ダイハツのフラッグシップモデルといえる「アルティス」は、走行性能の高さや、現代的にブラッシュアップされた低重心でワイドなシルエットによって実現したスタイリッシュなデザインが魅力のハイブリッドセダンです。
ここでは、アルティスの内装はどのようになっているのか、詳しく紹介します。
この記事のPOINT
- 華美過ぎない上質な室内空間
- 上級セダンらしく快適装備が充実
- トランクルームは9.5インチのゴルフバッグが3個積み込める大容量を確保
アルティスの室内空間の特徴
2017年7月に登場した現行型のアルティスは、新開発のパワートレインを採用することによって低重心フォルムとワイドなスタンスを持つスポーティーなデザインとしただけではなく、従来モデルよりも居住性を向上させた広がり感のある室内空間を確保するパッケージングを実現しました。
インパネを薄く設計することで室内に開放感をもたらしているほか、良好な視界を確保し運転がしやすいことも特筆すべきポイント。さらにヘッドアップディスプレイとナビゲーション、マルチインフォメーションディスプレイの相互リンクによる情報提示によってドライバーの動線や視線移動を最適化し、運転がしやすいように配慮されています。
アルティスの内装
ここからは、アルティスの内装について詳しく見ていきましょう。
シンプルながらも洗練されたインテリアデザイン
アルティスはトヨタ「カムリ」のOEM供給を受けたモデルであり、カムリはトヨタの世界戦略車で世界的に高い人気を誇るモデルです。特に北米市場においては絶大な人気を誇っており、そうしたことから性能面はもちろん、デザイン面においてもグローバルを意識したものとなっているといえるでしょう。
アルティスはダイハツのフラッグシップであり、上級セダンといわれる部類に入るモデルですが、インテリアにはいかにも高級さをアピールするという要素はさほど見られません。これ見よがしなアピールよりも、質の良さを追求し、乗ってこそその真の価値がわかるような上質さを目指したインテリアデザインといえるでしょう。これは日本だけでなく、世界的なデザインのトレンドを反映していると思われます。
現行型のアルティスは比較的保守的な装いであった先代モデルから一新され、ロー&ワイドでスポーティーな印象を持つエクステリアデザインとなりました。ブラックを基調としたインテリアにもその世界観が反映され、クールで上質なスポーツセダンといった印象です。
シート素材はファブリックのみ
アルティスのシート素材にはファブリックが採用されています。これは賛否が分かれるところかもしれません。ファブリックは車のシート素材としては定番でお手入れがしやすい素材ですが、アルティスのような上級セダンであれば本革、もしくは合成皮革のシートの設定が欲しいと感じる方も一定数いるのではないでしょうか。
しかし、アルティスは「G」1種類のモノグレード設定であることに加え、シート素材にはオプションの設定がありません。OEM供給元のカムリでは本革シートが標準装備になるグレードの設定があるため、この点はカムリとの差を感じる部分といえるでしょう。
アルティスは質実剛健に車そのものの魅力を楽しみたい方、過度なラグジュアリーさを車に求めない方にはいい選択肢になるのではないでしょうか。
加飾や本革を随所に使用
ステアリングホイールやシフトノブには本革が使用され、室内の質感を高めるとともに操作性を向上させています。またメーターリングやレジスターノブ、インサイドドアハンドルなどにサテンメッキ加飾、センタークラスターやサイドレジスターにはピアノブラック加飾、インパネとセンターコンソールにはブラックアートウッドのフィルム加飾があしらわれ、控えめながらも上級セダンらしい華やかさや上質さを室内にもたらしています。
車内で快適に過ごすための装備が充実
アルティスでは寒い季節にうれしい運転席・助手席のシートヒーター、パワースライド&リクライニング機能や、運転席と助手席それぞれ独立して温度や風量の調節ができる左右独立温度コントロールフルオートエアコン、女性にうれしいナノイーなど、上級セダンにふさわしく、さまざまな快適装備を搭載しています。
