車選びの際、車の第一印象を決めるエクステリアのデザインや維持費を左右する燃費性能は必ずチェックする方がほとんどでしょう。一方で内装についてはあまりこだわらないという声もよく聞きます。しかし、実際にカーライフを送る上で乗員が最も接することになるのは内装です。そのため、室内の広さは十分か、収納の使い勝手は良いかなどをきちんと見ておくことが大切といえるでしょう。
ここでは、スズキ「ランディ」の内装について詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- 室内長2,805mm、室内幅1,470mm、室内高1,405mmを確保
- 内装デザインはガソリン車とハイブリッド車で違いはない
- 全車に「フリーストップバックドア」を標準装備
ランディの室内空間の特徴
ランディの歴代モデルは日産「セレナ」のOEM供給を受けていましたが、2022年8月に登場した現行型はトヨタ「ノア」がベースとなっています。
現行型のノアは先代よりもボディサイズが拡大し3ナンバーサイズになったため、ランディにおいても現行型から3ナンバーとなりました。室内寸法は室内長2,805mm、室内幅1,470mm、室内高1,405mmを確保し、広く快適な居住空間を確保しています。
頭上にも十分なスペースがあるため、圧迫感を覚えることなく開放的な室内でドライブが楽しめます。室内幅も広く、隣の席との距離もゆったり。ミニバンならではの居住性の高さはカーライフの満足度を高めてくれるでしょう。
また、8人乗りのガソリン車、7人乗りのハイブリッド車のいずれでも2列目シートはスライド量700mm以上を確保しているのは特筆すべきポイントです。2列目シートを後ろに引くことで足を伸ばしてリラックス。さらにキャプテンシートのハイブリッド車ではシートのあいだを185mmと広く取っているので、ロングスライド時も楽に車内移動できます。
なお、現行型のランディでは全車にハンズフリーデュアルパワースライドドアを標準装備しています。ドア下のセンサーに足をかざすだけでスライドドアが自動オープンするため、子供を抱っこしているなどで両手がふさがっていてもドアの開閉がスムーズにできます。利便性が高く、ファミリーにはうれしい仕様といえるでしょう。
さらにセンターピラーの左右にはロングアシストグリップを装着し、高齢者や子供も乗り降りしやすいように配慮されています。
ランディの内装
ここからは、ランディの内装について見ていきましょう。なお、ランディではガソリン車の「G」、ハイブリッド車の「HYBRID G」の2つのグレードがありますが、内装デザインに差はありません。
シンプルながら上質さを感じさせる内装
ランディの内装はブラックのモノトーン仕立てとなっています。ファミリー向けのミニバンらしい、シンプルで機能性を重視した内装といえるでしょう。シート表皮は気を使うことなく使用できることに加え、お手入れのしやすいファブリックを採用しています。
なお、「G」「HYBRID G」のいずれのグレードにも、シート表皮のアップグレードオプションや内装色のバリエーションなどは用意されていません。
本革やシルバー加飾で高級感を演出
ステアリングホイールは本革巻きで、シルバー加飾があしらわれています。さらに、シフトノブにもシルバー加飾、インパネセンタークラスターにシルバー塗装モールをあしらい、金属的な輝きでシンプルな中にも上質感をもたらしています。
また、シフトパネルはつやの美しいピアノブラック調塗装、助手席前のインパネオーナメントに合成皮革をあしらうなど、細かい部分までこだわりを感じさせます。
ランディのポケッテリア
身の回りのアイテムなどをすっきりと収納するポケッテリアの充実度や使い勝手も、車選びの際にチェックしておきたい部分です。ここではランディのポケッテリアにはどのようなものがあるのかを確認していきましょう。
シフト横小物入れ
シフトの左横には、取り外しのできるトレイを備えた小物入れがあります。内部にType-C充電用USBソケットがあるので、ドライブ中にスマートフォンを充電できます。
独立型センターコンソールボックス
