車を実際に使用していくにあたって、居心地の良さや使い勝手の良さは充実したカーライフを過ごすために欠かせません。そのキーポイントになるのが車のインテリアや収納でしょう。インテリアの質感や収納は車種によって、またグレードによっても変わってくるのでしっかりとチェックすることが大切です。
ここでは燃費性能に定評のあるトヨタ「プリウスα」の内装についてご紹介します。
プリウスαのグレード別の内装
プリウスαのグレードは大きく分けて2種類と、非常にわかりやすいグレード構成です。標準グレードの「S」と上級グレードの「G」になりますが、それぞれにスポイラーと17インチの専用アルミホイールが装備されたスポーティテイストの「ツーリングセレクション」が設定されています。
「S」には「S」の装備を簡略化した5人乗りのみのグレード「Lセレクション」に加えて「S」をベースにした特別仕様車「S“tune BLACK Ⅱ”」がラインナップ。
さらに「S“ツーリングセレクション”」をベースにしてインテリアやエクステリアはもちろん、ボディ剛性や足回りにも手を加えたスポーツモデル「S“ツーリングセレクション・GR SPORT”」があります。
「ツーリングコセレクション」と「Lセレクション」のインテリアはそれぞれのベースグレードと変わらないため、「S」「G」特別仕様車「S“tune BLACK Ⅱ”」「S“ツーリングセレクション・GR SPORT”」の内装をご紹介します。
実用的なインテリアの「S」グレード
「S」出典:トヨタ「プリウスα」室内・インテリア シート表皮
「S」グレードではインテリアカラーは落ち着いたブラックと洗練された明るい印象のグレージュの2色から選択が可能です。シート素材はファブリック、ステアリングホイールはウレタン巻きでインパネは助手席部分に合成皮革が使用されています。
フロントパーソナルランプとドームランプのイルミネーテッドエントリーシステムが装備。無駄なものは省いたシンプルさが際立つ実用的なインテリアです。
本革などを使用し上質感を持たせた「G」グレード
「G」出典:トヨタ「プリウスα」室内・インテリア シート表皮
上級グレードの「G」グレードではシート素材がファブリックの合成皮革のコンビシートになり、上質感がアップします。インテリアカラーの選択肢は「S」グレードと変わりありません。
ステアリングホイールが本革巻きになり、インパネは運転席側も合成皮革になります。またフロントピラーガーニッシュが植毛素材になるなど、細かな部分でも「S」グレードとは差をつけたインテリアになっています。
イルミネーテッドエントリーシステムにはフロント足元ランプが追加されました。
上級グレードであっても本革シートなどインテリア関連の追加オプションなどはなく、全体的にプリウスαのインテリアは実用性重視の傾向にあるといえそうです。
ブラックに輝くインテリアが印象的な特別仕様車「S“tune BLACK Ⅱ”」
特別仕様車「S“tune BLACK Ⅱ”」出典:トヨタ「プリウスα」価格・グレード
この特別仕様車はエクステリア、インテリアともに随所にブラックを用いてスタイリッシュさと精悍さを持たせた仕上がりが特徴です。
「S」をベースに、センターレジスターやセンタークラスター、ヒーターコントロールパネルやコンソールスイッチプレート、フロント・リアドアスイッチベースやシフトノブなどにラメ入りのピアノブラック塗装が施され、通常モデルとは差をつけた高級感のあるインテリアです。
シートはファブリック&ホワイト合成皮革の専用コンビシートになり、ステアリングホイールもステアリングスイッチベースにラメ入りピアノブラック塗装が施された本革4本巻きステアリングホイールになるほか、シートやステアリングホイールにホワイトステッチが施されフロント・リアのドアトリムオーナメントにホワイト合成皮革が使用されるなど、艶のあるブラックのインテリアのアクセントとして随所にホワイトが効果的に用いられています。
インテリアにこだわる方にはおすすめの特別仕様車です。
トヨタのワークスチーム、TOYOTA GAZOO Racingが手掛ける「S“ツーリングセレクション・GR SPORT”」
「S“ツーリングセレクション・GR SPORT”」出典:トヨタ「プリウスα」価格・グレード
