日産「フェアレディZ」は日本を代表するスポーツカーのひとつで、初代の登場から半世紀以上が経過した歴史あるモデルです。2008年に登場したZ34系と呼ばれる現行モデルはグレードによって大きくキャラクターが異なるため、グレードごとの特徴をよく確認してグレード選びをすることが大切です。
ここでは、フェアレディZのグレードについて紹介します。
この記事のPOINT
- フェアレディZには4つのグレード+NISMOが手掛ける「フェアレディZ NISMO」がある
- 選択できるトランスミッションはグレードによって異なる
- フェアレディZのおすすめグレードは「フェアレディZ バージョンST」
フェアレディZのグレード構成
2008年に登場した6代目モデルとなる現行型のフェアレディZは、FRのみ、ロングノーズ・ショートデッキが魅力の硬派なピュアスポーツカーです。
ボディタイプは現在では2ドアクーペのみですが、現行型のデビュー翌年の2009年~2014年まではロードスターも販売ラインナップされていました。
現在のフェアレディZのグレードは、「フェアレディZ」「フェアレディZ バージョンT」「フェアレディZ バージョンS」「フェアレディZ バージョンST」と、ワークスチーム兼レーシングブランドであるNISMOが手掛ける「フェアレディZ NISMO」の5種類で構成されており、価格は「フェアレディZ」が最も安く、後に行くに従って高額になります。
フェアレディZのグレードごとの特徴
ここからは、フェアレディZのグレードごとの特徴を見ていきましょう。
ベースとなるモデルの「フェアレディZ」
基本となるグレードの「フェアレディZ」では、トランスミッションが6MTと7ATから選択が可能。最もシンプルなグレードですが、ユーロチューンドサスペンション、MT車のシンクロレブコントロール機能など、フェアレディZならではのスポーツカーとしての走りを実現する装備は省かれていません。
シンプルな分カスタムしやすく、自身の好みの仕様にアレンジしたい車好きの方に人気のあるグレードでもあります。
オートエアコンやインテリジェントキー、プッシュエンジンスターターなど基本的な快適装備はありますが、今時の車のようなおもてなし装備は採用されていません。なお、オーディオレス仕様で、ETCユニットやナビゲーションシステムはオプションとなっています。
快適装備が追加される「フェアレディZ バージョンT」
ワンランク上の「フェアレディZ バージョンT」は、ベースグレードにドライブの快適性を高める装備が追加されるグレードです。選択できるトランスミッションは7ATのみで6MTの設定がないことからも、スポーツ走行を楽しむというよりは、スポーティーな装いの2ドアクーペで気軽に運転する楽しみを味わう、といったユーザー向けのグレードといえるでしょう。
コネクティングサービスが使用できる「NissanConnect(カーウイングス)ナビゲーションシステム」やエンジン音をよりダイナミックに感じるように調整する「アクティブ・サウンド・コントロール」、不快に感じるこもり音を低減する「アクティブ・ノイズ・コントロール」を搭載した8スピーカーのBOSEサウンドシステムが標準装備に。爽快なエンジン音を存分に楽しむことも、迫力のある音楽を楽しむことも可能です。
そのほかにもETCユニットやバックビューモニター、シートヒーター、運手席・助手席のパワースライド&リクライニング機能も採用されています。
スポーツグレードの「フェアレディZ バージョンS」
「フェアレディZ バージョンS」に設定されているトランスミッションは6MTのみ。そしてレッド塗装の4輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキ、19インチのレイズ製アルミ鍛造ホイールを搭載しており、走りを追求したスポーツグレードといえるでしょう。
なお、「フェアレディZ バージョンT」に搭載されるBOSEサウンドシステムや運手席・助手席のパワースライド&リクライニング機能、シートヒーターは採用されていません。
全部入りの最上級グレード「フェアレディZ バージョンST」
「フェアレディZ バージョンST」は、「フェアレディZ バージョンT」と「フェアレディZ バージョンS」の装備すべてを搭載した最上級グレードです。
走りも快適さも妥協したくない、そんな欲張りな方には最高の1台でしょう。トランスミッションは6MTと7ATから選択が可能です。
ワークスチューンが魅力の「フェアレディZ NISMO」
日産のワークスチームであるNISMOが手掛けたモデル「フェアレディZ NISMO」は、専用チューンが施された最高出力355psを発揮するエンジンや専用サスペンション、専用YAMAHA製パフォーマンスダンパー、専用レイズ製アルミ鍛造ホイールなど、多くのNISMO専用パーツを採用することで走行性能を飛躍的に高めたグレードです。トランスミッションは6MT、7AT両方の設定があります。
またボディにもNISMO専用チューニングを実施して剛性を高め、高い走行安定性を実現するとともに防音材の改良によって静粛性も向上させています。
さらに、NISMO専用の前後バンパーやリアスポイラーなどのエアロパーツを装着し、空力性能を高めながらも標準モデルとは一線を画すレーシーなエクステリアに仕上げているのも魅力といえるでしょう。
なお、シートにはレカロ社と共同開発したNISMO専用チューニングレカロ製スポーツシートが採用されています。
おすすめグレードは「フェアレディZ バージョンST」
フェアレディZに乗るのであれば、やはりその走りを存分に堪能したいところです。4輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキや19インチアルミ鍛造ホイールなどを装着し走行性能を高めていることに加え、ドライブを快適に楽しむための装備も搭載された「フェアレディZ バージョンST」が装備内容のバランスが良く、シーンを問わずに活躍してくれるおすすめグレードといえるでしょう。
自身が目指すカーライフに必要な装備を搭載しているフェアレディZを選んで、充実したカーライフを送ってください。
よくある質問
Q1:フェアレディZのグレード構成は?
A:フェアレディZのグレードは、「フェアレディZ」「フェアレディZ バージョンT」「フェアレディZ バージョンS」「フェアレディZ バージョンST」の4つのグレードと、日産のワークスチーム・レーシングブランドであるNISMOが手掛ける「フェアレディZ NISMO」の計5種類のグレードがラインナップされています。
Q2:フェアレディZのグレードはどう選ぶ?
A:フェアレディZは、グレードによって選択できるトランスミッションが異なります。また、快適装備だけではなく走行性能も差がつけられているなどグレードによってキャラクターが大きく異なるため、まずトランスミッションを決め、その上で快適装備や走行性能について検討するといいでしょう。
Q3:フェアレディZのおすすめグレードは?
A:走行性能を高める装備に加え、コネクティッドサービスが使用できる純正ナビゲーションシステムなどを採用し、快適さも確保した「フェアレディZ バージョンST」がフェアレディZのおすすめグレードといえるでしょう。
※記事の内容は2021年9月時点の情報で執筆しています。