車を選ぶ際のポイントとなる部分はエクステリアのデザインや燃費性能、走行性能などたくさんありますが、内装も忘れずにチェックしたい部分のひとつです。内装はドライブの快適性や居住性の良さを左右する部分なので、インテリアデザインが好みに合っているのか、収納の使い勝手はどうなのかなどを必ず確認しておくようにしましょう。
ここでは、ダイハツ「ブーン」の内装について紹介します。
この記事のPOINT
- 後席に大人3人が乗っても余裕のあるひざまわりを確保
- インテリアデザインの個性は3つのタイプで異なる
- 後席を倒せばスーツケースが積み込める広々とした空間が出現
ブーンの室内空間の特徴
2016年4月に登場した現行型のブーンでは、ホイールベースを拡大、さらにリアシートを後方に配置することによって従来モデルよりも前後乗員間距離を75mm拡大しています。それによってクラストップレベルの前後乗員間距離940mmを実現しました。後席には大人3人が座ってもゆとりのあるひざまわりを確保しています。
前席には余裕のある広さは確保しながらも走行中にはしっかりと身体をホールドする、ソファのようなベンチシートを採用しているのもブーンの特徴といえるでしょう。
ブーンの内装
ここからは、ブーンのグレードごとの内装について見ていきましょう。
ブーンはノーマルタイプの「X」と上質感を持たせた「CILQ」、キュートさが魅力の「STYLE」の3種類のタイプに分けられています。それぞれのタイプごとに大きく内装の個性が異なりますが、同じタイプ内でのグレードによる内装の差はそれほど大きくないので、ここではタイプごとに紹介します。
実用性を重視したシンプルさが持ち味の「X」
「X」では、インテリアカラーやシートカラーはグレートーンでまとめられており、インパネ加飾やシートに明るいグレーのアクセントを取り入れることで落ち着きだけでなく小粋さや軽快さも感じさせる室内空間を実現しています。
「X」の上位グレードである「X“LパッケージSA III”」にはエアコンレジスター、オーディオパネルにピアノブラック調+シルバーの加飾が施され、シンプルなインテリアが無機質にならないよう工夫されている印象です。
スマートさや上質感をプラスした「CILQ」
上質感が持ち味の「CILQ」では、シックなブラックを基調にしたインテリアに、シルバーやカッパーカラーをアクセントとして取り入れることで上質感を表現。さらにシートにもカッパーをあしらい、落ち着きと洗練された雰囲気を感じさせる室内空間を演出しています。
シート素材は手触りの良いスエード調トリコットを採用。エアコンパネルのピアノブラック調加飾やメッキシフトベゼルなどの加飾がプラスされ、「X」よりもインテリアの質感の高さを意識したシリーズといえるでしょう。
「CILQ」の上級グレード「CILQ“GパッケージSA III”」には、本革ステアリングホイールとメッキシフトレバーボタン、メッキインナードアハンドルがあしらわれます。
なお、「CILQ」シリーズには、レザー調×ファブリックのシートとシルバー加飾付き本革インパネセンターシフト、イルミランプ付きLEDフォグランプ、15インチアルミホイールがセットになったパッケージオプションの「ドレスアップパック」が追加可能です。
マゼンタのアクセントがキュートな「STYLE」
丸みを持たせたエクステリアがかわいらしさを醸し出す「STYLE」では、インテリアもキュートさを持った仕上がりが特徴です。
インパネにあしらわれたマゼンタが「STYLE」ならではのかわいらしすぎない大人のキュートさを演出。シートもマゼンタをあしらった「STYLE」専用の3色のカラーリングのシートを採用し、スイートでありながらもシックさを感じさせるインテリアに仕上げています。
「STYLE」ではメッキシフトレバーボタンやメッキインナードアハンドルは標準装備ではありませんが、メッキシフトレバーボタンやメッキインナードアハンドルが含まれたパッケージオプション「スタイルアップパック」の追加が可能です。
特別仕様車「STYLE“ホワイトリミテッドSA III”」/「STYLE“ブラックリミテッドSA III ”」
出典:ダイハツ「ブーン」特別仕様車 STYLE“ホワイトリミテッド SA III” /STYLE“ブラックリミテッド SA III”
ブーンには「STYLE」をベースにした「STYLE“ホワイトリミテッドSA III”」と「STYLE“ブラックリミテッドSA III”」の2種類の特別仕様車があります。
「STYLE“ホワイトリミテッドSA III”」は「STYLE」のインテリアにメッキシフトレバーボタンが装備される以外はインテリアに大きな変更はありませんが、「STYLE“ブラックリミテッドSA III”」のインテリアは「STYLE」とは異なり、「CILQ」のものになります。
