車のグレード選びは、使い勝手を左右する大きなポイントです。 車選びというと、まずは車種を決めるところから始めますが、エクステリアや走行性能、燃費性能などに注目して選ぶのが一般的でしょう。そして、車種を選んだ後にグレードを選ぶことになりますが、グレードごとの違いなどがわかりにくく、価格のみに注目してグレードを選んでしまう方が意外に多いといいます。 価格を重視してグレードを選ぶのも1つの方法ではありますが、その際にしっかりとグレードの内容をチェックしておかないと、車を使用していく上での不都合や不便な点が出てくる可能性があります。 欲しい装備がついていなかったり、内装の質感がしっくりこなかったりなど、自分が車を使用するシチュエーションや環境を考えて選ばないと、せっかく選んだ車でも、使い勝手があまり良くないという結果を招いてしまうかもしれません。 そういった事態を防ぐためにも、車選びの際にはしっかりとグレード別の装備内容を把握してからグレードを選択するようにしましょう。 ここではダイハツの軽スーパーハイトワゴン、タントのグレード別装備についてご紹介します。
タントのグレード構成は?
タントのグレード構成は、「L」「X」「G」の3種類で構成されており、この3つのグレードをベースに特別仕様車やターボエンジン搭載車が設定されています。また、タントの最大の特徴でもある「ミラクルオープンドア」は、全てのグレードに標準装備となっています。 まずは、グレード別の価格をチェックしておきましょう。もっともベーシックな「L」グレードの2WDと特別仕様車 X“リミテッド SA Ⅲ”の4WDを比べると、約40万円の差があることがわかります。
グレード | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|
L | 2WD | 1,220,400円 |
4WD | 1,350,000円 | |
L “SA Ⅲ” | 2WD | 1,285,200円 |
4WD | 1,414,800円 | |
X | 2WD | 1,355,400円 |
4WD | 1,479,600円 | |
X “SA Ⅲ” | 2WD | 1,420,200円 |
4WD | 1,544,400円 | |
X “ホワイトアクセントSA Ⅲ” | 2WD | 1,485,000円 |
4WD | 1,609,200円 | |
Xターボ “SA Ⅲ” | 2WD | 1,501,200円 |
4WD | 1,625,400円 | |
G “SA Ⅲ” | 2WD | 1,533,600円 |
4WD | 1,657,800円 | |
特別仕様車 L“リミテッド SA Ⅲ” | 2WD | 1,285,200円 |
4WD | 1,414,800円 | |
特別仕様車 X“リミテッド SA Ⅲ” | 2WD | 1,485,000円 |
4WD | 1,609,200円 |
L
最も価格が手頃なのがこのLグレードです。シートは撥水加工のブラウンファブリック、4WD車にのみ運転席にシートヒーターが装備されています。エアコンは風量や吹き出し口のAUTO機能がないマニュアル式になります。 また、Lグレードにはダイハツの衝突回避支援システム「スマートアシストⅢ」やパワースライドドア、プッシュボタンスタートは搭載されておらず、エンジンはキーを挿してスタートするタイプとなっています。せっかくのセンターピラーレスのミラクルオープンドアですが、パワースライドドアが装備されてないため、使いにくさを感じることもあるかもしれません。 一方で、車両のコーナリングでの安定性に貢献するスタビライザーは2WD車ではフロントとリア両方に、4WD車ではフロントのみ装備されています。フロントドアガラスは 女性に嬉しいUV カットガラスを使用しています。 価格を抑えたグレードらしく必要最低限の装備となっており、パワースライドドアが装備されていないのが他のグレードとの一番大きな違いでしょう。
