スズキ「アルト」は、軽自動車のスタンダードモデルとして買いやすい価格を実現しているのが魅力のひとつといえます。ただ、価格のみに注目し装備内容を確認せずにグレードを選んでしまうと、欲しい装備がないなど、思い描いていた理想のカーライフが実現できず後悔することになるかもしれません。
ここでは、アルトのグレードごとの特徴について詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- アルトのグレードは4種類
- 最も安い「A」はボディカラーの設定が3色のみ
- アルトのおすすめグレードは「L」
アルトのグレード構成
アルトのグレードは「A」「L」「HYBRID S」「HYBRID X」の4種類で、車両本体価格は「A」から「HYBRID X」に向けて高額になります。
なお、グレード名に「HYBRID」が冠されるグレードは「ISG(モーター機能付き発電機)」を搭載するマイルドハイブリッドシステムを採用しており、2WD車のWLTCモードカタログ燃費はガソリン・ハイブリッド軽自動車トップ(2024年1月時点、スズキ調べ)の27.7km/Lを実現しています。
マイルドハイブリッドシステムを採用していない「A」「L」の燃費はマイルドハイブリッド車には若干後れを取りますが、それでも2WD車で25.2km/L(WLTCモード)を実現しているため、燃費性能は十分といえるでしょう。駆動方式は全グレードで2WD、4WDが選択できます。
なお、アルトの内装、安全性能については別記事で詳しくご紹介します。
アルトのグレードごとの特徴
ここからは、アルトのグレードごとの装備内容の違いを比較していきましょう。
〈グレード別比較表〉
グレード | A | L | HYBRID S | HYBRID X |
---|---|---|---|---|
パワーユニット | ガソリン | マイルドハイブリッド | ||
駆動方式 | 2WD/4WD | |||
燃費 (km/L、WLTCモード) | 2WD:25.2 4WD:23.5 | 2WD:27.7 4WD:25.7 |
||
全長(mm) | 3,395 | |||
全幅(mm) | 1,475 | |||
全高(mm) | 1,525 | |||
最小回転半径(m) | 4.4 |
装備を必要最小限にして価格を抑えた「A」
〈グレード「A」の車両本体価格〉
グレード | A | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD |
価格 | 106万4,800円 | 119万6,800円 |
最も安いエントリーグレード「A」は、パワーウィンドウはフロントのみ、ハロゲンヘッドランプに足回りは簡素なセンターキャップと、快適装備などを最小限にすることで買いやすい価格を実現したグレードです。
ボディカラーの選択肢もモノトーン3色のみであり、ビジネスユーザー向けのグレードといえるでしょう。ただし、予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」は標準装備されており、安全性はしっかりと確保されています。
なお、最上級グレード「HYBRID X」を除くグレードには、バックアイカメラと、スマートフォンと連携して利便性を高める7インチのディスプレイオーディオを含む「バックアイカメラ付きディスプレイオーディオ装着車」の設定もあります。
ボディカラーの選択肢が増える「L」
〈グレード「L」の車両本体価格〉
グレード | L | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD |
価格 | 111万9,800円 | 125万700円 |
ワンランク上の「L」になると、2トーンルーフ4色、モノトーン8色、計12色の豊富なボディカラーの選択肢が用意されます。
さらに、リアにもパワーウィンドウが標準装備されることに加え、ドアミラーが電動格納式リモコンドアミラーになります。また、ホイールが14インチフルホイールキャップになり、「A」よりも上質感が備わります。
また、「L」では「アップグレードパッケージ装着車」の設定があります。「アップグレードパッケージ装着車」には、ヘッドランプがLEDにグレードアップすることに加え、エアフィルター付きのフルオートエアコン、運転席シートリフターなどの快適装備が備わります。
マイルドハイブリッドシステムを搭載する「HYBRID S」
〈グレード「HYBRID S」の車両本体価格〉
グレード | HYBRID S | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD |
価格 | 121万8,800円 | 134万9,700円 |
マイルドハイブリッドシステムが搭載される「HYBRID S」は、快適装備などは「L」とほぼ変わりありませんが、メッキフロントバンパーガーニッシュやカラードドアミラー、カラードドアハンドルが装備され、エクステリアの質感がアップします。
また、「LEDヘッドランプ装着車」を選択すると、LEDヘッドランプ、リアドア・バックドアのスモークガラスが追加されます。
快適装備が充実する最上級グレード「HYBRID X」
〈グレード「HYBRID X」の車両本体価格〉
グレード | HYBRID X | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD |
価格 | 138万500円 | 150万400円 |
最上級グレード「HYBRID X」には、アルトで唯一14インチアルミホイールが標準装備されます。また、LEDヘッドランプを備え、フロントに先進的なニュアンスが加わるのも魅力です。
さらに、運転席シートリフター&チルトステアリングが備わるため、ドライバーの体格にかかわらずベストなドライビングポジションが確保できるでしょう。
出典:スズキ「アルト」快適装備
キーシステムは現在主流となりつつある、携帯リモコンを身につけておけばスイッチ操作でドアの解錠・施錠やエンジンの始動ができる「キーレスプッシュスタートシステム」で、さらにイモビライザー、フルオートエアコン、運転席・助手席のシートヒーターなどの今時の車であれば欲しい快適装備がそろいます。
また、「HYBRID X」では「全方位モニター付きディスプレイオーディオ装着車」もしくは「全方位モニター用カメラパッケージ装着車」の選択も可能です。
両パッケージには全方位モニター用カメラとヘッドアップディスプレイ、USB電源ソケット、ステアリングオーディオスイッチ、標識認識機能が含まれます。なお、「全方位モニター付きディスプレイオーディオ装着車」にはさらに7インチのディスプレイオーディオが追加されます。
アルトのおすすめグレードは「L」
アルトの特徴のひとつは、軽自動車ならではの経済性の高さといえます。今時の軽自動車に欲しい装備を網羅している「HYBRID X」は魅力的なグレードですが、アルトらしい買いやすい価格を実現しながらも一般的な装備は搭載しており、アップグレードパッケージの選択も可能な「L」がアルトならではの魅力を備えたおすすめグレードといえるでしょう。
燃費性能を追求するのであれば、マイルドハイブリッドシステム搭載グレードも視野に入ってくるでしょう。ただし、マイルドハイブリッド搭載グレードは120万円を超えているため、予算的にガソリンモデルで妥協することもあるかもしれません。
よくある質問
Q1:アルトのグレード構成は?
A:アルトのグレードは「A」「L」「HYBRID S」「HYBRID X」の4種類で、グレード名に「HYBRID」が付くグレードはマイルドハイブリッドシステムを搭載、カタログ燃費はガソリン・ハイブリッド軽自動車トップ(2024年1月時点、スズキ調べ)の27.7km/L(WLTCモード)を実現しています。
Q2:アルトのグレードごとの特徴は?
A:「A」は簡素な装備のビジネス向けといえるグレードで、「L」にはフルオートエアコンやLEDヘッドランプが追加される「アップグレードパッケージ装着車」が用意されています。「HYBRID S」はメッキフロントバンパーガーニッシュなどを装着しエクステリアの質感が向上。「HYBRID X」はキーレスプッシュスタートシステムやLEDヘッドランプが標準装備される最上級グレードです。
Q3:アルトのおすすめグレードは?
A:アルトらしい経済性を実現し、日常的に問題なく使用できる実用性を備えていることに加え、「アップグレードパッケージ」でより装備を充実させることも可能な「L」がおすすめです。
※この記事は2024年4月2日時点の情報で制作しています