センターコンソールボックスはハイブリッド車ではアッパートレイとリアボックス付き、ガソリン車ではフロント・リアボックス付きと若干形状が異なります。
たたし、いずれのタイプにもType-C充電用USBソケットが2個備わっています。
フロントカップホルダー(運転席・助手席)
フロントシートのカップホルダーは、安定性の高い掘り込み式です。
デッキトリムボトルホルダー
デッキトリムボトルホルダーは左右に用意されています。右側は1個、左側は2個のペットボトルが収納できます。
助手席シートバックテーブル(Gに標準装備)
8人乗りの「G」の助手席のシートバックには、折りたたみ式のテーブルが装着されています。2個のカップホルダーとエコバッグを吊り下げられるホルダーもあります。
休憩時の軽食などで活躍してくれるでしょう。タブレットを立てて置き、動画を見ることなども可能なので子育てファミリーでは重宝するのではないでしょうか。
折りたたみ式サイドテーブル(HYBRID Gに標準装備)
7人乗り「HYBRID G」の2列目キャプテンシートには、カップホルダーが2個備わった折りたたみ式のサイドテーブルがあります。
格納式センターボックス(Gに標準装備)
6:4分割チップアップシートを備えるガソリン車の「G」には、カップホルダーが2個とティッシュボックスが収納できるサイズのオープンボックス、さらにエコバッグフックも備わります。
ランディではこうしたおもてなし機能もあるため、かなり快適に過ごせるでしょう。なお、このほかにも小物入れやカップホルダーが備わった2段階引出し式センターホルダーや助手席オープントレイ、スライドドアボトルホルダーなど、こまごまとしたポケッテリアが多数用意されています。
ランディの荷室・シートアレンジ
ランディでは荷室開口幅1,100mmを確保しているのでたくさんの荷物を積み込めることに加え、荷室開口高は500mmと低く、重い荷物も積みやすいのが特徴です。
また、ランディでは、手動でバックドアの開度を任意の位置でキープできる「フリーストップバックドア」を標準装備しているため、後方に十分なスペースが確保できない場合でも安心して荷物の積み降ろしができるでしょう。
後席は簡単な操作で格納・ロックができ、荷室側からでも操作できます。
3列目を倒すと、2列目シートを使用した状態でも大きな荷物が積み込めます。
ガソリン車では2列目シートをチップアップして前にスライドすると、自転車が2台積み込める空間が出現。
ハイブリッド車でも、2列目シートのあいだを利用して大人サイズの自転車を積み込むことが可能です。また、このほかにも2列目・3列目シートを倒して横になって休める空間を作り出す「リアフラットソファモード」、1列目シートを倒し、2列目シートと合わせてくつろげる「フロントフラットソファモード」など、さまざまなアレンジが可能です。
ファミリカーとしての使い勝手の良さが光るランディ
ランディは広い居住空間を確保していることに加え、折りたたみ式のテーブルや「フリーストップバックドア」といった利便性を高める装備が充実しています。さらに多彩なシートアレンジのバリエーションが可能であり、ミニバンの主要ターゲットといえるファミリー層のニーズをとらえた使い勝手の良さが大きな魅力といえるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:ランディの室内空間の特徴は?
A:ランディは室内長2,805mm、室内幅1,470mm、室内高1,405mmを確保し、頭上空間、左右幅に十分なゆとりのある快適な居住空間を実現しています。
Q2:ランディの内装はどんな感じ?
A:ランディの内装はブラックを基調にした室内空間で、グレードによる内装デザインの違いはありません。なお、本革のステアリングホイールや随所に施されたシルバー加飾によってシンプルな中にも上質感を演出しています。
Q3:ランディの荷室の使い勝手は?
A:ランディでは全車に手動でバックドアの開度を好きな位置でキープできる「フリーストップバックドア」を採用しています。さらに多彩なシートアレンジが可能なので、荷物の大きさや量に合わせて荷室の拡大も可能です。
※記事の内容は2023年2月時点の情報で制作しています