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【新型マツダ CX-5 】フィールドジャーニーでオフロード走行テスト&新旧比較試乗

新型CX-5
新型CX-5

2021年11月8日に発表された、マツダのミドルクラスSUV「CX-5」のビッグマイナーチェンジモデルの公道試乗会のレポートをお届けします。今回の注目は、これまで完全都会派SUVだったCX-5に、新たに追加されたオフロードモデル「Field Journey(フィールド ジャーニー)」。ハードな模擬オフロードコースでその性能を体験!新旧比較試乗もしてきました!

【動画】カルモマガジン編集長も試乗して新型CX-5を語る!

<チャプター>
0:00 オフロードテスト「フィールドジャーニー」
3:58 改良前CX-5 ディーゼルAWD試乗
7:57 新型CX-5 2.5LガソリンAWD試乗
20:17 新型CX-5 ディーゼルAWD試乗
36:25 3モデル走行音比較まとめ

「フィールド ジャーニー」に新設定された『OFF-Roadモード』その手があったか!

「フィールド ジャーニー」に新設定された『OFF-Roadモード』その手があったか!

今回のビッグマイナーチェンジで追加された特別仕様車「Field Journey(フィールド ジャーニー)」には、それまでのガソリン車に設定されていたドライブモード「SPORTモード」に加えて「OFF-Roadモード」が追加されました(ガソリン車、ディーゼル車ともに)。

このドライブモードはビッグマイナーチェンジで新採用された「MAZDA INTELLIGENT DRIVE SELECT」通称『Mi−DRIVE(ミードライブ)』のもの。

「Off-Roadモード」の最も大きな特徴は、全車速で後輪へのトルク配分を最大化、ブレーキとエンジントルクの協調制御でタイヤが空転しても接地輪に駆動力を伝達、悪路走破性能を大きく向上したことと、急斜面での発進時に路面の勾配を自動検知、アイドリング回転数を上げてズリ下がりを抑制してくれることです。

AWD車で後輪のトルク配分を増加させるしくみを持つ四輪駆動システムは多く見られますが、急斜面での発進時にアイドリング回転数を上げてくれる制御を持つのは珍しいですね。実際に急斜面での発進を体感したとき「あ!その手があったか!」と膝を打ったものでした。

斜面に対して、上り側か下り側のどちらかにハンドルを切っているのかを検知して、アイドリング回転数を変化させるという、いたってシンプルな制御ですが実に安心感が高まるものでした。

このほかにもさまざまな制御が加えられています。試乗会のときに配布された資料を基に、「OFF-Roadモード」の特徴をすべてまとめて記載します。

後輪へのトルクを最大化し高いトラクション性能を実現

全車速にわたって後輪へのトルク配分を最大化。低速での悪路走破性能を高め、スタック脱出性能も向上。高速走行時でも安定性を重視したハンドリング特性を実現。

GVCはオフロードに最適化し接地性を向上

コーナリング時に内輪のブレーキをつまんで車両姿勢を安定化させる「GVC(Gベクタリング・コントロール)」はオフロードに最適化し接地性を大きく向上、悪路走行時の曲がりにくさや不安定さを改善。

滑らかなTCSでトラクション性能を向上

トラクションを最適化し車両姿勢を安定化させるTCS(トラクションコントロール)を、オフロード用に最適化。タイヤが空転しても接地輪に駆動力を伝達、悪路走破性能の向上と安定感ある走りを実現。

登坂性能を向上させるアイドリング制御

急斜面での登坂発進時、路面の勾配とハンドルを切る方向を検知してエンジンのアイドリング回転数を自動で上昇させ、クリープトルク(クリープ現象時のトルク)を増強、ズリ下がりを抑制して、力強い発進をサポート。また、斜面に対して車両が斜めにアプローチするシーンでは、ハンドルの操舵角と車体の傾きを検知して、進行方向が上りか下りかを自動判別。上りの場合にはアイドリング回転数を上げて速度調節をしやすくします。

悪路走行時でも滑らかで連続的なトルク伝達を実現するAT制御(ガソリン車のみ)

ATのシフトアップポイントを高回転化し、連続低速走行においての余裕駆動力を増加。トルクコンバーターの制御もオフロードに最適化。より滑らかで連続的なトルク伝達と高い登坂性能を実現。

「Field Journey」「EXCLUSIVE MODE」と新旧比較試乗

試乗会では、

「25S EXCLUSIVE MODE」2.5Lガソリン AWD
「XD Field Journey」ディーゼル AWD

の新型2モデルと、ビッグマイナーチェンジ前の「XD BLACK TONE EDITION」の3モデルを乗り比べることができました。それぞれの寸評は次のとおり。

「25S EXCLUSIVE MODE」

「25S EXCLUSIVE MODE」

マツダ CX-5「25S EXCLUSIVE MODE」ボディカラー:ソウルレッドクリスタルメタリック

踏切などのような段差を乗り越えたときの振動の収束は早くなり、上下に揺すられる感覚が減少したように感じた。ガソリンエンジンなのでフロントが軽く走りに軽快感あり。19インチタイヤとの相性も良くすっきりとした印象。

「XD Field Journey」ディーゼル AWD

「XD Field Journey」ディーゼル AWD

マツダ CX-5「XD Field Journey」ボディカラー:ディープブルークリスタルマイカ

17インチ65タイヤのエアボリュームは、ディーゼルとの相性がとても良く、やわらかでおおらかな乗り心地。個人的にはとても好き。「25S EXCLUSIVE MODE」と対象的だが、どちらも好印象。好みで選んで問題なし。

「XD BLACK TONE EDITION」2020年モデル

「XD BLACK TONE EDITION」2020年モデル

マツダ CX-5「XD BLACK TONE EDITION」ボディカラー:ポリメタルグレーメタリック

ビッグマイナーチェンジ前のモデルも相当にレベルが高い。普通にリラックスして乗ってしまうと、新旧モデルの違いに気が付かない。“ソムリエモード”になって集中して運転すると違いがわかるが、2020年モデルを買ってしまった方が後悔するようなレベルではない。上出来。

「XD BLACK TONE EDITION」2020年モデル2

「Field Journey」はオールシーズンメンズタイヤ『ヨコハマ ジオランダー』を履く。サイズは、225/65R17。

熟成の域に達したCX-5

CX-5は熟成の域に達した、と感じた今回の試乗会。

これまで都会派SUVだったオンロードSUVのCX-5に、オフロードモデルの追加はうれしい!カッコだけオフロードにしました、ではなく走行性能をしっかりと鍛えた「Field Journey」は本格オフロードモデルの仲間入りを果たしたといえるでしょう。

ただ……「Field Journey」は特別仕様車という位置づけではなく、派生モデルでも良かったのではないかと、思ってしまったのは筆者だけでしょうか?

熟成の域に達したCX-5

米国ではCX-5の代表色となっている「ディープブルークリスタルマイカ」。よく見るとフレークの種類が多いこと!マツダはボディカラーにもとことんこだわる。

(取材・文・撮影:宇野 智)

※記事の内容は2022年1月時点の情報で制作しています。

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