので、狭く感じやすい後席でも足を組める余裕を持たせ、まるでリビングのようにくつろげる室内空間を実現しているのが特徴といえるでしょう。室内高も1,380mmあるので、子供の着替えもラクラク。頭上に余裕があるため開放感があるのもポイントです。
またスペイドの大きな魅力といえるのが乗降性の良さ。フロア地上高は300mmという低床設計なので、小さな子供や高齢者でも乗り降りがしやすく、安心して誰もが利用できる使い勝手の良さを持つモデルとなっています。
スペイドのグレードごとの内装
ここからは、スペイドのグレードごとの内装を見ていきましょう。
ジャージ素材のシートが採用される「X」
出典:トヨタ
簡素な印象を受けるインテリア
最も価格の安いエントリーグレードの「X」では、ジャージ素材のシートが採用されています。スペイドは元々加飾類などをあまり使用せず実用性を重視したインテリアとなっていますが、この「G」ではシート素材にもあまり上質な素材が使用されておらず、その分価格を徹底的に抑えているといえるでしょう。
インテリアカラーは2色の設定がある
インテリアカラーはプラム内装とフロマージュ内装から選択できます。いずれのインテリアカラーを選択しても、シートカラーはプラムが組み合わされます。
分割可倒式シートは搭載されず
ほかのグレードでは後席に6:4分割可倒式シートを採用しているのに対し、この「X」では一体可倒式シートの採用となっているため、座席アレンジはほとんどできないので注意が必要です。
前席がベンチシートになる「Y」
スペイドでは前席はセパレートシートを採用していますが、唯一この「Y」のみベンチシートが採用されているのがほかのグレードとの大きな違いです。また、このグレードではインテリアカラーはプラムしか選択できません。
シート素材にはトリコットを採用しています。
シートカラーもインテリアカラーと合わせて変化する「F」
出典:トヨタ
シートカラーがインテリアカラーと同色に
「F」ではプラムとフロマージュの2種類のインテリアカラーから選択できますが、ほかのグレードではインテリアカラーにかかわらずシートカラーがプラムもしくはブラックなのに対し、「F」ではフロマージュを選択した場合にはシートもフロマージュになるのが大きな特徴といえるでしょう。大きな面積にフロマージュを使用することで、親しみやすく明るい雰囲気の室内空間となっています。
出典:トヨタ
プラムを選択すると、シャープな印象を与えるブラックのシートが組み合わされます。
撥水加工のトリコットをシート素材に採用
シート素材には、撥水加工を施したトリコットを採用しました。アウトドアでも濡れや汚れを気にせずに使用できるほか、飲み物をこぼしたりすることもある小さな子供がいるファミリーなどにもうれしい仕様です。
質感の高さが魅力の最上級グレード「G」
出典:トヨタ
最上級グレード「G」では、ワンランク上の上質感を演出する起毛タイプのトリコットがシート素材に使用されており、室内全体の質感を引き上げています。プラム、フロマージュの2色からインテリアカラーが選べますが、シートカラーはインテリアカラーにかかわらずブラックです。
センタークラスターに加飾をプラス
「G」ではセンタークラスターパネルがシルバー塗装の専用加飾付きのものになるため、コックピットの質感もアップ。さらにエアコンがオートエアコンになりプッシュ式ヒーターパネルが装備されるので、先進的な雰囲気もプラスしています。
アウトドアシーンを意識した「F“GLAMPER”」
出典:トヨタ
キャンプなどのアウトドアシーンに似合うスタイルとした特別仕様車「F“GLAMPER”」は、ブラックインテリアにツイード調ファブリック「コハク」と合成皮革を使用した専用シートを組み合わせ、レジャーシーンで映えるアクティブさを感じさせるインテリアが魅力です。
なお、安全装備を追加した特別仕様車「F“Safety Edition”」「G“Safety Edition”」の内装は、それぞれのベースグレードと変わりません。
スペイドの座席周りの内装
スペイドには、ドライブ中も快適に過ごすために工夫された収納が多数用意されています。
ステアリングホイールの奥には運転席アッパートレイ&小物入れ&ポストカードホルダーを装備。小物入れはシースルーなので中を確認しやすいのもポイントです。ポストカードホルダーにお気に入りの写真を飾ったりするのもいいでしょう。
そのほかにもカードホルダーや運転席クッションサイドポケット(「F」「G」に標準装備)などがあり、運転席周りの収納は充実しているといえるのではないでしょうか。
助手席前には蓋付きで収納物が隠せるアッパートレイや、取り外しできる中敷きトレイとゴムマットを装備するグローブボックスがあります。
グローブボックスは中敷きトレイを使用すると2段ボックスとして使用することも可能なため、書類入れとしてだけではなく小物の収納にも使用できるのがうれしいポイントといえるでしょう。エアコン送風口の前にはカップホルダーがあります。
スライドドアの後部にはアンブレラホルダーがあるので、濡れた傘の置き場所にも困ることはありません。ステッキ入れとして使用することも可能です。
スペイドの座席アレンジ
スペイドでは、助手席のロングスライド機構とクッションチップアップ機構付きの6:4分割可倒式リアシートを組み合わせることで、ミニバン並みのさまざまな座席アレンジができるのが特徴です。
助手席と後席の片側を倒せば、サーフボードなどの長さのあるものも収納可能。
後席の座面をチップアップすれば、高さのある荷物も余裕を持って積み込めます。
後席の座面をチップアップしてさらに助手席を最大まで前にスライドすれば、たくさんの荷物が積み込める大容量の空間が出現します。
車の内装は充実したカーライフを送るためには無視できないチェックポイント
スペイドは2色のインテリアカラーを用意し、好みに合ったインテリアが選べるほか、こまごまとした座席周りの収納の充実度、座席アレンジの豊富さなど使い勝手の良さがよく考えられている印象です。
充実したカーライフを送りたいのであれば、居心地の良さに関わる車の内装はしっかりと確認して車を選ぶようにしましょう。
よくある質問
Q1:スペイドの室内空間の特徴は?
A:スペイドでは前後席間距離は1,050mmを確保し、窮屈になりがちな後席でも足を組める余裕を持たせ、まるでリビングのようにゆとりのある室内空間を実現しているのが特徴です。室内高も1,380mm確保し、頭上にも余裕があるため子供の着替えなども楽にできます。
Q2:スペイドのグレードごとのインテリアの違いは?
A:スペイドでは「Y」以外のグレードではプラムとフロマージュの2色からインテリアカラーが選択できますが、「X」「G」ではいずれのインテリアカラーでも共通のシートカラーが採用されているのに対し、「F」ではインテリアカラーに応じたシートカラーが採用されています。またシート素材がグレードによってそれぞれ異なります。
Q3:スペイドは座席アレンジができる?
A:多彩な座席アレンジができることはスペイドの大きな特徴です。スペイドでは助手席シートのロングスライド機構とクッションチップアップ機構付きの6:4分割可倒式リアシートの採用によって、ミニバン並みのさまざまな座席アレンジを可能としました。
※記事の内容は2021年1月の情報で執筆しています。