トヨタ「クラウン」はトヨタのフラッグシップとして君臨するモデルです。4つのバリエーションが用意されることが明らかになっている現行型クラウンですが、先陣を切って登場したのは斬新なスタイルの「クロスオーバー」。スタイルは大きく従来型と変わりましたが、室内の上質さやおもてなし装備の充実度はやはりクラウンならでは、というところです。
ここでは、クラウンの内装について詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- 内装のコンセプトは「全席特等席」
- 「X」「G」「G“Advanced”」を除くグレードには本革シートが標準装備
- クラウンの荷室は450Lを確保、9.5インチのゴルフバッグなら3個まで積載可能
クラウンの室内空間の特徴
現行型のクラウンの室内は、運転席、助手席、後席それぞれ「全席特等席」というコンセプトで設計されています。
運転席は運転に必要な情報を得るためのメーター類やディスプレイ、操作機器を水平方向に集約させて直感的な操作を可能とし、ストレスを感じることなく快適に運転を楽しむことができる機能的なレイアウトとしています。
また、インパネはドアにかけてひとつながりで包まれ感のある造形にすることでドライバーは運転に集中でき、助手席の乗員は開放的な視界によって見晴らしが良く開放感を感じつつも安心感を得られるなど、細部にわたって考えつくされた設計になっています。
また、後席ではリアガラスを大きく取り、乗員が風景を眺められるように配慮。さらにゆったりとした座り心地の良い快適なシートを採用し、ラウンジで過ごしているようなくつろぎ感をもたらします。
クラウンの内装
ここからは、クラウンのグレードごとの内装について見ていきましょう。
「X」
クラウンの中で最も安く、車両本体価格が500万円を切っている「X」では、シート素材は一般的なファブリックと合成皮革を組み合わせたシートです。
とはいえ、ステアリングスイッチ周辺やセンターコンソール、インパネ、パワーウィンドウスイッチベゼルなどには上級グレードと同じウォームスティール加飾があしらわれており、クラウンらしさはしっかりと確保されています。
また、おもてなし装備のひとつであるイルミネーテッドエントリーシステムもあるため、クラウンに乗り込む度に満足感を得られるのではないでしょうか。
「G」/「G“Advanced”」
「G」「G“Advanced”」では、質感の高い上級ファブリックと合成皮革の組み合わせになります。また、運転席が除電スタビライジングプラスシートになり、さらに電動ランバーサポートや8ウェイパワーシートも搭載されるなど、快適性も増しています。
「G“Leather Package”」/「G“Advanced・Leather Package”」
「G“Leather Package”」「G“Advanced・Leather Package”」では、高級モデルの代名詞ともいえる本革シートが標準装備になり、一気に室内がラグジュアリーな雰囲気になります。
両グレードとも標準仕様の内装色はブラックですが、ほかにブラック×ダークチェスナット、フロマージュも選択できます。
ブラック×ダークチェスナットはシックでエレガントな雰囲気が魅力。
フロマージュは高級車らしいラグジュアリーさが際立ちます。さらに、3段階で温度設定が可能な前席シートヒーター、前席シートベンチレーション、助手席パワーシートなども備わります。
「RS」/「RS“Advanced”」
新開発の「2.4Lターボ デュアルブーストハイブリッドシステム」を搭載する「RS」「RS“Advanced”」の内装色は「RS」専用のブラック×イエローブラウン。あざやかなコントラストで上質感の中にもスポーティーさを演出します。
なお、最上級グレードの「RS“Advanced”」では、リアオーディオコントロールや後席のシートヒーター、電動式リアサンシェードなど、後席でより快適に過ごせるおもてなし機能がセットになった「リアサポートパッケージ」を追加することもできます。
クラウンのポケッテリア
クラウンには、左右両開きタイプのセンターコンソールボックスやカップホルダー、コンソール小物入れやボトルホルダー付きのドアポケットなどの一般的なポケッテリアが用意されています。グローブボックスはLED照明付きで車内が暗いときでも収納物が探しやすいことに加え、キーもついているのでセキュリティ面でも安心です。
また、ユニークなのがディーラーオプションの「マルチホルダー」。スマートフォンなどの身の回りの品を置くテーブルとして使用できるほか、タブレットホルダーとしたり、閉じてアシストグリップやジャケットハンガーとして使用したりすることも可能です。
こうした後席の快適性を高める装備が充実しているのは、高級車ならではといえるでしょう。
クラウンの荷室・シートアレンジ
クラウンの荷室は450Lを確保しており、9.5インチのゴルフバッグであれば3個まで収納可能です。なお、デッキアンダートレイにはタイヤパンク応急修理キットが収納されており、メーカーオプションのスペアタイヤを選択した場合は、このデッキアンダートレイに装着されます。
また、クラウン・クロスオーバーはセダンとSUVを融合させたモデルですが、室内の形状としてはセダンに近く一般的なSUVのようなフレキシブルなシートアレンジはできません。
ただしリアセンターアームレストにトランクスルー機能が搭載されているため、長尺物を積載することも可能です。
また、「RS“Advanced”」「G“Advanced・Leather Package”」「G“Advanced”」には、スマートキーを身につけた状態でリアバンパーに設置されたセンサーに足をかざすだけでトランクリッドが自動開閉する「ハンズフリーパワートランクリッド(挟み込み防止機能付き)」が搭載されているため、荷物で両手がふさがっていても荷物を下ろすことなくスムーズに積み込めます。
従来のイメージを一新、上質で洗練されたインテリアが魅力
現行型のクラウンは、一昔前の「いかにも高級車」というような派手な加飾類で豪華さを演出するのではなく、今の時代に似合う洗練された上質感をうまく表現しています。エクステリアはもちろん、インテリアにおいてもこれまでのイメージを一新し、新しいスタイルに生まれ変わっているといえるでしょう。
よくある質問
Q1:クラウンの室内空間の特徴は?
A:現行型のクラウンは、内装のコンセプトを「全席特等席」とし、運転席、助手席、後席それぞれが快適に過ごせるように配慮されています。運転席はメーターやディスプレイ、操作機器類を水平に設置しストレスなく運転できる環境を整え、助手席は開放的な視界と適度な包まれ感で安心感を演出。後席はリアガラスを広くしてゆったりと景色が眺められるなど、さまざまな工夫が凝らされています。
Q2:クラウンの内装はグレードによって異なる?
A:はい、グレードによってシート表皮や選択できる内装色のバリエーションが異なります。なお、「G“Leather Package”」「G“Advanced・Leather Package”」では3色から選択可能ですが、そのほかのグレードでは内装色は選択できません。
Q3:クラウンの荷室やシートアレンジは?
A:クラウンの荷室は450Lの容量を確保しており、9.5インチのゴルフバッグであれば3個まで積載できます。なお、一般的なSUVのようなフレキシブルなシートアレンジはできませんが、リアセンターアームレストにトランクスルー機構があるため、トランクスルー機構を利用して長尺物を積み込むことも可能です。
※この記事は2022年11月時点の情報で制作しています