車選びの際に注意したいポイントはさまざまありますが、その中でも絶対に無視できないのが燃費性能でしょう。一般的に長期間使用することになる車では、燃費はわずかな差でも積み重なると大きな差になり家計に影響してきます。ここではホンダのコンパクトSUV「ヴェゼル」の燃費についてご紹介します。
大ヒットSUV・ホンダ「ヴェゼル」の燃費の特徴は?
ホンダ車のSUVラインナップの中でも最も小型なヴェゼルは2014年度から2016年度まで3年連続で日本国内におけるSUV新車販売台数第1位を獲得(※2017年4月 本田技研工業株式会社発表)しており、幅広い層から高い支持を得ているコンパクトSUVです。
ホンダ独自の高い動力性能と低燃費を実現させたハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-DCD」を採用し、ホンダらしい力強い走りと低燃費を実現させています。また燃費にいいエコドライブをサポートするシステム「エコアシスト」を全車に標準装備するなど、ハイブリッド車のみならずガソリン車にも燃費や環境への配慮が感じられるのがヴェゼルの特徴といえるでしょう。
ヴェゼルのカタログ燃費
ヴェゼルのカタログ燃費をチェックしてみましょう。ヴェゼルにはハイブリッド車とガソリン車、ターボ車の3種類のパワートレインがありますが、駆動方式はターボ車のみ2WDの1種類、それ以外のパワートレインには2WD、4WDの両方がラインナップされています。
グレードはハイブリッド車に4種類、ガソリン車に3種類、ターボ車に1種類の計8種類となっていますが、それぞれ燃費は異なります。
ヴェゼルのJC08モード燃費は以下のとおりです。
・ハイブリッド車 2WD
HYBRID Honda SENSING | 27.0km/L |
HYBRID X Honda SENSING | 26.0km/L |
HYBRID Z Honda SENSING | 23.4km/L |
HYBRID RS Honda SENSING | 25.6km/L |
・ハイブリッド車 4WD
HYBRID Honda SENSING | 23.2km/L |
HYBRID X Honda SENSING | 23.2km/L |
HYBRID Z Honda SENSING | 21.6km/L |
・ガソリン車 2WD
G Honda SENSING | 21.2km/L |
X Honda SENSING | 21.2km/L |
RS Honda SENSING | 20.2km/L |
・ガソリン車 4WD
G Honda SENSING | 19.6km/L |
X Honda SENSING | 19.6km/L |
・ターボ車 2WDのみ
TOURING Honda SENSING | 17.6km/ |
カタログ燃費をライバル車と比較
ヴェゼルのライバル車として挙げられるのは爆発的人気を誇るトヨタ「C-HR」や個性的なエクステリアが魅力的な日産「ジューク」などでしょう。ここではこの2車種とヴェゼルのカタログ燃費を比較してみます。
・トヨタ「C-HR」
出典:トヨタ「C-HR」外観
ダイヤモンドをモチーフにしたスタイリッシュなエクステリア、プリウス譲りの燃費性能の良さやニュルブルクリンク北コースで鍛えたスポーティな走りが人気のC-HRにはハイブリッド車とガソリン車の2種類のパワートレインがあります。ハイブリッド車は2WDのみ、ガソリン車には2WDと4WDの2つの駆動方式が用意されています。
カタログ燃費はハイブリッド車が30.2km/L、ガソリン2WD車は16.4km/L、ガソリン4WD車は15.4km/Lです。
ハイブリッド性能に定評のあるトヨタらしくハイブリッド車の燃費は大きくヴェゼルを引き離していますが、ガソリン車においては2WD、4WDともにかなりヴェゼルが上回る結果となりました。
・日産「ジューク」
出典:日産「ジューク」外観