専用エアロパーツを纏い足回りも強化されたスポーツモデルの「S“ツーリングセレクション・GR SPORT”」では、「S」グレードをベースにインテリアに多くの専用装備が追加されています。
シートは専用のフロントスポーティシートになり、スエード調素材と合成皮革を使用。助手席側のインパネやサイドレジスターには革シボ調合成皮革が使用され、さらにクロームメッキモールが追加されるなどスポーティさとともにスタイリッシュさを感じさせる仕上がりです。
さらにアルミペダルや専用の小径本革3本巻きステアリングホイールがスポーツモデルであることを実感させてくれます。
ドアトリムオーナメントも合成皮革になりインテリアの質感アップに貢献しています。その他にもステアリングホイールやシート、ドアトリムオーナメントにはシルバーのステッチが加えられており、スポーツモデルらしくインテリアをクールな雰囲気にまとめている印象です。
使い勝手を左右する収納もしっかりとチェック
収納は使い勝手の良さに関わる重要な部分です。ここではプリウスαの収納をご紹介します。
プリウスαの座席周りの収納
・オーバーヘッドコンソール
・運転席小物収納
運転席の頭上にはサングラスなどが収納できるオーバーヘッドコンソール、ステアリングの右側にカードホルダーやガムなどの小物を入れる程度の小さな収納スペースがあります。
・助手席アッパーボックス
助手席には照明付きのグローブボックス、その上に蓋が付いたティッシュケースも収納できるサイズのアッパーボックスもあり、助手席で物の置き場所に困ることはなさそうです。
・助手席カップホルダー
このほかにエアコン吹き出し口の前に収納式のカップホルダーがあります。これは運転席側には装備されていない助手席のみの装備です。
・アームレスト付センターコンソールボックス(カップホルダー2個付)
・アームレスト付大型センターコンソールボックス(カップホルダー4個付)
アームレスト付きセンターコンソールボックスは7人乗りの場合はカップホルダーが2個、5人乗りの場合はカップホルダーが4個付属します。ボックスの大きさも異なり、7人乗りではこの場所にバッテリーがあるので浅いボックスですが、5人乗りではバッテリーの位置が異なるので容量の大きいボックスが採用されています。
・フロントドアポケット(ボトルホルダー付)
フロントドアポケットはボトルホルダー付きです。
・フロントシートバックポケット(運転席・助手席)
後席の収納としては運転席、助手席のシートバックポケットやボトルホルダー付きリアドアポケットがあります。シートバックポケットは「S“Lセレクション”」以外のグレードに装備されます。
・セカンドシート後方収納
このほかに5人乗りにはセカンドシートを倒すと傘などの長さのあるものを収納できるスペースがあります。
・デッキサイドボトルホルダー
7人乗りにはシート両側にデッキサイドボトルホルダーが装備されています。ボトルホルダーのみで小物入れなどはありません。
フロントシート周りの収納は十分ですが、2列目シートや3列目シートにもスマートフォンやちょっとした小物などが置けるスペースがないのが少し残念なポイントといえるかもしれません。
荷室の使い勝手や座席アレンジについて
プリウスαの荷室容量は5人乗りが定員乗車で535L、2列目シートを倒したフルラゲッジモードで1,070Lの容量があります。7人乗りの場合は定員乗車で505L、2、3列目を倒すと1,035Lです。大きな荷物も充分積める広い荷室はプリウスαの特筆すべきポイントといえるでしょう。
7人乗りでは荷物の量や大きさに合わせて3列目シートのみを倒しての使用も可能です。また助手席をリクライニングして3列目シートと2列目シートの助手席側を倒せばサーフボードなどの長さのある荷物も収納できます。
荷室が大きくインテリアも実用的なプリウスα
プリウスαのインテリアはシンプルで実用性を重視したものになっていましたが、インテリアにこだわる方向けの特別仕様車もラインナップされているので好みに合わせて選ぶといいでしょう。
車選びの際にはグレード別の内装の違いや収納などをよく確認することがその後充実したカーライフを送るための秘訣といえるかもしれません。
※記事の内容は2019年6月時点の情報で執筆しています。