車選びの際に車種はだいたい決めていても、どのグレードにするのかまであらかじめ決めている方はそれほど多くはないでしょう。グレードの選択はその後の車の使い勝手に関わる大事な部分だけに、しっかりとグレードごとの装備の差を把握しておくべきです。
ここではトヨタ「プリウスα」のグレードについてご紹介します。
プリウスαのグレード構成
プリウスαのグレードは大きく分けてベースグレードの「S」と上級グレードの「G」の2種類です。それぞれにスポイラーや専用アルミホイールでスポーティな要素を加えた「ツーリングセレクション」が設定されており、「S」にはさらに装備を簡素化して価格を抑えた「Lセレクション」があります。
そのほかにブラックのインテリアを取り入れた特別仕様車「S“tune BLACK Ⅱ”」、専用のエクステリアや専用サスペンションを装備したスポーツモデルの「S“ツーリングセレクション・GR SPORT”」がラインナップされています。
ここからはプリウスαのグレード別装備をご紹介します。
5人乗りのみの設定の「S“Lセレクション”」
「S“Lセレクション”」出典:トヨタ「プリウスα」価格・グレード
このグレードは16インチのスチールホイールやプロジェクター式のハロゲンヘッドランプなどを装備したエントリーグレードにあたるモデルです。スマートエントリーは運転席のみ、フロントシートは4ウェイマニュアルなど、快適装備も必要最低限のものにとどまっています。またほかのグレードには装備されるデッキアンダートレイやセカンドシート後方収納などの収納も削られているほか、フロントガラスはUVカットガラスになり、撥水機能やIRカット機能はついていません。
またプリウスαには5人乗りと7人乗りがラインナップされていますが、この「S“Lセレクション”」は5人乗りのみの設定となっています。
先進安全性能についてはプリウスαでは「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備しており、この「S“Lパッケージ”」にも搭載されています。この点については評価できるポイントといえるでしょう。
標準グレードにあたる「S」
「S」出典:トヨタ「プリウスα」価格・グレード
このグレードではアルミホイールが16インチのアルミホイールになり、LEDフォグランプが追加されます。フロントドアガラスが撥水機能付きのUVカットグリーンガラスになり、フロントシートが運転席は6ウェイ、助手席は4ウェイになるなど快適機能も充実。
スマートエントリーシステムは「S“Lパッケージ”」と同じく標準装備では運転席のみだけですが、「S」グレードではLEDヘッドランプと助手席とバックドアのスマートエントリーシステムがセットになったオプションが追加できるようになっています。
LEDヘッドライトが標準装備になった「G」
「G」出典:トヨタ「プリウスα」価格・グレード
上級グレードの「G」ではオートレベリング機能付きのLEDヘッドランプが標準装備になり、フロントドアガラスもUVカット機能と撥水機能に加えてIRカット機能が付いたものにグレードアップしています。
またステアリングホイールが本革巻きになり、スマートエントリーシステムも運転席に加えて助手席、バックドアにも対応。シート素材がファブリックと合成皮革のコンビシートになり、運転席は8ウェイのパワーシートにプラスして電動ランバーサポートが標準装備になるなど快適装備が格段に充実したグレードです。
スポーティさが持ち味の「ツーリングセレクション」
「ツーリングセレクション」出典:トヨタ「プリウスα」価格・グレード
ツーリングセレクションは専用のセンターオーナメント付きの17インチアルミホイールやフロント・リアバンパースポイラーを装備し、エクステリアにスポーティさを加えたグレードです。「S」「G」どちらのグレードにも設定があります。
ベースグレードの全長が4,630mmであるのに対し、「ツーリングセレクション」では4,645mmとわずかながらボディサイズを拡大しているのもこのグレードの特徴です。
エクステリア、インテリアともにブラックを随所に取り入れて精悍な表情を持たせた特別仕様車「S“tune BLACK Ⅱ”」
特別仕様車「S“tune BLACK Ⅱ”」出典:トヨタ「プリウスα」価格・グレード
ブラックエクステンション加飾が施されたヘッドライトや専用のスパーククロームメタリック塗装の16インチアルミホイールなどがエクステリアに引き締まった精悍な印象をもたらすこの特別仕様車には、ボディカラーにも専用色ブラッキッシュアゲハガラスフレークの設定があり、より特別感を感じさせます。
インテリアにも随所にラメ入りのピアノブラック加飾が施され、ゴージャスさを感じさせる仕上がりです。またフロントシートには快適温熱シートが追加されています。
ベースとなっているのは「S」の5人乗りです。7人乗りには設定がありません。
ボディ剛性が強化され足回りにも手が加えられた「S“ツーリングセレクション・GR SPORT”」
「S“ツーリングセレクション・GR SPORT”」出典:トヨタ「プリウスα」価格・グレード
専用のフロント・リアバンパーやサイドマッドガードなどのエアロパーツ、LEDイルミネーションビーム、ブラックエクステンション加飾が施されたLEDヘッドランプ&テールランプなどが迫力のある雰囲気のこの「S“ツーリングセレクション・GR SPORT”」は、トヨタのワークスチームであるTOYOTA GAZOO Racingが手掛けるモデルです。
サウンドチューニングされた専用の大径バッフルマフラーや専用のセンターオーナメント付きのハイブロスブラック塗装18インチアルミホイールが高級感を演出します。
専用剛性アップパーツや空力操安パーツ、約25mm車高がダウンする専用チューニングサスペンションやホワイト塗装の専用ブレーキキャリパーなど、ボディや足回りにも手が加えられており、「ツーリングセレクション」とは一線を画すスポーツ性能を有したモデルといえるでしょう。
ベースとなるグレードは「S“ツーリングセレクション”」で、5人乗りと7人乗りの両方に設定があります。
プリウスαのおすすめは「S」グレードにオプションの追加
プリウスαのグレードでおすすめなのは「S」グレードです。ベーシックな装備はそろいコストパフォーマンスに優れている印象です。
特にインテリアなどにこだわりがないのであれば、「S」グレードにLEDヘッドランプと助手席・バックドアのスマートエントリーシステムがセットのオプションを追加すれば「G」グレードを選択するよりもお手軽な価格でより安全性や使い勝手の面で納得できる装備が手に入ります。
グレード選びの際にはオプション設定にも注目
グレードを選択する際にはグレードごとの装備内容の違いを把握するのはもちろんのこと、設定されているオプションにも注目してみましょう。高額なグレードを選ぶよりも、ワンランク下のグレードに欲しい装備をオプションで追加したほうがお得な場合もあります。
どんな装備が自分には必要なのかをはっきりさせ、オプションの追加も視野に入れながらグレードを選んでみてください。
※記事の内容は2019年6月時点の情報で執筆しています。