またスマートフォンと連携することで、普段利用しているアプリを使って車内で音楽を聴いたり、地図アプリをナビゲーションとして活用したりできるディスプレイオーディオを標準装備しているのも特筆すべきポイントといえるでしょう。
非常時に役立つ装備も搭載
アルティスにはコンソールボックスの後部とトランクルームの2ヵ所にAC100V・1500Wのアクセサリーコンセント(非常時給電システム付き)を標準装備しているため、AC100Vで最大消費電力1500W以下の電気製品を使用できます。これはハイブリッド車ならではの便利機能です。
自然災害など非常時の備えとして、これからの車には欲しい装備といえるでしょう。
アルティスの座席周りの収納
身の回りの小物を収納するスペースや、ドリンクホルダーなどのポケッテリアもドライブの快適性を左右する重要な部分です。
アルティスには、上下2段式のコンソールトレイやオーバーヘッドコンソール、チケットホルダー付きのサンバイザー(運転席・助手席)、シートバックポケット(運転席・助手席)などこまごまとした収納が随所に用意されています。
飲み物の置き場所としてはカップホルダーがセンターコンソールに2個あるほか、フロントドアとリアドアそれぞれのドアポケットにペットボトルが収納できるボトルホルダーが備わっています。
助手席前の定番収納であるグローブボックスはダンパー付きでキーとLED照明がついているため、貴重品も安心して収納しておけることに加え、夜間など車内が暗くても収納物を探しやすいでしょう。
このほかにもコインホルダーやカードホルダーなどがあります。なお、カードホルダーはディーラーオプションのETC車載器を搭載した場合には装着されないので注意してください。
アルティスのトランクルーム
ハイブリッド車ではバッテリーを搭載する必要があるため、一般的に荷室容量がガソリン車よりも小さくなる傾向があります。
現行型のアルティスではハイブリッドバッテリーを小型化し、リアシート下に設置することによって9.5インチのゴルフバッグが3個収納できる480Lものトランクルームの容量を確保し、十分なゆとりを持たせているのが特徴です。
またリアシートにはトランクスルーが可能な6:4分割可倒式のシートを採用しているため、セダンであっても座席アレンジによってトランクルームが拡大でき、大きな荷物や長さのある荷物の積載も可能としているので、レジャーにも十分対応できるでしょう。
今時のスタイリッシュさと積載性の高さが魅力
アルティスはシンプルながらも隅々までこだわりを感じさせる、クールで上質な室内空間を持つモデルです。これからの時代にふさわしいスタイリッシュさを持っているので、セダンにあまりなじみのない若い世代にも受け入れられやすいのではないでしょうか。
セダンでありながら大容量のトランクルームを備えていることに加え、座席アレンジによってトランクルームが拡大できることも魅力です。アルティスは日常生活からレジャーまで、幅広く対応できる新しい魅力を持ったセダンといえるでしょう。
よくある質問
Q1:アルティスの室内空間の特徴は?
A:現行型のアルティスは新プラットフォームの採用によって低重心でワイドなフォルムを実現するとともに、従来モデルよりも居住性を向上させた広がり感のある室内空間を確保するパッケージングを実現しているのが特徴です。また、インパネを薄くし、室内に開放感をもたらすとともに良好な視界を確保しています。
Q2:アルティスの内装の特徴は?
A:アルティスのインテリアデザインはエクステリアのワイド&ローなフォルムがもたらすスポーティーなイメージを表現する、クールでスタイリッシュなものとなっています。上級セダンにありがちなこれ見よがしな高級さをアピールするのではなく控えめに本革や加飾をあしらい、乗る人が質の良さを実感できるような、シンプルながらも細かな部分にこだわった上質なインテリアといえるでしょう。
Q3:アルティスは十分に荷物が積めるの?
A:アルティスはバッテリーを小型化してリアシート下に配置したことによって、9.5インチのゴルフバッグが3個積み込める480Lの大容量のトランクルームを備えています。またリアシートにはトランクスルーが可能な6:4分割可倒式シートを採用しているため、座席アレンジによって大きな荷物や長さのある荷物の積載も可能です。
※記事の内容は2021年4月時点の情報で執筆しています。