L”SA Ⅲ”
L”SA Ⅲ”は、LグレードにスマートアシストⅢが搭載されたグレードです。 スマートアシストⅢには、歩行者にも対応する衝突回避支援ブレーキ機能と衝突警報機能、車線逸脱警報機能、前方後方の両方に対応した誤発進抑制制御機能、 先行車発進お知らせ機能、オートハイビームが装備されています。 この他に、リアに2個のコーナーセンサーがついています。その他の装備は Lグレードと同じです。
X
標準グレードなるのがこのXグレードです。なお、 XにはスマートアシストⅢは搭載されていません。そして、Xグレードから左側のリアドアに、ワンタッチオープン機能付きのパワースライドドアが標準装備となります。 フロントドアガラスがスーパーUV&IRカットガラスになり、運転席のヒートシーターが2WD車も標準装備となります。また、エアコンもスーパークリーンエアフィルターが装備されたフルオートエアコンになるなど、快適装備がLグレードよりも充実しています。 運転席にシートリフターとチルトステアリングが装備されているので、小柄な女性でもベストな運転ポジションをキープできるでしょう。 シート素材やカラーはLグレードと同じですが、インパネガーニッシュがシルバーに、センタークラスターのカラーがプレミアムシャインブラックになりインテリアの質感を高めています。このグレードから、インテリアにブラックインテリアパックがオプション設定されています。
X”SA Ⅲ”
L”SA Ⅲ”と同じく、XにスマートアシストⅢとリヤのコーナーセンサーが追加で装備されています。その他の装備はXグレードに準じた内容となっています。
X”ホワイトアクセントSA Ⅲ”
基本的な装備はX”SA Ⅲ”と同じですが、シートが撥水加工の専用ファブリックとホワイトの防汚加工が施されたソフトレザー調のコンビシートになります。 センタークラスター、運転席と助手席のドアアームレストのカラーもホワイトになり、車内が明るい雰囲気となっているので女性にもおすすめでです。 足回りにはホワイトとボディ同色の14インチ2トーンカラードフルホイールキャップに。ボディカラーは2トーンカラーの専用色が設定されています。
Xターボ”SA Ⅲ”
このグレードのみターボエンジンが搭載されています。フロントグリルがメッキ仕立てになり、高級感がアップ。マルチリフレクターハロゲンフォグランプも搭載されています。 センタークラスターのカラーがプレミアムシャインブラックになっており、その他の装備は X と同じです。
G”SA Ⅲ”
上級グレードのGグレードでは、Xターボ”SA Ⅲ”の装備に加えてパワースライドドアが右側にも装備されています。 その他に追加される主な装備は、ドアミラーターンランプや14インチアルミホイール、パワースライドドアが左右に装備されるのが最も大きなポイントです。
特別仕様車 L“リミテッド SA Ⅲ”
L”SA Ⅲ”をベースに、純正ナビ装着用アップグレードパックが搭載された特別仕様車です。 純正ナビ装着用アップグレードパックには、ステアリングスイッチ、バックカメラ、16cmリヤスピーカー、ツィーター、GPS アンテナ、フルセグ TVフィルムアンテナ用ハーネスが含まれています。 ナビそのものは含まれていないので、別途装着が必要です。
特別仕様車 X“リミテッド SA Ⅲ”
Xターボ”SA Ⅲ”をベースに、オートレベリング機能付きのLEDヘッドランプ、右側のパワースライドドア、パノラマモニター対応純正ナビ装着用アップグレードパックが追加装備となっています。 パノラマモニター対応純正ナビ装着用アップグレードパックには、純正ナビ装着用アップグレードパックに追加してフロントカメラ、サイドカメラが搭載されます。右側のパワースライドドアが追加されているのがポイントです。
タントカスタムのグレードもチェック!
