2021年9月21日に、国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)は、自動車アセスメント(JNCAP)の安全性能を統合して評価する「自動車安全性能2021」の結果を発表しました。
この発表では、日産「ルークス」が最高評価「ファイブスター賞」を獲得したことが伝えられました。なお、この受賞は軽自動車では初となります。
自動車アセスメント(JNCAP)とは?
自動車アセスメント(JNCAP:ジェイエヌキャップ)とは、国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)によって自動車の安全性能を評価、公表するもの。
2020年度から新たな総合評価を開始され、2021年度の評価は「自動車安全性能2021」となりました。
これまでのJNCAPは、年2回とりまとめて実施、評価結果が発表されていました。2021年度からは車種ごとに評価を行い、順次結果を公表することに変わり、より迅速にユーザーに情報が届けられるようになります。
ファイブスター賞とは?
JNCAPでは、「衝突安全性能評価」と「予防安全性能評価」の両評価で最高ランクを獲得、かつ「事故自動緊急通報装置」を備えた車両に、「ファイブスター賞」が与えられます。
衝突安全性能や予防安全性能は、実車を用いた厳しい試験を実施。衝突安全性能は100点満点、予防安全性能は82点満点で採点され、その点数に応じてAランクからEランクまでの5段階で評価されます。
ファイブスター(★★★★★)は、衝突安全性能と予防安全性能の合計得点が、151.03点以上獲得した車種に与えられる評価となります(獲得するのが厳しい賞です)。
衝撃の衝突試験映像
自動車事故対策機構(NASVA)が公開した、ルークスに実施した文字どおり「衝撃」の衝突安全性能試験、予防安全性能試験映像はこちら。
日産「ルークス」とは?
日産「ルークス」は、2020年3月に発売された軽スーパーハイトワゴン。先代は「デイズ ルークス」。日産と三菱の合弁会社「NMKV」で企画・開発されたモデルで、三菱では「eKスペース」「eKクロス スペース」として販売されています。
ルークスの特徴は、室内の広さ、使い勝手の良さ。ミリ波レーダーを搭載した運転支援技術「プロパイロット」をはじめとする多くの先進安全技術を搭載していることです。
「eKスペース」「eKクロス スペース」は基本設計が同じですので、衝突安全性能・予防安全性能は同じAランクの最高評価を獲得していますが、事故自動緊急通報機能が付いていないため、ファイブスター賞(★★★★★)が獲得できず、★★★★☆の評価となっています。
日産「ルークス」は現時点、最も安全な軽自動車の1台となりました。
(画像:日産自動車)
※記事の内容は2021年9月時点の情報で制作しています。