車のグレード選びは車選びの重要なポイントです。欲しい装備があるか、自分にとって無駄な装備がないかなどをしっかりと確認して選ばないと満足のいくカーライフを送れない可能性もゼロではありません。
そのため車選びの際にはグレードごとの装備内容の違いをしっかりと把握しておく必要があります。ここではホンダ「フィット」のグレードについて詳しくご紹介します。
フィットのグレード構成
フィットにはパワートレインが3種類あり、それぞれグレード構成が異なっています。
1.3Lガソリン車には「13G・F」「13G・L Honda SENSING」「13G・S Honda SENSING」の3つのグレードがあります。ハイブリッド車のグレードも1.3Lガソリン車とほぼ同じで「HYBRID・F」「HYBRID・L Honda SENSING」「HYBRID・S Honda SENSING」の3種類がありますが、さらに最も簡略化された装備内容の「HYBRID」がラインナップされています。
1.5Lガソリン車は独自のグレード構成となっており、「15XL・Honda SENSING」「RS・Honda SENSING」の2種類です。
フィットのグレードごとの特徴
ここからはフィットのグレード別の装備内容をご紹介します。
燃費性能に特化した「HYBRID」
ハイブリッド車にのみ設定されるこのグレードはフィットの中で最も優れた燃費性能を持つグレードで、2WD車の燃費はなんとJC08モード燃費で37.2km/Lを誇ります。燃費の良さに定評のあるフィットですが、この数値をマークしているのは唯一このグレードのみです。
そのために装備内容が多少犠牲になっている面もあり、ほかのグレードでは標準装備されるセキュリティアラームやリアヒーターダクト、LEDドアミラーウィンカー、リアワイパーが装備されません。
また2WD車ではフィットの魅力のひとつでもあるウルトラシート(チップアップ・ダイブダウン機能付6:4分割可倒式リアシート)が装備されない点も注意が必要です。フィットの座席アレンジの豊富さなどに魅力を感じているのであればこのグレードは選択肢から外れるでしょう。
ホンダ自慢の安全運転支援システム「Honda SENSING」も装備されず、オプション設定もありません。
スマートキーシステムやアレルフリー高性能脱臭フィルター付きフルオートエアコンなどは装備されているので、最低限の実用性は確保されているといえるでしょう。
より実用性を高める機能が装備される「13G・F」/「HYBRID・F」
このグレードでは「HYBRID」の装備にウィンドウガラスやフロントドアガラスがUV&IRカット機能付きのものになり、LEDドアミラーウィンカーやオートリトラミラーが追加されるなど、より実用性を高めるための機能が備わります。
リアドアやリアクォーター、テールゲートも高熱線吸収・UVカット機能付きプライバシーガラスになり、エアコンもプラズマクラスター技術搭載のものが採用されるなど、車内で快適に過ごせるための機能を備えたグレードといえるでしょう。ウルトラシートも駆動方式を問わず標準装備になります。
ハイブリッド車にはナビ装着用スペシャルパッケージ+ETC車載器がこのグレードから標準装備されます。
Honda SENSINGは標準装備ではありませんが、オプションで追加が可能です。
Honda SENSINGが標準装備される「13G・L Honda SENSING」/「HYBRID・L Honda SENSING」
このグレードの最も大きな特徴は「13G・F」/「HYBRID・F」の内容に加えて Honda SENSINGが標準装備になることでしょう。こうした安全運転支援技術はこれからの車には欠かせないものといえます。
またLEDヘッドライトやLEDフォグライトが装備され、夜間の視認性や被視認性も向上。
加えてサイドエアバッグシステムとカーテンエアバッグシステムも装備され、高い安全性を備えているといえるグレードです。
スポーティさがプラスされる「13G・S Honda SENSING」/「HYBRID・S Honda SENSING」
専用のシルバーラインが施されたフロント・リアのスポーティバンパーや大型テールゲートスポイラー、ブラックドアミラー、サイドシルガーニッシュが装備され、スポーティなエクステリアがこのグレードの持ち味です。パドルシフトも装備されます。
またハイブリッド車では唯一このグレードのみアルミホイール(2WDは16インチ、4WDは15インチ)が装備されます。ガソリン車は駆動方式を問わず15インチのアルミホイールです。
そのほかにハイブリッド車のみにステンレス製スポーツペダルやブラック×グレーのスポーティシート&スポーティインテリア、フロントウィンドウガラスに遮音機能が追加されたものが標準装備になっており、ガソリン車と少し装備内容に差が生じています。
走りにも装備にもこだわった「15XL・Honda SENSING」
ホンダならではの走りが楽しめる1.5L直噴エンジンが搭載されるこのグレードでは「13G・L Honda SENSING」の内容にプラスしてナビ装着用スペシャルパッケージ+ ETC車載器や、運転席・助手席のシートヒーター、プライムスムースを使用したブラックのコンビシート&専用インテリアが採用され、室内の快適さにこだわったグレードとなっています。
フィットでシートヒーターが装備される唯一のグレードです。
専用エクステリアで差をつけた「RS・Honda SENSING」
「13G・S Honda SENSING」の内容をベースにRS専用のダーククロームメッキバーのフロントグリル、オレンジラインのスポーティバンパーをフロントとリアに装備し、シャープなエクステリアがほかのグレードとは一線を画している印象です。
インテリアではエクステリアに合わせたブラック×オレンジのスポーティシート&スポーティインテリアが採用されました。またRS専用の本革巻きCVTシフトレバーやMTシフトノブを備え、スポーティさに加えてラグジュアリー感のある仕上がりになっています。
アルミホイールは2WD・4WDともに16インチのアルミホイールです。
フィットのおすすめグレードは高い安全性能を備えた「13G・L Honda SENSING」/「HYBRID・L Honda SENSING」
これからの時代、やはり先進安全性能の装備は必須といえるでしょう。フィットではHonda SENSINGに加えてサイドエアバッグやカーテンエアバッグ、LEDヘッドライトなどが装備される「13G・L Honda SENSING」/「HYBRID・L Honda SENSING」の安全性が高く、おすすめできるグレードです。
フィットはパワートレインが3種類あり、グレードの選択肢は豊富です。グレードごとの特徴を見極め、必要であればオプションの追加も考慮に入れながら最適なグレードを選んでください。
※記事の内容は2019年9月時点の情報で執筆しています。