タントのエアロモデルのタントカスタムの基本グレード構成は 、「X」と「RS」の2種類になります。XグレードはNAエンジン 、RSグレードはターボエンジンを搭載しており、タントカスタムにも特別使用車が2種類あります。 左側のパワースライドドア、運転席のシートヒーター、マルチインフォメーションディスプレイ、格納式リヤドアサンシェードやチルトステアリング、運転席シートリフターなどが全グレード標準装備となり、タントよりも充実した装備になっているのが魅力です。 まずはグレード別の価格からみていきましょう。
グレード | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|
X | 2WD | 1,528,200円 |
4WD | 1,652,400円 | |
X “SA Ⅲ” | 2WD | 1,593,000円 |
4WD | 1,717,200円 | |
X“トップエディション SA Ⅲ” | 2WD | 1,652,400円 |
4WD | 1,776,600円 | |
RS“SA Ⅲ” | 2WD | 1,706,400円 |
4WD | 1,830,600円 | |
RS“トップエディション SA Ⅲ” | 2WD | 1,749,600円 |
4WD | 1,873,800円 | |
特別仕様車 X“トップエディションリミテッド SA Ⅲ” | 2WD | 1,684,800円 |
4WD | 1,809,000円 | |
特別仕様車 RS“トップエディションリミテッド SA Ⅲ” | 2WD | 1,749,600円 |
4WD | 1,873,800円 |
X
タントカスタムの中で最も手頃な価格となるグレードです。なお、スマートアシストⅢは搭載されていません。 インテリアはブラックメインとなり、スポーティーな雰囲気です。ステアリングホイールはメッキオーナメントシルバー加飾のついたウレタン素材、プレミアムシャインブラックのセンタークラスターやドアアームレストが装備されています。 また、LEDヘッドランプやLEDフォグランプ、リアコンビネーションランプも搭載。足回りには14インチのアルミホイールが装備されています。
X”SA Ⅲ”
XにスマートアシストⅢとリヤのコーナーセンサーが追加される以外にはXグレードと違いはありません。また、これ以上のグレードにはスマートアシストⅢが標準装備になっています。
X”トップエディションSA Ⅲ”
X”SA Ⅲ”をベースにしたグレードで、フロントとリアのエアロバンパーがトップエディション専用のものに変更となっています。さらに、メッキフロントグリルにダークメッキアクセントが施され、より精悍なイメージを演出しています。LEDヘッドランプやリアコンビネーションランプもダークメッキの装飾に、アルミホイールは14インチのトップエディション専用デザインのものになっています。 インテリアではシートが専用ファブリック×ソフトレザー調シートになり、センタークラスターや運転席、助手席のドアアームレストがマーブル柄のプレミアムシャインディープブルーに。インテリアでも通常のタントとは差をつけたものになっています。 さらにこのトップエディションには、純正ナビ装着用アップグレードパックがプラスされます。
RS”SA Ⅲ”
ターボエンジンを搭載したRSにはX”SA Ⅲ”の装備にプラスして、本革巻のステアリングホイールとインパネセンターシフト、左右のパワースライドドア、15インチのアルミホイールが装備されています。
RS”トップエディションSA Ⅲ”
RS”SA Ⅲ”の装備にX”トップエディションSA Ⅲ”の装備がプラスされています。その他の変更はありません。
X“トップエディションリミテッド SA Ⅲ”/RS“トップエディションリミテッド SA Ⅲ”
それぞれベースとなるX”トップエディションSA Ⅲ”とRS”トップエディションSA Ⅲ”に、パノラマモニター用カメラが追加されています。X“トップエディションリミテッド SA Ⅲ”には右側のパワースライドドアもプラスとなっています。
タントのおすすめグレードはX”SA Ⅲ”、タントカスタムならX”トップエディションSA Ⅲ”
タントを選ぶ上で、パワースライドドアやスマートアシストは外せない装備ではないでしょうか。 タントは走行性能に定評があるので、NAエンジンでも高速道路で不安を感じることはないでしょう。そのため、日常的に高速道路を走るという方場合以外はNAエンジンで充分でしょう。そうした装備などを考慮すると、X”SA Ⅲ”が使いやすく、価格帯としても適当といえるのではないでしょうか。 また、タントカスタムであればエクステリアの質感がアップしているX”トップエディションSA Ⅲ”がおすすめです。 タントカスタムも選択肢の中に入れると種類が多く、特徴をつかんで決めるのが難しいかもしれません。また、欲しいグレードが予算オーバーで手が届かないという方は、リースで定額制で利用してみてはいかがでしょうか。
※記事の内容は2018年11月時点の情報で執筆しています。