シート素材やインテリアカラーなどの車の内装は車種によって大きく異なります。内装はドライブの快適性を左右する重要な部分なので、車選びの際には車の内装の質感や収納の使い勝手などに問題はないかを必ずチェックしておきましょう。
ここではトヨタ「エスティマ」の内装について紹介します。
エスティマの内装の特徴
エスティマは合成皮革をあしらったインパネにアクセントステッチをあしらい、エスティマのコンセプトである「先進・洗練」を表現するモダンで上質な室内空間を演出しています。
また、ピラーや天井色を含めたインテリアカラーをブラックに統一することで全グレードに共通してエスティマとしての洗練されたインテリアを実現するとともに、グレードごとにカラーや質感の異なるシート素材を採用することでそれぞれのグレードのインテリアに個性を持たせていることが特徴といえるでしょう。
エスティマのグレードごとの内装
ここからはエスティマのグレードごとの内装について見ていきましょう。
ブラック1色の引き締まったインテリアが特徴の「AERAS」
出典:トヨタ「エスティマ」
基本グレードにあたる「AERAS」ではお手入れのしやすいトリコットシートが採用されています。シートカラーはブラックのみ。天井やピラーと同色ですっきりとまとまっている印象です。
サテン調加飾モール付きのフロントドアアームレストにはカーボンパターンが採用されており、スポーティーで引き締まった印象を車内にもたらしています。
ステアリングホイールやシフトレバー&ノブには本革が使用されるなど、基本グレードでありながらも高級感を意識した作りといえるでしょう。
シートに使用されたゴールドがスタイリッシュな印象をもたらす「AERAS PREMIUM」
出典:トヨタ「エスティマ」
フロントパフォーマンスダンパーが装備され質の高い走りを実現する「AERAS PREMIUM」ではシート素材がトリコット&合成皮革のコンビシートになります。
シート色はブラック&ゴールド。トリコット部分にゴールドのアクセントが施されたスタイリッシュな装いのシートとなっています。
フロントドアトリムやスライドドアトリム・クォータートリムがファブリックからソフトレザーになるとともにフロントドアアームレストが高輝度シルバーになるなど、インテリア全体の質感がアップしているのがこのグレードの特徴といえるでしょう。
女性ユーザーを意識した「AERAS SMART」
出典:トヨタ「エスティマ」
トヨタ初(※2016年6月、トヨタ自動車)となる手袋や日焼け止めと同じような効果がある全方位99%UVカットガラスが採用され、紫外線に配慮された「AERAS SMART」では、インテリアも女性を意識したものが採用されています。
出典:トヨタ「エスティマ」
シートカラーはベージュとホワイトの2色から選択が可能になりました。女性に人気のある明るく柔らかいイメージをもたらすカラーを取り入れ、居心地のいい快適な空間を確保しています。ホワイトを選択した場合にはインパネもホワイトになり、サイドレジスターにサテン調加飾が追加されます。
フロントシート素材にはこの「AERAS SMART」のみに装備される夏は熱くなりにくく、冬は冷たくなりにくい昇温降温抑制機能付きの合成皮革が使用されており、快適性にもこだわっている印象です。フロントドアアームレストは幾何学模様が施されたピアノブラック調が採用されています。
木目調パネルを使用し高級感を持たせた最上級グレード「AERAS PREMIUM-G」
出典:トヨタ「エスティマ」
最上級グレードの「AERAS PREMIUM-G」では上質な手触りと扱いやすさを兼ね備えた人工ヌバック調素材のブランノープと合成皮革のコンビシートが装備されました。素材の上質さだけではなく、インテリアに躍動感を与えるキルティング加工が施されている点でもほかのグレードとは差をつけています。
出典:トヨタ「エスティマ」
「AERAS PREMIUM-G」では精悍でスポーティさを感じさせるブラックと落ち着きのある高級感が魅力的なバーガンディ、2つの個性あるシートカラーから選択が可能です。
またフロントドアアームレストやステアリングホイール、シフトレバー&ノブには木目調加飾があしらわれ、ラグジュアリーな印象を与えるインテリアになっています。
エスティマの座席周りの収納