オーダーメイド感覚でボディカラーやインテリアカラー、ドアミラーなどのパーツカラーを自由に選択できる「パーソナライゼーション」が人気のジュークにはハイブリッド車の設定はなく、1.5Lと1.6Lの2種類のガソリンエンジンというラインナップになっています。駆動方式は1.5Lガソリン車では2WDのみ、1.6Lガソリン車には2WDと4WDの2つがあります。
カタログ燃費は1.5Lガソリン車が18.0km/L、1.6Lガソリン車の2WDが14.2km/L、4WDが13.4km/L
です。
ヴェゼルのガソリン車と比較した場合、2WD、4WDどちらの駆動方式においてもヴェゼルの燃費のほうにメリットがあるといえるでしょう。
ヴェゼルの実燃費をチェック
JC08燃費の場合、実燃費はカタログ燃費より3割程度低くなるのが一般的だといわれています。カタログ燃費はエアコンやライトなどを使用せず、荷物も積まずに平坦な道を走った状態で計測される数値ですが、実際に車を使用する際には坂道を上ったりエアコンやライトを使用したり、乗車定員にプラスして荷物を積むこともあるので実燃費とカタログ燃費との乖離が起こるのです。
オーナーの実燃費データを収集しているe燃費のデータによると、ヴェゼルの実燃費はハイブリッド車の2WDが18.69km/L、4WDが17.19km/L、ガソリン車の2WDは14.26km/L、4WDが14.70km/L、ターボ車が16.59km/Lという数値になっています。
ハイブリッド車の4WDとガソリン車は概ね平均の範囲内ですが、ハイブリッド車の2WDはグレードによっては少しカタログ燃費との差が大きい状態です。ターボ車においてはカタログ燃費と実燃費の差が1割以下と、かなり優秀な数値になりました。
乗り心地も忘れずに確認しておきたいポイント
車選びの際に燃費性能と同様にチェックしておきたいのが乗り心地です。快適なカーライフを送るためには無視できない部分でもあります。ここではヴェゼルの乗り心地について見ていきましょう。
高い静粛性
ボディに制振材を使用し最適な部分に配置することで走行時のロードノイズなどを低減。またエンジン内の高圧燃料ポンプの構造を見直し、エンジン音を静音化させることによって高い静粛性を実現しています。
ホンダ自慢の先進安全機能「Honda SENSING」も搭載
ヴェゼルには全車にホンダの先進安全機能「Honda SENSING」が標準装備されています。車線逸脱を防いで急ハンドルを回避する機能をはじめ、高速道路走行時にあらかじめ決められた速度で定速走行したり、安全な車間距離を保ちながら先行車に追従走行したりするアダプティブ・クルーズ・コントロールなど、安全で快適な乗り心地に貢献する機能も備えています。
ハイブリッド車はもちろん、ガソリン車の燃費性能の良さも光るヴェゼル
ハイブリッド車ではトヨタのC-HRに後れを取ったとはいえ十分な低燃費を実現しているヴェゼルですが、ガソリン車における燃費の良さは特筆すべきものがありました。燃費性能に加え「Honda SENSING」を搭載し安全性能や乗り心地にも配慮されているバランスの良さが、ヴェゼルがデビュー以来多くの支持を得ている理由ともいえるでしょう。
よくある質問
Q1:ヴェゼルのカタログ燃費はどのくらい?
A:JC08モードでは、ハイブリッド車の2WDが23.4~27.0km/L、4WDが21.6~23.2km/L、ガソリン車の2WDが20.2~21.2km/L、4WDが19.6km/L、ターボ車は17.6km/Lとなっています。
Q2:ヴェゼルの実燃費は?
A:ヴェゼルの実燃費はハイブリッド車の2WDが18.69km/L、4WDが17.19km/L、ガソリン車の2WDは14.26km/L、4WDが14.70km/L、ターボ車が16.59km/Lが目安となっています。
Q3:ヴェゼルの走りや乗り心地は?
A:エンジン内の高圧燃料ポンプの構造を見直し、エンジン音を静音化させることによって高い静粛性を実現しています。また、ヴェゼルには全車にホンダの先進安全機能「Honda SENSING」が標準装備されているので、安全で快適な乗り心地を実現している車種でもあります。
※記事の内容は2019年6月時点の情報で執筆しています。