出典:ダイハツ「ブーン」特別仕様車 STYLE“ホワイトリミテッド SA III” /STYLE“ブラックリミテッド SA III”
そのためインテリアカラーはブラック基調、カッパーのアクセントカラー、シートも「CILQ」と同じ物が搭載されています。
ブーンの座席周りの収納
座席周りの収納の充実度はドライブの快適さを左右します。ここでは、ブーンの座席周りの収納にはどのようなものがあるのかを確認してみましょう。
インパネアッパーボックス(助手席)/センタートレイ(「STYLE」、「CILQ」の全グレードに標準装備)
「STYLE」と「CILQ」には助手席側に眼鏡ケースなどが収納できるサイズのインパネアッパーボックスと、その横にトレイがあります。
インパネロングアッパートレイ(「X」の全グレードに標準装備)
「X」ではボックスではなく、ロングトレイが用意されています。
助手席シートアンダートレイ(「X“SA III”」以外に標準装備、「X“SA III”」にパッケージオプション)
助手席の座面下には引き出して使用するタイプのトレイがあります。ドライビングシューズの収納にはもちろん、普段あまり使用しないものや人目に触れたくないものを収納しておくのに便利です。
前席カップホルダー
前席のカップホルダーはプッシュ式なので、使用しない際は収納しておけます。
センターロアボックス
センターロアボックスはあまり容量が大きくないので、タオルや小さなメイクポーチなどを収納しておくのにいいでしょう。
フロントセンターアームレスト(ボックス付き)
フロントセンターアームレストには、長財布などが収納できるサイズのポケットが付属しています。
ドアポケット&ボトルホルダー(フロント/リア)
フロントとリアの左右のドアには500mlのペットボトルが収納できるボトルホルダーと、手帳などが収納できるポケットがあります。
プルハンドルポケット(フロント/リア)
フロントとリアのプルハンドルには、スマートフォンやガム、リップクリームなどの小物が収納できるポケットがあります。後席にもスマートフォンが収納できるスペースが確保されているのは評価できるポイントです。
このほかにグローブボックスや助手席シートバックポケット、ショッピングフックが装備されています。
ブーンの荷室&座席アレンジ
ブーンの荷室は日常的な買い物には対応できる広さはありますが、コンパクトカーということもありそれほど大きな荷室容量を確保しているわけではありません。しかし、リアシートをすべて倒すとスーツケースが楽々と積み込める広々とした空間が出現します。
「X“SA III”」以外のグレードには6:4分割可倒式のリアシートを採用(「X“SA III”は一体可倒式)しているので、片側のみを倒して長い荷物を収納することも可能です。
好みのインテリアデザインのブーンを選んでカーライフを楽しもう
ブーンには3つのタイプがあり、インテリアデザインもそれぞれ大きく個性が異なるのでよく比較検討して自身の好みに適した内装のブーンを選ぶことが大切です。
車の内装はドライバーだけでなく乗員全員に関わってくるので、一緒に車を使用する家族などの意見を取り入れながら検討するのもひとつの方法です。長く使用する車だからこそ、居住性の良さを左右する内装にはこだわりを持って車を選びましょう。
よくある質問
Q1:ブーンの室内空間の特徴は?
A:ブーンでは従来モデルよりもホイールベースを拡大し、リアシートを後方に配置することによってクラストップレベルの前後乗員間距離940mmを確保しました。後席は大人3人が乗ってもゆとりのあるひざまわりを確保しています。
Q2:ブーンのグレードごとの内装の違いは?
A:ブーンでは標準モデル「X」と上質感を持たせた「CILQ」、キュートさが魅力の「STYLE」の3種類のタイプを設定しています。内装はそれぞれ個性が異なり、標準モデル「X」は実用性を重視したシンプルなもの、「CILQ」はカッパーカラーを使用しスマートさや上質さを感じさせるもの、「STYLE」は鮮やかなマゼンタカラーで大人のキュートさを表現したものになっています。
Q3:ブーンの荷室は十分に荷物が積める?
A:ブーンの荷室はそれほど大きなサイズというわけではありませんが、リアシートをすべて倒すとスーツケースも余裕を持って積み込める広々とした空間が出現します。分割可倒式のリアシートが装備されているグレードでは片側だけを倒して長い荷物を収納することも可能です。
※記事の内容は2021年7月時点の情報で執筆しています。