エスティマの座席周りの収納にはどのようなものがあるのか紹介します。
運転席側収納(アッパーボックス&アンダーボックス)
出典:トヨタ「エスティマ」
運転席前方には蓋付きのアッパーボックス、ステアリングホイールの右側にアンダーボックスが装備されています。
いずれもそれほど大きいスペースではありませんが、運転席には収納を用意しない車種も少なくない中、運転席専用の小物入れが複数用意されているのは評価できるポイントでしょう。
助手席側収納(アッパーボックス&グローブボックス)
出典:トヨタ「エスティマ」
助手席のアッパーボックスは運転席よりも容量が大きいものが装備され、ティッシュボックスも収納可能です。
車検証などの書類入れとして使用されることの多いグローブボックスは十分な深さが確保され、余裕のあるサイズになっています。
プッシュ式カップホルダー&コインボックス(ガソリン車に標準装備)
出典:トヨタ「エスティマ」
ガソリン車には格納式のカップホルダーが2個装備されています。カップホルダーの右下にはコインボックスもあります。
ロングスライドコンソールボックス(ガソリン車7人乗りに標準装備)
出典:トヨタ「エスティマ」
7人乗りのガソリン車には2列目シートまでのロングスライドが可能なコンソールボックスが装備されます。後方にはカップホルダーが2個用意されており、2列目シートで利用できるので便利です。
ハイブリッドコンソールボックス(ハイブリッド車に標準装備)
出典:トヨタ「エスティマ」
ハイブリッド車にはセンターパネルと一体化したコンソールボックスが装備。リッド付きのカップホルダーが2個付属します。
出典:トヨタ「エスティマ」
ハイブリッドコンソールボックスは固定されており、ガソリン車のようなロングスライドには対応していません。
助手席シートバックポケット
出典:トヨタ「エスティマ」
助手席のシートバックには地図や観光ガイドなどが保管できるシートバックポケットがあります。
買い物フック(運転席シートバック)
出典:トヨタ「エスティマ」
運転席シートバックには紙袋などをかけて保管できる買い物フックが装備されています。
フロントドアポケット&ボトルホルダー
出典:トヨタ「エスティマ」
左右のフロントドアにはボトルホルダーと収納スペースが用意されています。収納スペースは幅があるのでポーチや財布などの収納も可能です。
スライドドア・クォータートリムボトルホルダー
出典:トヨタ「エスティマ」
左右のスライドドアとクォータートリムにもそれぞれボトルホルダーがあります。加えてクォータートリムの右側にはドアポケットも装備されています。
エスティマの荷室&座席アレンジ
出典:トヨタ「エスティマ」
エスティマの荷室は3列シートをフルに使用している状態ではそれほど広いというわけではありませんが、床下のラゲージボックスが装備されているので日常的な買い物などの荷物には十分に対応できるようになっています。
また3列目シートは床下に収納できる仕様なので、3列目シートを収納すれば大型の荷物も余裕で積み込めるフラットでワイドな荷室が出現します。3列目シートを収納して2列目シートを最大まで後にスライドすればより大きな空間を確保できます。
出典:トヨタ「エスティマ」
7人乗りモデルでは2列目キャプテンシートが最大800mmの超ロングスライドが可能なので最大にまで後に下げてオットマンを使用してリラックスしたり、スライド幅を左右で変えて会話をしやすくしたりするなどフレキシブルな座席アレンジが可能です。
出典:トヨタ「エスティマ」
8人乗りモデルでは2列目シートに座面の跳ね上げができる6:4分割式のチップアップシートを採用しているので、荷物の大きさや量に合わせて自由にアレンジできるように工夫されています。
グレードごとの個性を打ち出した内装が魅力的なエスティマ
エスティマではシート素材やカラーをグレードごとに変え、それぞれ個性の異なる内装になっているのが特徴です。好みのインテリアを選ぶ楽しみがあるのはエスティマの魅力のひとつといえるでしょう。
車の内装は同乗者にも大きく快適さの面で影響する部分です。車を選ぶ際にはいっしょに車を利用する家族の意見なども取り入れながら内装を確認しておくとより満足度の高いカーライフが送れるのではないかと思います。
※記事の内容は2019年9月時点の情報で執筆しています。