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「トヨタカローラクロス」トヨタ9番目のSUVは高い静粛性、優れた乗り心地でクラストップの実力(萩原文博レポート)

「トヨタカローラクロス」トヨタ9番目のSUVは高い静粛性、優れた乗り心地でクラストップの実力(萩原文博レポート)
「トヨタカローラクロス」トヨタ9番目のSUVは高い静粛性、優れた乗り心地でクラストップの実力(萩原文博レポート)

最もコンパクトなサイズのライズから、フラッグシップモデルのランドクルーザー、そしてピックアップトラックのハイラックスまで、トヨタは人気のSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)系車種を8モデルも用意しています。その充実のトヨタSUVラインナップに2021年9月14日、9番目のモデルとして新たに加わったのがカローラクロスです。8月中旬から開始した受注の累計は、販売開始後の10月5日時点で約3万台に達しており、すでに納車まで半年以上という人気ぶり。そんな注目度の高いカローラクロスに自動車評論家の萩原文博さんが試乗しました。

C-HRとRAV4の間のサイズ

C-HRとRAV4の間のサイズ

トヨタSUVの9番目のモデルとなるカローラクロスのボディサイズは、全長4,490mm×全幅1,825mm×全高1,620mmで、C-HRとRAV4の間を埋めるモデルです。ライバルと言えるのは、ボディサイズは少々小さくなりますが、ホンダヴェゼル、マツダCX-30、スバルXVなどが挙げられます。カローラクロスの車両本体価格は、1.8G“X”(2WD)の199万9,000円~ハイブリッドZ(4WD)の319万9,000円。グレード構成は最高出力140psを発生する1.8L直列4気筒DOHCガソリンエンジン搭載車は、価格の高い順にZ、S、G、そしてGの装備を簡素化したG“X”の4タイプで駆動方式は2WD(FF)のみ。一方、システム最高出力122psを発生する1.8L直列4気筒ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドシステム搭載車はZ、S、Gの3グレードで、駆動方式は2WD(FF)に加えて、E-Fourと呼ばれる電気式4WDも用意されています。燃費性能はWLTCモードで、ガソリン車は14.4km/L、ハイブリッド車は2WD車が26.2km/L、4WD車は24.2km/Lを実現しています。

売れ筋グレード「S」に思わぬ落とし穴(?)

売れ筋グレード「S」

グレードによる装備差を見てみると、運転支援システムは全車「Toyota Safety Sense」を標準装備。エントリーグレードの1.8G“X”のみ、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)が未装着となります。

シート素材は最上級グレードのZに本革+ファブリックが用意され、その他はファブリックです。パワーシート、シートヒーターもZのみ標準装備となります。外観でも、ZグレードはLEDシーケンシャルターンランプ+LEDクリアランスランプ+LEDデイタイムランニングランプを標準装備し、ウィンカーを出した際に内側から外側へと流れるように点灯します。ルーフレールはSとZグレードに標準装備、パノラマルーフはオプション設定となります。

タイヤ&ホイールはG、G“X”が215/60R17+スチールホイール、Sは215/60R17+アルミホイール。Zは225/50R18+アルミホイールです。今回試乗したハイブリッドSの2WDは標準装備も充実しつつ、オプション装備の設定は上級グレードのZと同じという売れ筋グレードと言えます。ただし、このグレードはトヨタが行っているサブスクリプション、KINTOでの契約が優先されます。そこが少々玉にキズ、かもしれません。

スポーティーかつ上質な見た目

スポーティーかつ上質な見た目

今回試乗したモデルは、まさにそのハイブリッドSの2WD車でした。車両本体価格275万円ですが、オプションが山盛り、アクセサリーコンセント4万4,000円、ブラインドスポットモニター4万4,000円、パノラミックビューモニター2万7,500円、おくだけ充電1万3,200円、パノラマルーフ(電動サンシェード&挟み込み防止機能付)11万円、ET2.0ユニット3万3,000円、ドライブレコーダー6万3,200円、フロアマット2万8,600円が装着され、311万3,500円となっています。

スポーティーかつ上質な見た目2

イメージカラーのダークブルーメタリックをまとったカローラクロス、最初の印象はスポーティーさを強く感じました。さらに細部をよく見ていくとメッキパーツを上手に配置し、上質感が漂っていることもわかります。「アーバン・アクティブ」デザインをコンセプトとしたカローラクロスは、伸びやかなアッパー部とワイドで安定感のあるバンパー部分とのデザインのバランスによって、都会的かつ存在感のあるプロポーションとなっています。

視界の良さと乗り降りのしやすさを両立

視界の良さと乗り降りのしやすさを両立

インテリアは他のカローラシリーズと同様に薄型のインストルメントパネルデザインを採用。SUVらしい高いアイポイントにより、視界が広く、車両サイズが把握しやすいのが特徴です。オプションで11万円のパノラマルーフを装着すると、さらに開放感が高まります。この装備は売却時にもプラス査定となるので装着をオススメします。

視界の良さと乗り降りのしやすさを両立2

視界の良さと乗り降りのしやすさを両立3

視界の良さと乗り降りのしやすさを両立4

カローラクロスに乗り込んで、まず感じたのはステップの高さとシート位置が抜群に良く非常に乗り降りしやすいことです。最低地上高の高いSUVはアイポイントの高さで広い視界を得られる半面、クルマに乗り込む際に苦労することもあります。しかしカローラクロスはステップ高が絶妙で、優れた乗降性を実現しています。

安定感の高い乗り心地はクラストップの実力

安定感の高い乗り心地はクラストップの実力

走り出して気がつくのは高い静粛性。発進時にモーターを利用するハイブリッドシステムとはいえ、モーター音はもちろん、エンジン始動時のエンジン音もほとんどわかりません。したがってエネルギー表示を見ないとモーターだけなのか、エンジンで走行しているのかは判断できないほどの静粛性を実現しています。

安定感の高い乗り心地はクラストップの実力2

最も気に入ったポイントは優れた乗り心地です。前後のサスペンションがよく動いて仕事をしてくれるので、荒れた路面からの入力をしっかりと吸収。カーブを曲がる際でもクルマの傾きをしっかりと抑え安定感が抜群です。この安定感の高い乗り心地は同じクラスのSUVの中でトップの実力と言えるでしょう。

今回試乗したSグレードには、定評のあるブリヂストンのアレンザを装着していて、静粛性、乗り心地とも抜群ですが、18インチ仕様のZにはミシュランパイロットプライマシー4という、さらに評判の良いタイヤを装着していました。標準装着タイヤの銘柄にもカローラクロスの開発陣の意気込みを感じます。

スタイリッシュで実用的でオススメの1台だ

スタイリッシュで実用的なカローラクロス

トヨタのSUVは9モデルも必要なのかという声を抑えるように、カローラクロスは大ヒットしています。キャビンスペースの広さに加えて、ラゲージスペースの広さも5人乗車時で487Lというクラストップレベルの容量を確保。お子さんのいる家族にピッタリのユーティリティを実現しています。スタイリッシュで利便性の高いカローラクロス。実力はかなり高く、駐車場などに問題がなければオススメのモデルと言えるでしょう。狙い目は今回試乗したSグレード以上です。

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※記事の内容は2021年11月時点の情報で制作しています。

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