近年の新型車には、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全技術はなくてはならないものといえます。先進安全技術の充実度は車種によって大きく異なり、高額なモデルには最新鋭の運転支援機能を採用しているものも少なくありません。トヨタの高級ミニバンである「ヴェルファイア」もさまざまな先進安全技術を搭載し、高い安全性を誇ります。
ここでは、ヴェルファイアの安全性能について、詳しく見ていきましょう。
この記事のPOINT
- ヴェルファイアは予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準装備
- 駐車支援機能「インテリジェントパーキングアシスト2(巻き込み警報機能付き)」などのオプションの追加が可能
- ヴェルファイアは全車が「サポカーSワイド」の認定を受けている
ヴェルファイアの安全性能の特徴
2015年1月に登場した現行型のヴェルファイアは、登場時からミリ波レーダーを使用したプリクラッシュセーフティシステムはもちろん、自動でステアリング操作を行う切り返し支援機能や縦列駐車支援機能を搭載した当時最先端の駐車支援機能を一部グレードに設定するなど、高級車らしく充実した安全性能を有するモデルといえます。
2018年1月に実施されたマイナーチェンジでは、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備。単眼カメラとミリ波レーダーを使用した検知システムの精度を向上させるとともに、複数の新たな機能を搭載し、より安全性能を強化させています。
なお、ヴェルファイアは全車が「サポカー」の中でも最上位の区分である「サポカーSワイド」の認定を受けています。
ヴェルファイアに標準装備される先進安全技術
ここからは、ヴェルファイアにはどのような先進安全技術が標準装備されているのかを見ていきましょう。
プリクラッシュセーフティ
走行中にシステムが車両や歩行者などを検知し、衝突の危険がある場合には警報を発してドライバーに注意喚起します。その状態でドライバーがブレーキを踏めばブレーキアシストを行い、制動力をアップ。ブレーキ操作がない場合には強力なプリクラッシュブレーキを作動させることで衝突事故の回避、または衝突被害の軽減を図る機能です。
ヴェルファイアでは昼夜の前方車両と歩行者、昼間の自転車運転者の検知が可能で、作動速度域は対車両の場合約10km/h以上、対歩行者・自転車運転者の場合は約10~80km/hです。
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)
高速道路において、システムが先行車を検知して適切な車間距離を維持しながら追従走行し、ドライバーの負担を減らして安全運転に貢献する機能です。
ヴェルファイアでは全車速追従機能を搭載しているため、渋滞時などでは停止まで先行車に追従し停止状態を保持、再発進時はドライバー操作で発進した後に追従を再開します。
レーントレーシングアシスト
約50km/h以上で走行時に、システムが車線からはみ出す危険がある、またはふらついていると判断すると警報を発するとともにステアリング操作を支援して車線内走行の維持をするようにサポートします。
また、レーダークルーズコントロールの作動時は車線中央付近を走行するために必要なステアリング操作の一部を支援します。渋滞などで車線が認識できない場合は先行車の走行軌跡を利用して追従支援を行います。
ロードサインアシスト
システムが認識した道路標識をマルチインフォメーションディスプレイに表示することでドライバーの標識見落としを防止し、標識に従った運転ができるようにサポートする機能です。最高速度、はみ出し通行禁止、車両進入禁止、一時停止の4種類の標識の認識が可能です。
アダプティブハイビームシステム
先行車や対向車のランプなどを検知すると、相手方に影響を及ぼす部分のLEDヘッドランプを部分的に遮光することで眩惑を防止するシステムで、ハイビームの使用頻度を高めて夜間視認性の向上に貢献する機能です。
ヴェルファイアの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」に含まれる先進安全技術は以上の5つですが、「Toyota Safety Sense」の検知システムを利用した付帯機能として「先行車発進告知機能」も搭載されています。
インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]
「Toyota Safety Sense」に含まれる機能ではありませんが、標準装備されている先進安全技術としては「インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]」もあります。
これはペダル踏み間違い急発進抑制装置に該当する機能で、低速取り回しの際、ペダル操作ミス時の急発進や急加速防止をサポートする機能です。
オプションで追加できる先進安全技術
ヴェルファイアでは、ドライバーからの死角になりやすい隣車線後方からの接近車両を検知して安全な車線変更を支援する「ブラインドスポットモニター」、バックして駐車場から出庫する際に後方左右からの接近車両を検知し、必要があればブレーキを作動させる「リヤクロストラフィックオートブレーキ[パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)]」、車を透かして外を見るような映像を合成して周辺の安全確認をサポートする「パノラミックビューモニター(シースルー機能付き)」などがオプションで追加可能です。
そのほか、システムが駐車スペースを認識してステアリング操作を自動でアシストする駐車支援機能「インテリジェントパーキングアシスト2(巻き込み警報機能付き)」も選択できるため、車体の大きなヴェルファイアの取り回しに不安を感じる方や駐車が苦手な方も安心できるのではないでしょうか。
高い安全性能を誇るヴェルファイア
ヴェルファイアは充実した先進安全技術を標準装備していることに加え、オプションの追加によってさらに安全性を高めることも可能です。
これからの時代にふさわしい安全性能を持つヴェルファイアで、安全・安心なカーライフを送ってください。
よくある質問
Q1:ヴェルファイアには先進安全技術が標準装備されているの?
A:はい。ヴェルファイアにはミリ波レーダーと単眼カメラを検知システムとして採用したトヨタの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」が全車に標準装備されています。
Q2:ヴェルファイアの「Toyota Safety Sense」にはどのような先進安全技術が含まれているの?
A:昼夜の車両と歩行者、昼間の自転車運転者の検知ができる「プリクラッシュセーフティ」や先行車を追従走行することでドライバーの負担を減らす「レーダークルーズコントロール」、車線からのはみ出しやふらつきを検知してステアリング操作の支援を行ったり、車線中央付近の走行を維持するようサポートしたりする「レーントレーシングアシスト」などの多彩な機能が搭載されています。
Q3:ヴェルファイアはどの「サポカー」に該当するの?
A:ヴェルファイアは全車がサポカーの中で最上位の区分である「サポカーSワイド」の認定を受けています。
※記事の内容は2021年9月時点の情報で執筆しています。